アストリッドとラファエル5 文書係の事件録
(Astrid et Raphaëlle) 2025 , FRANCE
制作/Patrick FOUQUE – FTV – JLA
第4話 エルドラド Le dernier des Aztèques
脚本/Alexandre de Seguins
Joseph Lantigny
監督/Julien Seri
【STORY】
・ラファエル邸
ラファエルは母・パトリシア (Julie Arnold) に仕事に行ってくると
告げる。すると母は紙タバコを吸っていた。
「軽い奴だから。関節症に凄く効く」。
「臭くて近所迷惑よ、今すぐに消して」
10年不在だった母は流産したと聞いたから傍に居よう思って戻って
来たのだという。2日で出ていくと言ってから1週間経つことを指摘。
孫と一緒に食事に行く約束の方こそどうなっているのかという母。
テオは祖母を叔母得ていないかも。
意地悪は言わない。そんな人じゃないでしょと指摘されたラファエル
は時間は作るというとニコラから電話の有った場所へと向かう。
・アストリッド邸
アストリッドはテツオとネットの画像チャットで会話する。
とても楽しい時間だった。ラファエルに呼ばれました。
テツオも楽しかったことを告げると、彼女は直接会いたいことを
語る。テツオの匂いのするマフラー。
早く戻れる方法を探すが、一時的ではなくずっと一緒に居られる
方法を見つける。
・犯罪現場
殺人現場に向かう中、あんなのは初めて見たというニコラ。
宮廷の室内のような場所(ロケーションはロワイヤモン修道院の回廊)
に連れていかれるとそこに被害者が横たわっていた。
被害者はフィリップ・デスモン(65歳)。
独り暮らし。
胸部を30cm切り開かれているというフルニエ。
ただ刺しただけではこのような形状にはならない。
故意に切り開いたのであろう。
机の上に遺体は縄で縛られていた。一種の処刑なのか?
滴下血痕がここにある。他は飛沫血痕、こすれた擦過血痕だ。
でもここだけは血液が垂直に垂れている。
彫像らしきものに心臓が入っていた。
遺体からも心臓がなくなっていることを指摘するフルニエ。
■パリ警視庁
バシェールに報告する。
心臓を摘出した遺体のこと。
犯罪現場から指紋もDNAも一切残っていない。
唯一分かったのは、あれは「人見御供」です。
被害者は古代メキシコの美術工芸品の収集をしていた。
厳密にはアステカのもの。遺体は置き方、切り取った心臓を
神聖な壺に入れていること、全て500年前アステカ族が行っていた
人見御供を連想させる。
「アステカの司祭を招いた?」
「象徴的なものかもしれません。メッセージとか・・」
普通じゃないことは確かだ。
・捜査会議
被害者デスモンは考古学者とは名ばかりで研究はとっくに辞めて
副業の方に専念していた。フリーのトレジャーハンター。
家に有った石像など全部古代遺跡の発掘現場から盗んで来たもの。
「墓泥棒」
2000年代に起きた美術品の密輸事件にも関わっていた。
冒険家の要素が強く自叙伝(Philippe Desmond Chasseur de Tresors)
を書いている。
彫像の価値は凄い。アステカの美術品は闇では超高値。
私生活は、見込んで近親者は殆どいない。
2007年、メキシコで男の子を養子にした。
その養子は電話も住所も分かっていない。
しかし警察には何度も窃盗、密漁、治安紊乱罪などでお世話になっ
ている。
名前はネカリ・カントゥ (Kevin Meffre)。父と名字が違う。
アストリッドが忙しくなければ資料局で調べるという。
■犯罪資料局
パズルをしていたアストリッドの元へ。
既にネカリ・カントゥの資料が机に置かれていた。
2つのファイルに記載されている。
・2009年、ホテル・ドルーオで破壊行為。
水の神トラロックの彫像の競売会場だった。
・2012年、パリのケ・ブランリー美術館でのアステカの仮面の窃盗
未遂事件。
「本来の所有者への返還運動?」
「そうです。拘留中にそれらの美術品はメキシコのものだと主張」
墓泥棒の息子は捕まる覚悟で母国のものを取り戻そうとした。
この親子は凄く対立していそうだね。
・ノラから連絡が入る
ネカリ・カントゥの家が分かった。しかし少し問題が有る。
■ネカリ・カントゥの住処
居所に行くまで森林の中を歩いて突き進む。そこには車道がない。
一週間前森林監視官が出会い、怪しいと思って報告している。
森の中で迷う一行。二手に分かれて探そうという。
しかし木に古いポスターが貼られていて
「迷い犬バンディット Chien Perdu BANDIT / Récompense (褒美)」
「2月3日から行方不明 BANDIT a Disparu depuis le 3 février」
「見つけた方は以下の電話番号まで」
ノラとニコラは右、アストリッドとラファエルは左へ。
・アストリッドとラファエル
探す間にテツオとのことを話す。彼は今東京にいる。
パリに永続的にいられる方法を探している。
彼は言った。「アストリッド、愛している」と。
ラファエルから教わった返事をした。
「発作の件はどうか?」
あの後は起きていないが油断は出来ない。予測不能
見晴らしの良いところに着くとそこから彼の住処らしきものが
見つかる。ニコラたちに連絡しようとするが電波は繋がらなかった。
・ネカリの住処
ラファエルはドアにノックせずに警察を名乗って入ると彼は
そこにいた。
「何もやっていない」
「手を見せなさい」
「ナイフを手にしていた」
彼の背後には迷い犬が殺されていた。
電話番号0142569642。バンディットです。死んでいます。
酷いにおいがする。
■パリ警視庁
・取調室
逮捕されたネカリは事情聴取を受ける。
「殺したのは俺じゃない。見つけた時はもう死んでいた」
「犬の話なのか?」
「車に轢かれていた」
逮捕の理由はお義父さんのことだ。殺された。
「俺が森で暮らし始めてからあまり会わなかった。でも先週会いに来た」
「彼は俺の父親だ。いつもそばで支えてくれた。バカをやったとしても」
「原因はメキシコ時代にありそう」
「お義父さんを恨んでいた人は居たか?」
「秘密を知ったやつ全員だ。おやじはトレジャーハンターの夢の場所を
見つけた。エルドラドを見つけた。伝説の黄金郷だ。ジャングルの
奥地に埋もれて黄金に覆われている。おやじはどれにも場所を言わなか
った。だから殺された」
・モルグ
フルニエが司法解剖をしているところにラファエルとアストリッドが
来る。
「ネカリはいかれているが嘘はついていないというラファエル。
父親を愛していた、殺していない。」
「でも犬を殺している」
「犬は殺していない。あの犬はネカリが心臓を取り出した時点で
既に死んでいたハズだから・・犬は酷い挫傷を負っていた。車
か何かに轢かれたのだろう」
所見について尋ねる。
二つの謎に頭を抱えている。
・鼻腔内の尋常でない湿気。鼻腔は常に湿っているがこれは異常だ。
・もう一つはコレが付着している。薬毒物分析の結果報告書を
見るので分からなかった。
「ベータ遮断薬を摂取している。心不全の患者に処方される薬」
・鼻腔内の湿気と布の関係とは?
水責めです。布を顔の上に置いてその布に常に水を注ぎ続ける
事で被害者は溺れそうになる。
パニクって心臓が暴走した。そして死ぬ。
被害者の死因は心臓の切除ではなく心臓発作だ。
心臓が摘出されたのは死後。拷問されたのか。
■感想
胸部を刺されて死亡して発見されたフィリップ・デスモン(65歳)。
遺体の状態はエグいもので、胸を刺されただけでなく、拷問を
受けた上で、胸を割いて心臓を取り出した跡があることが分かる。
デスモンを調べていく内に、彼は古代メキシコ美術工芸品(厳密には
アステカ文明(1428年~1521年))を収集するトレジャーハンターだった
事が判明する。更に調べていくと彼はメキシコ人を養子として迎い入れ
ていた事が分かる。
まるで儀式でもされたかのようにして亡くなった彼は墓泥棒をしたが
故に所有権を持つものに殺されてしまったのか。
あまりピンとこない事件だった。
ネタが少し凝り過ぎていたのかな。
この手の犯罪は被害者デスモンを知るだけでなく、彼が行っている事を
詳細を把握しているものによる犯行であるという単純な事件のはずが、
「アステカ文明」と「メキシコに存在するカルテル」から派生した
「エルドラド」の謎も解いていかねばならず、バランス的にはどう
なんだろうなという感じだった。
特にカルテルの存在、そしてそれに繋がる外交官、下院議員の流れが
提示されていくと、それに隠れて事件そのものの流れが見通しの悪さに
繋がってしまう。
今回登場するのはどの人物も癖が有り過ぎる。
それが事件捜査の流れにも繋がるのだけど、以下にその流れを
抜粋してみる。
●事件の捜査の流れ
前提として今回の事件は上述するように、デスモンがどんな人物
なのか、何を生業にしているのかという事を知っているものの
仕業である。
・デスモンとの交流の関係にあるもの
・アステカ文明に精通する人物
・メキシコ在フランス大使のファビアン・ルクサン
・メキシコのカルテル・ティワバン
・メキシコで養子にしたネカリの存在
・アステカ文明を守る薔薇十字団
カルテルは名前ばかりの登場だったし、ネカリの存在も薔薇十字団の
存在も少々胡散臭い。
小池一夫原作の「傷追い人」を見ると、南米に眠る黄金の存在は有り
だなと思わせるものが有ったが、この作品では見つけるには歳月と運
なども左右した。
糸井重里さんに於ける黄金の国ジパングに於ける「徳川埋蔵金」発掘
とか日露戦争時の沈没船が韓国沖で発見され、金貨**兆円相当を積んで
いたとかという話を聞くと嘘臭く感じる。
アステカ文明の王だったモクテスマが持っていた財宝はスペインの
征服者たちに見つかっていないとされた今回の金塊はエルドラド
というのはどうだろう。
アストリッドが絵文書から暗号化された情報を解いていくが、
そんなに簡単な事でも無い。しかしこの流れは既に下院議員も
知って黄金を盗み取っていたのでそれ程難しいものではなかった
のか。
また犯人像を絞る過程で、例え犯行を他人がやったように見せる為の
行動とはいえ、知人の遺体をあんな風に損壊出来るのは余程
頭がいかれており、その人がフランスでは議員として働いている
のを考えるとゾッとする。
そして最後は取調室で推察・推論を押し付け強引に自白させた感じにも
思える。最終的には時計に血がついていたという事で否定でき
ない事実を作り上げたけど、最近の時計は防水加工で容易に内部に
血が入る構造にはなっていない。物的証拠ない状況で捜査令状など
出るはずもない。
しかし結論が出たとは言え、血の付いたであろう時計をいつまでも
身に着けている事自体犯罪者はイカレていたんだろうな。
興味がそそられていく過程としてデスモン邸には隠し扉が有って
部屋の隠し扉を探す過程と、地下室には書庫が存在していて
デスモンの探検日誌が発見されることで、真相が分かるのでは
ないかという好奇心をくすぐるところが有った。
しかしそれでもアストリッドが一人で森の奥にあるネカリの家を
訪ねる辺りは当初の設定を大きく逸脱していないだろうか?
それともアストリッドの成長を示唆しているのか?
それと共に薔薇十字団からはエルドラドの存在は秘密にして
犯人捜しをするよう縛りがある中での容疑者への追及は今後起訴
していく流れの中では難しそうにも感じる。
■被害者デスモン邸
ラファエルは棚の本を倒して隠し扉のスイッチを探す。
映画では定番。
財宝を持ち帰ったのがこの家ならば秘密の部屋に隠すハズ。
アストリッドはその話を聞いて鍵のかかった本棚に違和感を見つける。
本に番号が振ってある。001から023まであるが022がない。
その本はデスモンの探検日誌だった。
・デスモンの探検日誌
前半の15巻まではニコラが調べて、16巻から23巻までの内容は
財宝探しについてはアストリッドに細かく調べてもらう。
前半も同じ。
最後の日誌では養子のネカリ・カントゥに触れている。
ネカリはナワ族としてジャングルで生まれた。
ネカリの実の父はナワ族の族長でアステカの王、モクテスマの直系
卑属。デスモンと族長は親しくなった。
日誌になる経緯は書かれていない。その前で終わっている。
エルドラドの情報は自叙伝に書かれてない情報はない。
前半にもエルドラドの情報は書かれていない。
欠番の日誌22巻に何が書かれているのか。
デスモン本人が隠したのか。
そこにアストリッドのパソコンに情報が入る。
22巻が見つかったという。文書係のネットワークで質問をしたら
メキシコから返信が有った。日誌はネットオークションで最近
売却された。
出品者は誰なのか?
デスモンは探索中に日誌をなくしている。
日誌は墓荒らしが見つけた。3万5千ユーロの値。
買い手はパロマ・バルデスというフランス系メキシコ人の富豪。
●パロマ・バルデスから事情聴取
サングラスをかけた女性。
・デスモンを知っているか?
評判だけは聞いている。
・2か月前オークションで彼の日誌を買った件について
確かに。
日誌を見せてください
無理です。
22巻は殺人事件の重要な証拠物件となるもので、万一証拠物件の
提出を拒めば司法妨害にあたり、1万5千ユーロの罰金と禁錮3年が
課せられる。123
「手元にない、盗まれたから」
サングラスをしているのは強盗に襲われた跡を隠す為。
3週間前にメキシコの自宅で盗まれた。
ティワパンというカルテルの連中だった。
メキシコで一番たちの悪い犯罪組織。
・日誌の内容を聞く
日誌にはサン・ラファエルへの遠征について書いてあった。
グアナフアトにある失われた村。
そこで16世紀のフランシスコ会修道士の回顧録を見つけて
それを翻訳してアステカ族がコデックスにエルドラドの
正確な位置を記していたことを知った。
「ボルボニクス絵文書」
アメリカ大陸が発見される前の貴重な書物
カルテルでも盗めない。
エルドラドがメキシコにあるとしてもボルボニクス絵文書はパリ
にある。最も警備の厳しい建物にある。
●バシェール警視正に報告
ティワバンといえば頭部を切断したり十字架にかけたり内蔵で
首を絞めたり酸で睾丸を焼いたり・・・なんでもあり。
奴らなら心臓も抉り出しかねない。
「秘密が書いてなきゃ、奴らも日誌なんて盗まない」(Raphaëlle)
バルデスは盗まれる前に読んだかも知れない。
メキシコからの便を調べてフランスでのティワバンの足取りを追って
デスモンとの接点を調べろ。彼の過去に見落としが有る。
●国民議会 Assemblée nationale
古代メキシコの写本が何故パリのブルボン宮にあるのか?
ニコラによればボルボニクス絵文書はメキシコを征服した
スペイン人が持ち帰り、国で保管されていましたが17世紀に ある
フランス人が盗んで売った。その詳細は誰も知らない。
エルドラドを探しているなら犯人はここに絵文書を見に来たハズ。
・厳重に保管
絵だけの本・・司書(Elie Axas)によるとこれは絵文字というもの。
内容はボルボニクス絵文書は暦です。
260日周期で神々を中心として描かれていて52年で一回りする。
閲覧者リストを調べる間、アストリッドはボルボニクス絵文書は暦
を見る。
絵文書を閲覧できる人は国民議会の議員と補佐官だけ。
パロマ・バルデス(Silvia Massegur)は24年1月10日、1月15日、1月22日
パロマは絵文書関連の本を執筆されるので特例で見られる。
それ以外にもファビアン・ルクサン (Charles Clément)の名前。
ボルボニクス絵文書は暦を見ているアストリッド、
そしてリストからラファエルは手がかりとしてファビアン・ルクサン
下院議員の名前。一週間前に閲覧していた。
彼は元外交官で15年間メキシコに駐在。デスモンと同時期。
・秘密について
デスモンは日誌でエルドラドの場所はここに記されていると言ってる。
しかし見つからないとアストリッド。
情報の暗号化。それを探さなければならない。
エルドラドの手がかりは犯人の特定につながる。
「連絡して・・反応なし」
閉館する時、もし必要ならば複製品を貸すという司書。
アストリッドはボルボニクス絵文書は暦。
時間を表す暦でどのようにして空間の場所に導くのか理解できずに
いた。
司書はいう。
「現代的かつ西洋的な視点で疑問を呈するのは間違い。」
「彼らの時間と空間の概念は我々とは全く異なり、その二つが密接
に結びついている」
「彼らの知識が現代に伝わらなかったのは悲劇」
「アステカの人たちは計測する道具を全く使わず、幾何学的で
完璧なピラミッドを立てたのにその技術は謎のまま」
司書の手首にタトゥーがしてある。
タトゥーは薔薇十字団メンバーの印。
薔薇十字団は古代の知識を守っている。
「知識が危機にある場所には同志がいる」
絵文書に秘密が隠されているのか?
ご自分で解明してください。
●パリ警視庁
ノラにティワパンの事で何かわかったかを聞く。
ここ数か月フランスで活動した形跡はない。
デスモンとの接点も見つからない。
現在メキシコメディアが大騒ぎ。
ティワパンがミチョアカン州の知事を暗殺したこと。
次の知事はカルテルの言いなりになるとみんな恐れる。
「巨大な組織が何故年老いたトレジャーハンターに興味を持った?」
明日一でファビアン・ルクサン下院議員を呼び出すよう頼む。
■ルクサン議員から事情聴取
・フィリップとの関係は?
友人だった。
・彼が古美術品の密輸に関わっていたことは知っていたか?
昔は規制が緩く所有者に返せなんてことは言われなかった。
彼は密輸業者というよりインディ・ジョーンズだ。
・エルドラドのことは?
聞いた。彼は発見したと吹聴していたが、自分の著書の売り上げ
をあげるため。
・議事堂の図書の閲覧記録で名前を見ました
何故ボルボニクス絵文書を見に行ったか?
フィリップの息子に頼まれた。
ネカリの養子縁組の事務手続きに協力した。
・何が有ったのか?何故先住民の部族長が息子を西洋人の養子に?
森林破壊、病気、良心の呵責の無い地主。
部族の人間は次々に死んでいった。
ネカリはフランスに来た時7歳だ。
ジャングルしか知らない子にはショックでしょう。
彼は自分の部族も故郷も失った。最後のアステカ族ともいえる。
・彼(ネカリ)の目的は何?
写真を撮るように頼まれただけ。
・どのページを撮影したのか書いてください
●国民議会 Assemblée nationale
アストリッドは司書の元にいくと案ゴアが一部解けたと語る。
このページには絵の配置に幾何学的な法則がない。
それぞれが場所、寺院、火山、町、邦楽を表している。
これは地図。
一致する場所。
「水の女神チャルチウィトリクエは海に居ます」(Astrid)
「あなたがデキる人だと分かっていた。絵文字に隠された秘密は
悪い人間に知られない様 守らねばならない。
その為にはあなたに協力が必要です」(司書)
「秘密を知らねば守れない」(Astrid)
「鍵さえ見つかればデスモンのように暗号は解けます」
「鍵を持っていたのはデスモンではなく息子のネカリ・カントゥ
が持っています」(司書)
「カントゥは敵意を示している。協力してくれるのは無理」
「私たちの代理で来たと言ってください」
●森へ
アストリッドは一人でネカリの根城に向かう。
・ネカリはアストリッドに対して絵文書の何が知りたいのか?
「絵文書の中に隠された秘密です」
「あなたが鍵を持っているハズ。鍵が有れば暗号が解読できます」
「薔薇十字団の代理で来ました」
「持っていない、俺が鍵だ」
服を脱いだその体にタトゥーとして刻まれていた。
●パリ警視庁
・ネカリを事情聴取
「タトゥーの出どころは本物のおやじだ。
アステカの王が死んで以来、父から息子へと受け継いできた」
「デスモンはこの絵のお蔭でエルドラドを発見できたの?」(Raphaëlle)
「秘密にしたのはよそ者たちに汚されたくなかった。全部破壊された
俺のジャングルも家族も。フィリップは俺の意志を尊重してくれた」
・一つ分からない。もしエルドラドに興味がないならどうして絵文書
の写真を? ファビアン・ルクサンに写真を撮ってきてと頼んだでしょ?
「頼んでない。それは俺じゃない」
●ラファエル、ニコラ、ノラ
・デモンはネカリの秘密をばらすより拷問で死ぬ方を選んだ(Nicolas)
・美術品は平気で売るけど息子の為にエルドラドは売らない(Norah)
・そうだ。ネカリは殺害の動機で有って犯人じゃない(Nicolas)
・私が犯人だと思わされただけ。ルクサンに。絵文書の写真を
撮ったのは誰の為なのか。彼の身辺は?(Raphaëlle)
・メキシコの外交官時代の情報は殆ど見つからなかった。
向こうに元妻と二人の娘を残して来たぐらいだ(Nicolas)
・メールも侵入できない。流石議員。でも収入は分かる。開示
されているから。口座に4万ユーロの振込が三か月前に一度ある。
振込元は金の買い取り業者(Norah)
・問題は何を売ったか。
●ラファエルとアストリッド
ネカリのタトゥーの絵柄はアステカの4人の神からなっている。
シペ・トテック、テスカトリポカ、シワテテオ、トラロック
・シペ・トテックはテスカトリポカの方角を見ている。
・トラロックはシワテテオの方角を見ている。
エルドラド・・本当に存在するの?
ジャングルの真ん中、ミチョアカン州にある。
自然保護区に指定されている地域。
ティワパンに知事が殺された州。
「この情報が捜査に不可欠なものでない限り秘密にすることは
出来ますか?そう約束したので」(Astrid)
「もちろん出来る。二人だけの秘密にしよう」(Raphaëlle)
●ニコラがルクサンの情報を見つける
かつての仕事仲間はルクサンに手厳しかったよ。
彼によるとルクサンは度々カルテル寄りの政治家に便宜を図って
いた。
不正の証拠がない。ただフランスに戻ったきっかけは汚職玉
かもしれない。
請求額が凄い。コンサル会社?
パリの最大手。下院選で依頼した。資金の出どころは恐らくカルテル。
●ノラは買い取り業者へいく
ルクサンから買い取ったものだが美術品ではなく未加工の金24カラット。
500g持ってきてもうすぐもっと取引出来ると言ったそう。
まさかエルドラドの?
そうだよ、絶対そうだ。えるどらどは財宝じゃなくて金脈だ。
もしその金脈が保護区域の真ん中に有ったら?自然保護区ミチョアカン州。
だったらティワパンが知事を殺したのもうなずける。
デスモンはカルテルにジャングルを荒らされたくなかった。
平気で荒らす人間が一人いる。
●ルクサンを取り調べる
金塊は17年前、ネカリの養子縁組を手伝った礼にデスモンからもらった。
エルドラドから採れたものだと言っていた。いつもの自慢話だと思って
いたから本気にしなかった。
「数年後にあなたは下院選に立候補して選挙運動で莫大な出資をした。」
「選挙ではメキシコの知り合いに協力を頼んだ」
「知り合いはティヨパン・カルテルのことか?」
「借金が返せなくなった。連中に脅されてどうすべきか分からず
途方に暮れた。その金塊が唯一手元に残っていた」
「買い取り業者に24カラットと言われ、あなたはもっと儲かると
思った。もっと売れば借金も返済できると」
「最初カルテルのリーダーは私の話を信じなかった。その後フィリップ
の日誌が高値で売れたことを知ると彼は突然乗り気になった」
カルテルはパロマ・バルデスから日誌を盗み州知事を暗殺して
採掘に必要な準備を整えた。あとはあなたが金脈の場所を突き止める
だけ。
違う。私はただ絵文書の写真を撮って送っただけだ。こんな大ごと
になるとは思わなかった。本当にデスモンは傷つけてない。
でもカルテルは阻止できない。
アストリッドは時計のブレスレット部分にグレーのシミがある。
時計をよく調べなければ・・
蓋を開けてください。ステンレス鋼が血液で錆びる条件は一つしか
ありません。酵素の割合が高い場合です。
デスモンは病気の治療で血中の酵素の濃度が高かったはず。
時計内に血痕。
DNA鑑定すればデスモンのものか分かる。
カルテルから逃げたかっただけだ。
あなたはデスモンを殺し心臓を取り出し、彼の息子に罪をなすりつけた。
刑務所行は絶対に逃れられませんよ。
■私生活
・ニコラとラファエル
冒頭で朝から二人は電話する。
もちろん事件が起きたことを知らせる電話だが、明らかに
ラファエルの心が溶けていて”愛している”と彼に語る。
それを見たパトリシアは”かわいい”と表現する。
パトリシアがラファエルの家に居座る。
もう出ていくはずだが、アクシデントが起きたとして、色々と難癖を
つけては居座る感じだ。ただこれを見て思うのは冒頭のシーンである。
パトリシアは何かのタバコを吸っているが、これが関節等の痛みを
和らげるために効果的だと語る。
パトリシアがラファエルの家に留まるのはラファエルとニコラの
赤ちゃんが流産したこともあるが、実はパトリシア自身に何か
体調の問題を抱えていないだろうか?
食事時に来たので娘とニコラの楽しみを奪う母という嫌な役割だけ
どね。
因みに二人はライスプディングを作っていた。
ラファエルはリゾットだと思ったと語る。
今回のドラマのテーマを考えると親子関係は重要なファクターになり
つつある。
・ネカリがアストリッドの家へ来る
突然彼がアストリッドの家にやってきた。
正直容疑者としての嫌疑が晴れていないこともあって怖いところも
ある。
「そっちは俺んちに来ただろう・・2回も」
その言葉を言われたら流石に断れない。
アストリッドの家については薔薇十字団から住所を聞いてきた。
彼がメキシコを出てから世話になっているようだ。
ネカリはあるものを預かってる。それは養父の日誌の22巻だった。
処理は任せるとされ、結局シュレッダーに入れる。
その音が苦手。
2人でメキシコに探しに行ってみたくないか?黄金が眠る場所を。
この情報がカルテルに知られないようにしないと・・
・アストリッドとラファエル
ラファエルはアストリッドにぶっ飛んだ提案が有るとして語る。。
「テツオがずっとフランスに居られる方法」
テツオはあなたを愛しているしあなたも彼を愛している。
いっそのこと結婚しちゃえば良い。
そんなにぶっ飛んだことじゃない。
そうすればきっと発作も起きなくなるだろう。
しかしサミは発作はテツオとは関係ない。
アストリッドはサミに関して何か避けている理由があるようだ。
「君は発作の時なんで僕が現れるのか考えてない。
どうして僕なんだ。よく考えろ。掘り下げろ。ハノイの塔を解け
アストリッド!」
■その他
・ロワイヤモン修道院の回廊 Royaumont, abbey & fundation
パリの北、ヴァル・ドワーズにある修道院。
1228年にルイ9世によって建てられ、現在ロワイヤモン財団によって
文化的な場所として利用されている。
冒頭でデスモンが殺害されていたとされる場所は室内だったがその
道中でこの回廊を通っていくラファエル、アストリッド、ニコラたち
の姿が有る。
・ネットに攻略法出てないの?
「ハノイの塔」をしているアストリッドに対して、一話の頃からずっと
同じパズルをしているのでラファエルが思わず言った言葉。
「あります。ただ自分で解きたい。答えを見つけて」
・人身御供
人間を神への生け贄とすること。
集団または特定の個人の利益のために、ある個人を犠牲にすること。
アニミズム animism文化を持つ地域の歴史に広く見られる。
・コデックス
写本の形状の一種で、古代末期から中世にかけてつくられた冊子状の
写本のこと
・政治家は逮捕に行くまでが難しい
ほぼ犯罪者が下院議員だと判明した際のラファエルのセリフ。
「確証が有れば別だ」
■使用された曲
■出演者
アストリッド・ニールセン (Sara Mortensen) 犯罪資料局・文書係
ラファエル・コスタ (Lola Dewaere) 刑事・警視
ニコラ・ペラン (Benoît Michel) 刑事
カール・バシェール (Jean-Louis Garçon) 刑事・警視正
アンリ・フルニエ (Husky Kihal) 監察医
ノラ・モンスール (Sophia Yamna) 警部補・デジタル
テツオ・タナカ (Kengo Saito) タナカ商店
*マチルド・ニールセン (Elisabeth Mortensen) 母
*テオ・コスタ (Timi-Joy Marbot) ラファエルの息子
*ニルス (Handy Gedio) 7歳、アンヌの息子、アストリッドの異母弟
ウィリアム・トマ (Jean Benoit Souilh) 社会力向上クラブ
*マックス (Clément Lagouarde) 社会力向上クラブ・長髪
*アリス (Lizzy Brynn) 社会力向上クラブ、メガネ女性
*ブノワ (Clément Langlais) 社会力向上クラブ
*アンジェル (Angèle Rohé) 社会力向上クラブ・若い
パトリシア (Julie Arnold) ラファエルの母
ネカリ・カントゥ (Kevin Meffre) デスモンの養子
サミ・ゴーメット (Dominique Engelhardt) 途中から社会力向上クラブに参加
ファビアン・ルクサン (Charles Clément) 下院議員 Fabien Rouxin
(Elie Axas) 司書
パロマ・バルデス(Silvia Massegur) デスモンの日誌を落札 Paloma Valdes
フィリップ・デスモン(65歳)