女王ヴィクトリア2 愛に生きる Victoria 第6話 アイルランドの受難 Faith, Hope & Charity

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第6話 アイルランドの受難 Faith, Hope & Charity

脚本/Daisy Goodwin
監督/Jim Loach

【STORY】

フランス王子とスペイン王女との縁談を警戒したヴィクト
リアはフランス訪問をケツイ。成功を収めたかに思われた
が、帰国後に裏切られた形になる。アルバートはダマされた
と。一方アルバートは自分の産まれについて悩んでいたが
彼はついにヴィクトリアに打ち明ける。僕は婚外子だ。
しかしヴィクトリアはあなた無しでは世界に向き合えない
と語る。ヴィクトリアにも一つ秘密が・・・妊娠?

◆アイルランド・コーク県

馬を走らせるトレイル(Martin Compston)

◆バッキンガム宮殿

牧師(Giles Taylor)は信者に説く。
「主はまる一昼夜東風を吹かせられた。その東風がイナゴ
を運ぶ。イナゴはエジプトを襲い全土に留まる。イナゴが
地の表を全て覆ったので地は暗くなった。イナゴはあらゆ
る草表の害を免れた。木の実を全て食い尽くしたのでエジ
プト全土の何処にも緑のものは残らなかった。エジプト人
はイスラエル人との約束を破った為、神は空を真っ暗に
したし土地を不毛にするという災いで罰せられた。」

気の滅入る説教だとヴィクトリア。アルバートは示唆に
飛んでいるとし疫病、イナゴの発生も神の御心だと・・。
ヴィクトリアはだからこそ気が滅入るのだという。

◆アイルランド・コーク県
・コーク県 主教邸
トレイル(Martin Compston)は私の教区のジャガイモ畑で
は葉が黒くなっていると6人の教区のものたちが集まって
話をする。特にトレイルの教区は堀った芋が腐っている事
を告げると、黒い部分をよくコゲ落として残りを煮詰める
とデンプンが糊状になって栄養満点だろうという。

ヒゲ姿のトレイル(John Paul Connolly)の教区では
炊き出しをしているがキリスト教精神に則ってカトリック
でもアイルランド国教会に改宗すれば歓迎すると言った所
信者が激増しているという。ジャガイモが腐るのも悪い
ことばかりじゃないな主教。カトリックのままなら餓えに
苦しんでいるまま追い払えというのか?とトレイル。
主教(Michael Maloney)は君は【十分の一税】を収めない
カトリックの連中に随分と厳しく当たっていただろうと言
われるとあれは法律違反だからだという。凶作は彼らの責任
じゃないという。

◆バッキンガム宮殿

ペンジは宮殿に届いた手紙や荷物を仕分ける。
スティーブンスさんに小包・・これはエドワーズ。
そしてこの手紙は何だ?として判別出来ない文字だという。
クリアリーは私宛のものだという。ペンジは確かなのか?
とすると象形文字にしか見えないと語る。スケレットは
ペンジに渡して上げてと語る。アイルランドでも言葉は
同じだと思っていたというペンジ。

散歩にいくエルンストはヴィクトリアたちと会う。
洗礼式まで会えないかと思っていたという彼女はいつでも
歓迎だという彼女。
アルバートはコーブルクがどんな様子か?と問うと相変わ
らず「巨人の間」は雨漏りが酷く娼館のお嬢さんは教え
上手だという。パリからバーデンバーデンへ行ったとか・・
国をほったらかしにして・・医者からバーデンバーデンで
湯治するのが良いと言われたという。大したことはないが
パリではしゃぎすぎただけだろうと。

スケレットはクリアリーが手紙を見て落ち込んでいそうだ
った為に声を掛けるが何でも無いと語る。

ピールはヴィクトリアに対してアイルランド担当のトレヴ
ェリアン(Edward Bennett)を紹介され、彼が選んだダブリン
大主教の候補者リストだという。ヴィクトリアは知らない
名ばかりだという。高名な面々はアイルランド赴任に難色
を示すものでアイルランド国教会は【十分の一税戦争】の
影響で財政難だという。ヴィクトリアは戦争なのか?と問う
とトレヴェリアンはアイルランド人は大袈裟に騒ぎ反抗的
なカトリックの農民が国教会に【十分の一税】を収める
ことに激しく抵抗しているのだという。肖像画を焼かれた
聖職者もいること。カトリックの農民がどうして属して
いない国教会に税金を払うのか?というヴィクトリア。
ピールは国教会には公的な特権があるという。ドラモンド
は無勢力主義を押さえ込む手立てにしているという。
カトリックはプロテスタントの10倍いるからだとトレ
ヴェリアン。国教会が行き詰まればアイルランド社会の土台
が揺らぐ・・と。

◆アイルランド・コーク県

馬を走らせているトレイルの前に一人の少女が現れてそれ
を止める。雨が降る中彼女は室内に彼を呼ぶ。するとそこ
には一家がすし詰めの状態。食料もなく子供たちは餓えを
凌いでいた。少女はママが起きないというと、トレイルは
脈を確かめて死んで居ることを確認する。

トレイルは帰宅すると妻(Grainne Keenan)と子供が待って
いた。

◆バッキンガム宮殿

一方アルバートはチャドウィック(Dan Fredenburgh)から
地下の下水溝は古代ローマの焼かした暖房の名残で衛生的
にも相当悪臭が漂い設備も古くなっていた。

当時の欧州のトイレ/汚物処理はあんまり良い話は聞かない
けどね。

■Impression

アイルランドでは主食のジャガイモの胴枯病による食糧危機。
イングランドではトイレの改修工事の問題。

トイレだけに過去を水に流して協力を・・みたいな流れが
有ったりするのか。

ヨーロッパ全土を襲った飢饉のようで最後に一文に記載
されている。ジャガイモ飢饉のことは有名でwikiにも
細かく記載されている。

イギリスもアイルランドも色んな意味で(意識の)改革が
必要な流れでしたが、宗教的な問題とか絡んでくると
また面倒です。宗教なのか法律なのか、それとも個人
の慈悲を含めた信念など、人間が最も優先させるべき事
とは何なのか。人それぞれの価値観や立場が入り交じって
実に一筋縄ではいかないような展開でした。

一方は命の危機を演出しているのに宮廷内ではトイレ問題
に触れている。もちろん階級社会のイギリスにとって身分
の違いは宗教に近いけど、トイレで用を足す行為に貴せん
の区別ないとする主張を盛り込み、間接的だけどアイル
ランド問題に於いて、過去の蟠りや宗教観の違いなどは
少なくとも最優先すべき問題では無いことが示された。

とても皮肉であり、また当然意見は割れるものなのだろう
けど、イングラントはともかくアイルランド自身が
【十分の一税】などで足を引っ張り合い、この機会に改宗
させたり入信させたりしようとする流れもある。
こういうのを見ると本当に宗教家っていうのは信じるに
値するべきものなのかと常々思うんだよね。

食料が必ずしもない訳では無いが輸出用と国内用ではまた
違い、海外には輸出しなければならない。それを横目に
目にしつつトレイルはイギリスにやってくる。

こんな時にも政治はもちろん宗教の違いによってなかなか
国同士の対立の構図があり、一方では食料が有り余って
いるのに一方では餓死している現状がある。

またアイルランドの国内でもトレイルの教区は特に飢饉
による被害が大きかったのか。
少なからず支援や助けを受けることの難しさがある。
それを主導するものたちは、”良い事”をしているにも関わ
らず、逆に国内の支持基盤を失うという皮肉な構図
がある中で、それでも宗教や人種を越えた命の繋がりは
あるのではないかと呼びかけるものがあった。

またクリアリーの件でも彼女がアイルランド系だということ
で差別的な事ばかりしているものたちに、ヴィクトリアが
一蹴する。

なかなか良いシーンとして、ピール首相とヴィクトリアが
語り合うシーンが有った。互いに第一印象を語り合うもの
だったけど、これらはまさにこの時のアイルランドとイギ
リスの関係を象徴している。
互いに抱く第一印象は最悪。しかしヴィクトリアは現在の
ピールを信念を貫く人と称する。ピールもまた失礼承知で
“こんなうら若い女性に君主が勤まるのかといぶかった
こと”を語った。
現在では陛下の意志の強さに感銘を受けて居ると語っている。

トレイル牧師はヴィクトリアに招かれて宮殿
にやって来て窮状を述べた後、帰りにヴィクトリアは
他人は入れることの無い赤ちゃんの養育部屋に彼を引き
入れた。
そこでヴィクトリアは妊娠していたことを先週”秘密”と
称して臭わしていたが、既に誕生しているという。新しく
生まれた命・アリスを見せて、母親としての気持ち
を述べて、トレイルが語った母子を失った人たちの話と、
ヴィクトリアの心情を重ねて難しい状況でも支援すること
を語っていた。

「陛下からの手紙、神をより近くに感じた」

悲しいのはトレイルの妻子は二度とここには戻らないと
して実家に帰ってしまうこと。現実的ってことなのかな。
そのお陰かどうかは分からないがトレイルは亡くなったと
していたがその妻子は生きて続けたのかな。

■色々と悩ませること

・エルンスト

なんと彼はパリで遊びすぎて性病/梅毒にかかったらしい。
Dr.プリチャード (Andrew Havill)の元に行き治療法を
試すけど、水銀か何かを混ぜたサウナに入って治すみたい
なやり方だったね。ドラマ「JIN -仁-」の中でペニシリン
が発明されて以降劇的に梅毒などに治療効果が出たけど
昔は大変な病気だったんだろうね。ただ医者からは妊娠は
出来ないようなことを言われていた。

・サザーランド公の死

物事にはタイミングあるのだけど、エルンストがこの状況
の中で、愛するハリエットの夫が死んだのは良いのか悪い
のかって感じで、エルンストはハリエットとの関係に
可能性を模索していくのかな。ボロボロの心情を肉欲で
誤魔化して過ごしていたエルンストへの罰でもあるのかも
知れないけどね。

因みにサザーランド公は狩りの時に首の骨を折って亡くな
ったそうだ。最後にハリエットとエルンストの再会がある。
サザーランドの死を知ったのは朝、兄弟で身体を鍛えてい
た時に疲れてエルンストが休んでいる時だった。

・宗教対立

やはりイギリスとアイルランドの歴史は宗教と民族・・
大雑把に言えばプロテスタントとカトリックの対立の
歴史なのかも知れないね。
先日まで放送していた「クイーン・メアリー」の故郷
スコットランドまで含めると本当に争いの歴史となる。
非常に難しいのは時代によって統治者次第で改宗したり、
統治者同士仲良い時代は良いのだけど、世代が変わったり
するとまた仲が悪くなり統治権の問題が発生したりする。

ダブリンの地が今回キーワードのように何度となく語ら
れたが、かつてイングランドの行政府がここに置かれて
いた。現在このドラマが描かれている時代は併合されて
いる時代であり、ダブリンの大主教は不在で候補者リスト
が作られている。ヴィクトリアも目を通していたが知らない
人ばかりであることを語っていた。

ここで皮肉なのはカトリックの農民の立場だ。
属していないアイルランド国教会にも税金を払っている
ことになる。トレヴェにはカトリックはプロテスタント
の10倍は居るのでかなり難しい立場だ。

・言葉の引用

・ことわざ
「慈愛の心はまず身内から」

ヴィクトリアがアイルランドを助けようとしていること
を知ってアルバートが語った言葉。

・コリント書13章
「最後まで残るのは信仰・希望・愛であるが最も偉大な
ものは愛である」

ヴィクトリアは食料支給をすればアイルランドの依存性を
助長するだけでなくイギリス自身の勤労意欲を削ぐこと
になるとトレヴェリアンから言われたこと。それに対して
ヴィクトリアが述べた台詞。

・申命記15章11節
「この国から貧しいものが居なくなることはない。それ
故私はあなたに命じる。この国に住む同胞の内、生活に苦
しむ貧しいものに手を大きく開きなさい。」

トレイルに対して主教が法律か宗教かで迫る流れが有る。

そして私の権威に従わずにいるとダブリンには一生戻れ
ないと脅されるトレイル。

その際にあげた例。

・人種問題

今回のドラマではイギリス人とアイルランド人の問題と
して浮上していたが、ペンジの発言ではドイツ系譜の
アルフレッドたちが会話している中で、「ドイツ人は何処
まで管理すれば気が済むのか」
と語っていた。自分も管理
する立場にいるのにね。

・飢饉の問題

カトリック教徒のキーナン家の家族が餓死していた。
トレイル夫人は3年前にカトリックのものたちは家を燃や
そうとしたとして語っていたが、現在はそれどころではな
い。

もう少し時代が進むと電話が出始める。
ベルさんが開発する電話機を「ダウントンアビー」の中
でも導入していたことがあるよね。
ただ現在はまだ手紙でのやりとりであり、トレイルは
ヴィクトリアに手紙を書いたし、クリアリーの両親も窮状
を訴えて彼女に手紙を書いて寄越した。

・住民たちはイラクサで凌いでいる状況
・道端には遺体が転がっている。

ヴィクトリアとアルバートはこの手紙の内容で会話して
いた。そもそも人口の増加が招いた事で【マルサスの理論】
を引き合いに出して予測された事態である事を告げた。
人口増加に於ける食料不足。更にジャガイモ頼みの農業
政策にも失策が有ったことを語る。

・矛盾する辛い事情

ヴィクトリアはなんとかして支援して欲しいことを頼む。
しかし良心に従えば我が党は分裂するとピールは語って
いた。
国内の小麦の値段がが下がらないように【穀物法】を制定
しているが、廃止すれば党内からの反発がある。
マンチェスターの工場労働者からも不満の声が上がること
を語っていた。

一方アイルランドでもトレイルは孤軍奮闘する中で、
現地の主教からは反対の声があがる。
その際にオコンネル神父にも声を掛けたとしていたし、
「私の言葉はあなたよりも位の高い人からの言葉だ」
とする反論は気分が良い。そして実際にオコンネル神父も
出て来ていたけど、そう簡単に問題は解決しなかった感じ。

■産業革命・近代化

・建築

意外と見過ごされがちな建築。
先日ヴィクトリアはフランスに行く機会が有りそこで美し
い庭園を見てきたところ。それに感化されたかどうかは
分からないが衛生問題は急務とばかりにバッキンガム宮殿
を水洗トイレ化した。

たた興味深いのは今回のドラマの中で語られていたコーブ
ルクの公爵となったエルンストが住むエーレンブルク城の
「巨人の間」。ここは世界で最初に城の寝室に水洗トイレ
化されたところだとされているようだ。水洗トイレ自体は
ローマ時代の遺跡から出て居るくらいだからその概念は
あるのだけど城となるとなかなか水洗化するのが難しく
この辺は検索で見ていると意外と不快もとい深いものが
有りそうだ。

・十分の一税

アイルランド国教会が設定したもので借地権のもの。

カトリックは一種類のジャガイモしか作らないのが問題
だとしていたけど、実際には農地に法的権利がなく地代
を滞納すれば頑張って改良した土地でも見返り無しで追い
出される為に目先の利益しか追求出来ない環境にあるようだ。

・アルフレッドとドラモンド

この二人は明らかに気が有りそうなのにドラモンドの方は
結婚しようとしている。そのことをアルフレッドは気に
している感じだ。

・フランカテリは目覚めた

クリアリーが実家に金を送りたくてもペンジは給料の前借り
はしてくれない。
困っていたところにフランカテリがご婦人からもらったと
する50ポンド以上はいる純金のペンダントをプレゼントして
くれた。クリアリーは金は返すというが、寧ろコッチが
救われたと語っていた。

クリアリーとトレイルは同じ教区のようでコークが実家。

ただ残念ながら金は間に合わなかったので土地を奪われ、
アメリカに家族は移住するという。あまりにも遠すぎる
アメリカの地。

タイタニック号沈没事故は・・1912年だから大丈夫か。

■その他

・最後に史実が語られた。

1847年トレイル牧師が発疹チフスは死去。この飢饉は19c
のヨーロッパで起きた最大のもの。100万人以上が命を
落とし、200万人が移民した。

■Used songs

■Cast

アレクサンドリーナ・ヴィクトリア (Jenna Coleman) ハノーバー朝の第6代女王
アルバート王 (Tom Hughes) レオポルトの息子、弟
ルイーゼ・レーゼン (Daniela Holtz) 家庭教師から
ケント公妃 (Catherine Flemming) ヴィクトリアの母、ドイツ人
LADY エマ・ポートマン (Anna Wilson-Jones) 顔が広い夫人・女官
ハリエット (Margaret Clunie) サザーランド公爵夫人、ホイッグ党
ウェリントン公爵 (Peter Bowles) トーリー党員、ハノーバーの王様
Sirロバート・ピール (Nigel Lindsay) 首相、トーリー党員
ドラモンド (Leo Suter) ピール首相の秘書官

ペンジ (Adrian Schiller) 王宮の使用人長
バクルー公爵夫人 (Diana Rigg) 女官長
ウィレミーナ・コーク (Bebe Cave) バクルーの姪
スケレット(ナンシー) (Nell Hudson) 王宮の衣装係長
ブロディー (Tommy Knight) 王宮の使用人
Lord アルフレッド・パジェット (Jordan Waller) 馬車でヴィクトリアに
コーブルグ公爵・エルンスト (David Oakes) 長男、アルバートの兄
レオポルド王 (Alex Jennings) ベルギー国王、実はアルバートの・・

イライザ・スケレット (Samantha Colley) スケレットの子を育てる、秘密を知る
クリアリー (Tilly Steele) 衣装係助手、アイルランド系
フランカテリ (Ferdinand Kingsley) 厨房係

Dr.ロバート・トレイル (Martin Compston) 博士、牧師
Mrs.トレイル (Grainne Keenan) 牧師の妻
(Giles Taylor) プロテスタントの牧師
トレンス (John Paul Connolly) プロテスタントの牧師
(Michael Maloney) 主教
トレヴェリアン (Edward Bennett) アイルランド担当官
チャドウィック (Dan Fredenburgh) バッキンガムの内装
Dr.プリチャード (Andrew Havill) エルンストの病気を診る
(Colm Gormley) アイルランド人
スティーブンス 宮殿で働く使用人
エドワーズ 宮殿で働く使用人
キーナン 飢饉で親を失う

バーティ / 息子、ヴィクトリア&アルバート
ヴィッキー / 娘、ヴィクトリア&アルバート
アリス / 娘、ヴィクトリア&アルバート

イオス 犬 / ドイツより
アイラ 犬 / ヴィクトリアの愛犬

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