第10話 アメリア・ポーター Amelia Porter
脚本/Sharon Lee Watson
監督/Alrick Riley
【STORY】
・ユタ州ソルトレイクシティ
「Lord Remember Me」の曲がカーステレオから流れる。
人気の無い場所でベントン・ファーランド
(Travis Caldwell)は車を停める。後部座席に居るレベッ
カ・ファーランド (Mary Mouser)に起きろと声をかける。
アンディはどうしたのか?というレベッカに覚えていない
のかとベントン。事故ったのは覚えているけどその後の
記憶がないというとアンディは死んだんだという。車に
ガソリンをかけると車ごと燃やしてしまう。
— 12時間前 —
ロッシはホッチがベスと別れたことを黙っていたことに
水くさいぞと声をかける。コーヒーをデカフェに変えた
レベルの話じゃないだろうという。やけ酒用に20年もの
のスコッチを提供したのに・・と。彼女は香港の大きな
画廊に誘われてたので相談されたから勧めたのだという
ホッチ。つまり背中を押したのか・・自由に飛んでいけ
と。ホッチは「後悔だけはして欲しくないと言った」と
いう。ロッシは急にジャックを連れてフロリダな行った
のはベスの話をする為だったのかというと、ショックを
和らげたかったという。君は良い父だなと。その後出会い
は有ったのか?というロッシにそんな環境にいないという
ホッチ。出会い系は駄目・・かとすると、それとは関係
なく今度の土曜日にD.Cにあるデュポンサークル/
Dupont CircleのJAZZ BARに行こうと思っているので一緒
に来いというロッシ。その店に気になっているJAZZ Sin
gerが居るので「援護射撃」をしてくれよとロッシ。
そういうことならば・・とホッチ。
・ブリーフィング
ガルシアから詳細が語られる。
ユタ州ソルトレイトシティで連続殺人事件が発生。
マイヤーソン夫妻が撃ち殺されて4時間後に自宅で発見。
その数時間前は小さなオフィスビルで警備員の死体
が発見されたという。その警備員の銃で夫妻を撃ったの
か(M)、夫婦の家に押し入った形で亡くなったのは恨みを
持った顔見知りの犯行?(JJ)、そうなるとターゲットは
夫妻の方になる(KA)、銃を奪ってから夫妻の家に来る
まで何をしていたのか?(R)。動きを観察していたか、
撃ち殺す前に拷問したか(RO)殺される前に絞殺されて
いた形跡はない(H)、両方の現場の荒らされ方を見て
犯人は無秩序型(JJ)、精神的な異常によるものか時間的
な焦りなのか(MO)、追い詰められて殺すことしか考え
られないなら【スプリー状態】だ(H)。
ベントンはアンディ・ファーランド (Kasey Campbell)
に早くしろと語る。アンディは彼に銃はしまえとし協力
はするから落ち着いてくれと語る。あの夫婦は警備員も
殺す必要はなかっただろうとしカッカしたままでは死体
が増えるというアンディ。「警察に追いかけろと言って
いるようなものだ」と。「死神の目を見たことがあるか?」
とベントン。大鎌を持った骸骨ににらまれたのだという
ベントン。動くのは暗くなってからにしようと。レベッカ
には水と食料をあげなきゃと語る。レベッカはトランク
に乗せられていた。(車種は93年型ゴールドのボルボ631
ZFG・ユタ州NO.)。
・移動中の飛行機
マイヤーソン夫妻は人の恨みを買う要素が有ったのか?(RO)
40代で夫はスポーツバーの店長、妻・カレン・マイヤー
ソン (Deborah Alexander-Lee)は歯科助手(R)。クレジッ
トカード4枚が限度額一杯使われている(MO)。先週夫が
消費者金融に手を出した(JJ)。旦那は2、3ヶ月で4回も
ネバダ州のリノに行っている(GA)。ギャンブルの借金で
普通は殺されるか?(KA)、プロの殺し屋ならば普通警備員
は殺さない(H)、手口の無秩序さから一方的な感情の高ま
りの犯行だろう(RO)
・ソルトレイクシティ警察署
シャー捜査官(Andy Gala)がホッチとJJに待っていたと
語る。【スプリーキラー】かも知れないとの事なので
パトロールは強化したと。夫妻は結婚カウンセリングの
キャンプを一日早く切り上げて帰っているとし、奥さん
の体調不良だという。犯人には想定外ね(JJ)。発見者は
向かいの住民だと。物音は?(JJ)、午前2時頃車のバック
ファイヤーの音を聞いたという人がいるとシャー。
銃声だったのかもとホッチ。
・殺害された警備員の現場/オフィスビル
ロッシとモーガンが現場へ。
この辺はさほど人通りがなさそうだと(RO)。防犯カメラが
無いのに警備員は銃・・どういうセキュリティの方針なの
か?(MO)。このビルには弁護士、カウンセラー、会計士
などの事務所が多いので患者や客が暴れることが有った
のだろう(RO)、血染めの足跡・・犯人のものだとし二種類
あると(MO)。警備員のものではない(RO)。もう一人居た
んだとしそれが目撃者でロビーで居合わせたのかも(MO)。
もう一つの可能性は共犯者だ。二人なら普通の警備員を
倒すのは楽(RO)
・マンヤーソン家
ケイトとリードが現場へ。
■Incident
ユタ州ソルトレイクシティで連続殺人事件が発生。
殺害されたのはマイヤーソン夫妻とオフィスビルの警備
員。警備員を殺して銃を奪い、マイヤーソン夫婦を殺害
したものとされる。マイヤーソン夫妻の前にはハロルド・
メイソン教授が住んでいてそこは競売にかけられていた
物件だった。その前の持ち主がアメリア・ポーター
で有名な殺人犯だった。ロッシがこの事件のことをよく
覚えていて当時30歳の女性で年下の彼氏とドラッグの
勢いで彼氏の姉・ミリアムをレイプし殺害したものと
される。恋人の名前はベントン・ファーランドで当時
17歳。彼は有罪で12年の服役。アメリアは行方不明に
なっていた。
■Impression
私生活ネタから。
冒頭からホッチが彼女のベスと別れてロッシが慰め役
の構図。先週のエピを見るとロッシは娘と共に飛行機に
乗って何処か(サンフランシスコだっけ)に行ってしまった
けど、寧ろ会話を聞いているとホッチはジャックとフロ
リダに行ったということを語っていた。ベスは残念ながら
香港の大きな画廊で働く事になった。ベスとしては
止めて欲しかったのか。それとも背中を押して欲しかっ
たのか。
さて今回はスプリーキラーによる犯行を扱う。
男は無駄にイケメンなベントンで12年前に殺害の共犯者
のアメリア・ポーターは逃亡中。
ベントンは「マクベス」を暗記しているヤツだったけど
自らを「祟りの子」と呼ばれていたとか。
確かにベントンは正当ではないが殺されそうになって
殺してしまっているシーンが多かった。
恐ろしいのは姉をレイプ殺人して、父親を殺して、甥と
姪を脅して一緒について来させようとする。その妹が
姉に似ているとか何とか言って怪しい雰囲気さえ漂う。
逮捕当時のアメリアは30歳でベントンは17歳だったようで
12年が経過した今、アメリアは42歳でベントンは29歳。
十分にやり直せるのに悲観して頭がおかしいヤツだった。
それとは対象的に甥っ子・アンディと姪っ子のレベッカ。
アンディは何とか妹を助けようとしてベントンとは正反対
のことをしている。
そのアンディが妹を助ける為にわざと車をクラッシュさせ
た。ベントンはシートベルトをしておらず、レベッカには
目配せしてシートベルトをさせていた。
しかし残念ながらその作戦も失敗。アンディは撃たれた。
レベッカは一緒に付いていくことになるが、彼女に対して
裏切らなければ傷つけないが裏切れば殺すと脅していた。
結局ベントンは何をしたかったのだろうか?
・レベッカ役のMary Mouser
「ボディ・オブ・プルーフ 死体の証言」で主人公の娘の
レイシー役、「ゴースト」ではS5-14「Dead to Me」で
このドラマの主人公だったJennifer Love Hewitt と
今回共演することになった。
■被害者
・マイヤーソン夫妻 / チェリー通り23番地
夫はスポーツバーの店長、妻は歯科助手。
夫はギャンブル依存で妻は買い物依存らしい。
ドラマ開始時には既に殺害されていた。
この夫妻が住んでいた家の歴史を遡ると[ハロルド・メイ
ソン教授] -> [アメリア・ポーター]が住んでいたという
こと。この家の庭に大金が隠されていた。
初動捜査に当たったのはリードとケイト。
被害者夫婦が倒れていた位置関係から犯人の居場所を想定
していた。裏から入ったのだろうとして裏口を調べると
何かを掘った跡が有る。元々アメリアが持っていた金なの
か。それともギャンブル狂のマンヤーソンが持っていた
のかな。でも借金が凄かったしね。室内に金庫がある。
何処から出た金なのか。
・警備員
MILCREEKというオフィスビルの警備員。
1階には7社、2階にも7社入っている。
不思議なんだけど、このオフィスビルは105室と205室が
ない。エントランスホールで殺されていたが血のついた
足跡が2つ付いていた為に犯人は2人。または目撃者がいる
とされる。この警備員から盗んだ銃で犯行を繰り返す。
・オーレン・ファーランド (Joseph Whipp)
犯人であるベントンの父親。
父親の元を頼りに出所後に行ったものの追い返された。
父親のことはユタ州刑務所に一度も面会に来てくれなか
ったので捨てられたと思ったか?
人を操るところがありその傾向をオーレンも周りの人も
知って居たのかな。教師から「祟りの子」なんて普通は
言われないものね。ただオーレンが包丁を出した為に
殺されないための自衛だったことは有る。でも彼は銃を
持っているしね。
・車が横転した犯人に声を掛けた女性
車が横転した後に声を掛けてくれた女性をあっさりと射殺
していた。
■捜査
今回はホッチとJJが要請の有ったソルトレイクシティ警察
でシャー捜査官と逢い、ロッシとモーガンが警備員が
殺されたオフィスビル、リードとケイトがマイヤーソン
夫妻の元を調べる。
・犯人は2人(ただし人質の可能性)
・警備員の銃を持つ
・主犯格は2人前に出所したベントン (1985年8月14日生)
・姉のミリアムをアメリアとレイプ殺人して12年服役。
・父親・オーレンを尋ねるも殺害。
・母親(ミリアム)を叔父に殺されたアンディは精神不安
でカウンセリングに通っていた。それが警備員の襲われた
オフィスビルだった。
・ガルシアの捜査
アメリアの目撃情報を調べる。
10年前(2004年5月11日)にバンクーバーで目撃
5年前(2009年10月28日)にノースウェスト準州で目撃。
■プロファイル発表
・ベントンは刑務所を出た後実家に戻って父を殺害。
甥と姪を連れて逃走(RO)
・次に武器を手に入れる為に警備員を殺害。マイヤー
ソン夫妻の裏庭の金を掘り出していき夫妻と遭遇して
殺害(MO)
・戦うか逃げるか極端な精神状態(H)
・逃げる為なら手段を選ばないので行動が予測できない
(KA)
・非常に危険な男で既に犠牲者は4名(JJ)
・逃走に使っているのは恐らく父の車で車種は93年型
ゴールドのボルボ、NOは631ZFG(R)
・一緒にいるのは甥のアンディと姪のレベッカ(JJ)
・レベッカは人質、アンディは手を貸している可能性は
ある(KA)
・妹を守る為かも知れないが・・(H)
・主立った道路のパトロールを強化して欲しい(MO)
・一触即発の事態なので慎重な対応を・・新たな犠牲者
が出ないように(JJ)
■捜査の中盤
・ベントンのセリフ
興味深いのはベントンは父親に再会した際に、
「ネプチューンの大海原ならオレの手の血を洗い流せる
だろうか?」(Benton)
「あの時あなた方は自ら犯した悪行を思いだしその罪は
恥ずべき行為の為に自らを憎むことだろう」(Benton)
と聖書の一文を読んだ後、オーレンとベントン、そして
アンディのやりとりが有る。
「許せないのは分かる。でもオレはあんたの子だ。何も
感じないのか?」(Benton)
「前に進むにはまず許す事」(Andy)
・捜査官たち
色々と仮説は出てくる。
「ベントンは一人の人間として認知し、闇雲な恐怖が共感
に変わった」
とモーガンだったかは語っていたけど基本的にスプリー
キラーでも自分の欲望の為に利用するだけでなく助ける
気が有るのか。
女性の州警察官(交通パトロール)をしていた捜査官
(Monica Lawson)と話合う時とか、ハイカーの二人
(Elise Robertson)(Craig Ahrens)と遭遇した際には緊迫感
が走った。もしもレベッカやアンディが何かをすれば
必ず殺していただろう。
ただその女性警察官がベントンの事を知って敢えて逃がし
てFBIに知らせてくれたら良かったのに(笑)
・アンディの決死の覚悟
妹のレベッカと共にベントンから逃げる為に車を横転
させて逃げようとした。ただベントンは全く車が横転
しても怪我一つしていない。
ただ結果とすればアンディがここで撃たれて助かったこと
で捜査は進展する。
■終盤
人間にも帰巣本能があるというリード先生の言葉通り
戻って来たアメリアやベントン。
アメリアの所在を調べる為にガルシアママ(と呼ばれてい
た!)に頼んで割り出してもらう。
40代で経歴不明の女性が半径80km圏内に居ないかどうか。
1) ジェーン・アップルビー
引っ越して5年、有機野菜を作っている。
2) ナターシャ・バックス
カナダのウィンペグから4年前に引っ越して2009年前の
経歴がない。
ロッシ、ケイト、リードがジェーンの元に行き、残りの
メンバーがナターシャの元に行くことになる。
アメリアは災害に備えていた。
酔った際にこの場所のことを語っていたのかなぁ。
寧ろ備えていたというのはあの庭に隠していた金だと
思ったんだけど、なんでこの場所が分かったのだろうか?
山道の入口の所にレベッカはさりげなくペンダントを
落としていた。
・ベントンの症状
9歳の時に母親を亡くしたベントンは姉のミリアムが世界の
全てになった。しかし姉は21歳であまり構ってもらえな
かったことも有り、欲望と怒りが募ったのだとリードは
語っていた。
リードはアンディが協力している仮説の中でも上述した
けど「恐怖から共感への転移」について語っている。
ベントンは「欲望から怒りへの転移」として繋がってしま
ったのだ。
■クローズド
何時ものように犯人のベントンを追いつめる。逃げられ
ないと分かった彼はレベッカを人質に取る。
ケイトやリードたちは自分達が捕まえに来たのはアメリア
であり、彼女に操られてやったのだろうと嘘をついて
近寄った隙にロッシがベントンを射殺してレベッカを
助けた。
17歳が30歳の女性を操っていたという俄に信じられない
ものではあるが、それを見抜いた結果なんとか真実を
たどり着いて解決に導いた。
解決後に流れる「Lord Remember Me」の曲は冒頭で流れて
いたものと同じだ。
■その他
・ロッシとホッチ
二人は冒頭でロッシが語っていたデョポンサークルに行き
JAZZ BARにいく。ロッシのお目当ての女性、セリーン・
デスティン (Michelle Azar)と一緒に来ていたオードリー
ハンセン(Nikki Deloach)。
オードリーはホッチとツーショットになった際に
「援護射撃?」として来たことを語っていた。
バーでは「Come On Baby, Kiss Me」が流れた。
オードリーからツアーに連れて行ってくれるとしたら
何処に案内してくれるか?とホッチに尋ねる。
「記念塔も良いがフォルジャー・シェークスピア図書館
(Folger Shakespeare Library)やスミソニアンのムーン
ゲートガーデンは夕暮れ時が綺麗だ」と語っていた。
この恋実るのか?・・・と思ったけど一度きりのクレジッ
トでした。
■MUSIC
・Criminal Minds Theme
Composed by Marc Fantini and Steffan Fantini
・Come On Baby, Kiss Me by ‘On Camera Band & Singer’
・Lord Remember Me by Ruthie Foster and The Blind Boys of Alabama
■CAST
デビッド・ロッシ (Joe Mantegna) BAU創設に携わったベテラン
アーロン・ホッチナー (Thomas Gibson) リーダー
デレク・モーガン (Shemar Moore) 爆弾処理が得意
スペンサー・リード (Matthew Gray Gubler) ドクター
ペネロープ・ガルシア (Kirsten Vangsness) 解析
ジェニファー・ジャロウ (A.J. Cook) BAU
ケイト・キャラハン (Jennifer Love Hewitt) S10新加入、大学教授
ベントン・ファーランド (Travis Caldwell) 息子
レベッカ・ファーランド (Mary Mouser) ベントンの姉の娘
アンディ・ファーランド (Kasey Campbell) ベントンの姉の弟
オーレン・ファーランド (Joseph Whipp) ベントンの父
オードリー・ハンセン (Nikki Deloach) バーに居たセリーヌの知人
アメリア・ポーター (Avery Clyde) ベントンの12年前の共犯
ラヴィ・シャー (Andy Gala) ソルトレイクシティ警察・捜査官
セリーン・デスティン (Michelle Azar) バーの歌手
(Monica Lawson) 州警察官 / アンディの車をチェック
(Elise Robertson) 女性ハイカー、ベントンたちに声をかける
(Craig Ahrens) 男性ハイカー
カレン・マイヤーソン (Deborah Alexander-Lee) 妻、歯科助手
ロン・メイヤーソン 夫、スポーツバー店員、被害者
ハロルド・メイソン教授