アストリッドとラファエル4 Astrid et Raphaëlle 第5話 盤上の殺意 Sacrifice du fou

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アストリッドとラファエル4 文書係の事件録
(Astrid et Raphaëlle) 2023 , FRANCE

制作/FRANCE TÉLÉVISIONS,JLA PRODUCTIONS,
Be-FILMS、RTBF (Télévision belge)

原作/
制作/Alexandre de Seguins、Laurent Burtin

https://www.nhk.jp/p/astridetraphaelle4/ts/P2J4XW64VM/

第5話 盤上の殺意 Sacrifice du fou

脚本/Alexandre de Seguins
Mathieu Leblanc
監督/Corinne Bergas

【STORY】

■アンバサードホテル / Hôtel des Ambassades

・Tournoi Des PRETENDANTS

実況の2人(Jean Rigal)(Guillaume Bonte)はこのホテル
で行われるトーナメントの説明をする。
世界中から集結したトッププレイヤーの32名が世界
チャンピオンとの対戦権をかけて死闘を繰り広げる。
開催期間は7日間。全日程がここで行われる為に、
参加者全員がこのホテルに宿泊する為、ホテルの
一週間はチェス一色に包まれるだろうこと。

審判員・ウー(Maurice Cheng)の開始の合図で早速
対戦が始まる。
「後手の方はクロックを押してください。」

医師でチェス好きのポール(Hugo Horiot)は、弟の
ウイリアムと共に会場を訪れ、注目されている対局
の一つシュン・ナイトウ (Éric Truong)
ミカエラ・コロレヴァ (Zbigniew Jankowski)の試合
を見に行く。

しかしミカエルが駒を指すと突然盤面には血が滴り
落ちる。鼻から出た血。すぐに座っていた椅子から
床に倒れ落ちる。
姉のイヴァナ ・コロレヴァ(Sacha Tarantovich)
チェスの選手で弟の応援に来ていたが慌てて近寄る。
ポールは医者なのですぐに心臓マッサージなどで
処置するが鼓動は動かなかった。
ウィリアムに対してすぐに友人の刑事を呼ぶべきこと
を告げると、

「これは恐らく毒殺だ」

と語る。

■刑務所 / Prison

アストリッドはその頃、母のアンヌと面会していた。
彼女はニルスのことを相談に行ったのだが、
アンヌは自分は刑務所だし、
今は叔父で兄のシャルルに預けられているが、あなたの
元に居るなら安心だという。週に一度泊まるだけ(火曜日の夜)
兄のシャルルの心づもりでは火曜日の夜19時に
あなたの家に連れていき、水曜日の朝8時に引き取って
学校に連れて行くのだという。
あなたには負担でしょうことを告げると、アストリッ
ドは他人の世話は初めてだと語る。母は娘に

「あなたならば大丈夫だ」

と語る。

■アンバサードホテル

ラファエルは現場にいくと、ウィリアムからポール
はチェスの愛好家だと紹介される。遺体の状況から
毒殺は間違いないこと。ウィリアムは意外にも
チェス好きは兄の方だと語る。

規制線の中から救急隊が遺体を運び出そうとしていた
為に急いで現場にいく。

警察バッジを見せて会場に入る。
アストリッドはまだ令状がないことを告げるが
ラファエルはそれが必要だということを知っている
のは私達だけだと語る。

・大会の運営委員長レキュイエー(David Strajmayster)

責任者であるレキュイエーに対して会場を閉鎖して
調べることを告げるが、彼は「権利を証明する書類
の提示」を求めてくる。
ラファエルは発行に手間取っているが上司に連絡
して確認したとし、検察の承認自体を得ていると
語る。アストリッドからは小声で嘘をついている
と指摘される。

・フルニエに会う

他殺なのか病死なのか。
他殺でなければ無断で会場に入ったことで激怒され
ることをラファエルは懸念していた。
フルニエによるとボツリヌス中毒の症状が現れて
いること。アストリッドはボツリヌス毒素について
補足の説明をする。

「毒性が強く数ナノグラムの摂取だけで全身が麻痺し、
数秒で死に至る」

だからこそどうやって飲ませたのか。

飲んだ水のグラスから毒素は検出されず死ぬ直前に
何も口にはしていないこと。
アストリッドは遺体を見て爪を噛んでいることを指摘
する。被害者には噛み癖が有ったので、被害者がよく
触れるものに毒を付けたのだろうこと。
それを考えるとチェスの駒が該当していた。ニコラが
駒に触れていたので急いで手から離すよう告げる。

犯人はミカエラ・コロレヴァが先攻になって白の駒
を使うと分かっていたのか?しかし先攻・後攻は
試合前に審判員がコインで決めるのだというニコラ。

責任者のレキュイエーにコイントスの件で話をする。
ウーさんは連盟でもベテランの審判員なので不正は
無いと保証するという。

「先攻の決め方は?」

それを直接問うと、コインの「表」なら年上、「裏」
なら年下が先攻と決めている。今日は「裏」が出た
ので若いコロレヴァに15年前から愛用している自分
のコインを使ったとのこと。いつも右ポケットに入れ
ており、取り出すのは私ではないという。
そのコインを見ると不自然なものとなっていた。

■パリ警察署 / commissariat de Police

・バシェールのオフィス

両面が「裏」のコインが使われていたとし、試合前に
何者かによってすり替えられたこと。審判員は知らない
ウチにすり替えられていたというニコラ。
念のために審判員も監視させているというラファエル。
被害者の駒から毒が出たもので、被害者のポケットに
有ったもの。また被害者のポケットには赤い駒が
入っていたが、これから毒は検出されなかった。
試合用ではなくお守りか何かで持っていたのではない
かと推察する。

・ノラがやってくる。

被害者のコーチが取調へ室に来ている事を告げる。
コーチは彼の姉・イヴァナであり動揺していた。

●取調室

イヴァナに被害者のポケットに有った「赤いチェス
の駒」について尋ねるが知らないことを語る。
幸運のお守りとして持っていた可能性を尋ねると、
ミカエラはお守りをなく勝つためには練習する人
だったこと。いつも試合前はすごく冷静で集中して
いたのに、今日は朝からピリピリしていて攻撃的だ
った。

「身の危険を感じていたのか?」
「脅威にさらされていた事は確かだ。弟は優勝候補
だったからみんなから敵視されていた」
「チェスくらいで殺人の動機になるか?」
「100万ドルは安いのか?。それが世界チャンピオンの
賞金額だ」
「しかしお金ではないこと。私もプレーしていたから
分かる。大会に出る人たちにとってチェスは単なる
ゲームではない」
「中毒であり麻薬。人生を賭けている。チェスの為に
人を殺してもおかしくはない」

■アストリッドの家

彼女はテツオと囲碁をする。
しかしアストリッドは彼に”不可能”なことを口にする。

「先の先まで状況を予測し正しい判断を下せない」
「私が一手打つ度にあなたは無数の反撃が可能です。
それに対し私の出方も数十通り可能です。」
「予測の範囲とそこまで細かく広げられないです」
「それは君が難しい会話をする前に準備する方法だ。
囲碁の場合方法が全く違う」
「僕が打つ手を予測しようとせずに打ってみる方が
良い。自分の打つ手のことだけを考える。相手と親密
な関係を築き上げながらね」

【感想】

チェスの大会を見に来ていたウィリアムと兄のポール。
32人のトッププレイヤーがこのホテルに集い、7日間に
渡って優勝を競い合う。
優勝したものには現世界チャンピオンとの対戦権が
獲得できる。
そのチェスの大会期間中にプレイヤーの一人・ミカ
エルが対戦中に血を流して死亡する。
ポールはその様子から見て毒殺されたものだとして
すぐに警察を呼ぶよう指示。
鑑識のフルニエによるとボツリヌス中毒の症状で
間違いないとするが、摂取した経路が分からず、
また犯行の目的も分からなかった。
関係者から話を聞く中でも大会は再開されていく。

チェスでも将棋でも、この手のボードゲームの経験者
が事件に関与すると、似たようなイベンドが発生
して、その流れで展開しますよね。

警察側として難しいのは、犯罪が起きないことには
次の一手を打ちづらいところだけど、犯人は特に
世間に挑戦・挑発している訳では無いし、
リアルタイムで事件は起きているけれど、チェスに
関係ない人の中に被害が出ている訳では無い。

事件の特異性を見る限りでは、上述した様にある
程度ヒントといえる殺人が起きないとなかなか一連
の事件が過去の流れから存在する作為的なもので
あることが分からず、その法則性や関連性を見出す
作業は難しい。
チェス関連で過去に不正を犯したものが狙われ、
不利益を被ったものが関与していることは明らか
だが、その不正とは一体何なのか。

冒頭のミカエラ殺害の捜査だけで犯人にたどり着く
ことが出来るのが一番良いのだろうけど、そこは
ドラマだ。
いくつかの事件を繋げていくことで犯人側の主張の
正当性を訴えたいところもあるのかも知れない。

駒が殺人への戦略性を持っているのかと思っていた
が、一人殺害するごとにターゲットを狙うのは
難しくなる。
最初の殺害はソファーでクッションを押し付けて
窒息死させた。二人目は毒が付着したチェスの駒
に含ませての毒殺。三人目は被害者の部屋に直接
赴き、転落死させる。
そして四人目は未遂に終わるが、送り届けられた
荷物に毒が含まれていて死にかけるところだった。

棋譜に連動した流れにしたのも連続殺人を少し
彩りを付けすぎた感じもする。
分かる人にだけしか分からない。
犯人によれば、恐怖を味わわせることに意味が
あるとしていたけどね。

殺害現場に残されている赤いチェスの駒というのが
一つのキーアイテムとなる。
そのチェスが現場にあることを見つけるのも
アストリッドならではのスキルが作用した。

取り敢えず参加していた主要メンバーを書き
出して見る。

●チェス大会の参加者

責任者:レキュイエー
審判員:ウー
ギャラリー:ウィリアムとポール (兄弟)
ギャラリー:イヴァナ・コロレヴァ (ミカエラの姉)

★プレイヤー:ミカエラ・コロレヴァ
(被害者)

★プレイヤー:ナイトウ
(陰険な性格。試合を長引かせて対戦相手をじわじわ
と相手を絞め殺す)

★プレイヤー:マット・ブラウン
(アメリカ人、早指しチェスの一種「プリッツ」を
得意としている。攻撃的選手)

★プレイヤー:ウェズリー・ラモス
(フィリピン人、創造性は間違いなくトップクラス)

★プレイヤー:ラメシュ・パティル

(インド人、記憶力抜群で複数人を相手と戦う同時
対局の王者)

★プレイヤー:高齢者
(まるで城塞。ポジショナルプレイヤーの手本のよう
な選手。攻撃より防衛重視)

()内は選手の特徴・性格をポールが語ったもの。

●殺害のスパン

チェスの大会がどのくらいのスパンで開かれているの
かは分からないが、最初の一人目の被害者が8年前の
2013年にプロの世界を引退し、2、3年前の2020年7月に
殺害されていることを考えると、次の殺害に及ぶまで
のスパンが気になる。

最初に殺された人物はマルキュス・コニグという男性
で彼は8年前に重度の鬱病で引退するに至る。
自宅と療養施設を往復するような生活を送っていた。

ネタバレにもなるが、彼はある時、犯人の男と飲む機会
が有り、そこで全ての事実を聞いたことで殺意を
覚えたようだ。

ドラマでは復讐する人物は残り3人だ。
ターゲットが集ったところで爆弾を使うという荒業
はあるが、何故一人ひとり殺害に及ばなかったのだ
ろうか? 一人殺されるごとに殺害は難しくなる。
戦略化故に殺害に於ける準備やタイミングのすべて
を計算高く考えたということなのだろう。

●人物を除外する

ドラマでは3人の被害者が発生(1人の命は助かる)し、
過去には一人亡くなっていることが分かる。
殺害に明らかに関与していない人物を篩いに掛けに
し除外していく必要がある。

A) 大会関係者

冒頭でナイトウと対局していたミカエルが殺害された。

ミカエルが殺害されるには先攻になり、ボツリヌスを
塗った駒に触れる必要があったので、先攻・後攻を
決めるコイントスの男が疑われる。
しかしコインそのものが細工されていて、審判員の
ウー氏もそれに気がついていなかった。
あくまでニコラの印象に過ぎないが、彼は本当に
コインのすり替えには気がついていなかったという
結論を下す。

B) 日系・ナイトウ

ナイトウが不正行為をしていた事が明らかになったが
故に彼も重要な容疑者になる。
時計を使って次の一手が指示されていることが分か
る。発信は暗号化されたもので通信内容こそ分からない
が発信元は【316号室】であることが分かる。
日本人技師がパソコンとAIを使って次なる一手を
ナイトウに指示していた。【307号室】にいるはずの
ナイトウの元を駆けつけるが彼は窓から転落死して
いた。

ナイトウの遺体の検視の結果、手首の斑状の出血、
腰には血腫が出来ていることから、何者かと揉み合っ
ている。そして窓には転落防止用の安全ストッパー
が働くはずなのにそれが外されていたことが分かる。

競技中のナイトウの行動が不自然でアストリッドが
気がついた。何度も腕時計を目にする不自然な光景。

今は「7時45分」、3分前は「12時15分」
「6時20分」「7時8分」 etc…

ただこの数字の送り方だけで、チェスの駒を動かす
操作をしていたことは明らかだった。
最近の防犯カメラの高精度化に感謝する他ない。

ただこの数字を使ったトリックは、このドラマの核心
でも、ある4つの駒の位置を示唆する流れと似ている。

C) 廊下でぶつかった作業員

この人物が犯行に関与していることは明らかで、
この段階から実は既に犯人を目にしていた。

D) マルキュス・コニグ

元チェスプレイヤーで8年前にプロの世界から引退した
が、2020年7月16日に自宅で窒息死して発見される。
被害者のノドの中からソファーの繊維が見つかった
ことから他殺は明らかで、遺体は部屋の中央の椅子
に座った状態で発見される。

問題は彼の部屋には【赤いチェスの駒】が置かれていた
ことだ。

■捜査を邪魔する私生活上の懸念と解決

アストリッド関連のエピソードが捜査の流れ以外に
多くの事が活用される。もちろん彼女の私生活での
経験が捜査に役立つことが殆どだ。

アストリッドの私生活は忙しい。

1) 刑務所に収容されている母に会う。
母のアンヌ・ラングレとその兄のシャルル。
いつもニルスを連れてくるシャルルはアンヌの兄。

アストリッドは母にニルスと会うことに不安を語る
が、逆に母親はアストリッドの事を信用し、安心して
任せることが出来ると語る。

2) ニルスと生活する中で、彼女はどのようにして
彼との社会的交流を図るのかが想像できない。
人と交流する為にこれまで色々と想定して来た
が、その対象者は大人であり、子供との関係性を
築くための行動は想定外のこと。

ニルスが発した質問は以下に言及するが、彼との
交流は決して悪いものではない。

寧ろアストリッドの週に一度の予定表が彼との
共同生活に宛てられることになる。
「毎週火曜日の19時」

因みに、
ラファエル家での食事は「毎週月曜日19時27分」

3) テツオとの関係を通して、囲碁の意味を知る

アストリッドが柔軟性を見せられたのは、テツオと
楽しんでいた囲碁の考えが浸透したところがある
のだろうか。
ニルスとの関係、そして最後に犯人と指したチェス
での対局。そこでテツオの教えが役に立つ。

4) 社会力向上クラブ

今回は相当このクラブに助けられた。
フランスの警視庁は彼らに感謝しても良いくらいだ。

どの人物もアストリッドのように考え方は似ている
のかな。そもそも社会力向上クラブというのは
自閉スペクトラムの方だけで構成されているのかな。

そんな彼らが規則性・法則性を探すのだからその効率
性は非常に高かった。

■過去の事件、犯人像

同時対局の試合をした人物が犯人だった。

将棋ネタではあるけど、羽生名人が全盛期だった
頃には、将棋の同時指しで100人くらいの相手と
戦う光景を何度か目にしたことがある。
彼の場合、頭の中に盤面が有り、それを複数個
記憶しておくことが出来るのだそうだ。

四人の狙われたプレイヤーとの共通点を探ると、
10年前にフランスのチェス界でダークホースと
言われた若干20歳で脅威の計算力を持つ
カンタン・デフランジュ(Damien Jouillerot)
浮かび上がる。彼は2013年のトーナメイト関連企画
の中で一晩中同時対局をしている。
その相手はコニグ、ナイトウ、コロレヴァ姉弟

デフランジュはプロのプレイヤー4人に勝利した
が最後の指し手が例の4手。

「ナイト F2」「ビショップC1」「クイーンD3」
「ルークC4」

その対局の帰り道にデフランジュは自分で車を
運転してホテルに戻ろうとしたが途中で事故して
本大会に出られず、更に事故の後遺症によって
再起不能にされた。

現在の彼はシッサというパソコンの見せを経営して
いる。元々はパソコンの店ではなくチェス用品店
を経営していた。しかし大量に売れ残った駒が
「ロシアン・ザグレブ」だった。

家宅捜索で在庫の中から4個が抜き取られていた。

しかし状況証拠は物語ものの、全ては仮定であり
確証がない。

●自供を得る必要

カンタン・デフランジュを取調べする。

自供だけでしかない起訴というのは最強にも最弱にも
なるもの。日本では自供でかなり検挙してしまう
けどね。

一連の事件で「殺人と棋譜」の関係に気がついたもの
としか話をしないと言い出す。

すべての勝負はアストリッドに託された。
ただアストリッドはチェスに精通していない。
最近テツオと囲碁を嗜む程度だ。
しかしチェスに関してアストリッドは対局は教育通り
の研究はしたがプレーするのは初めて。

デフランジュとの勝敗はともかく、彼女がテツオに
教わった対局の基本を語る。

「対局に於ける相手のいるゲームのコツは対戦相手と
親密な関係を築くこと」

徐々にデフランジュはアストリッドに対してこれまで
の経緯のすべてを発する。
2年前にコニグと再会しチェスを打ち、酒を飲んだ際
に鬱になった原因を語ったこと。四人で協力して
新進気鋭の若手だったデフランジュをハメて大会に
来ないようにさせようとして薬を飲ませたこと。
それが事故の原因だった。

■その他

●チェスの世界の格言

「友として20年付き合うよりも2時間対局する方が人の
性格はよく分かる」

ポールが各選手の特徴を語る前に言った言葉。

●シッサのチェス盤

シッサと言う名のインドの賢人は王様のご所望で
チェスを考案した。王様は自分が楽しめるゲームを
探していた。その褒美に何が良いか?と聞かされた
シッサは米粒を頂きたいと言った。1マス目に1粒。
2マス目に2粒、そして4粒、8粒と前のマス目の倍々
に米粒を増やしチェス盤のすべてのマスを埋めたい
と語る。 “欲のない人” 王様もそう思ったが、それを
64マス繰り返すと最後はとてつもない数になる。

●チェスの駒

今回は駒の種類も捜査に於いて重要な役割を果たす。

・スタントン

大会会場で使用されていたのは「スタントン」という
モデル。1949年にナサニエル・クックが創り国際チェス
連盟に承認された標準駒であること。

・ロシアンザグレブ

スラブ・スタイル。旧ソ連で人気が有ったもの。
ザグレブというとクロアチアを思い出すけど、
何か関係はあるのかな。

1988年にあるメーカーが新たにヒットを狙って赤色
の「ロシアン・ザグレブ」を売り出したものの全く
売れずに返品になり、製造中止となる。しかしこの
製造中止が逆にコレクターと古物商の間で人気が有り
取引する市場も限られている。この赤い駒が被害者
の現場に必ず置かれていた。

「コントワール」「ヴァリアシオン」「エシュキエ」
などで売られているので確認を取るが該当しなかった。。

●自閉症の説明

ニルスは忌憚なく疑問に思った事をアストリッドに
質問しぶつけてみる。アストリッドにとっても質問
されることに嫌悪感はない。

「してはいけない質問はありません。質問は失礼に
はなりませんが、答えの方はなり得る」

・どうして指を動かすのか?

「常同行動」と呼ばれているが「自己刺激行動」
いう呼び名が好きだという。
神経系を刺激してストレスを調整する反射的な繰り
返しの行動。無意識に動く時もある。

・どうして目がキョロキョロ動くのか?

アストリッドは目の動きが特殊であるとは気がついて
いなかった。本人は人の目を真っ直ぐ見るのが苦手で
意識して周りを見ている。これは自閉症と菅家がある。

・自閉症って何?

多くの定義が有る。神経の違いや世界の見方の違い
など・・。私が好きなのはアイデンティティの一部
という捉え方です。

●9つの点の問題

4本の線ですべての点で結ぶというルールの元で
行われるもの。「はみ出ること」で解決に導かれる。
ニルスはすぐに解けたが、ラファエルは何時間も
解けなかったという。

【SOUNDTRACKS】

【出演】

アストリッド・ニールセン (Sara Mortensen) 犯罪資料局・文書係
ラファエル・コスタ (Lola Dewaere) 刑事・警視
ニコラ・ペラン (Benoît Michel) 刑事
カール・バシェール (Jean-Louis Garçon) 刑事・警視正
アンリ・フルニエ (Husky Kihal) 監察医

ノラ・モンスール (Sophia Yamna) 警部補・デジタル

*テツオ・タナカ (Kengo Saito) タナカ商店
アンヌ・ラングレ (Valérie Kaprisky) 警察学校・犯罪科学担当教官
*マチルド・ニールセン (Elisabeth Mortensen) 母
*テオ・コスタ (Timi-Joy Marbot) ラファエルの息子
ニルス (Handy Gedio) 7歳、アンヌの息子、アストリッドの異母弟

ウィリアム・トマ (Jean Benoit Souilh) 社会力向上クラブ
マックス (Clément Lagouarde) 社会力向上クラブ・長髪
アリス (Lizzy Brynn) 社会力向上クラブ、メガネ女性
ブノワ (Clément Langlais) 社会力向上クラブ
アンジェル (Angèle Rohé) 社会力向上クラブ・若い

カンタン・デフランジュ (Damien Jouillerot) 元選手
叔父シャルル (Philippe Chevallier) ニルスの叔父
ポール (Hugo Horiot) 医者、ウィリアムの兄
アルノー・レキュイエー (David Strajmayster) 大会運営者
イヴァナ ・コロレヴァ(Sacha Tarantovich) ミカエラの姉
シュン・ナイトウ (Éric Truong) チェス選手・冷徹
ミカエラ・コロレヴァ (Zbigniew Jankowski) チェス選手
ウー (Maurice Cheng) 審判員
(Jean Rigal) 実況1
(Guillaume Bonte) 実況2
(Maxime Girard) 受付 Réceptionniste
マット・ブラウン (Jesse Guttridge) チェス、早打ち
ウェズリー・ラモス フィリピン人
ラメシュ・パティル インド人
マルシュス・コニグ () 1013年引退したチェス選手

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