アストリッドとラファエル Astrid et Raphaëlle 第2話 パズル 後編 Puzzle (Pilot)

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アストリッドとラファエル 文書係の事件録
(Astrid et Raphaëlle) 2019 , FRANCE

制作/FRANCE TÉLÉVISIONS、JLA PRODUCTIONS
、Be-FILMS
、RTBF (Télévision belge)
原作/
制作/Alexandre de Seguins、Laurent Burtin
プロデュース/Jean-Luc Azoulay、Jean-Sébastien Bouilloux

https://www.nhk.jp/p/astridetraphaelle/ts/PG1M4JJQQV/

第2話 パズル 後編 Puzzle (Pilot)

脚本/Alexandre de Seguins、Laurent Burtin
監督/Elsa Bennett、Hippolyte Dard

【STORY】

・前回までの展開

コーヒーでも飲みに行かないか?とナンパされる
アストリッド。
バシェール警視聖はラファエルに汚名返上のチャンス
をやるという。
今朝ある男が立体駐車場で焼身自殺した。
ルノワール、ネドリー、グラント。
この3人は共に医師で理由もなく自殺し、金も消えて
いる。
ダンケルクホテルのネドリーとグラント医師の自殺は
毒物が関係しているというアストリッド。
ラファエルはそんな彼女の発言を聞いて一体何者なの
かと語る。しかしアストリッドにも容疑の目が向け
られる。最初の犠牲者アラン・グラント医師とは
知り合い(医師と患者の関係)だったのを黙っていた事。
ニコラは彼女はグラントの患者だと。
ガイヤール局長は彼女は自閉スペクトラム症だと
語る。アストリッドは口を開く。
「近くにカトレアが無いか確かめる為に現場に行った」
こと。バシェールは花は犯人が残したメッセージなの
かと尋ねる。彼女は犯罪科学を理解する天賦の才が
有る。許可が下りたので正式に捜査に参加して欲しい
と頼むラファエル。

■ダンケルクホテル /

現場に確認にいく。
ホテル支配人(Denis Leluc)に死亡事故が有った63号
室に案内してもらう。
「事件以来この部屋は使っていない。」
「他にも客が亡くなった部屋はあるが、あの血の海
は強烈だった」

・室内

ラファエルとニコラは室内に入る。
何を探すのか・・2年も経っているのだというニコラ。
蘭の花・・あのカトレアが殺人犯のサイン。
しかしニコラは偶然だろとし、ホテルの部屋に
ありがちなダサい絵だと。

その頃別の部屋ではホテル清掃係の2人・先輩格の
女性(Karine Angeon)とヴィオレッタ(Eva Chico)が
清掃していた。

ラファエルは発見者について尋ねると彼女が該当者
のヴィオレッタだという。あの調書はあなたの証言ね
と確認するが口を閉ざす。先輩メイドは事件の話は
したくないみたいだと語る。彼女らに他の部屋も
調べたいので鍵を借りる。

花の絵は現場の部屋にだけ有った。
不審に思う理由がないというニコラ。従業員でさえ
気づかなかったのだから。
蘭の花について調べるとクンビアラティナ(Cumbia L
atina)という種類のものだった。9区にあるレストラン
で食料品と共に売っているもので、コロンビアからの
輸入品だという。

ラファエルの元にアストリッドからメールが届く。
一言だけ書かれていた。
【コロンビア】と・・偶然なのか。

■犯罪資料局 /
Service de Documentation Criminelle

アストリッドに会いに行くラファエル。

ここは警察の歴史、社会の風俗の進化の歴史、
まさに歴史書だという。そんなラファエルは、
先日偶然に【ランドリュー事件】の資料を見つけた
ことを語ると、薬物関係の事件か何かなのかと逆に
問われる。ラファエルは知らないのかとして驚き
事件の概要を説明する。

『20世紀初めに11人もの人を殺害してバラバラに
し焼却した事件』

アストリッドはその事件の資料ならばアーカイバ
の筈であり、捜査資料は40年間保管した後、歴史的に
有益なものはアーカイブにされ、それ以外は廃棄処分
にされるという。事件の詳細は知らなくても名前くら
いは聞いた事が有るでしょ?と問うと、保管スペース
は限られているので不必要な知識を抱え込んでいては
重要事件のスペースを確保出来ないという。

・アストリッドの仕事場

何故コロンビアについて分かったのかの説明を聞か
せてもらう事になる。

そこには今回の一連の事件を可視化する為に用意した
ボードに資料が張り巡らされていた。
犯人と被害者の共通点を私の考察を可視化したという。
抽象的な概念を扱うためには具像化が必要で、例えば
資料の中の抽象的な部分を思い出す場合、その資料を
読んでいる自分をイメージしないといけないのだと
いう。

【植物】。カトレア・トリアナエ(Cattleya Trianaei/
Orchidée Cattleya)

コロンビア原産のランスコポラミン(Scopolamine)
を含有しており、コロンビアでは「ブルンダ
ンガ/burubdabga」と呼ぶ。

グラントの現場(診療所)の写真を見ていてこれを
発見した。その写真の本棚には”コロンビア”のガイド
ブックが写っていた。
最後に亡くなったルノワールの事件は捜査資料を
まだ見ていないので分析出来ないという。
代わりにリオネル・ルノワールの名で別の事件を
見つけたという彼女。彼は薬物絡みで取り調べを受けている事。
その時に提出した医療記録によるとWHO推奨のマラリ
ア予防薬を服用している。感染リスクCの国用のもの
でコロンビアが該当する。
ダンケルクホテルで死亡したネドリーの方がもっと
簡単だと思って居たという。2015年8月3日、Facebook
のアカウントを持っていたので・・
しかしコロンビアを明記した写真は一枚も投稿され
ていない。しかし写真を見ると背景に管制塔が見え
る。この70年代の建築様式の建物とつや消しアルミ
ニウムの外観は間違いなくコロンビア・ボコダ空港
だという。以上のことから3つの事件では犠牲者は
全員コロンビアに行ったことが分かるとのこと。
しかしその裏付けは難しいというアストリッドに
ラファエルは、遺族に連絡して当時の口座の明細を
確認すれば同時期に滞在したかが分かるという。

■ノジカール研究所 / Nosicare

ヤン・マルコム(Franck Mercadal)に会いに行く二人。

【感想】

映画「スクリーム」がスマッシュヒットした頃、
Wes Craven監督にハマって彼の作品を見まくった事が
有り映画「ゾンビ伝説」(The Serpent and the
Rainbow , 1988)もその一つに有る。ブードゥー教の
世界やハイチで使用されている儀式や粉
(devil’s breath)についてハーバード大教授が調べて
いくというものだったと記憶しているのだけど、
薬物使用によって人を操ることの出来る怖さという
ものを今回のドラマの中でも感じる事が出来る。

その反面ではあるが、自殺する程に薬の効果が現れる
のかと言われると少々その辺の流れは疑わしい。
寧ろ催眠術とか過去の事件に対する恐喝的な強制の
自殺を求めたのではないのかと考えるのが普通では
無いのか。

ただ薬による異常行動はあるのだろうし、かつて
インフルエンザの治療薬のタミフルを10代に
打つと異常行動を起こすとして因果関係を調査して
いたことも有るけれど、スコポラミンにもそういう
効果があるのかどうか。
脱法ドラッグと呼ばれるものもそういう効果がある
のかも知れないけれどその辺の知識はまるでない。

さてドラマでは、1話のエピソードを二分割して放送
した上に1週間置いての放送だった。
私的には問題は無いのだけど、前半部を途中までしか
見ていない中で、私が見ていない箇所はどの程度の
情報が詰まっていたのかが気になる。

少しフランス語版を見たけれど、マックス主催の
自助会に行った後に、アストリッドは捜査はしないと
語ったものの犯罪資料局で徹夜で共通点を探っていた
ようだし、ラファエルは夫と子供と共に夜を自宅内
で過ごしていた光景があり、この中で子供の宿題と
して「9つの点の問題」が行われていた様だ。
この部分は私は見ていないようだ。

そして後半部は取りあえずダンケルクホテルの殺害
現場を見に行くところから始まる。

■事件に関する推察

さて【3つの事件に共通するもの】が薬物以外に何が
有るのか。医者が関係していることは間違いなく、
気になるのは医者がどの科に属する医師なのかが
気になっている。
初回からのエピソードに共通するのはドラッグで有り
医師はそういうものを使って患者を操ることが
出来る。

意思の疎通が難しい人、また社会的弱者である入院
している障害者に対して性的暴行をしている介護士が
少なからずいて、それが表沙汰になっていない医療
現場というのを耳にしたことが有る。

そういう面ではアストリッドの過去の映像が挿入
されると彼女自身医師に何かされたのではないかと
思ってしまう。その復讐の為にアストリッドが
一連の殺人を行っていたとも考えられるが、
早い段階で彼女の容疑は除外される。
まぁ彼女は主人公の一人でも有るしね。

痕跡を残さずに殺すということは犯行現場に於ける
証拠消滅の仕方に詳しい人物。

被害者に容易に近づける人物が誰なのか。
共通しているホテルに泊まっていれば支配人や従業員
は最も疑うべきものである。

医者が悪徳ならば必ずその事情を知り、winwinの関係
を持つ医療従事者が居てもおかしくはない。

現場に残された【ランの花の絵】はメッセージ性が
強い。

医師の流れ、花の流れから、共通するキーワードと
して【コロンビア】が浮かび上がる。

■コンビとして近づく二人

アストリッドとラファエルが近づくとニコラの存在が
少々可哀想な印象も出て来るか。

すぐに相手のことを理解するのは難しいのは百も
承知。ただでさえラファエルはがさつな方だし、
逆にアストリッドは自閉スペクトラム症故に自分
なりの厳格なルールにも近いものがある。

その領域を踏み込むことは可能なのか。
領域には踏み込まずにただ相手の良いところだけを
利用させて頂くという方法も有るにはあるが、それで
はドラマは面白くない。

今回アストリッドの難しいところは・・

・勤務時間は必ず守る
・いつも座るコーヒー店の座席
・手順を無視する捜査
「あなたは予測不能過ぎる女」(Astrid)
・他人の気持ちが分からず発言する
・人の指紋のついたドアを開けられない

何度かアストリッドは捜査を降りそうなタイミング
が存在した。
特に手順を守らずに捜査を行うラファエルを理解する
ことは出来ない。日本でも違法な捜査で得た情報が
裁判に持ち込まれた際に証拠能力の有無が問われる
ことになるかもしれない。

しかしフランス人から聞いた話だと欧州全体に言える
事ではあるが令状を取るとか役所から書類をもらう
為には結構な時間がかかるという。今の時代ならば
変わっているかも知れないが、とにかく人が動こう
とはしない。このドラマの中で医者に電話しまくって
いたけれど、電話をなかなか取り次がないような
流れも存在した。

「眼科に電話したら15分も待たされた」
「Antonio Vivaldiの”四季”を何度聞かされたか・・」

「保留音だ・・なんという曲だったか」
「Pyotr Tchaikovskyの”花のワルツ”」
「こっちはJohnny Cashね」

■コロンビアとノジカール研究所

コロンビアはランの花の流れからスコポラミンを入手
する為だけに出てきたものかと思って居たら、
犠牲者の医師は全員その地を訪れていた。

・ノジカール研究所

一体何の研究所なのか・・
ノジカール研究所のイベントスタッフのヤン・
マルコムなる人物は限りなく黒に近い人物である。
コロンビアに行く手配をしたのがこの会社であり、
2014年10月20日から26日の間にコロンビアに行く手配
をした。医療技術革新についての意見交換の為の
会議という名目。元々この研究所ではそういうイベ
ント企画をしているみたいだ。

・アストリッドの力

記憶力に長けている彼女。
ヤン・マルコムの名前に関して過去に耳にしたこと
が有った。資料室で調べるとシルヴィー・ラサール
という女性が2年前に強姦で告訴。他にも3件の同様
の事件が有る。
マルコムをその件で脅して、取り合えずコロンビア
に行った104人の名簿を入手する。

・カルタヘナ

コロンビアのカルタヘナはこれと言った娯楽が無い
町だけど売春が合法。恐らくノジカールの会議では
暗黙の了解があったはず。マルコムはツアーの責任者
だ。

■捜査方法

各国の捜査機関がIT捜査に関しては、どの程度コン
ピュータやネットワークに強い人物がいるのかが
気になる要素の一つ。またどれだけの装備を整えて
多発化する犯罪と向き合っているのか。
今回の捜査に於いては、型破りな違法捜査によって
その情報を引き出す。

その一つはウィリアムを使った捜査。
彼はマルコムのPCに侵入する。セキュリティをインス
トールしていたら第三者が侵入した形跡が分かって
しまうリスクがあるがラファエルに頼まれ、そして
“友達”だと言われたことに気をよくしてしまった。
彼は夜には寝ない生活をしているようで・・

彼のお蔭で2014年10月25日にコロンビアの船のツアー
に被害者3人と共にマルコムが参加していたことが
判明する。

・シャブロル通り69番地

フランスは基本的に都市部は道が狭い。
区画整備も古代からのものなので現在ナイズドされ
ておらず、駐車場もないので路上駐車が多い。
その為にこの番地に行くのに渋滞で大変だ。
ニコラとラファエルが一番先に着いたので二人で
踏み込もうとすると、今にも飛び降りそうなマルコム
の姿が在る。そして目の前で飛び降りてしまった。

・現場検証

鑑識(Christian Diaz)が調査していたが、相変わらず
あら捜しのような発言をしていくアストリッド。

現場を見てソファーでゾンビの粉を浴びている。
クッションの凹み具合から判断。
更に椅子、カーペットの位置がずれていることから
よろめきながら窓の方に向かっていることを知る。

しかしそのような状態で一人で何もかも出来るもので
もなく、顔見知りの人物が近くに居たのではないかと
される。
棚の一部が掃除途中で辞めたような形になっていたの
で家政婦の存在を疑う。
支配人に聞くと事件当時このホテルに勤務していた
従業人は15名。
その中にヴィオレッタ・フローレスの名前が有る。
遺体を発見した人物。今朝既に給料を受け取り仕事
を辞めていた。

■復讐という名の殺人

結局一連の事件はヴィオレッタによる犯行だった。
しかし話を聞くととても悲劇的な過去があり、
同情する気にもなる。

ヴィオレッタの姉・カトレア・フローレスが自分が
売春させられそうになるのを庇い、男たちによって
殺されてしまった。
ただ殺されたのではなく生きたまま海の中に捨てら
れる格好だった。捨てた時にはまだ息が有ったにも
関らずだ。

ヴィオレッタの元を捕まえにいった際、彼女は祭壇
に向かい祈りをささげていた。

彼女は強姦された当時、男が吸っていたたばこを一本
もらい、そこで使われているマッチ箱には「ダンケルク
ホテル パリ」と書かれていたために、そこから働き
犯人が来るのを待っていたらしい。

■最後に・・

汚名返上とされる元の事件は
ep.1で語られたように『ヨーロッパ議会・
議員を汚職の疑いで逮捕し起訴に失敗した』もの。

マルコムの逮捕には失敗したが、なぜかその議員の
汚職の証拠となる書類が封筒で届く。もちろんアストリッド
が調べて送ってくれたものなのだろう。

■その他

・睡眠と夢

睡眠付属脳に良くない。
活性酸素による酸化で脳の細胞内の損傷の増大を招く。

夢は脳の成熟を促進する役割を担う。
現実の疑似体験で・・人生のフライトシミュレーター
みたいなもの。

・アストリッド

「私にとっては日常生活を習慣化することがとても
重要です。自分を見失わない為の目印なので・・」

・ラファエルのお願い

医師に電話しなければならない時に、ニコラに頼む際
物凄い上目遣いで訴える光景が有った(笑)

・パズル

最後にコーヒー店で二人が会話する際に、
パズルの事をカステット(Cassetête)と呼んでいた。
ジグソーパズルの意味。
アストリッドの興味はあくまで犯罪科学。

パズルの魅力についても語っていた。
行き詰まるのは問題をずっと同じ視点で見ているから
で、ほんの少し視点をズラして違う角度から考察
すれば謎が解けるのだという。

最後に「9つの点の問題」について説くことが出来た。

・テオ・コスタ・ルジェ

ラファエルの息子だが親権は旦那側にあるみたい。
テオの迎えに行くのにアストリッドに頼むことになっ
た。子供から触れるのは彼女にとっては大丈夫な様子。
しかし気になることを聞く。

テオは頭が良いので飛び級をしている。
その為なのかいじめを受けて手に痣があること。

・ウィリアムへのお礼

ラファエルは彼が捜査を手伝ってくれたお礼に電車
の旅をプレゼントしたみたいだ。電車オタクである
ことは室内を見ても明らかだった。

【SOUNDTRACKS】

【出演】

アストリッド・ニールセン (Sara Mortensen) 犯罪資料局・文書係
ラファエル・コスタ (Lola Dewaere) 刑事・警視
ニコラ・ペラン (Benoît Michel) 刑事
カール・バシェール (Daniel Njo Lobé) 刑事・警視正
アラン・ガイヤール (Geoffroy Thiébaut) 犯罪資料局・局長
ジェフ・マルティノ (Julien Prévost) 刑事
(Linda Massoz) 女性刑事
アンリ・フルニエ (Husky Kihal) 監察医
テオ・コスタ・ルジェ (Timi-Joy Marbot) ラファエルの息子
ヴァイオレッタ・フローレス (Eva Chico) 清掃係
ヤン・マルコム (Franck Mercadal) ノジカール研究所
ラプラス (Laurent Lévy) 犯罪資料局
アンギュス・ニールセン (Aliocha Itovich) 父、警察官
リオネル・ルノワール (Bruno Forget) 被害者
ウィリアム (Jean Benoit Souilh) “大人の自閉症友の会”
12歳のアストリッド (Amélia Lacquemant) 父とカウンセ
フィップ・ベレム (Romain Rondeau) アストリッドの元夫?
アラン・グラント (Yves Heck) 被害者、心療内科医
(François-Marie Nivon) モルグの警察官
(Christian Diaz) 科学検査官
(Maïté Cotton) 大学教授
ブランシュ・ルノワール (Zelda Rittner) 妻
(Frédéric Bazin) フランス領事
(Denis Leluc) ダンケルクホテル支配人
マックス (Clément Lagouarde) 自閉症、社会福祉センター清掃係
(Karine Angeon) ホテルメイド
ティエリ・レックス医師
モーソン医師
エレーヌ ・・ マルコムの妻
シルヴィー・ラサール・・2年前マルコムを告訴

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