第18話 帰ってきた13番 The Dig
脚本/Sara Hess、David Hoselton
監督/Matt Shakman
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ハウスはニュージャージー州ミドルバリー刑務所前にやってく
る。タクシー運転手に対して金を渡すと今日は仕事を休んで
くれとして出所してくる人を待つタクシー運転手を退かせる。
出所してくるのはサーティーンだった。
ハウスは用意して置いたカクテルを渡して一杯飲ませると、
ハウスが運転してきた車に乗せる。
「一体何をやらかしたのか?」と問うと、刑務所に入っている
ことを知っているのであれば原因は知っているでしょという
サーティーンは「過剰処方だ」という。しかしハウスは司法取引
で出てきたのだろうとし、「本当は何をしたのか?」と問う。
その頃、チームハウスはコンサルをしようとしていた。
マーサはERに運ばれて来た患者についてみんなに語る。
36歳のノンスモーカーの中学の理科教師・ブライアンがホーム
ルーム中に喀血したという。
そんな中フォアマンの元にハウスからメールが届くと、フォアマン
はみんなにハウスが2、3日休むとメールが来た事を語る。チェイス
は今すぐ空港に直行すればカボ・サン・ルーカスに行けると
して出て行こうとする。マーサは患者はどうするのかとするが、
患者はいないとして聞く耳を持たないチェイスたち。フォアマン
もまた血を吐くなんてよくあることだとし、フォアマンはスキー
に行こうとする。しかしそんなやりとりをどこからか聞いていた
ハウスはフォアマンらに電話し、黒人がウィンタースポーツなんて
冗談だろう?という。患者はいるとして休みは許さない姿勢を
見せるハウス。マーサは36歳男性・喀血・頭痛・悪寒、胸の痛み
の患者がいる事を告げる。フォアマンは何処に居るのかとして
ハウスに問いかけると、チリビーン料理大会とジャガイモバズーカ
大会に向かうところだという。タウブはハネムーンに行くのか
と問うと、ドミニカは彼と旅行に出かけたという。
マーサはブライアンの件で話を進める。
ERでは気管支炎、肺炎、肺がんは除外されたとのこと。
チェイスは鼻血が肺に入って咳が出たのだろうとし、それ以外の
症状はインフルエンザだと語る。しかしマーサはアンモニアか
亜硫酸塩にさらされると肺がやられて神経痛や熱が出ることを
語ると、そのどちらかではないかという。それを聞いたハウスは
毒物がないか自宅を調べて、最近とと真菌培養をしろと語る。
ハウスの助手席に座っていたサーティーンは結婚したのかと問うと
相手の永住権の為だという。サーティーンは隣にいたことを黙って
くれたことを感謝するが、ハウスは謎をアイツらと分かち遭いたく
なかったと語る。
ブライアンを問診する。
鼻血はよく出る方かと問うチェイス。最後に血を出したのは何時
かと尋ねると、もう何ヶ月も前のことでバレーボール部の顧問を
しているのでウォームアップ中にボールが鼻に当たった時だという。
部室のシャワー室は清潔かと問うと、そうとは言えないという。
吐いたのは血ではなくセラチア菌に感染した可能性があるとし
興味深い症例だという。チェイスは抗生剤を投与だという。
しかしそんな中またしてもブライアンは目の前で咳をして血を吐く。
サーティーンはバズーカで野菜をぶっ放すことにそこまで情熱
を注ぐ人がいるなんてと驚く。
ハウスは刑務所に入れば医師免許は停止される事を告げ、その
休暇は永遠に続くと語る。これからどうするつもりなのか?
と問う。フライドポテトを出すのは聴聞会までの辛抱だとすると
ハウスは車のスピードを落とすので飛び降りろと語る。
サーティーンは着替えを持って来ていないとするとハウスは
服店に連れて行く。
ハウスはサーティーンが服を選ぶ中、服役するに至る原因を
想像する。見たところサーティーンは半年間の服役であり、
つまり一年前に失踪した時には逮捕されていないこと。次に
サーティーンが数字で呼ばれるのを好むということは本名を
知られると自分が弱いことがバレてしまうと思っていると指摘し
お前はビジネスをしていたのだろうという。闇医療相談ビジネス
で、不法入国者か下層階級相手に医療をしていたのではないか
という。しかしサーティーンはそれを否定する。尋問には
ウンザリだとすると、ウンザリしない尋問は成功率は50%だと
いう。今度はサーティーンがハウスに質問し、なんでバズーカ
大会に行くのかと問うとウィルソンを誘えば良いと語る。
ウィルソンはこういうのに興味がないと言うと私も興味はない
というサーティーン。しかしハウスはお前は高校の時に4位に
入賞しているとし、ウェストバージニア州の科学コンテストで
“クリーン燃焼”がテーマだったという。人は変わるというサーティ
ーンは胸のサイズも変わったというが、ハウスはこの大会に
4年連続で出ているが毎回2位であること。どうしても勝てない
相手・ハロルド・ラムというクソ野郎がいるのだという。
サーティーンの科学の知識で協力して欲しいとすると、協力は
するがその前に個人的用事で寄って欲しいところがあると語る。
フォアマンはタウブに対して夕べは何処に行っていたのかと問う。
ブルズに50ドルを賭けていただろうとし、ピザをとって待って
いたのだという。実はデートをしていたというタウブ。
出会いは何処だと問うと病院だとし、3階に入って来た看護助手
のルビーだという。あの赤毛の子なのかと問うと、何でお前が
モテるのかと問う。秘訣は無害な善人オーラなのか、それとも
自虐ネタなのか、睡眠薬なのか?と問うと、興味が有るのであれば
伝授するというタウブ。
そんな二人はブライアンの家の自宅を調べる。
そこは酷いゴミ部屋だった。
タウブは電気もガスも不通で寒くてしょうがないという。
収集癖は異常かも知れないと語る。脳損傷かアルツハイマーか。
精神症状の可能性が高いとし、喀血の原因など幾らでも有ると
語る。しかし室内には”片付け術”、”ため込む人の整理法”、”収集癖の
本”などあることを知る。水も出ない酷い暮らしだとし、ネコの死体
まで冷蔵庫に入っていた。
これはアスペルゼルス症だろうとしそれが喀血の原因で、ファンガス
ボールを形成していれば頭痛や胸痛も起こるというフォアマン。
一方ハウスはサーティーンに対して医療大麻の偽造でもしたのか
と問うと違うと否定。偽造はしたが捕まらないという。お前の
ポーカーフェイスには関心するというハウスはボディーにも関心
しているとセクハラする。
サーティーンはある家に到着すると、ドアから出てきた男の股間
を容赦なく蹴り上げる。
お前はエホバの証人だったのか?と問うと1975年にハルマゲドンは
起こらないが私は信じていると語る。今の行動に説明はなしなの
かと問うと、サーティーンはお腹が空いたとして話を逸らす。
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ハウスは病院から離れて刑務所の前で車を駐める。
なんと刑務所から出てきたのはサーティーンであり、服役して
いたことを知る。ハウスはサーティーンの過去を探るウチに科学者
としての知識がある事を知り、毎年参加しているジャガイモバズーカ
大会にいくまでの間に、サーティーンに起きた事情を探っていく
ことになる。そんな間に病院では喀血で運ばれた患者を診ていた。
いやぁついにサーティーンが出てきました。
しかしそれがまさかの服役。
旅でもしているのだろうとか想像していたけど、そんな甘いもの
ではなかった。
しかし久しぶりに見るサーティーンの姿、彼女の瞳はなんとも言え
ない吸い込まれそうなものが有り魅力が有るな。
サーティーンが服役していた理由とは何か。
スタートは「過剰処方」「司法取引」というキーワードから始まる
流れが有る。
サーティーンが居なくなった後のプレインズボロも時が進んでいて
ハウスがカッディと恋人関係に有ったり、またマーサという
インターンが入って居る事を知る。更にハウスは移民の為に
結婚しているということを聞く訳だけど、サーティーンは何処まで
その話を本気に聞いていたのだろうか?
移民の話が本当ならばハウスには情があるようにも思えるだろうし、
サーティーンのことを迎えに来たのもハウスであり、その彼女に
固執しているところを見れば、その後のサーティーンのリアクション
は少し違和感を覚えるものも有る。
今回のシナリオを通して、サーティーンが起こしたことが発覚した
後のハウスに対してリアクションを取らない彼に「思いやりは
期待していないが何か有るでしょ。哀れむとか嫌悪感を抱くでも良い」
「一切感情が湧かないのか?カッディに振られるハズだ」と語って
いた。
ハウスはサーティーンに対して幾つも仮説をぶつけて謎解きする
姿が有る。ハウスの趣味といえば趣味だろうし、その中に上述
したようにサーティーンのことを気にかけているからこそ関心を
寄せているようにも思える。
・ケースA
ハウスはまずはサーティーンは半年の服役だと考える。
闇の医療ビジネスに手を染めたのではないかとして、不法入国者
や下層階級相手の医療をしたとの説。
男性の股間を蹴る姿が有り、それも服役に関係しているのかどうかを
疑う。カッディの変な彼氏を雇って調べれば良いとしていたけど、
その際に「人を殺した」ことを口にしたサーティーン。
それを聞いて暫くハウスが無口になるというのも面白かった。
「俺は人殺しの前では無口になる」という。
・ケースB
人を殺して減刑されたということで、ひき逃げ説を唱える。
膝蹴りしたのは密告者の元彼ではないかという。
・ケースC
クラブで出会った男を部屋に連れ込み、その男がドラッグのやり
過ぎで死亡説。膝蹴りした男はドラッグの売人かと問う。
・結末-A
ハウスは医師会の聴聞会を急ぐよう手を回し、それ間は助手と
してお前を雇うということでサーティーンと取り引き。
サーティーンは今朝のことが正解だとして、カフェで出会った男
を家に連れ込んでその後に過剰摂取で死んだとし、二人がバカを
して私は刑務所、彼はアノ世に逝ったと語る。
・結末-B
ジャガイモバズーカ大会で、父はよく”私たち”を祭りに連れて行って
くれたという発言から、ハウスはサーティーンには兄弟がいるで
あろうことを掴む。サーティーンは母と私という意味で言ったと
語るもハウスにはバレバレ。夜明けに涙していたサーティーンの
姿は行きずりの男の死ではないハズで、「殺人は認めたのに細かい
ところでウソを付いた」というのは個人的なことがバレるのを恐れた
為だという。
そこでハウスは「兄弟を哀楽死させた」のだろうとして、蹴り上げた
男は医者で密告した人物だと語る。
兄弟を安楽死させたのは正解で、蹴り上げた男は刑務所で知り合った
女性の彼氏だったと語る。
兄は自分では死ねなくなっていたこと。自分の体をコントロール
出来ず、心もコントロール出来なかったが、時に正気に戻る時が
有りその時に「いよいよだ」として語ったことで、サーティーンは
決断したこと。それで天涯孤独の身になってしまったこと。
ハウスはそんなサーティーンに対して、
「俺が死なせてやる、お前がそうして欲しいなら」
「今やっても良いぞ、バッドが有ったハズだ」と語る姿が有った。
■その他
今回はそれ以外の人はオマケ程度の扱いになった感じ。
タウブが謎の女性と付き合い始めたことにフォアマンはハウスの
様に詮索していく。22歳の看護助手ルビーと付き合っていたが、
その彼女とのデートをキャンセルしたことでより疑惑は深まる。
タウブが居ない時に携帯をのぞき見ると、”アーティ92″なる人物
と逢おうとしていることが分かり二股説が浮上。
フォアマンがジムに行く時間に逢う事から自宅で逢っていると
考えて帰宅すると、なんとタウブはレイチェルと関係を持っていた。
二人はダラダラと関係を続けているが、レイチェルによると離婚は
タウブが一方的に言い出したことで、今回は自分で決めたいという
レイチェル。普通の人生はつまらないとのことだけど、レイチェル
としてはどうしたいのだろうか?
・ハウスが捕まる
憎たらしいハロルドに対してジャガイモバズーカを彼に向けて
発射。ニューヨーク州警察に捕まる流れが有ったけど、即効で
出てきた。ハロルドは保安官の娘と寝ていたということで、
保安官も同情したらしい。
■今回の患者
・ブライアンとニーナ
喀血で運ばれて来た中学の教師。
異常な収集癖があるということで室内は荒れていた。
何らかの菌が影響しているのではないかとして疑いを持つ中、
家を捜索していると、ニーナという女性がいることが判明する。
耳垢さえも取っておくほどの収集癖なんて有るんですかね。
ネコの死骸も入って居ると言っていたな。
ガスストーブで部屋を暖めたことによる一酸化炭素中毒説を
唱えていたけど、あの部屋で暖房は使えなさそう。
部屋を調べるとアライグマのフンが有ったことからQ熱の可能性
を疑うが、部屋にはなんとニーナという女性がいた。
ブライアンの中に収集癖があるのではなく妻だと判明。
ブライアンは治っていくが、ニーナの心臓が変になる。
原因は腐った卵とか食べ物から発生する硫化水素ではないかと
される中、室内にはオナラ程度のものとか検出されず。
子供服が隠されていたことから、不妊治療をしていた可能性を示唆。
しかし実際にはエークスダンロス症候群で、流産を引き起こすもの
だという。緩和は出来るが、収集癖に関しては専門外だとして
語るマーサの姿。
ブライアンはニーナが黙って居たことに憤るが、ニーナは知られた
ら逃げられると思ったらしい。それでも仲を取り戻したようで
良かった。
■使用された曲
・In the Dirt by S. Carey
・Uptown by The Source
グレゴリー・ハウス (Hugh Laurie) 偏屈な医者
リサ・カディ (Lisa Edelstein) 院長
エリック・フォアマン (Omar Epps) 黒人、野心
ジェームズ・ウィルソン (Robert Sean Leonard) 冷静、がん専門医
ロバート・チェイス (Jesse Spencer) 金髪・美形、オーストラリア
クリス・タウブ (Peter Jacobson) 元整形外科医、浮気
レミー・”サーティーン”・ハドリー (Olivia Wilde) ERから来た医者
— (Bobbin Bergstrom) Nurse
マーサ・M・マスターズ (Amber Tamblyn) インターン、天才
ブライアン (Terry Maratos) 36歳、中学の理科教師
ハロルド・ラム (Justin Chon) ジャガイモバズーカー優勝者
レイチェル・タウブ (Jennifer Crystal Foley) クリスの元妻
ニーナ (Kimberlee Peterson) ブライアンの妻
ルビー (Zena Grey) プレインズボロ病院、看護助手
— (Damon Lindelof) Kicked Man