第16話 理想の家庭 Home
脚本/Amanda Green
監督/Rick Wallace
——————————————————–
エリースとサムの夫婦。エリースは夫に対してレイチェルと
出かけるのでエリのことを頼むという。金曜日はウエスター夫婦
と食事だからねと夫に念を押すが新聞を読んでいるサムは話
半分で聞いていない。妻はジョークのつもりで私は恋人と駆け
落ちするよわと語るが、サムは外で音がするとして棒を持って
くるとまたホームレスがゴミ漁りをしているのだろうという。
外に出るとゴミ置き場には少年がいて残飯を漁っているのだった。
すぐにSVUが呼びだされる。
8歳から9歳の痩せた子で薄着で残り物を食べていたことを聞か
されるオリビア。少年は怯えて何も話そうとしないのだという。
エリオットはホームレスなのかと問うが身なりは良いことを
語る。
警察車両に乗せられている少年に対して、エリオットは優しく
声を掛ける。君と話がしたいんだ、名前を教えて欲しいとする
とジェイコブ・ネスビットだという。オリビアは住所は何処
なのかと尋ねると97丁目だという。ここから近いとすると、
家族はどうしたのかと尋ねる。ママと兄ちゃんと住んでいるとし
パパは死んだという。この事はママには黙って居て欲しいという。
署に連れて帰るとエリオットは少年にパンケーキを与える。
パンケーキを食べるのは始めてだというジェイコブ。ケーキは
“規則違反”なんだという。エリオットは規則とは何かと疑問に
感じるが、話を聞くと食べ物の規則のことだという。食べるもの
も量もママが決めていること。兄ちゃんにもそんなことをして
いるのかと問うと兄・アダムは規則を破らないからという。
その規則を破るとどうなるのかとするとお仕置きだという。
それはどんな事をされるのかと問うが言いたくないとし、家の中
の事は話せないんだというジェイコブ。
エリオットは僕と君だけの秘密にすると告げるが・・・
そんなやりとりを窓越しに見ていたクレイゲンとオリビア。
虐待の訴えがない限りは親に返さないといけないというクレイゲン。
しかし母のことを恐れているとし何かあるみたいだというオリビア。
クレイゲンは母親のことを調べろとし、児童福祉サービス(ACS)
にも話を聞こうと語る。
1月6日(水)・マリリン・ネズビット家。
エリオットとオリビアが家を訪ねると中から出てきたのはアダム
だった。ママを呼ぶので話してくれという。マリリンがやってくる
と息子は何処に居るのかと問う。署で預かっているが中で話を
させて欲しいと告げる。捜索届けは出したのかと尋ねると、あの子
には家出癖があるのだという。息子さんはゴミを漁って食べていた
事を告げ生活環境を調べる為に部屋を調べたいことを告げるが、
入室を断る権利はあるとして早く息子を帰してくれという。
二人は母親が署に迎えに来ようとしないのは妙だという。
隣人に話を聞こうと告げる。
隣人の女性によるとマリリンは最高の人だとし、お裾分けをして
くれたり息子さんを手伝いに寄越してくれたりするのだという。
子供にキズとかアザが有ったことはないかと問うが、ないという。
ジェイコブが家出した事を告げると、きっと冒険したかったのよ
と語り、彼はきかん坊で女手一人で育てるのは大変なのよと語る。
父親はどうしたのかと尋ねると、ジェイコブの誕生前に近所に牛乳
を買いに行って強盗に殺されたのだという。犯人は13歳の少年だ
ったとし、だから彼女は子供を家の中に入れているのだという。
勉強も母親が家で教えていて学校には行っていないとのことだった。
1月6日(水)・教育局自宅教育部。
アイリス・ジョーダンすら話を聞くと、マリリンは7年間息子を家
で教えているのだという。アダムが小学2年生の時からだと。
学期毎に学習計画を報告に来ているので問題なしにしているという。
サイトに履修要項が詳細に出ていること。自宅学習の申請にもネット
で容易に出来る事を知る。これでもニューヨークは厳格な方で、
申請の必要が無い州もあるのだという。自宅学習者は全国100万人と
言われているという。アイリスに対して反対派なのかと尋ねると、
そうでもないとし、でも学校には家庭にはない長所があるという。
学校に来ることで心身の問題や虐待の問題に周囲が気が付くの
だという。アダムの昔の担任の先生に話を聞いたらどうかと言われる。
話を聞くと彼の二年生時の時の担任だったという。
アダムは賢くて優しいが精神的に不安定だったという。子供なのに
何処か怯えていたとのこと。父親の死が原因でカウンセラリングが
必要だったとし、そのことを告げたら母や由は自分が治すとして
拒否されたとのこと。彼女はとても変わった人で、食べ物には特に
神経質だったという。農薬や保存料が危険だからアダムに給食
は禁じて生野菜や健康飲料を持たせていたとのこと。しかしアダム
は他の生徒の給食を盗んで早食いしていたのでよく吐いていたと
いう。母を学校に読んでも来ないのだという。育児放棄で訴えると
言ったらアダムに登校させるのを辞めさせてしまったとのこと
だった。
そんな中ノバク検事補から電話が鳴りすぐに署に戻るよう言われる。
署にいくと、依頼人を苦しめている2人ねと告げるブロック・モートン
という女性がいた。ノバクは互いに紹介させる。モートンは自宅学習
連盟の人でマリリンの弁護人でもあるという。私たちはマリリン
から聞きたいことが有るだけだとするが、その為に息子を人質に
取っているのかと問われる。彼女の自宅に入るのを拒否されたから
だとすると、まるで魔女狩りのようだと言われる。ジェイコブに
安全で健康な生活が送られているか調べたいだけと語る。彼女は
良き母で家は快適だと語る。
弁護士立ち会いの下で室内を見せてもらう。
アダムは勉強をしていた。パソコンは?と尋ねると勉強に使う時
だけだという。趣味は何なのかと尋ねると、アダムではなく母親
が勉強だと答える。運動はどうしているのかと尋ねると毎朝
体操をさせているとのこと。育ち盛りの子には不十分ではないか
というとモートンは連盟で毎週スポーツイベントがあることを語る。
オリビアはアダムは体が小さいことを指摘すると十分に食べている
のかと問う。マリリンは体に良い食べ物は揃っているとして食品棚
を見せる。
ACSのスティーブ・クラウスはクレイゲンの事へやってくると、
虐待の訴えがないので子供は親に帰すしかないという。
しかし彼は母親を怯えているとエリオットは語る。しかしそれは
勝手な解釈だろうとすると、オリビアは飢えているという。栄養は
足りているとするが子供には苦痛だという。しかしクラウスは
子供に何を与えるかは親の自由であり彼女は個性的だが虐待ではない
という。精神的な虐待ではなにいのかというクレイゲンに対して
証明が難しいのだという。家族でカウンセリングを受けることを提案
するとし、明日私が家庭訪問すると語る。その代わり子供を親の元に
返すのだと語る。エリオットはジェイコブに名刺を渡すと困ったこと
が有れば電話してくれと告げる。
1月7日(水)・GPS゛ンター
1月8日(木)・拘置所内の病院
1月9日(金)・ケスター家
1月13日(月)・大陪審
1月13日(月)・青少年家族サービス(DYFS)
1月14日(火)・地方検事補ノバクの執務室
——————————————————–
久しぶりにステイブラー家の様子が出てきた所が良かった。
5人の子供が居るってことは耳にするんだけど、リチャードは
本当に居るのか誰も見たことがないのでよく分からない(笑)
確かシーズン5から5人の子がいると話始めた気がするのだけど、
それまでは4人の光景はよく見られた。
因みにステイブラー家はこんな構成になっている様だ。
妻:キャシー (Isabel Gillies)
長女:モーリーン (Erin Broderick)
次女:キャスリーン (幼少期:Holiday Segal) (Allison Siko)
長男:リチャード (“ディッキー”) (Jeffrey Scaperrotta)
三女:エリザベス (“リジー”) (Patricia Cook)
次男:リチャード
祖母:バーニー (Ellen Burstyn)
シーズン1の頃はエリオットが仕事の話をすると妻が嫌がり、
家に帰らないエリオットに対して独りで子育ては無理だとして、
なんども妻と険悪になり、別居みたいな事になったシーズン2
からシーズン5までは暗黒期とも言えるもので、この時のエリオット
は精神状態が不安定で捜査にも過激な感情が入り交じって危ない
状態だったのだけど、今放送しているシーズン5は良い感じの家庭の
姿が有り、相変わらず美人過ぎる奥さんキャシーここに健在
って感じの姿を見せてくれて、エリオットも心持ち穏やかな生活
をしている(笑)
シーズン1当初はエリオット中心でドラマが回っていたので
結構家庭でのカットが多くステイブラー家の家庭の光景は
ドラマ「ミディアム」でのデュボア家の事情みたいな形で
描かれていたのだけど、今回久しぶりにディッキーとキャシーが出て
きた。基本エリオット家というと、長女モーリーンが反抗期
真っ最中だったので、彼女が繰り返し問題を家庭に持ち込む役だった
よな。
ダイエット中なので、ヨーグルトしか食べずエリオットが肉を食え!
と差し出す光景を見ると、何故か今回のエピソードを思い出させる
ようなことがステイブラー家でも有ったんだよなぁと。
モーリーンは母親の言う事はまるで聞かず、夜遊びしてきて親に嘘を
ついたり・・
ディッキーと言えば、シーズン1の頃、シンクにカメを入れて
エリオットを困らせたり、折角エリザベスがパパの為に作った灰皿
(でもエリオットはタバコは吸わない)を投げて壊したり、絵本を
読み聞かせるエリオットにディッキーとリジーの双子が飛びついて
きたりする光景が有ったけど、シーズン5の今でも飛びついてじゃれ
合う姿が有った(笑)
男の子はなかなか成長しないね。キャスリーンなんてシーズン1の
頃、既に父親を手玉に取るようにして私はバージンよとか言って
あたふたさせる姿が有ったんだけどね。
さてSVUの思い出もここまでにして今回は、夫を亡くしたが為に
家庭が崩壊してしまった親子の家庭の事情が描かれ、親の教育に
関して、何処まで警察なり関係機関が踏み込めるのかということが
問題にされたエピソードだった。
一連の件で母親がしている子供への押しつけがましい価値感を
吹き込む教育の是非に関して、それが罪に問えるものなのかどうか。
子供の行動の責任は親にあるのかどうかを問うエピソードだった。
世界は危険だとする思想を持つ人は多いだろうし、程度の問題は有る
のだけど「BONES」のホッジンズ博士が陰謀論者で、政府機関を
信用していなかったり、色んな公的機関を信用していないところ
が有ったりもするのだけど、よりそんな事情が過激になったいわゆる
境界性人格障害者が今回の母親の姿だった。子供への歪んだ自己中心的
な愛情は愛情と言えるのか。
そういう人格として育ってしまったのも元々は彼女自身がそういう
環境で育ってしまったが為のものみたいだけど、人は経験から
物事を語ると思うので、狭量な経験では有るけど、それが嘘偽りの
世界なのかどうかとも言えないし、日本でも警察はなかなか民事に
介入ではない事情が語られるけれど、今回の一件も冒頭の段階では
まだ明確な事件は発生していない状況での捜査だったので、なかなか
介入のタイミングが難しい案件だったようにも思う。
親の教えが必ずしも正しいことではないことを言っても話は聞かない
し、聞けるような精神状態でもない。
息子が死んだのに平然として新聞を読む母親の姿。
冒頭での別件で奥さんが新聞を読む旦那さんに対して、まるで話を
聞いていない旦那に憤りを感じて嘘を付くすがたが有るのだけど、
そんなシーンと興味深く比較対象として描かれているところもまた
なんとも言えない。
罪状認否の際に、アダムは自分で殺害を自供しているのに対して、
第二級殺人で問おうとしている辺りもよく分からなかったけど、
精神鑑定が必要だとする中で今回のホアンは息子のアダムと母親
のマリリンを診ることになった。ホアンはマリリンから子供がいる
のかどうかを聞かれ、居ないと答えた彼に私の気持ちは分からない
として一蹴姿が有る。
ノバク検事補にかかる今回の難題も特に難しく複雑な問題で、
自分では答えを導き出せず、かつての恩師だとするメアリーに
助言を求めに行く姿が有る。
因みにメアリー役のMarlo Thomasさんと言えば、シットコム
「FRIENDS」でのJennifer Aniston演じたレイチェル役の母・
サンドラ役の女優さん。
http://itawind.web.fc2.com/kaigai/friends/friends211.htm
彼女が検事局を辞めて弁護士になったのも息子が3人いて元
夫は養育費の支払いに渋っているとしていたし、判事の給料では
苦しいのだとして、語る姿が有り、どの家庭でも家計が苦しく、
子育てには難儀している状況として描かれている。
ノバクとしては「起訴しにくい」案件だとしていたけど、実際には
「起訴したくない」案件で、その違いというのはかなり大きいような
感じはする。何故彼が少年らしく母に反抗しないのかを調べろ
とのことで聞き込みをしていくウチに色々と家庭の事情もわかって
くるけど、なんだかそれでも罪に問えるかどうかというと証言だけ
の状態だったので難しい内容だったね。
子供の我が儘によって夫を失ったが為に子供には厳しくしていたの
かも知れないし、不公平なまでに殺されてしまった夫の事情を
考えると外の世界が危険だとするのは分かるにしても、食事にまで
神経質になるという辺りの事情は、なかなか理解するのは難しいな。
少年に名刺を渡したエリオット。
名刺を渡した人が亡くなるとその人に責任が重くのしかかるという
辺りの刑事の事情もなんか辛い。ここの所、刑事が名刺を渡すと
あんまりよくないことが起きるよな。まぁ事件が起きそうなので
名刺を渡しているのでその確率が高いだけかも知れないけど。
自供したアダムはノバクさんの胸の内で涙す。
ちょっとアダムの人生は悲惨なものが有ったけど、役得でちょっと
羨ましい(笑)ノバクさんとしては珍しく、活動的な話でしたね。
■検索用キーワード
・ギリシャの悲劇のメディアと同じ。夫に怒り子を殺した魔女
エリオット・ステイブラー (Christopher Meloni) 刑事
オリビア・ベンソン (Mariska Hargitay) 刑事
ドナルド・クレイゲン (Dann Florek) 主任警部
ジョン・マンチ (Richard Belzer) 刑事
? (Steven Zirnkilton) Opening Announcer (voice)
アレクサンドラ・キャボット (Stephanie March) A.D.A 検事補
オダフィン・チュツォーラ (Ice-T) “フィン” 刑事
メリンダ・ワーナー (Tamara Tunie) 鑑識
ジョージ・ホアン (BD Wong) FBIにも精通する精神科医
ケイシー・ノバク (Diane Neal) A.D.A 検事補
メアリー・クラーク (Marlo Thomas) 元判事、ノバクの元上司、弁護士
マリリン・ネスビット (Diane Venora) 母親
アダム・ネスビット (Joseph Cross) 次男
ダニエル・ネスビット (Kevin Thoms) 長男
ジェイコブ・ネスビット (Jesse Schwartz) 三男
ケイシー・ステイブラー (Isabel Gillies) エリオットの妻
ディッキー・ステイブラー (Jeffrey Scaperrotta) エリオットの息子
ルイス・プレストン (Audrie Neenan) 判事
シャマル (Lauren Velez) 弁護士
ナンシー・ケスター (Beth Ehlers) 自宅学習派の母
ポリー・ケスター (Laura Lehman) ナンシーの娘、アダムが好き
デニス・ブロックモートン (Dixie Carter) 自宅学習連盟・弁護士
アラン・リドナー (Harvey Atkin) 判事
ハゼル・クレーン (Rose Arrick)
レスリー・プライス (Marceline Hugot)
スティーブ・クラウス (Larry Fleischman) 児童福祉サービス(ACS)
ポッピー・コンロン (Jennifer Piech) 担任の教師
アイリス・ジョーダン (Ebbe Bassey) 教育局自宅教育部
ヘザー・トンプソン (Maura M. Knowles) GPS
サム (Bill Winkler) 新聞を読む夫
エリース (Julie Fain Lawrence) サムの妻
ラミレス (Donnetta Lavinia Grays) 捜査官
— (Rick Johnson) Court Clerk
— (Chester Riley) Pimp