アストリッドとラファエル Astrid et Raphaëlle 第3話 呪われた家 前編 Hantise 1

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アストリッドとラファエル 文書係の事件録
(Astrid et Raphaëlle) 2019 , FRANCE

制作/FRANCE TÉLÉVISIONS、JLA PRODUCTIONS
、Be-FILMS
、RTBF (Télévision belge)
原作/
制作/Alexandre de Seguins、Laurent Burtin
プロデュース/Jean-Luc Azoulay、Jean-Sébastien Bouilloux

https://www.nhk.jp/p/astridetraphaelle/ts/PG1M4JJQQV/

第3話 呪われた家 前編 Hantise 1

脚本/Alexandre de Seguins、Laurent Burtin
監督/Elsa Bennett、Hippolyte Dard

【STORY】

・intro

古い屋敷の地下室。手足を縛られ、口には猿轡をされ、
怯える男・マックス・リボー。ドアが開くと彼は叫び
声をあげる。

■パリ警察署

ラファエルは出署すると、仲間の捜査官たちに朝の挨拶
をする。机の中に残っていたクッキーと、昨日から
洗ったかどうかも分からないコーヒーカップでコーヒー
を淹れて朝食にする。

対照的に犯罪資料局のアストリッドは神経質なまでに
綺麗に置かれたカップを使って朝食をとる。

ラファエルの元相棒・ニコラ警部はもう9時半だとし、
今日は月曜日だからミーティングがある日。既に
みんなが集まっていることを語る。

■裁判所 / PALAIS de Justice

車椅子用の駐車スペースに車を止める男性・カーリ
シアン(Alain Chapuis)は慌てた様子で電話していた。

「お前の仕業なのはわかっている死んだ振りをする
のは辞めろ」

相手先はマックスの携帯電話。

そんなカーリシアンの元に女性記者とカメラマン3名が
集まって来る。

「裁判前に一言」
「今は何もいう事はない。裁判が終わってから正式な
記者会見をする」

・女性検察官

彼女は裁判が始まる際に今回の事案について概要を語り
裁判員に訴える。

『被告人のタルカン氏(Renaud BOUCHERY)は300万ユーロ
以上の公金横領の疑いがある。このような議員を信頼
出来るのか』

被告側は密かに話し合う。
「バレたらおしまいだ」
しかし白髪のリュドヴィク(Renaud BOUCHERY)は語る。

「バレることはない。今は裁判に勝つことだけを考えろ」

裁判長はカーリシアン弁護士に対して弁護側の口頭弁論
を求める。すると弁護士は裁判員に対して、

「これは政治裁判です。政治的な意図がある・・」

そう言おうとしたした瞬間に彼は異変を起こしてその場で
倒れて亡くなってしまう

■犯罪資料局 /
Service de Documentation Criminelle

アストリッドは議員裁判の資料を棚に戻していると
ガイヤール局長がやってくる。そして彼女に対して
本当にやりたいことなのかと問う。

アストリッドは迷わず「はい」と答え、【刑事訴訟法
第60条】を口にする。

『警察は検証に必要な場合適任者に頼っても良い』

そして私はその適任者です。

「やる自信はあるのか?」

と問う局長は、気を付けて仕事をし、無理はするなと
語る。

アストリッドはバスで移動する。
ヘッドホンをして別のことに集中する。

■裁判所 / PALAIS de Justice

裁判所前に待っていたラファエルともう一人の刑事。
ここに来るのが犯罪学者でないことをアルチュールは
驚く。犯罪資料局の文書かかりよ。

アストリッドがやってくるとラファエルは互いのこと
を紹介しようとする。
しかしアストリットは彼がアルチュール・オンギャン
警部補(Meledeen Yacoubi)であることを知っていた。

彼女によると・・

・資料で調べた
・警察官採用試験を優秀な成績で合格した人

ラファエルは彼女に事件現場に同行してくれるか?
と尋ねる。今のところ公衆の面前で亡くなったが
事件かどうかは分からないこと。亡くなったのは超
有名人で衝撃的な最後だったので調べなければならない
ことを語る。

地域地図と被害者の経歴をまとめた資料を取り揃えて
来たという。
「不測の事態に備えることが重要です」

●裁判所内 / 死亡現場

検視官のフルニエが遺体を調べたとし、亡くなった
原因は【急性冠症候群(心筋梗塞)】だとし、医療記録
では健康そのもの。こういうケースは毎日のように見て
いるとし、人一倍健康に気を使っても突然亡くなった
りするものだと。

映像は有るのか?
記者が隠しカメラで撮影していた。
「バレたら4500ユーロの罰金とカメラ没収」
審理の撮影放送は【出版自由法第39条】の1954年12月
6日の追加規定で禁止されたというアストリッド。
それで高値で売れるもの。

映像を見ると「突然の恐怖」みたいにして亡くなって
いる。心臓の停止が恐怖を引き起こすと言った人が
居るが、逆に恐怖が心臓の停止を引き起こす可能性が
ある。

・検視報告書が届く

そこには”たこつぼ Tako-Tsubo”と書かれていた。
正確には「たこつぼ型心筋症」という疾患。
資料局に関連する記録が複数あるという。

『心臓の左心室の心尖部という先端部の心筋が
収縮不全となって肥大し、逆に基部の収縮が過剰に
なる心臓疾患』

『発症の誘因となるのは一般的に”感情的ストレス”
、”激しい恐怖”、”極度の喜び”など。』

しかしそれは稀なことで高齢女性に多い疾患である
というフルニエ。検証不能だという。
しかしアストリッドは検証は可能だと語る。

『心尖部の肥大化の有無と冠動脈に問題が無いか
を確認すれば良い』

開胸が必要・・解剖してくださいと語る。

【感想】

今回も前後編でのストーリー構成。

ドラマ的には議員の横領事件を扱い、仲間内での
争いのように見せかけているが、徐々に過去に複数の
死傷者を出している一軒の古民家に焦点が当たって
いくというもの。

どの流れがミスディレクションとなって本筋を隠そう
としているのか。

古民家の過去に何が有ったのかという事に焦点が当たる
のは勿論興味深いものがあるが、毎回のようにして
今のアストリッドを作り上げた彼女自身の幼少期から
現在に至るまでの回想シーンも興味深い流れが有る。

自閉症に対する人々の理解が及ばぬところが有り、
生徒は集団的いじめに走り、教師は問題の本質を
はき違えているが、善悪はともかく数の論理で問題の
発生源を断つことが楽な解決方法だと感じて学生時代
のアストリッドを追い出してしまう。
自閉症=「レインマン」と考えるのはどの国でも同じ
なんだね。やはりDustin HoffmanとTom Cruiseの
兄弟役は面白かったね。

これは現代の大人の世界・お役所でも同じ事が起きて
おり、バシェール警視正からすぐに終わるような案件を
追求したことによって国中が大騒ぎになっている事
に懸念を示した。

また刑事ドラマの定番なのだが、マックス・リボーの
自宅を尋ねる際には、昼間ではなく夜に訪れる。
不気味な古民家故に夜の方が雰囲気が出るのは明らかで
あるが、そんな危険なところに女性二人が夜に尋ねる
のだからたまらない。

しかし学生時代のアストリッド役の子と現在のアスト
リッドは見事なまでにそっくりですね。

そしてラファエルが乗っている車はセアト社製の
イビサ。日本では知られていないけど欧州では人気が
有るデザインコンセプト。特にこのドラマに出て来る
タイプはヘッドランプが特徴的だ。

■アストリッドに関すること

・検視官が単純な心筋梗塞で済まそうとした流れを
疾患の可能性に言及し司法解剖させた。

・記者に声をかけられカメラを向けられパニックに
陥る。

・彼女は言葉の使い方の間違いを指摘する。
これは社会力向上クラブの中でも共有していた話で
あるが、サヴァン症候群は曖昧な言葉に弱い。

そしてこれも過去の言葉に起因するが、アストリッド
は色々と父に言われた言葉を繰り返し語っている光景
がある。【信頼】【自信】【必要】

しかし曖昧な言葉に振り回されることもある。
【本心】【予定外】【予測不能】など。

■事件に関する推察

・裁判所の口頭弁論中に弁護士のリュドヴィク・カー
リシアンが死亡

・裁判所前に駐車して有った議員の車をレッカー移動
しようとしていた所爆発する。
後輪の車軸にパイプと起爆装置が見つかる(手製爆弾)

■捜査手順

・被害者所持の携帯や車のGPSで足取りを探る。

・ウィルフリード・タルカン議員(Renaud BOUCHERY)を
取り調べる。リュドヴィク弁護士は大学以来の親友
だった。

・議員の事務所でドールから個人的な話として記録に
は乗らない話を聞かされる。訴訟とは無関係のことで
殺人予告メールが何度も来ていた。

・銀行口座を調べる。毎月2000ユーロ以上送金。
受取人はエスペリト・サント。

■社会力向上クラブ

・体験の共有で社会環境を理解していくのが目的(William)

・私は常に全力で中途半端が嫌い。グレーゾーンはなく
白か黒だけ。他の人にも同じことを期待しがっかり
する(Alice)

・僕たちにとって言葉は現実を描写してイメージを伝える
重要なもの。言葉は確固たるものなのに自閉症じゃ
ない人たちの言葉はあやふや(Guillaume)

・その通りだ。なんのためにそんなことを言うのだろう。
僕たちは本心かどうか判断できない。思ったことを
言わない人を信用できない(Max)

・相手の話の意図を上手くくみ取れてない。そのせいで
いつも不安だ。騙されていないか。すぐに信じて何回も
騙された(Guillaume)

信頼の問題だ(William)

■過去の古民家事件

フロショ通り32番地 (with 32 Rue Frochot in common)

・1905年 エミリアン・フォコンというパン職人がこの
家を建てる。

・1911年 パン職人の使用人が殺害される。
火かき棒で刺されて死亡(未解決事件)

・1918年 9月21日 パン職人が原因不明の死亡

・1942年 新しい建物所有者。46歳が就寝中に死亡(急死)

・1995年 11月9日 ロール・ガナ(当時18歳)。家庭内殺人
就寝中の両親と8歳の弟を刺し殺した(責任能力なし)

1998年7月 マックス・リボーが購入

● エスペリト・サント (Esperito Santo) / 施設

ロール・ガナがこの精神科病棟で現在も療養中。
シスター・マリア(Mama Prassinos)は聞いたことが無い
人だとされるが、コンスタンス・クニョーと思い
込んでいる。コンスタンスとは1911年に火かき棒で
刺されてしまった使用人。

● 気になる

実は話を聞いた後にマチルド(Elisabeth Mortensen)
というブロンド女性から声をかけられる。
ロールは取りつかれた人では無くて
【解離性健忘の症状/Personal identity amnesia】
みられると助言してくれる人がいる。彼女の名前を
見るとニールセン何ですよね。
これってアストリッドの母親なのか?

因みに俳優の名前を見ると共にMortensenだ。

■果たして・・

ラストで屋敷には地下室があると考えて、アストリッド
とラファエルの二人だけで夜に尋ねる。クローゼット
の中で壁にタックルすると地下に行くための階段があり
そこにマックスが捕らわれて、そしてナイフで刺されて
死んでいた。

シナリオ途中でマックスの元を尋ねた際には妻だと
思われるキャロルは失踪届を出した理由について、
テーブルに食事が用意された状況であり、レコードから
音楽が流れていた状況だった為に突然居なくなったと
考えた。キャロルによると二日前からいない。

車に爆弾が仕掛けられていたこと。
マックスだけを殺すことが目的ならば犯人は既に
マックスがあの車に乗っていないことは知っているはず。
そしてそもそも爆弾を購入したのはマックスである
こと。

信頼関係についても今回は深くアストリッドに考えさ
せる機会を与えている。
ウィリアムが自助会で語っている。

「信頼することが大切だ。人と関係を築くため。
信頼する・信頼しないを決める世絶対的な基準はない。
ただ注意は必要。信頼はリスクを伴う」

アストリッドにとってラファエルが信頼に値する人物
だと考えていくのかな。

■その他

・フランスには60万人の自閉症の人が居る

・六本組み木パズル / 大工の十字架 / 中国の十字架

・カステット(Cassetête)・・ジグソーパズルの事で
あるが意味として”頭を割る”って意味もある。

・オランダの物理学者ヤン・ヘンドリックス・
デブール。複数のピースを一つに組み立てるあらゆる
パターンを考えた。321種類以上の形の違うピースを
使って可能な組み合わせを探した。10年間研究して
見つけたのは2906通りです。

・【刑事訴訟法第60条】
・【刑事訴訟法第11条第二段落】
(予審の守秘義務は委任状に勝る)

・ハデスのカブト・・兜をかぶると姿が消える。ハデス
の秘密兵士

・「他人と比べられても気にするな。人には無い凄い才能
がある。お前の中に隠れている。だからそれを見つけ
出せば良い。」

・「お前が信じるべき人が既に一人いる。自分だよ」

【SOUNDTRACKS】

【出演】

アストリッド・ニールセン (Sara Mortensen) 犯罪資料局・文書係
ラファエル・コスタ (Lola Dewaere) 刑事・警視
ニコラ・ペラン (Benoît Michel) 刑事
カール・バシェール (Jean-Louis Garçon) 刑事・警視正
アラン・ガイヤール (Geoffroy Thiébaut) 犯罪資料局・局長
アンリ・フルニエ (Husky Kihal) 監察医
アルチュール・オンギャン (Meledeen Yacoubi) 警部補
アンギュス・ニールセン (Aliocha Itovich) 父、警察官

ディエゴ・アンサテ (Kamel Isker) マックスの会社。マックスを父の様な人だと
テオ・コスタ・ルジェ (Timi-Joy Marbot) ラファエルの息子
マチルド・ニールセン (Elisabeth Mortensen) 母
ウィリアム・トーマス (Jean Benoit Souilh) “大人の自閉症友の会”
16歳のアストリッド (Sylvie Filloux) 学校に通う

キャロル・リボー (Astrid Adverbe) マックスの妻
ロール・ガナ (Fanny Bastien) 1995年(当時18)家庭内殺人
リュドヴィク・カーリシアン (Alain Chapuis) 弁護士
ウィルフリード・タルカン (Renaud BOUCHERY) 議員
マーク・ドール (Mare LAMIGEON) タルカン議員事務所代表

マックス (Clément Lagouarde) 自閉症、社会福祉センター清掃係
アリス (Lizzy Brynn) 自助会・メガネ
ギヨーム (Guillaume Franchin) 自助会・アストリッドの隣の人
シスター・マリア (Mama Prassinos) エスペリト・サント
(Sabeline Amaury) 校長先生
(Claire Beauge Marbot) 教師
16歳のマルゴ (Alice Daubelcour) 最初はアストリッドを庇う
16歳のEléve (David Zufrieden) 学生
16歳のEléve (Robin Forabochi) 学生
(Yunnick Laurent) 弁護士事務所
Procureure (Elie AXAS)
(Safia Mimoun) 女性ジャーナリスト
(Elsa Levy) 女性ジャーナリスト
(Julien Gaetner) 男性ジャーナリスト
(Fédélé Papalia) 判事

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