キャッスル/ミステリー作家のNY事件簿 Castle
シーズン8
http://dlife.disney.co.jp/program/drama/castle_s8.html
第13話 英語学校への潜入 And Justice For All
脚本/Adam Frost
監督/Kate Woods
【ストーリー】
・マンハッタン動物園 / MANHATTAN ZOO
動物園の飼育員エディ・ラミレス(David Michael Trevino)は爬虫類館
を見て回る。カメレオンがケージから抜け出し床を歩いていた
ので急いで元に戻す。
その作業をしている間にフードを被った者が背後から近づき、
鉤爪のようなもの(実際はスネークフック)で殴る。
・キャッスル家
リックがパソコンのモニターに向かって声を荒げる。
モニターにはエディタが表示されていた。
コーヒーを持って来たケイトは何事か尋ねる。
「カーソルが馬鹿にしている」
スランプ中の彼は八つ当たりしていただけだった。
机の上に置かれていた手紙。
出演したテレビの中でリックは自分が失踪/記憶喪失の時の
情報提供を呼び掛けていたが、それを見たものからの返信だ
った。しかしその手紙も一年前に届いて彼自身既読したもの。
「執筆時の参考にしたかったがどれも陳腐だ」
「税府の陰謀」「宇宙人の誘拐」「E.Tな暴行された絵」
そんな会話をしているとケイトの電話が鳴る。
事件が起きたことを知らせる内容だが、リックは
ロクサットを倒すまで別れた振りをしようと言ったケイト
の言葉にショックを受けていた。
「僕は君が居ないとワトソン抜きのホームズだ」
「いいえあなたはホームズ抜きのワトソンよ・・作家だし」
事件が必要なら探偵社に行ったらどうかと言われる。
■マンハッタン動物園 / 事件発生現場
ケイトが現場に着くころには鑑識が作業をしていた。
ケイトは入口のドアが壊れていることに気が付き泥棒の
仕業なのかを尋ねる。
「盗まれた動物は確認できていない」(Ryan)
エスポが持って来たのは凶器だった。
被害者は確定していないが恐らく夜間飼育員のエディ・ラミ
レス。エルサルバドル出身。
「何故遺体の身元が確認できていないのか?」
確認できていないのは遺体が投げ入れられた場所の問題。
毒蛇だらけのケージだとパールマター(Arye Gross)。
こういうケースは始めてだった。
■キャッスル探偵社
リックは社を訪れるとアレクシスとヘイリーは雑用していた。
リックに対してファイル整理をしてくれと要求する。
ヘイリーによると現在三件の仕事をしていて、その内容は
「企業不正」「保険金詐欺」「横領」
リックは退屈な案件に失望する。
ヘイリーはその言葉に失望するが、リックは探偵社を開業した
目的が利益ではなく面白い事件であることを告げる。
「裏切者の悪女」「盗まれた遺物」「密室の謎」
のような事件だとリック。
そんなリックがテレビ(WLQL)に目を通すと、ケイトたちが扱って
いる事件が流れる。
「遺体が毒蛇のケージの中に」
(Murdered Man Found in Pit of Deadly Snakes)
・監察医務院
パールマターが遺体を解剖している所にケイトがやってくる。
彼はケイトが一人でやってきたことを喜ぶ。
彼と別れたことによって自分を大切にしてくれる人と出会える
だろうと。パールマターは一卵性の双子の弟のエドガーを
ケイトの相手に勧める。
ケイトは言葉を濁しつつ、被害者の詳細を求める。
被害者はエディ・ラミレスで間違いない。
死因は頭部の鈍的外傷。死斑から見て死亡推定時刻は夜の21時
から23時。
そこにリックが入ってくる。
パールマターはリックをケイトと引き離そうとする。
ケイトもまたリックが勝手にやってきたことに怒り。
捜査に戻り、昨日被害者に非通知番号からメッセージが送られて
来ていることを語る。
「うちの金 どこ? 借りは多い 返せ」
「死ぬにする方法ある」
(Where go my money Eddie? Yous owe huge.)
(Paybacks time.I got ways for to get you dead…)
ヴィクラムに調べさせるというケイト。
リックは文章が変わっているとし、文化的背景を知る手がかり
になる可能性を示唆する。
自動校正のミスではないのかとケイト。
しかしリックは敢えてこういう書き方をしているのだとし
方言額の基礎だと語り、英語のプロである私が言葉の謎を解く
手伝いすると告げる。
・ニューヨーク市警・12分署
エスポによるとエディのベッド下に隠されていたものを見せる。
一万ドル分の紙幣の入ったケース。
被害者に送られてきたメッセージと符合する。
ヴィクラムによると送信元について語る。
プリペイド携帯は追跡不能だが無線LANを経由して送られたもの。
外国人向けの英語学校からだった。
エディはそこの生徒。そして送信日には欠席していた。
■事件
深夜の動物園で飼育員を務めていたエルサルバドル籍の男が
殺害される。
彼の元に送られて来ていた脅迫文はその殺害と関連がある
のか。
■感想
発信されてきた英語が完璧ではないこと。
また深夜の動物園の屋内施設に潜入できたこと。
被害者が持つ大金の紙幣。
これらを勘案すると金の有無に関して思いつくのは、
「国家間で取り引きが禁止されている希少動物の売買」
(ワシントン条約 CITESの違反)
にあるのではないのかと思わせ、共犯者が犯人に該当する
のではないかと考えたが、殺した理由は本当に現金
の分配の問題だけにあるのか。そうだとしたらあまりに
あっさりとし過ぎており、ドラマとしても成立しそうにない
薄っぺらい内容だ。
ドラマは語学学校に通う人物一人一人に容疑の目が向けられ、
その中の一人が犯人だろうことはかなりの確率で当たって
いるハズだと考える。
しかしドラマの中では思った以上に深い事情と組織的な犯罪が
成立していて、その中にはFBI捜査官がクレジットされている
ことから見ても容易なものではないと思わせる。
また今回は失われたリックの記憶が蘇る為の前触れ。
■エディの人物像は?
外国から来た労働者。
教師によると彼は優しくてみんなに好かれていたとのこと。
彼を脅迫する言葉は英語としては不自然なものがあり、
彼と同様に外国から来たものの仕業のようにも思える。
捜査を意図して遅らせる為に毒蛇のケージの中に遺体を
入れたことの原因は何処にあるのか。
生徒一人一人から聴取しようとするも自信とは裏腹に何も
聞き出すことができない。警察への信頼度が低い国から
来た人物への接触の難しさがあるのだろうが、あの自信満々
なライアンとエスポの顔を見れば誰もが含んでいた牛乳を
吐き出すに違いない。
唯一分かったのがエディの家族の連絡先。
改めてエディのことを恨んでいた人物の捜索を命じられる。
・言語的特徴からのアプローチ
警察の事情聴取では聞き出せない。
そこでリックに言語的特徴から送信者の割り出しの依頼を
求める。
・潜入捜査
生徒からの不信感を払しょくするために、リックは生徒と
して潜入する。
「僕はジャン=リュックだ」
「出身はケベック」
フランス系カナダ人。シェフという設定。
・語学学校、雑談タイム
まだ英語で話せる人が少なく英語で話そうとすると
みんな自分の国の言語を話したりしてしまう。
一番困るのはフランスから来た人物。リックは一応
フランス語がメインとしているがフランス語は
殆ど話せない。
・容疑者no1 アリステア(通称:骨までしゃぶるジミー)
言葉が通じない為に彼らの課題を見て文章の比較をすると
アリステアが似た文を書いていることが判明。
ロンドン警視庁に問い合わせると暴行多数。
高利貸しの取り立て屋。
ロンドン警視庁とのやりとり故に英語圏の人かと思われたが
それが通じない。
ニューカッスル出身。話しているのは英語だが語彙や文法
構造が独特。ジョーディーという方言。
「2日前、彼に車を貸した」
「翌朝 車は弾痕だらけだった」
「弁償する約束だが授業に来なかった」
逃げられたと思いメッセージを送るも本気ではない。
車にGPSはついてない。
アリステア自身のアリバイはパブで酔いつぶれていた。
■エディの人物像は? PART2
彼エディは祖国では警察官だった。
何故そのことを隠していたのか。
汚職警官グループの一員の噂。
犯罪者から「強請」「賄賂」を受け取っていた。
・GPS情報
アリステアはGPSはついていないと言っていたがヴィクラムに
よるとエディはサルダーナ・クラブを訪れている。
クラブはホセ (Danny Vasquez)とフランキー(Jack Guzman)兄弟
が経営。
2人は「暴行」と「密売」の前歴あり。
店では麻薬を売っているらしい。
・サルダーナ・クラブ
クラブは何者かに襲撃されたような跡。
ホセとフランキー兄弟は手足首を怪我して包帯が痛々しい。
店には兄弟以外にバーテンダーのギャリー (Brad Grunberg)が
一人働いている。
彼は兄弟の発言を否定し、エディが来て暴れて金をかばんに
詰めろと脅したとのこと。
フランキーが去り際のエディの車に発砲。
ただ兄弟は今朝まで入院していてアリバイがある。
エディが強行手段に出たのは「ここで働てたウェイトレスの為」。
ウェイトレス=アイーダ
・別の生徒にも問題が・・
アイーダがピンハネされた金の返還をクラブに要求。
その代行をエディが行う。更に別の生徒が何やらトラブル
に巻き込まれていた。
「恐ろしい陰謀を知った」
「彼はイコライザーだった」
・食事会
アクメッドの行動に違和感を覚えたリックが話を聞きに行く
と、被害者に相談したのが彼だった。彼の近所の不法滞在の
女性が消えている。
彼女は「陰謀を知った」と語っていた。
名前は『アニータ・ロドリゲス』
不法滞在していた女性なのでNYPDとしても情報を集めるのに
難航する。
清掃会社で帳簿外の仕事をしていて一週間半前の欠勤以降の
彼女を見た人がいない。
アニータの部屋から男性の指紋。
マルコという名の用心棒。過去には強請や暴行をしている。
マルコとの銃撃戦で何とか署に連れて来るも口を割る筈もない。
彼の財布にバス発着所のロッカーのカギが入っていた。
しかしロッカーを開けに行った途端、FBI捜査官に囲まれ
ネイピア (Greg Serano)捜査官から嫌味を言われる。
ネイピアの専門は詐欺と金融犯罪。
・アニータは生きている
テキサスの収容所で強制送還を待っている。
コールドウェル判事(Grainger Hines)が関係していた。
事件の前日にエディは裁判所で判事と揉めた映像が有る。
判事は収容所からのリベートを受けていた。
監視映像の中に清掃係やベンチの男がイヤホンをしている事を
知る。FBIが判事を監視対象として見ていた。
■演じる
不条理なことが多い世の中で、英語を話せないものたちが
結束して不条理な現実を正そうとする。
屋台で働くもの、赤ちゃんのシッターとして働くもの。
清掃員。
不条理な世界を作っているのが実は連邦判事を中心とした
悪い人物。
NY市警とFBIという世の中を正そうとしているもの同士が
喧嘩して不効率なことをしている。
エディは元警察官。
判事によると「敵の敵は味方」だと語る。
全貌が明らかにされそうになる時にすべてが演技だと分かり
相手も口を閉ざす。
判事はエディのことを知っていた。
エディはエルルサルバドル出身。
アロンソ・サンチェス (Manuel Uriza)という男のビザ発給を
判事は急いで行わせていた。
彼の兄がエルサルバドルでエディに殺されたからだ。
彼は犯行時刻の4時間前にNY(JFK)に来ている。そして15分前
には飛行機に搭乗してしまっていた。
■複雑なねじれ現象
判事が語る「敵の敵は味方」。これだけでも複雑な状況が
伺えるものだ。
兄殺害の復讐に来たアロンソだが、エディと会って実際
には彼は兄を殺したのではなく、実際には守っていた。
警察官やFBIなどの捜査官の潜入捜査はそんなねじれた現象
を起こすことが有る。
判事がアロンゾの事情を知っていたのはなぜなのか。
エディに近い人物が事情を知って絡んでいるだろうことを
想像させる。
■その他
・君とキスするのは好きだが遺体の前ではダメだ。不適切だ。
モルグでケイトがリックにキスしようとするもリックは止めた。
・NY市警だ 話がある
外国語学校で英語を復唱している最中にエスポとライアンが
語った言葉。生徒たちは無条件に復唱する。
・ドラムを叩くリック
・私はすごくブルヴェルセ(動揺)。クラブを解雇されたから。
グリーンカードが無い為に解雇させられた。2年間勤務。
・映画「イコライザー」(The Equalizer 2014年)
か弱い人々の為に元諜報員が悪人を葬る作品。
・未来の向上こそアメリカン・ドリームだ
汚職警官時代の汚名返上を図る良い機会
・フランス系カナダ人のパリ文化をナメるなよ。
ラ・ベルナルダンのペストリーだ
・チャプチェ
キムが持って来た春雨料理。
それを口にしたリックの記憶が蘇り始める。
しかしその味はキム家の故郷の家族レシピ。
フラッシュバックした記憶の件の引き金は韓国料理にあった
のはなぜか。
「地元民と寺(通度寺・慶尚南道)の光景が見えた」
リックが居たのはタイだとされていたが直後に行っていた
事が分かる。
しかし映像の中にはハリウッドサインが見える。
夢はアメリカのロサンゼルスにあるコリアンタウンなのか。
・J’accuse… ! 余は弾劾す
エディ殺しの犯人が判明した際にリックが叫ぶ
「ジャキューズ」とは、フランス語。
1898年1月13日発行の新聞「L’AURORE」誌に文豪エミール・ゾラ
によって公開状が示されたことがあり、その際にこの言葉が
大きなフォントでプリントされた。
(詳しくは検索してみてちょ)
・アメリカは移民の国。移民の風習や文化が今の私たちを
作った。忘れないで、あなたたちが”偉大なアメリカ”を作る
のよ。
(逆行していくトランプ政権)
■使用された曲
・Castle Theme Song
Written by Robert Duncan
■出演者
リチャード(リック)・キャッスル (Nathan Fillion) 作家
キャサリン(ケイト)・ベケット (Stana Katic) NY市警12分署殺人
マーサ・ロジャーズ (Susan Sullivan) キャッスルの母親。女優
アレクシス・キャッスル (Molly C. Quinn) キャッスルの一人娘
ハヴィエル・エスポジート (Jon Huertas) ベケットのチーム
ケヴィン・ライアン (Seamus Dever) ベケットのチーム
*ラニ・パリッシュ (Tamala Jones) 検視官
ヘイリー・シプトン (Toks Olagundoye) フリーのセキュリティ
ヴィクラム・シン (Sunkrish Bala) サイバー犯罪捜査官
シドニー・パールマター (Arye Gross) M.E
ジョン・エマーソン (J.D. Walsh) 語学学校教師
ネイピア (Greg Serano) FBI捜査官
ジェーソン・コールドウェル (Grainger Hines) 判事
アクメッド・サビード (Karan Oberoi) 語学学校生徒、バキスタン、元軍レーダー技術者、現在ホットドッグ屋台
アイーダ・ヌジャイ (Nondumiso Tembe) Aida N’diaye 語学学校生徒、セネガル、画家
アリステア・デュコイン (Greg Bryan) 語学学校生徒、高利貸しの取立屋
アロンソ・サンチェス (Manuel Uriza) エルサルバドル麻薬組織
ディエゴ・ロペス (Roman Arabia) 語学学校生徒、メキシコ出身小学校清掃員
マルコ・サッター (Brennan Feonix) アニータの用心棒
ギャリー (Brad Grunberg) サルダーナ・クラブのバーテンダー、
フランキー・サルダーナ (Jack Guzman) サルダーナ・クラブ・ハゲ
ホセ・サルダーナ (Danny Vasquez) サルダーナ・クラブ
キム・ヒュンジョ (Bora Jasa) 語学学校生徒、韓国出身、オペア留学
(Angela Martinez) レポーター
エディ・ラミレス (David Michael Trevino) マンハッタン動物園夜間飼育
アーニー・ゴンザレス ボゴダ出身、元弁護士
アニータ・ロドリゲス () 不法移民。強制送還を待つ
アデバヨ () 語学学校生徒・黒人
アレックス () 語学学校生徒・スキンヘッド
AMRハッサン () 語学学校生徒・中東系