第6話 騙し合い Conscience
脚本/Roger Wolfson、Robert Nathan
監督/David Platt
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子供たちの誕生日会。
モートン家は妻が長男テオと次男のヘンリーを連れて友達の
元に来ていた。誰でも入れるようになっている誕生会で多く
の母子が来ていた。そんな中テオが勝手に動き回る為に母は
手を焼く中、ヘンリーが居なくなっていることに気が付く。
すぐに警察に連絡すると18分署が捜査を開始していた。
200人の親子があの場にいたのに誰も目撃者がいないという
オリビア。会場は誰でも出入り自由。従業員は全員シロだと
いう。エリオットは子供写真だとして捜索範囲をブロードウェー
周辺に広げ、ビラを作れというクレイゲン。母の聴取はどう
かと尋ねると、憔悴して夫と共に病院に運ばれたという。
マンチに聴取させろというと、フィンは防犯カメラにヘンリー
が映っていることを語る。
PM12時50分の映像では確かにヘンリーが黄色い風船を持っている
映像が映されていたが、突然カメラの死角で居なくなっている
ところを見つける。頭が切れる犯人だとして裏口から逃げたの
だろうという。カメラを意識しているとのこと。
そんな中、ウォリンスキー捜査官が自分も捜査に加わらせて欲
しいと告げる。警察無線の盗聴は寄せというと、日曜は教会に
でもいくよう告げる。ウォリンスキーは俺は「子を守る会のメン
バー」だとして犯人を捕まえる権利があるという。しかし有罪
になりかけただろうとして、この件からは手を引くよう告げる。
しかし普通親ならば協力に喜ぶだろうとするが、クレイゲンは
このメンバーを外に出せと指示する。
男が少年を無理矢理連れ出したらしいという話を聞いて目撃者が
出てくる。癇癪を起こしているものとばかり思っていたこと。
赤い上着と青い野球帽を着せたそうだという。地下鉄に行った
子は叫んでいたという。
職員によると出勤直後にそんな親子を見たと告げ、子供は大暴れ
して父はメトロカードを買っていたという。出勤したのは午後
1時。父親はカードを使っていたということで、使用されたカード
が誰か調べろと告げる。
10月3日(日)・ジェフリー・ジャクソンの家
ジャクソン家に武装した刑事たちが乗り込む。しかし子供は
ヘンリーとは誰なのかという。これは俺の継子だとすると、
踏み込んだエリオットたちに訴えてやると語る。
失踪して3時間が経過。別人を追っていたというクレイゲン。
母は一時間前に帰宅しているというマンチ。マンチとフィンは
捜索してくれとし、警察犬用に体臭がついたものが居ることを語る。
また最近の写真も必要だというオリビアはこの写真は2年前のもの
だと語る。
10月3日(日)・モートン家
ベネットから6週間前に撮影した子供の写真を受け取る。また
洗濯前にクツしたが有るとして手渡される。妻は鎮静剤を飲んで
寝ている事を告げ、私は精神科医だと語る。患者から恨みを買った
り児童虐待を熱かったことはあるかと問うと、私は普通の神経症
だけだという。
そんな中近所で隣の子が今朝不審者を見たと警察に話していると
のこと。話を聞きに行くと、スケボーを直していたら、車を駐め
てヘンリーのことを見ている男がいたという。野球帽にサングラス
の男だったとし、白人でママのトヨタ車に似ていたという。
車は黒色でナンバーは見ていないというジェイク。
ベネットはエリオットにこういう場合、生きている確率はどのくらい
なのかと尋ねると、彼は諦めない様声を掛ける。車の特定をして
警察犬を手配するとのことだった。
しかし犬はコニーアイランドから届くまで一時間かかるというフィン。
ここに来るまでに臭いが薄れてしまうという。マンチは6ブロック
離れた溝でヘンリーの靴が見つかったと語る。性犯罪者リストから
車の照合をするというエリオット。
捜査官は黒ではないが濃紺のホンダ車に乗っている性犯罪者がいる
という。過去10年の性犯罪者に絞ると、ビリー・ターナーが該当
するとのこと。幼稚園で子供を物色して子供を自宅まで尾行していく
という手口だった。現在仮釈放中で前回は州外まで遠出しているこ
と。車内で猥褻行為をして2ヶ月前に出所しているという。そういう
連中は繰り返すものだとして、母名義の車だという。子供は何処に
いると思うかと問うと、職場のメッキ工場は日曜日は休みなので
そこにいる可能性があるという。パトカーをその工場に向かわせる
様告げ、エリオットは自宅に調べに行くという。
10月3日(日)・ビリー・ターナーの家
ビリーの家に踏み込むと、エリオットたちよりも先にウォリンスキ
ーが彼を問い詰めていた。
10月4日(月)・検視室
10月5日(火)・罪状認否
10月5日(火)・矯正キャンプ
10月6日(水)・家庭裁判所
10月7日(木)・ライカーズ刑務所
11月2日(火)・第44法廷
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子供の誕生日会でモートン家の次男のヘンリーが突然居なくなる。
現場には200人の親子が居たのに誰も目撃者がいないという不思議
な状況だった。防犯カメラも設置されていてヘンリーの姿が映って
いるが、死角に入った途端居なくなっていた。その時間にして
僅か5秒のもの。
ヘンリーの父で精神科医をしているベネットに話を聞きに行く中、
隣人のジェイクが今朝不審車両を見たとして語り出す。野球帽と
サングラスを被っていて顔は見えなかったが、黒いトヨタ車に
乗っていたとのこと。しかしそれだけではなかなか分からない為に
過去の性犯罪者リストから近隣で似たような車種の車に乗っている
人物からビリーを呼んで事情を聞く。しかし捜査を邪魔するのは
ウォリンスキーという有罪になりかけた捜査官で、彼は警察無線を
聞いてエリオットたちの前に現場へ赴き、色々と事情を探っていく。
警察犬の捜査が始まり、すぐに施錠のかけられたゴミ置き場から
ヘンリーの遺体が発見される。ヘンリーは窒息死させられたもの
で気管の中にも小石が詰められていたことが判明する。更に茶色
の動物の毛が付着していたが、ベネットによると息子はネコアレル
ギーなので近づく筈は無いと語る。モルグにまでヘンリーの遺体を
確認に来てもらう中で、オリビアは随分とベネットが冷静だと
いうところに違和感を覚え、エリオットは我慢も積もれば爆発
するとして警戒心を持つが・・・
なんだか凄い話でしたね。
捜査官も検事も弁護士も被害者遺族も全て嘘によって騙されて
振り回された感じのエピソード。
大人も子供も平気で嘘を付く。演技力もさながら、彼らに降りか
かる事情なり現状を本人がどのように訴えて、周りの人がどのよう
に受け止めて判断していくのかが全てで、陪審員制度の恐いところ
はそういうところなのだろう。
ここの所マスコミの情報の流言飛語によって当事者が振り回される
という状況が続いていただけに、今回は目撃証言者本人が嘘であり
犯人で有り、子供が殺害したとする状況もさながら、リベンジ殺人
を行ったという父親としての行動もまた、緻密に計画された嘘に
よって、周りにいたものたちは終始振り回された格好だった。
でもこういう展開の場合、大抵ベネットには心神耗弱とか該当する
ような感じは受けるね。
法廷・起訴に至るまでに裏付け捜査なり、その人となりの人物像と
いうものの捜査を行う前に早急に処理しようとしたものたちの判断
のミスだったのだろうと思うけど、何よりも騙されてしまったのが
被害者の父親だったということで、正直冷静では居られないと
思う。
今回は三人のそれぞれ違った精神科医が出てきた。
矯正キャンプを行っているバート医師、そして被害者の父のベネット
医師、そしてFBIで精神鑑定をしているホアン医師。
ノバク検事補はホアンに相談する姿が有るも、ホアンも判断に
迷うシーンがあり、法律と現実の罪に対する量刑には一概に決められ
ないところも有るのだろう。
最終的な判断はノバクに丸投げしていた格好だったけど、判断材料
の一つとして、ベネット医師の信念が書かれた雑誌が見つかっていた。
過去に論述したものだとしていたけれど、性犯罪者のビリーも
性犯罪は過去のことで変わったことを口にしていたし、時折邪魔
しているのではないかと思われるウォリンスキーも過去のミスを
挽回しようとしたのか、今回はやたらとこの件に関わろうとして
いた。この人物が過去何をしたのかなと思って見ると、S4-13で
警察でデスクワークをしていて、オリビアが当時の勤務捜査官の
ことを聞くシーンに出てきた人だったか。何故こんなにも
関わってくるのか理解出来ない部分も有ったけど、ドネリー検事
の判断ミスも有ったし、ドラマは混沌とした状態だったな。
家裁で裁くことが決まった後に、ジェイクが精神異常者(ソシオパス)
だと判明し、暴力行為や放火で2度も学校から放校させられ、
矯正施設では子供を殺そうとまでしているし、そもそものヘンリー
を殺すきっかけとなった時にもネコを殺している事情が有った様だし
その辺の容易に分かりそうな裏付け捜査が行われる前に物事が進んで
しまっているところが問題だった。
結果、ヘンリーを殺したベネットは無罪になった。
例え18歳まで刑務所に入れられても出所すれば確実に人を殺すと
する心理状況の人間って本当に実在するのだろうか?
ホアンはヘンリーを診て、記憶喪失、フラッシュバックなど、典型的
な情緒障害だとしていたけれど、精神科医としての知識があるから
こそそんな行動を見せかけている可能性を示唆していた。
完璧すぎると。
最後はエリオットに召喚状が出るという辺りは、このシーズンの中
でも取調室に於けるエリオットの取り調べの正当性とか問われる
シーンで呼びだされたシーンが有った様な気がするし、エリオット
本人も結局のところ決断するのが難しいもので、人の精神状態など
分からないとばかりの感じで主張していた。
ジェイク役のJordan Garrettは可愛い顔をしているだけ有って
なんだかホント、イメージで騙されてしまいそうな気がするよね。
父親が死んだことが原因でこうなったのであれば治療も出来るの
だろうけど、ジェイクの母はそんな息子の態度を診て、どう感じて
いたのだろうね。
家裁でエリオットとドネリーが言い争いする中、それを止めていた
ノバクの姿が印象的だったのと、最近よくあるシーンの一つで
ホアンとノバクがツーショットで相談するシーンがあるけど、
ノバクは大きいし、ホアンが小さいので身長差が妙に有るなって
感じがしたな。
エリオット・ステイブラー (Christopher Meloni) 刑事
オリビア・ベンソン (Mariska Hargitay) 刑事
ドナルド・クレイゲン (Dann Florek) 主任警部
ジョン・マンチ (Richard Belzer) 刑事
? (Steven Zirnkilton) Opening Announcer (voice)
オダフィン・チュツォーラ (Ice-T) “フィン” 刑事
メリンダ・ワーナー (Tamara Tunie) 鑑識
ジョージ・ホアン (BD Wong) FBIにも精通する精神科医
ケイシー・ノバク (Diane Neal) A.D.A 検事補
ライアン・オハロラン (Mike Doyle) Forensics Tech
エリザベス・ドネリー (Judith Light) 検事局支部長
Dr.ベネット・モートン (Kyle MacLachlan) 夫、精神科医
チャウンシー・ゼイルコ (Peter Riegert) ベネットの弁護士
レスリー・オハラ (Johanna Day) ジェイクの母
ジェイク・オハラ (Jordan Garrett) モートン家の隣人
ビリー・ターナー (P.J. Brown) 元性犯罪者
マルコム・ウォリンスキー (Bruce Kirkpatrick) 警察官
Mrs.モートン (Kathleen McNenny) 妻
ドナルド・ハイス (Gary Werntz) 判事
クレオ・コンラッド (Jill Marie Lawrence) ジェイクの弁護士
ルイス・プレストン (Audrie Neenan) 罪状認否の判事
— (Novella Nelson) Family Court Judge
Dr.バート・グリーソン (Jeff Gurner) 矯正施設
モナハン (Wiley Moore) SOMU Detective
ジェフリー・ジャクソン (Mark Aldrich) ヘンリーと間違える
— (Jennifer Prescott) Soccer Mom
— (Cecelia Antoinette) MTA Clerk
バムフォード (Ian Bedford) 捜査官
グリーン (Kevin Jiggetts) 捜査官
— (Dennis T. Carnegie) Dog Handler
サム (James Hosey) 矯正施設の子、ジェイクに溺れさせられかけた
ジェイソン (Peter Oliver)
タッド (Jelani Jeffries) 矯正施設の子、身体を鍛えている
テオ・モートン (Brenden J. McVeigh) 長男
— (Christen Simon) Paralegal
— (Wendy Scott) Foreperson
ヘンリー・モートン (Michael Iles) 次男
ヘンリー・モートン (Max Iles) 次男
— (Alexander Scheitinger) Kid
— (Alonzo Golden) Uniformed Evidence Cop
— (Chris Kiszka) Street Hustler