第2話 同情なんて大嫌い Musical Chairs
脚本/Jenny Bicks 監督/Michael Engler
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【前回までのあらすじ】
レベッカにキャシーはガンだと語ると、彼女は私の人生が変わ
ってしまうという。キャシーは自分から言うまで兄さんには
言わないでと頼むが、レベッカはショーンに話してしまい怒ら
せてしまう。トッドは2回も治療を受けたのに回復が見られない
としてもう治療は辞めようという。するとキャシーは他の
医師にも聞くとして、Dr.シャーマンはステージ4の女性が彼女
の治療で治ったことを聞いたという。シャーマンにようやくアポ
が取れたとして喜ぶ。
【ストーリー】
新学期になり、治療を受けていたことも有って3週間ぶりの学校
へ。先生お帰りと生徒達は声をかけてくれるが、元気そうだと
してみんな妙に優しい姿。キャシー先生の支援と称して、
ハンとエミリーは二人でカップケーキ1ドルで販売し、寄付金集め
をしていた。治療はダメだったと聞いたという。カップケーキ
には”C”と書かれていた。先生のイニシャルのCとカップケーキ
のCでどっちもCなので良いと思ったというが、キャシーはガン
のケーキ(Cancer)でもあるわねとして語る。
教室では臨時のコナント先生が3週間指導をしていた。
代理の授業なのに盛り上がっていること。先生は生徒にまた
ネットで逢いましょうと語り去っていく。キャシーは生徒たち
に彼女は代理の先生で他に行くだけだとし、死ぬ訳ではないで
しょと語る。
アンドレアはキャシーに対して、代理教師はイヤな女だったよ
とする中、キャシーに対して鏡全部隠したのかと問う。酷い顔
だとすると、やっと本当のことを言ってくれる人が現れたという。
インターロイキン治療のせいだというと、マスカラくらいは
つければ良いのにとして、アンドレアはおかえりと語る。
ハグしたいというキャシーに対して、それはマジ勘弁だという。
アダムに対して大丈夫か?と声をかける人が多かった。
アンドレアはアダムを見つけるとランチを食べに行かないかと
声を掛けるが、聞きたいことが有れば聞けば良いという。親が
ガンだとどん底な訳か?というアダム。カップケーキは無料で
もらえると語ると、アンドレアはランチを食べに行くか聞いた
だけだという。
キャシーは帰宅すると代理教師が机に自分のものを一杯にし
独占していたことを愚痴る。更にみんなガンなのって顔をした
という。私は悲劇のヒロインかとポールに語る。
ポールはキャシーに最後の治療費はいくらかとしてクイズを
出す。1252ドルというキャシーに対して残念として2047ドル
33セントだという。ケーキだけでは足りないわねとするが、
ポールは保険で9割出るので小切手は204ドル33セントだと語る。
ステージ4が早く死ぬのはこのせいで払いきれないからだろうと
いう。そんなキャシーにネガティブはダメだとし、明日はカリスマ
の医者に逢うんだと告げると、二人で一緒に酒を飲む。
レベッカは朝ショーンに対して仕事に行ってくることを語る。
外のテントで寝ているショーン。一日中そこでパンツ一丁で
いるつもりなのかと問う。妹がガンで大ショックなのは分かると
し、”ガガ~ンよね”と語る。でも少しずつ立ち直らないと親になる
のだという。妹は作っちゃダメだとして嘘を付くからだという。
レベッカは元気になりたいならばクスリもあると語るが、死んでも
飲みませんと語る。
キャシーとポールは病院へいく。
キャシーは書類に対してステージ4って何回かけば良いのかと
して呆れる。嫌なるとすると、患者として来ていたナディーン
はそれを聞いて笑う。私もうんざりして、いつも”うんざりです”
と書いていたと語る。私は非常に良くなってきたという彼女は治験
にも参加出来るという。ヨーロッパでは凄くいい結果が出ているもの
で聞いて見ると良いという。ウチの電話番号なので何か聞きたい
ことがあれば連絡してというナディーンはこれまで天使のコイン
と称して幸運のお守りにしていたが、もう必要はないのでキャシー
に渡すので頑張ってと語る。
キャシーたちは診療室で待っていた。
27分経つがシャーマン医師は来る気配がない。ようやくやってくる
とポールに対してあなたの方が心臓に心配がありそうだという。
キャシーに対して筋力低下、息切れなどは有るかと問うと無いと
答えるキャシー。シャーマンはここに来られて良かったとし、
電話の医者の感じではあまり良い印象はなかったとし、まるで
子供みたいだという。インターロイキンをしたがしない方が
良かったかと尋ねると、最初に爆弾を落とすのは良い選択だという。
それでも効果が無かったが・・と。ナディーンというエネルギッシュ
な患者に逢った事を告げ、彼女から凄い治験をやられると聞いた
という。末期の患者に期待出来るものだという。しかし医者は
既にいっぱいで空きがないのだという。何か考えるという医者は
スキャンを見て連絡するという。名刺を置いて行くとして渡すと
質問はメールでして欲しいという。ポールは名刺を見てマジシャン・
ブレート・シャムティーニ.comか?と問うと、趣味でマジックを
してスプーン曲げなどをしているという。その治験もルールを
曲げられないかとして一人ぐらいねじ込んでも良いのではないかと
するが無理だと言われる。
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キャシーはトッド医師の元、インターロイキン治療を2度に渡って
行うが効果がなく、トットからはもう治療は辞めるべきだと
言われる。そんな医師を信用出来ず、キャシーはセカンドオピニオン
と称して、なんとか腫瘍科医の名医シャーマンの診察を受ける
ことになる。
インターロイキンの治療の為に始業式から3週間遅れて学校に
いくと、生徒達はすっかり代理の教師と仲良くなっていて、自分
の居場所を取られている気がしてキャシーにとっては腑に落ちない
ところが有った。更に生徒はキャシーがガンだということを知り
変に気を使って接することにストレスが溜まっていく。
この世に人は生まれ、それと同時に人は死んで行く。
それで人類のバランスが保たれている。
自分が死んでも時計の針が止まるものでもなく、世の中は
動き続けていく。
世界を自分を中心として見てみれば、自分の代替的立場の人物は
居ないと思っても、それに変わる人というのは必ず現れるもので、
キャシーという人物が不在の間に代理教師は自分の立場から奪わん
として存在感をあらわにしていることに焦りを感じ、憤り感に繋がる。
治験に関しても、シャーマン医師への治療に関してもそれを
求める人で溢れていて、全員が彼から治療を受けることは出来ない
こともまた事実として存在していて、シャーマン医師からの治療を
受けられるということは、何処かでキャシーと同じ立場の存在が
一人消えたことを意味していて、キャシーが代替的立場でその場に
いるのではないかとする思いがしてしまうところが有る。しかも
自分と入れ替わる立場となった相手を知っていれば、キャシーにとって
は複雑な思いをしてしまうのは有る意味当然なのかも知れない。
キャシー自身が治験を受けられることになった際に
「人の死を踏みつけにして治験に参加する」
との思いを口にしていた。
そして人は偶然とか特別という言葉を信じずに何処かに理由を
求めようとする。
キャシーはナディーンがくれた幸運のメダルが自分に幸運を
もたらした反面、彼女からその幸運を奪ってしまったとする思いを
その理由付けとして思い込んでしまう。
キャシーという人物に変わりは居ない。
アメリカでは比較的あることだけど、親の名前をそのまま子供
に名付けたり、親友につけたりすることがある。
「BONES」ではブレナン博士が娘に親友のアンジェラの名前をつける
ことが有ったよね。
レベッカが自分のお腹の子が女の子だと知りキャシーという名前を
つけることで、微妙な視線で眺めていた。キャシー自身は自分が
元気なときにはとても嬉しく光栄なことだとしていたけれど、
レベッカというのは、無神経なのか、それともキャシーの性格を
知り尽くしていて、ガンと知っても特別視することなく見守って
いるのか分からない所が有る。「これってオマージュよ。喜ぶと
思った。」とするレベッカの態度を見るとこの人もまた天然なの
かもしれないね。
キャシーは自分がガンだと知られた時の周りの反応・対応が変わる
ことに懸念して、これまで黙って居た訳だけど、それが周知のもの
として知れ渡ると、案の上、必要以上に同情の目を寄せていくもの
たちで溢れていた。普段はキャシーのことを気にも止めない生徒たちが
キャシーの為に優しく接してくる姿に違和感を覚えたり、医師は
治ると嘘を付いて、元気づけようとしている。
キャシーが求めるのは真実であり、それは例え自分にとって厳しい
状態であって、自分のことは自分でコントロールしたいとする
思いがあるのだろう。
キャシーに対してこれまでと変わらず接してくれる人物は彼女に
とっても貴重な存在となっているようで、今回はアンドレアや
レベッカがそれに該当したけど、未だにアダムに関しては、その
心情の本当のところがどうなのか分からない。単純に今のキャシー
が死んでしまうことをイメージ出来ていないだけかも知れないしね。
子供が生まれること。
兄に子供が生まれることで本来ならば喜ぶべき事だけど、なかなか
気難しい性格をしていることもあるので、複雑な思いのするところ
だろう。
そして何よりも息子のアダムは将来子供を作ることになるのか。
まだまだ子供だと思っても、アダムはもう大人だとする主張もある。
そんな中でミアという可愛い彼女が居ながらも、ジャンキー化
しているルビーという少女に誘われて、オーラルなHをしていた。
双極性障害を患う兄のショーン。
レベッカは赤ちゃんに遺伝するのかとか、その赤ちゃんから自分の
体にへその緒を辿って自分も障害を負うのかと心配している姿が
有った。
シャーマン医師はとても失礼な人かと思ったけど、彼なりに色々と
考えがあるようで、小児がん患者にマジックと称して楽しませる
姿が有ったり、キャシーのガンの件でも詳しく熟知している姿が
有った。現状キャシーのガンは
「あなたは43歳、ガンは転移性で信仰している。腎臓の裏に
柔らかい組織の腫瘍。スキャンでは出なかった。非常に重いが
でも治験で助かるかも知れない」とのこと。
「(治験を)他に変わりたい人は大勢いる。現実に・・」
ということで、キャシーも受け入れていくことになりそうだけど
本当のことだけは言って欲しいとする願いは届いたと思う。
■使用された曲
・
キャシー・ジェイミソン (Laura Linney) 43歳、妻、高校の教師
ポール・ジェイミソン (Oliver Platt) キャシーの夫
アダム・ジェイミソン (Gabriel Basso) 高校生
ショーン・トルキー (John Benjamin Hickey) キャシーの兄
アンドレア・ジャクソン (Gabourey Sidibe) 生徒、デブ
マーリーン (Phyllis Somerville) キャシーの隣人、夫が他界
Dr.アティカス・シャーマン (Alan Alda) 主治医
レベッカ (Cynthia Nixon) キャシーの親友
ミア (Alexandra Socha) アダムの彼女
ルビー (Alice Kremelberg) マリファナ中毒の少女
ハン (Olivia Oguma) カップケーキ
エミリー (Emily Kinney) カップケーキ
ナディーン (Peggy J. Scott) がん患者
Ms.コナント (Emily Tarver) 臨時教師
— (Christy Altomare) Female Student
— (Ellis Hubschman) Boy in Glasses
— (Finnerty Steeves) Female Doctor
— (Celisse Henderson) 看護師
ノエル (Laura Jordan)