第2話 皆殺しのダイナー Code Blue Plate Special
脚本/Andrew Dettmann
監督/Louis Shaw Milito
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フランクスレストランは、ラスベガスに古くからあるレストラン
でベガス署の面々もよく足を運ぶ場所。
バス運転手のコニーは孫の写真を見せて回るのが恒例。
ウェイトレスをしているイーディはもうすぐ午前4時になるので
仕事終わりになるところだった。店主・ビンセントの弟のオーウ
ェンが妻のシーラと電話で言い争っていた。今回のことだけは
僕が決めると電話越しに話していた。
イーディはダリアに対して毎回これを飲んで太らないのが不思議
だとするとステージがそれだけハードだという。彼はゲイで
有り、一度ステージを見に来てとイーディに語る。
時間は4時になるが仕事を終えて出て行きたいところだが、
店の外ではイーディのストーカーの男が彼女のことをずっと
見ていた。客として来ていた巡査の二人は一言言ってくるとして
店の外にいく。
ニックとサラとグレッグはフランクスレストランにやってくる。
ニックはグレッグがチラキレスを食べたことがないということを
聞いて呆れる。12年も通っているのに、ビンセントのチラキレス
は美味いのだという。
そんな中バトロール警官がやってくると、倉庫からビンセントが
電話してきたとし、出られなくなったそうだという。弟のオーウェン
に電話したが携帯に出ないのだという。
店内に入るとなんとそこは地獄絵図で有り、店内にいた全員が
殺されて死んでいた。
オーウェン、ダリア、イーディも死んでいるという。
ビンセントを倉庫から出しにいくが警官たちは裏口から出た方が
良いとして店内を見せない様にするが何が有ったのかとして
店内に行くと遺体だらけの状況にショックを受ける。
ブラス警部もやってくると巡査から話を聞く。
数分違いで犯人と入れ違いになったようだとして、レジから金が
盗まれているので強盗かも知れないという。イーディにつきまと
っていたヤツが店の外に居たので注意しに行こうとしたらいなく
なっていたと語る。すぐに緊急手配して引っ張ってくるよう命じる。
ブラスはこの店の常連になって20年だとし、ベガスで初めての感謝
祭を祝ったのもここだという。
状況を調べるとまずはオーウェンが襲われて、ダリアはいつも
カウンターにいるのでホシに飛びかかったのだろうという。
海兵隊魂だという。老夫婦も倒れていた。コニーは一見さんには
必ず孫の写真を見せてた人だというサラ。この残虐性は強盗じゃない
という。イーディをストーカーしていた人物は分かっているのか
と問うとロナルド・バスデリックだという。半年前からつきまとって
いたとし、殺すだけでは飽きたらずに彼女の世界観を破壊した
ものなのか。頭部に近射創があること。禁止命令を判事が出して
くれなかったのだという。
そんな中、店内に血を踏んだゲソ痕が有りここの人物の中に該当
する靴はなかった。
フィンが合流すると天井にまで血しぶきが上がっていることに
疑問を持つ。フィンはみんなに一時間だけ欲しいとして一人出
血痕を分析したいと語る。グレッグはその間に保冷倉庫を調べる
という。すると中には防犯カメラが設置して有ることが分かる。
グレッグはビンセントと同様にドアが勝手に閉まって中からでは
開かない状況な陥る。
ニックは外に居るビンセントの元に行くと、血を踏んだので
着衣を押収させてもらうと語る。
シーラがやってくるとビンセントはオーウェンの妻であることを
語る。悲しむシーラに対して亡くなって残念だと声をかける。
ラッセルはエクリーが退院するということで病院にいく。
妻と一緒にマヤとケイティでシアトルで休暇を取っていた為に
見舞いに来ることが出来なかったと良い訳する。痛みはまだ
残っているが娘が愛してくれたことに喜びを感じるエクリー。
ラッセルも娘が落ち着くまではバーバラは娘の元にいることを
語る。
モーガンがやってくると総動員がかかったとして知らせに来る
が、父には療養しているべきだとして語る。
ラッセルは現場で捜査しているフィンの元に駆けつける。
他の遺体は搬出したが、この3体の遺体だけは引っかかっている
と語る。あごの血痕は重力に従えば横には流れないハズなので
撃たれた時には立っていたハズだと言う。こっちの被害者は射出口
がないのに背中は血まみれになっていること。
恐らく寝ていたのだろうと。彼女は射入口は右側にあるが、角度
からすれば右側に当たる筈は無いと語る。誰かが3人をわざと動かした
であろうことを語る。
モーガンはグレッグの元へやってくる。
保冷倉庫に防犯カメラが設置されていたこと。ステーキやロブスター
が盗まれることが有るのでセンサーで作動するようになっているの
だという。携帯に電話している姿と外に出してもらうまでの時間は
7分弱だという。そんな中、ホッジスが分析ラボに顔を出すと、
モーガンに対して父さんは退院したのだろうと語る。ホッジスの態度
がおかしいことに気が付いたグレッグはいつにもまして変だと
指摘する。
デビッドとアルはモルグで遺体を検死解剖する。残り3体。
そんな中、突然男がモルグに入ってくると、イーディ・グラハム
を探しに来たという。彼女の近親者なのかと問うと婚約している
のだという。バズデリックだと判明した為に、アルはデビッドに
サラから書類を持ってくるように言ってくれとして助けを求めに
行かせる。彼女とはダイナーで知り逢ったとし、いつも優しくして
くれたので運命を感じるようになったという。サラがやってくると、
彼を捕まえる。ゲソ痕を調べると、現場に有ったものと一致する。
サラは”観念しろゲス野郎!”として後ろ手に手錠をかけるのだった。
ブラスとサラは取調室でイーディをストーカーしていたバズデリック
から話をする。ダイナーに入ったわねと告げるとイーディの血を
踏んでいることを指摘する。彼女をみてただけで警察に意地悪
されるから外で見ていただけだという。警察が店から出てきたので
近所を一回りしてから戻ったら店内の様子が変なので中に入った
のだという。犯人を目撃したのではないかと告げると、犯人を
知っていれば言っているという。愛する人を奪われたんだという彼。
銃も持っていないという彼に、口を開けてDNAを採取しようとするが
令状がないと取らせないという。
ラッセルは3人の違和感ある遺体の身元のことを尋ねる。
女性はコニーでバス運転手、二人目はロバート・リオス、
三人目はアレックス・ブレナーだという。
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ラスベガス署が食事に長年利用しているフランクスダイナー
が8重殺人の現場となってしまう。深夜4時に発生した凄惨な
事件。たまたま保冷倉庫に閉じ込められた格好だった店主の
ビンセントだけが生きていた。捜査官によると、当時イーディ
のことをストーキングしている男が店の外に立っていて、
その彼を注意しに外に出た数分の間に発生した事件だという
ことだった。
通常勤務に戻った格好だけど、一話で起きたキズ痕の余韻という
ものはまだまだ残っている。
1) ラッセルの妻・バーバラは娘の傍に居るという名目でシカゴ
に滞在しているけど、果たして戻ってくる気があるのかどうか。
2) なんとか生き残ったエクリーは娘と仲直りしたことで元気
100倍。静養しろと言われても現場に見に来る姿が有った。
3) モーガンとホッジスは思わず病院の待合室でキスしていたけど
その余韻もちょっぴり残っている。愛情から来るものなのか、
それともあの時の異常な状況が二人の関係を近づけたものなのか。
二人共戸惑う姿が有ったが、グレッグからは「変な人」って感じ
で片付けられてしまった。
■
事件は店で殺人が発生するということで、ドラマではよく有る
シチュエーションだけど、これだけの人物を巻き添えにされると
いうなると流石にスケールが違う事件になった。
結論から言えば、ここまで大きくなる程の事件ではなかった
ハズ。小さな悪意が少しずつ集結して一つの大きな事件に発展
してしまった感じの物語だった。
・店長のビンセント。
長年マジメに働いてきた男が、弟が逆玉に乗って豪勢な生活を
していることへの嫉妬心。店を守ってきた兄が店の利益を拡大
させる為に、メディテレニアムカジノからの出店の申し出が
有ったが、弟は無慈悲にも断ってしまったことで逆鱗に触れてしま
った。
嘘を隠す為に嘘をついていくことで収拾が付かなくなるかの
如く、最後は完全に正気を失ってしまった感じで、店長以外の
どの人物も冷静さというものを欠いていたようにも感じる。
反撃したオーウェンの弾が上手く犯人に当たっていれば良かった
んだけどね。
■
ストーカーに憤りを感じるサラ
かつてストーカーのような男にサラも殺されかけたので、その分
憤りを感じるところは大きかったのだろう。
モルグに遺体を見に来たストーカー男の姿を見ると、「NCIS」で
の一エピソードを思い出させるな。アルの勇気ある行動で、
大事には至らなかったし、ストーカーの男もまだ犯罪的には初期
の段階で精神的に追い詰めるだけの状況だったところが功を奏した
のか。
サラはイーディが亡くなったのはあなたの歪んだ愛の責任だと
して、訴えていた。その訴えはこういう男に通じるものなのだろうか。
■
捜査の段取りの鋭さ。
・まずはなんと言っても殺される状況の時系列を探っていく流れが
有ったこと。フィンはこういう血液分析が得意な人なので、
上手い事状況を一時間で把握した様子。
・胃の内容物から現場にいた被害者達の配置と、どういう人物像
なのかを探っていく流れがある。
※ホッジスはメニューにピザがあるのを知らなかったとして、
その原因は誰も誘ってくれないからだと憤怒していた。
・銃が発見されるが、販売ボックスには外国の通貨が入れられていて
容易には開けなくさせられていたこと。中国の硬貨だとしていた
けれどどう見ても硬貨は寛永通宝だった。中国の清の時代にも流通
していたということだけど、漢字が使われているので中国の硬貨
ということになったのか。日本の寛永時代の硬貨だからそのような
名前が付いているのだが。
・サンドイッチ理論?
新聞紙にはストーカーの男の指紋が付着していた。
ストーカーの男性の嫌疑が晴れた要素として、折れ曲がった新聞紙
のことが引き合いに出されていた。サンドイッチを作る時、パンの
端は使いたくない。真ん中から一枚抜き取って使うということで、
普通は一番上のものは取らないということで、容疑が晴れる。
・紛らわしい客
客の中には一人証人保護プログラムを受けて居る人物がいた。
アレックス・ブレナーという人物で、その人物を検索すると
同時にアレン・テイラー連邦保安官補がやってきた。
極秘事項だというお約束の主張も、こちとら8重殺人が起きて
いるんだ!ということで、情報を出すよう語っていた。証言した
悪人は相当悪い人物だということで、7人を殺す可能性がある
くらい非情な人物だとしていた。
そしてもう一人、メキシコのカルテルの一員ではないかと
思われるロバート・リオスという人物が容疑者の中に紛れ込んで
いた。彼がヒットマンであることには間違い無いけれど、依頼
した人物が誰なのかということがドラマのポイントになった。
■その他
・Who Are You by The Who
D.B.ラッセル (Ted Danson) CSI主任・S12より
ジュリー・フィンレイ (Elisabeth Shue) CSI・S12 #14より
ニック・ストークス (George Eads) CSI ・ S12・昆虫学
サラ・サイドル (Jorja Fox) s10で復帰
グレッグ・サンダース (Eric Szmanda) CSI研究員
アル・ロビンス (Robert David Hall) CSI検死官
デビッド・ホッジス (Wallace Langham) CSI
デビッド・フィリップス (David Berman) CSI (眼鏡の方) 検死
モーガン・ブロディ (Elisabeth Harnois) L.A市警、SID、エクリー 娘
ヘンリー・アンドリュース (Jon Wellner) DNA
ジム・ブラス (Paul Guilfoyle) 刑事、警部
コンラッド・エクリー (Marc Vann) CSI上司
アンディ・エイカーズ (Larry Sullivan) 捜査官
メトカルフ (Joseph Patrick Kelly) 捜査官
ミッチェル (Larry Mitchell) 捜査官
ビンセント・デマーカス (Arye Gross) フランクスレストランの店主
シーラ・デマーカス (Jean Louisa Kelly) オーウェンの妻、金持ち
オーウェン・デマーカス (Matt Hoffman) ビンセントの弟、浪費家
ロナルド・バスデリック (Adam Harrington) イーディのストーカー
イーディ・グラハム (Elizabeth Bogush) ウェイトレス
カレン・タイラー (Monnae Michaell) 連邦保安官補
ダリア (Mindy Robinson) 元海兵隊、ショーハプダンサー
— (Ann Benson) 老婦人
— (Dominick Morra) 老人
ロバート・リオス (Yves Bright) アリゾナの免許証
コニー (Del Hunter-White) バスの運転手
アレックス・ブレナー (Adrian Quinonez) ベガスの免許証、証人保護
— (Morgan Herman) Lab Tech