クリミナル・マインド FBI行動分析課
Criminal Minds シーズン11
第6話 牧師の過ち Pariahville
脚本/Erik Stiller
監督/Felix Enrique Alcala
【STORY】
●家
銃に弾を詰めてドアのロックをして車に乗り込む保安官の
ポール・デサリオ (Joel Gretsch)。
●フロリダ州 グレンポート・ヴィレッジ
車はグレンポート・ヴィレッジに入る。外はすっかり夜だ
った。カイル・リンカーン (Jon Knapp)に対して
ペイジ・リンカーン (Ashleigh Biller)と一緒では無いのか
と尋ねる。しかし彼の目の前には血まみれの男性が車の前
に現れる。地面に伏せろとし確保した後に、室内を調べる。
血痕から浴槽に向かうとそこでペイジは亡くなっていた。
●FBI / BAU
ホッチはルイスをオフィスに呼ぶ。
服役中の連続殺人犯を対象とした包括調査を行うことを
司法長官が発表したとし、ルイスにその指揮を執って欲しい
と言っていることを語る。一年以内にそれを形にしたいそう
なので今すぐに取りかからないといけない案件だという。
その場合BAUを辞めることになる。ルイスはBAUに望んで来た
のに・・と語るが、ホッチはこれは凄いチャンスだと語る。
そんな会話中にガルシアがオフィスにやってくる。
事件の書類。単発事件だが重要みたいだとし、メールに緊急
案件だと3回も書いてあったという。
グレンポート・ヴィレッジで発生した事件だ・・
この町は計画的に性犯罪者を集めた町。居住者を選ぶ時
の心理学的質問をルイスが作ったのだという。
・ミーティング
リードはグレンポート・ヴィレッジに住んでいるのは非暴力
犯罪者だけだという。未成年者とのセックスとか、子供の前
で立ちションをしたもので、レイプ犯罪や殺人犯はいない
との事。この町を作ったサントス牧師(Ruben Garfias)が
住民の更生に身を捧げているとルイス。ロッシは本人も
18歳の時に15歳の恋人を妊娠させて服役している。
その後結婚して子供は二人。40年後の現在も円満夫婦だと
いう。子育て家庭がいるのは本当なのか?とモーガン。
性犯罪者は「バス停」「子供の遊び場」「学校の近く」に
住めないがそれ以外の規定はないとリード。そもそもこの
町は計画的に受け入れているのだという。
始まりは2009年。
牧師が教会の基金で家を何軒か買おうとした。元々不動産の
安い地域だったが性犯罪者が住むと知った住民は大挙として
逃げ出したので牧師は他の家も全て買って町の名前を変えた
とルイス。牧師は全居住者のリストを送ってくれたという
ホッチ。このコミュニティはとても素晴らしいもの。
性犯罪者は社会復帰したくても拒絶されて孤立すること。
そこで牧師は町を購入して独立したのだとルイス。
一昨日の夜、ペイジ・リンカーンの遺体が自宅の浴槽で発見
されたと。胸とお腹を刺されて・・。牧師がすぐに伝えな
かったのは容疑者がすぐに捕まったから。血まみれで近くに
いた夫のカイル・リンカーン。しかし彼にはアリバイが有り
血は蘇生させようとした時のものだという。事件から2日が
経過した今、容疑者だらけの町に向かうとホッチ。
●Glenport Village -> Perv Village(変質者ヴィレッジ)
(と落書きされている)
トレヴァー・ファーソン (Will Babbitt)とマギー・
クレスウィック (Sydney Mikayla)と自転車で競うように
して事件現場に行く。そこにはハウスクリーニングの車
が駐まっていて、大人が3人立っていた。
●移動中の飛行機
被害者は男子生徒に手を出して捕まった元高校教師。
グレンポート・ヴィレッジに戻ってすぐに性犯罪者のカイル
と出会って結婚。夫婦仲は安定していたとリード。
遺体が着ていたチアリーダーのユニフォームは被害者自身
が購入している(RO)。旦那の趣味か・・いや前歴からする
と本人の趣味かも知れない。その格好で浮気したとか(Ru)
チアリーダー好きは幾らでも居る町だ(MO)。しかしルイス
はここのみんなは凶悪犯では無いので住民が殺したとは
限らない。あらゆる可能性を考えようと(Ru)
町への出入りは自由だ。かつて住民に被害を受けた人の
復讐なのか?(MO)。
ルイスとホッチは牧師の元へ。ロッシは検視局。モーガン
とリードは遺族から話を聞いてくれと。
■Incident
フロリダ州 グレンポート・ヴィレッジという町の住民の
女性・ペイジが殺害される。話を聞くとなんとこの町は
性犯罪を犯した者が住んでおり、社会から孤立してしまう
ことを防ぐ為に牧師が町を作ったものだった。
被害者のペイジはチアリーダーの服を着ていたことから何が
関連性を探る。またこの町は契約書を義務づけており、
追跡チップが住民に埋め込まれていることが分かる。
因みにタイトルのPariahville
(Pariah=のけ者の ville=町)
■Impression
実際にこういう実験的な町を作って研究しているところが
あるみたいですが、性犯罪者に限ってみれば再犯率が高い
ことから見ても一種の病気なんだろうね。性犯罪のことを
性嗜好障害というそうだけど、感情を抑制することの出来
ない脳神経の病気で、人間としての倫理的・尊厳的なものが
欠落していて、社会的な孤立もそれを後押ししてしまう。
ただ罪悪感がない訳でもなく辞めたい気持ちも持ち合わせて
いるが、一度逮捕されたことのある人物に至っては、社会
復帰が不可能だと感じた瞬間に箍が外れる可能性も否定出来
ない。
日本の不思議な所は厳格さを持つ一面(落ちている財布を
届けたりする)があるかと思えば、万引き、痴漢、詐欺事件
は後を絶たないこと。そしてそれらの犯罪が悪いことと
してあまり認識されていない所がある。
また泥棒が少ないと外国の方の紹介VTRとか記事などを目に
するけど実際には結構多い。自転車なんて過去3度・4度駅前
で盗まれたし、実家の方でリタイアした親が耕作地を借りて
野菜とか果物とか作っているけど泥棒だらけ。
カツアゲを犯罪だと思って居ない学生も多いのでは無いか。
性的嗜好は人それぞれだろうけど、やはり学生時代のユニ
フォームなどを使用することに興奮を覚える人は、学生時代
の恋愛不足にあるのではないかとも感じる。
さて今回の事件は牧師からの発言によって住民にはGPSが
埋め込まれているということからプライバシー的なものが
一部侵されて、その分事件発生の時刻さえ詳細に分かれば
簡単に判明するものではないかと思わせる。しかもこの町に
入居する際には厳格に審査があり、性犯罪の中でも凶悪性
なものは限りなく排除されているという前提がある。
しかし1922人も居るとなると相当監視の目も大変だ。
そして恐らく犯罪の性質から見てもこの町は男性で溢れて
いるのではないかという気がするね。
しかし話の中に出てきたけど立ちションした程度の性犯罪
が人生を壊滅的に狂わせてしまうというのはちょっと可哀想
だ。
・ルイスの選択
また今回はBAU的にはルイスが出世という名でチームから
外れるかどうかの選択に迫られている。ロッシがそのことを
気に掛けているところがあるけど、ロッシ自身の経歴から
すれば良いアドバイスを与えられそうだね。
「毎年誕生日に俺はあるシリアルキラーの面会に行く。
相手側の希望だ。被害者の名前と遺体の在処を聞く。
毎年一人ずつ。それでその遺族の区切りがつくけど、俺は
うの人でなしと顔を合わせる度に何かを失ってきた。」
「君には俺には出来ない何かが出来る」
「私も失っている。恐ろしいことにそれを感じない。気が
つくと手遅れ」
モーガンは残った方が良いとアドバイスした。
キツイ日もあるけど、助けた時の光景を目にすることで
益々迷う。
ホッチに語ると両立しての仕事が許可される。
因みにルイス役のAisha Tylerは、このドラマが終了する
S15E10の最後まで出演している。
■捜査
・モーガンとリード
チアリーダーのユニフォームについて旦那に尋ねる。
犯人がその手の性的嗜好を持っているか濡れ衣をきせようと
しているか。リレーchatで服を来るかどうかを話している
という。mailでない理由は何か。居住希望者は厳格な審査
と契約書の署名が必要。
当日現場に着たのは向かいのランディ。チップの情報。
ランディの犯歴は人妻への露出行為。
・ルイスとホッチ
サントス牧師に会う。
この町の住民は1922人。保安官もこの町が20年平和な町だっ
たことを証言する。ただ保安官が知らなかったのは「契約書
へのサイン」があったこと。牧師は透明性の確保の為だと
語っている。そしてその契約には追跡チップを体に埋め込む
こと。ただし5年間何もなければチップはハズされるという。
・ロッシ
検死官のリサによると死因は胸部と腹部を刺されたことによ
る大量出血死。過剰殺傷。手に防御創。衣装にナイフの穴
は開いていない。殺してから着せた。犯人の空想。
■捜査2
・ランディの事情聴取。
ルイスとモーガンが取り調べる最初の容疑者。
ペイジとは3年前から友達だった。町で仲良くしてくれたの
は彼女だけ。そんな彼女の家に彼は当日午後3時に訪れている。
ネットでポルノサイトを見ていないのが不思議。
更生する前の性犯罪は、露出狂で人妻がターゲット。
しかも小学生の子と一緒に居る時を狙う人物。
彼の性的嗜好は人妻では無く子供であり小児性愛者。
しかしその彼が最後に良い仕事をするのは内緒の話(笑)
・フロリダ州 スマックコーヴ / Sumac Cove
・第二の犯行
4人の女子高生が帰宅する。チアリーダーのヴィクトリア
の家の前にロザリオのようなものがかけてある。
犯人は彼女を襲う。ユニフォームを着た状態で狙われた。
ペイジは身代わりでヴィクトリアが理想だったのか。
場所的にも容疑者を絞り込めそうだとしたのは、グレンポー
トから16kmも離れていてチップのついた者は来られない様に
なっている。
牧師はこの事件によってもうこの町の終わりを示唆する。
牧師は自分のした行動が間違っていたのではないかと自問
自答する。ルイスはこの町の実験の課程で力を貸したから
なのか励ます光景がある。
・保安官のデサリオの苦悩
保安官のポールはは一年前に妻が亡くなり、子供二人を
引き取っている。名前はライリーとダニー。子育てに
手こずっていることをホッチに語る。
ライリーは事件捜査中にパーティーに呼ばれる。
父親は許してくれないかと思ったがこの辺は男親と娘の
扱いの難しさ故に許しを与えた。
しかしヴィクトリアの死によって状況は変わる。
弟の面倒を見て欲しいの頼む。
しかしアダムとグレッグが積極的なライリーを呼びに来る。
アダムはパーティーに連れて行くが、実際にはパーティーは
やらない。ライリーのことを狙ったものの残念だが
拒絶されて車から降ろされてしまう。
マットの車が通りかかる。非常に怪しいタイミングで通り
かかったものだ。
車を急ブレーキさせてライリーを気絶させる。
■ガルシアの捜査
・ルイスのプロファイル
ルイスは牧師の言っていたことを気にしていた。
この町は捜査を攪乱させるのに持ってこい。まずはここの
住民が疑われるのを犯人は分かっている。
ここの犯罪率は低い。誰かが見ていて監視し合っているから
だけど、見ていたならば何故言わないのか。
アイラがシロだと分かるとランディ・ネルソンが犯人では
ないかと考えるようになる。
・ガルシアは周辺住民を調べる
グレンポートビレッジを憎んでいる人は多いので捜査は大変
だという。アイラ・スタインが目立ってこの町を憎んで
行動を起こしている感じ。
・ランディの取り調べ
ルイスが行うが、トミーを狙っている彼は当時のトミーの
行動を思い出させる。
当時何を見たのか。車を見たというランディ。
車の色はグレー、サイドのロゴ・・業者のもの。
ブレイン・ギャングと書かれている。PCの訪問修理の会社。
■プロファイル
・犯人は30代後半から40代前半の男性 (Ru)
・この地域周辺の住民である可能性が高い (RO)
・犯罪に関しては経験豊富で緻密・忍耐強い。欲望を抑える
訓練をしている (MO)
・フェティシズム的な殺人の犯人には覗きや下着泥棒などの
前兆が見られる(R)
・犯人は犯行を長年夢に見ていた。実行して味を占めた今は
どんなリスクを侵しても続ける (MO)
・警察、FBIの捜査が進んでいる中での犯行は、殺し同様に
スリルも快感 (Ru)
・チップをハズした住民は125人。部外者の犯行の可能性も(R)
・住民以外の容疑者については調査中。125人の事情聴取を
手伝ってもらいたい(H)
■クローズド
マットがライリーを拉致する。
ガルシアに頼んでPC修理のスタッフを調べてもらう。
・条件は35歳から40歳・・該当者0人
・ヴィクトリアの近所に行っているスタッフ・・該当者0人
パソコンを扱うので年齢が間違っているので修正する。
18歳から25歳の条件の変更・・該当者4人
デイヴ・エルミーニ、タイラー・ホット、マット・フランク
ス。
マットは隣人の男だった。先週パソコンを直しに来ていた。
5年前チアリーダーにつきまとい逮捕されていた。
2年前にもチアリーダーへの殺人容疑がかかるが証拠がない。
二人の殺しをライリーの前で語るマット。
相手は刃物を出してきた。
ベッドに行こうといってなんとか拘束を解く。そして時間
稼ぎ。上手くクローゼットから銃を取り出そうとするが
マットに気づかれる。しかしBAUの面々は既にライリーの
家に来ていた為に人質に取る彼の視線を別に向かせて犯人の
マットを殺害した。発砲したのはルイス。
■MUSIC
・This World by Selah Sue
・Be My Valentine by TAB The Band
■CAST
デビッド・ロッシ (Joe Mantegna) BAU創設に携わったベテラン
アーロン・ホッチナー (Thomas Gibson) リーダー
デレク・モーガン (Shemar Moore) 爆弾処理が得意
スペンサー・リード (Matthew Gray Gubler) ドクター
ペネロープ・ガルシア (Kirsten Vangsness) 解析
ジェニファー・ジャロウ (A.J. Cook) BAU
Dr.タラ・ルイス (Aisha Tyler) BAU
ポール・デサリオ (Joel Gretsch) 保安官
ライリー・デサリオ (Taylor Spreitler) ポールの娘
ダニー・デサリオ (Jakob Salvati) ポールの息子
ホルヘ・サントス (Ruben Garfias) グレンポート・ヴィレッジの牧師
マット・フランクス (Noah Crawford) デサリオ家の隣人
ランディ・ネルソン (Kurt Scholler) リンカーン家の向かい
アダム・ジェンキンス (Nolan Bateman) グレッグの友達
カイル・リンカーン (Jon Knapp) ペイジの旦那
ペイジ・リンカーン (Ashleigh Biller) 被害者、元高校教師
アイラ・スタイン (Mark Chaet) 町に嫌悪感を持つ
リサ・ジャコービー (Carole Gutierrez) 検視官
スティーブ・ハルバート (Lawrence A. Mandley) 仕事で町の外に行く127
ニック・ベールマン (Derrick Redford) ロッシが取り調べ127
ヴィクトリア・タイラー (Aubrey Cleland) 優等生チアリーダー高校3年生
トレヴァー・ファーソン (Will Babbitt) 自転車少年
マギー・クレスウィック (Sydney Mikayla) 自転車少女
グレッグ パーティーの主催
トビー・ギャノン ペイジの隣人、8歳。