第14話 失踪児童の実態 Ritual
脚本/Ruth Fletcher、Christos N. Gage
監督/Ed Bianchi
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ジミーは部下の男性に公園のゴミ拾いを始動する。犬の糞でも
コンドームでもとにかく拾えという。針には気を付けるのだ
とするが、それでも拾えという。しかしそんな中ボウルに血が
ついているとして男はジミーに報告。どうせイカレたヤツが動物
虐待したのだろうという。しかし男は動物でもニワトリでも
ないと語る。
SVUが現場入りする。
メリンダは被害者は黒人男児で7歳から8歳。頭と四肢がないと
いう。エリオットは儀式殺人なのかと問う。関節を避けている
なんて手が込んでいるとのこと。ボウルの血も調べるという。
オリビアはジミーから話を聞くが不審者などはこんなに寒いと
ホームレスさえ居ない事を告げる。ヤギとか鳥の死骸ならば
見た事が有るが子供の生け贄は始めてだった。それはエリオット
やオリビアにとっても始めて。骨に血栓があるとのことから、
生きたままノドを切られたのだというメリンダ。
頸動脈の出血で死亡。切断死亡は12時間前で、少なくとも故意
で殺したものだという。犯人は順序立てていて切断をしている
こと。まず四肢の周囲と首の肉を切り、次に肉切り包丁で骨を
切断していること。ボウルの血は被害者と同じ血液型だったと分か
る。遺体を逆さにして血抜きをしていること。それを裏付ける
のは脾臓の上に血栓があるからだという。また腹部に傷が有るが
手術ではないという。虐待ならば記録が残っているハズだが
それを否定し、発育状態は良好だという。
周囲の街に失踪者児童はいないとクレイゲンに報告するエリオット。
全米児童保護団体に聞いた所失踪児童は4人いるとの情報が有る
というオリビア。4人の親のDNAを調べろとクレイゲンは告げる。
マンチには現場に有ったロウソクの件を調べる様告げる。
これはサイテリーア教のものだというマンチ。フィンはアフリカの
奴隷が持ち込み、キリスト教と融合した宗教だという。聖人の名
を宗教名にしたとのことで、過去フィンはカリブ出身の売人が
信仰していたのだという。呪文を捉えられて鳥の死骸を送りつけ
られたことがあるというフィン。人間のいけにえに関しては19世紀
までは習慣だったという。マルティネス輸入品店でロウソクが
購入されているので聞き込みしてこいというクレイゲン。
12月9日(火)・マルティネス輸入品店。
店主のロバートは、何百という教会や宗教グッズ店に売っている
ので誰に売ったか分からないという。ロウソク自体月に何千本も
売れていること。しかしエリオットが脅すと、ロウソクを見る。
これは聖セシリアの新製品だとし、三カ所に売っているとのこと。
マイアミ、ニューオーリンズ、そしてニューヨークだという。
PCを覗くオリビアはニューヨークのサンテリーア勉強会に売って
いると語る。
サンテリーア教は平和な宗教だというオドゥフェミ。
ロウソクの用途を尋ねるが無視。我々は事件に関係ないというと
オリビアに対してカトリックなのかと問う。エリオットがそうだ
と語ると、キリスト教の聖さんもキリストの血と肉を共有する
行為だという。しかしエリオットはこれは宗教観ではなく殺人だ
と語る。人間の生け贄は19世紀以降禁止されているという。しかし
動物を使った儀式は存在していて、それは合法だと語る。ロウソク
が現場に落ちていたことを告げ、信者のリストを提出する様
求めるが、裁判所命令があれば協力するという。私が恐いのは
警察の偏見だというオドゥフェミ。
エリオットたちはノバクに頼んで令状を出すよう求める。
任意の提供は望めないのだという。ノバクは理由が無いとし、
信仰の自由は侵せない事を語る。しかもロウソクは他の州でも
買っていること。サンテリーア教に間違い無いとしボウルの血
とロウソクを見れば明らかだというエリオット。オリビアは
他の州の教会は調べた事を告げる。
血が抜かれていたことを考えれば秘密の犯行現場が有るハズだ
とクレイゲンは語る。ノバクはサンテリーア教周辺を調べて推理
を裏付ける証言を得てくれと告げる。
12月10日(水)・近隣アパート。
白人の老人はサンテリーア教を怪しい宗教だとし、大きな太鼓
音が聞こえること、若い子をあんな環境に置くべきではないと
いう。平日の夜に沢山の子がいるという。千秀の月曜日にも8歳
にも満たない子ばかり見たという。
一方で近所の店の店主はサンテリーアは妙なばかりだとフィン
とマンチに語る。悲鳴が聞こえたこと。動物や鳥や山羊などを
運んでいるのだろうと。
それを受けてノバクは判事の元にいき、令状を出すよう求める。
奇行を目撃しただけではないかと言われ、教会には子供の
クラスがあるのだという。しかし悲鳴を聞いた人も居るとすると
それを証言しているのは白人の女性やラテン系だとし、異人種
の隣人トラブルは多いのだという。しかし9歳の子が殺された
のだから十分に令状の根拠にはなると語る。判事は決して魔女狩り
のようにはしないでくれと語る。
令状を持ってサンテリーアの施設を調べることになるが、床の血
は動物のものだった。パソコン内のリストはなく削除したのでは
ないかとするが・・オドゥフェミは見かねてサンテリーアでは
ない事を語る。現場は湖の傍であり、湖はヤマヤの地とされ、
アフリカでは子供を守る神として知られているという。聖地を汚す
はずはないと語る。習慣が残っているのはアフリカだけだと。
移住後間もない人はその習慣が残っていないかと問うと西アフリカ
の移民は教育を受けているのだという。
エリオットはリストを見せてくれと告げ信仰や動物保護管理局、
衛生局に見回せることになると告げる。それは脅迫だとして嫌悪
感を示すが・・・
12月10日(水)・監察医事務所
メリンダは被害者の髪の毛と皮膚から生活環境に含まれる成分を
調べたこと。大気中の成分は地域差があるのだという。髪の毛から
検出された水素と窒素はニューヨークのもので滞在は4週間程度
だという。その前にいた証拠は骨からヒントが得られるとし、
ストロンチウムの量・蓄積量を見るのだという。法医人類学者
が世界の地質を調べていて骨に含まれるストロンチウムと比べた
らナイジェリアのベニンシティー近郊の地質と同じだと分かった
とのこと。つまり少年はその付近で暮らしていて、入国後1ヶ月
で殺されたという。生け贄目的の入国なのかとオリビアは語る。
クレイゲンにその事実を報告すると、サンテリーア勉強会には
ナイジェリア系はいないという。移民局で確認してこいと語る。
12月11日(木)・移民税関執行局
アメリカには毎年2800人のナイジェリアからの移民が来る。
つまり月200人以上ねというオリビア。先月被害者と同世代の子
は10人入国。その全員の無事は確認されているとのこと。犯罪
組織の収入は麻薬、銃に次いで人身売買だという。毎年15000人
以上の子がここアメリカで売られているのだという。
ナイジェリア政府の対応には、ケマ・マブダという領事が積極
的に問題に取り組んでいるとのことだった。
12月11日(木)・児童サービス管理局
12月12日(金)・ACS児童センター
12月12日(金)・マギーのギャラリー
12月15日(月)・シェイ夫妻の家
12月16日(火)・フレディーズダイナー
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ニューヨークの冷え込む公園の中、ゴミ拾いしていると突然
遺体が発見される。当初はイカレた人物による動物を使った
儀式かに思われたが男児の遺体であることが判明。
儀式に使用するボウルやロウソクなどが落ちていることから
ますますその可能性が高まる中、人を使った生け贄をする宗教
は西アフリカの奴隷が持ち込んでキリスト教と融合した
サンテリーア教があるという。19世紀までは人が生け贄として
習慣されていたが・・・
色んな皮肉が込められていたエピソードでしたね。
宗教が絡むととかく面倒な事件っぽく見えますが、人身売買を
目的の人物が今回は宗教を装い、邪魔になった人物を捨てる
為に利用したという点で、捜査的にはそう気難しい案件ではなかっ
た感じ。何よりもそんなことに利用しているのが知識人であり
支配者階級の人物のものたちであるところが何とも言えない感じ。
皮肉として感じられるのは、そもそもこの宗教自体が西アフリカ
発祥でキリスト教と融合したものであるということ。
人物の交流が盛んになるにつれて、そういう信仰心もまた融合し
新しいものが形を変えているけど、宗教の融合に対して民族間の
融合はイマイチ進んでいない事情なんかも存在している。
民族とか言論の自由などドラマの中でも容易に信仰の自由
を汚せない中で、白人とかラテン系の人の近隣証言が偏見と捉えら
れる可能性が有りなかなか使えない事実があること。
人を使った生け贄は19世紀までの習慣だとされる中、奴隷制度
自身が南北戦争の勝敗によって廃止が決定しているにもかかわらず、
現在に存在していること。
そんな奴隷としてアフリカの子を酷使しているのが如何にも南部
出身のエセセレブとかインテリっぽい人物で、表面的にはチャリティ
などに参加している偽善者であること。
「合衆国法典第18編1584章の違反で逮捕する」というエリオット
と共にフィンが債務強制、隷属労働の禁止法・・リンカーンの奴隷
解放だと語る姿になんとも言えないところがあった。
恵まれない子に職場を提供しているとか母国よりはマシだと主張する
婦人の姿に、ホント憤り感の強いエピでした。
ドラマでは被害者の出身を特定する為に、「BONES」などでも利用
されている大気の成分分析が利用された。ストロンチウムを調べる
だけでそう簡単に別の大陸の特定の地域までは難しいように
思えるけど、アフリカとか中南米だと寧ろ鉱物の輸出が盛んである
ところ程、そういう土壌分析って進んでしまっているところがある
んだろうね。
なんと容疑者の一人で殺害の実行犯は「LOST」「PERSON of INTEREST」
でお馴染みのMichael Emersonだった。如何にも怪しい人物だけど
そこから更に売人に繋がって居るという辺りの事情も如何にも
Michael Emersonが得意としそうな役所だったね。
倉庫の中に多数の子がいたけど、この人、こんなに沢山の子たち
を抱えていて性的虐待をしているってことなのか?
目撃者は白人だということしか分からずにいたけど、Michael Emerson
の容姿からするともの凄く分かりやすい白人って感じがするんだよ
ね。「PERSON of INTEREST」を見た事が有る人ならば思い出す
だろうけど、一度このドラマでMichael Emersonが目撃者として
似顔をを作成されるのだけど、その時の絵があまりにそっくり
過ぎて笑えるシーンが有ったりしたことを思い出す(笑)
先週辺りから妙にフィンの民族的ルーツみたいなことに言及された
なと思えばこういうエピを想定してのことだったのかな。
そしてなんといっても売人を捕まえる為にフィンと領事のマブダが
協力して夫婦を装うこと。途中で電話をかけてきた少女の件を追跡
する歳に、アメリカ政府ならば絶対に協力しないみたいな感じだっ
たけど、ナイジェリア政府職員の協力的姿が有ったりして、オープン
な姿は感じよかったですね。
ノバク検事補もいつもながら、「それだけでは令状は無理」と
機械的対応も見られましたが、聞き込み後は判事に掛け合い令状を
取るシーンでは強く迫っているところが有りましたね。
犯人を問い詰める際には、ニューヨーク州では40年間死刑執行されて
いないとして取引することを拒む姿が有るも、「今回の陪審員は
その慣例を破るわ、あなたの人生よ、賭けてね」として、一歩も
譲らない姿が有った。
取調室での悪役エリオットのシーンも最近定番だけど度を超える
とやっぱり恐い。「臭うぞ、少年しか抱けない変態だ」と問い詰める
辺り、言葉の行きすぎ感にならないかヒヤヒヤした。
フィンが逮捕時に暴行した歳にはナイジェリア人が無駄な知恵を
使って暴行されたことを訴えるとしていたけど、マダブ領事の
対応もまた良かったな。
エリオット・ステイブラー (Christopher Meloni) 刑事
オリビア・ベンソン (Mariska Hargitay) 刑事
ドナルド・クレイゲン (Dann Florek) 主任警部
ジョン・マンチ (Richard Belzer) 刑事
? (Steven Zirnkilton) Opening Announcer (voice)
アレクサンドラ・キャボット (Stephanie March) A.D.A 検事補
オダフィン・チュツォーラ (Ice-T) “フィン” 刑事
メリンダ・ワーナー (Tamara Tunie) 鑑識
ジョージ・ホアン (BD Wong) FBIにも精通する精神科医
ケイシー・ノバク (Diane Neal) A.D.A 検事補
ジュディス・シパー (Caren Browning) CSU Captain
トレバー・ランガン (Peter Hermann) 弁護士
アラン・シェイ (Michael Emerson) ハドソン大・美術史
マギー・シェイ (Trini Alvarado) ギャラリー、夫人
アサンテ・オドゥフェミ (Barry Shabaka Henley) サンテリーア教
マーティン・ボス (Sullivan Walker) 人身売買
ナイーマ・ハルナ (Malika Samuel) 姉、レイモン夫人に奴隷にされる
ライアン・オハロラン (Mike Doyle) Forensics Tech
レベッカ・ステインマン (Susan Blommaert) 判事、ノバクが令状を持ちかける
ケマ・マブダ (Erika Alexander) ナイジェリア政府、領事館員
マリオン・レイモン (Diane Kagan) ナイーマを奴隷として買う
ロバート・マルティネス (Abraham Alvarez) 輸入品店
ブルース・ビゲロウ (Bill Cohen) 捜査官
ローズ・カーン (Susan Willis)
— (Stan Carp) Warehouse Site Manager
ジミー (Guy Whitlock) 公園のゴミ清掃
ハル (Wayne Kasserman) 公園のゴミ清掃
— (Martha Hawley) レイモン家のハウスキーパー
カティ (Jeanne Simpson) 教授の秘書
ラモン (George Bass)
Mrs.マーティソン (Jane Nichols)
ケイト (Kayte Grace)
クワシ (Cole Hawkins) アジャニの隣のベッドだった。
— (Nia Soyemi) Girl