第10話 アートに魅せられて A Little Art, a Little Science
脚本/Andrew Lenchewski
監督/Matthew Penn
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ウィリアムは選挙活動の為スケジュールが忙しかった。
対立候補とはポイント差は9、ラジオ出演し支援者とのパーティ
ーをして、明日はサイン会を行うという。ウィリアムはエレン
に対して明日のサイン会には来てくれないかとするが、エレン
は体調が悪そうで遠慮するという。ウィリアムは来て欲しいと
するがそんな会話にペイジが行くと語る。するとウィリアムは
エバンも一緒に来なさいと語る。
芸術家のエリックはロンドンのセント・マーティン大から帰国
するとメーガンと会う。「教育機関はアートの機会を開く」と
してエリックは常々語っていた。
メーガンはエリックが求めていた絵画を手にして、あなたが
来るのを待っていたとし、展示されお披露目されるのを待って
いると語る。エリックはメーガンに対して感動の瞬間は一人で
味わいたいとして一人でアートギャラリーへと足を運ぶ。
照明を付けると、カーテンを手動で開ける。手にした絵画とは
イタリアの巨匠ボッティチェの「イサベラ」だった。ゆっくり
その絵を堪能しようとするが、彼は突然目眩を感じて倒れる。
その際背骨をイスにぶつけてしまう。
ハンクの元にディヴィヤがやってくる。
あと一人で全員が揃うとするがディヴィヤは会議は中止みたい
よとして、玄関にかけられていた”スタッフ会議中止”のカード
を目にする。ハンクはメモを残す為に来たのに話もせずに
帰ったのかとして呆れる。エレンのことを隠してきたのは医者
として仕方がなかったが、エバンとは何でも話してきた仲だと
して、その辺のジレンマに悩むハンク。ディヴィヤはハンクを
全面的に支持してエバンが責めるのは筋違いなことだと語る。
時に隠し事が必要なことだってあるのだという。
そんな中、レイナ・サルージャから連絡が入る。
扁桃炎が再発した患者で手術を明日に控えていた。入院の時の
荷物を運んで欲しいとの依頼が来ている事を告げると、ディヴ
ィヤが運ぶという。ディヴィヤがアクビしているのを知ると
ハンクは帰って休んだ方が良いのではないとするが・・・
ハンクは電話を受けてエリックの元にいく。
意識を失った際に手に裂傷を負った為に縫合する。彼は糖尿病
患者であり、その手の患者はこういう傷には要注意であること
をハンクは語る。治りにくさ、血行障害、感染症のリスクが
あること。ハンクは空腹時の血糖値を図ると正常だと判明する。
カーテンを開けた途端に気絶したとして、ハンクにも「イザベ
ラ」を見ないかと誘う。
エリックと共にハンクは「イザベラ」の絵画のある部屋にいき
照明をつけてカーテンを開ける。するとエリックはイザベラの
絵画が動いて見えるようになり、エリックはまたよろめいて
しまう。
ハンクは彼の脳波検査を行う。てんかん発作を疑っていることを
告げ、目眩がするのであれば網膜症かもしれない事を語る。
糖尿病患者には有名な合併症だった。エリックはあの絵を追いか
けて世界中を15年間回った事を告げ、ようやく手にしたのに
視力を失い作品を見られなくなるのかと呟く。糖尿病は症状が悪化
すると一気に進むというものなんだろうという。ハンクは
彼に目が霞んだりはするのかと問うが、それはないという。眼底
検査をしようと告げ、また念のために背中の痛みを調べる為に
MRIを取ろうという。
ハンクが車で戻ってくるとエバンが待っていた。
ハンクはエバンにもうゴルフクラブでフロントガラスはたたかない
で欲しいと頼む。エバンはハンクが言ったことの一つは正しかった
と告げエレンの調子が悪い事を語る。エレンはあらゆる薬やカウン
セリングを試している事を告げ、次に試すとしたら新しい治療だと
いう。本当の希望というものが必要だとすると、ハンクはその手の
治療の専門家を知っているという。ブルックリンハイツ慈恵病院
だと語る。
レイナは一晩手術の為に入院だが、ディヴィヤはあまりに荷物が
多い事に驚く。ボリウッドでは何十もの映画に出演したという
有名女優だったが、ブロードウェイにも売り込むためにやってきた
のだという。ボリウッドの映画は大抵口パクなのではないのかと
いうディヴィヤに対して私はちゃんと本当に歌っていたのであり、
それが受けた原因だと語る。
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ハンクとエバンは未だに仲違いしている中、ペイジの父・ウィリ
アムの選挙選をエバンは手伝っていく。ペイジが度々居なくなって
いたのは父の選挙選の手伝いを母親代わりにしていたことが理由
だと分かるが、それと同時にペイジの母・エレンが鬱症状で
調子が悪いことも知る。
ディヴィヤはインドの女優・レイナにマンツーマンでのコンシェル
ジュ医療契約をする中、ニューヨークで自分の後任の医師を探して
いたジルからの連絡で今夜もシフトに入って欲しいと言われ、
体力的に限界点がやってくる。
一方ハンクはかつてアート展示会場で知り合ったエリックが倒れた
事を知って容体を調べることになる。
ハンクとエバンのケンカがどう終息していくのか。
ハンクがエバンに言えない事情があるように、エバンもまた
同様に誰かに言えない状況を付くってハンクと同じ気持ちを知って
許しのシーンにつなげていくのかなと思っていたので、強欲に
見えるウィリアムのお陰でその辺の気持ちは掴めていけたのかも。
この気持ち、エバンというよりも寧ろディヴィヤがハンクたちに
感じて居る思いだけどね。
ハンクの人の良さは至る所に現れていて、医者同士のネットワーク
も完璧だし、エバンに壊されたフロントガラスの車に今でも
壊れたまま乗っているところなどを見ると、なんだか憎めない。
ハンクを見ていると、さだまさしさんに見えてくるのは髪型の
せいなのか(笑)
ディヴィヤはインドの女優の世話をすることになる。
ディヴィヤもインド系の女性なので、もう少しインドネタで
盛り上がるかと思ったけど、どちらかというとレイナによって
振り回されるディヴィヤの姿が有っただけって感じ。
コンシェルジュ医療らしく、病気を治すというのは勿論のこと、
精神的に安らぎを与える為に機能しているところが良い感じだね。
バンダイクに噛み付いた少年はバンダイクにお礼するではなく
ディヴィヤにお礼を告げる。エバンもハンクにお礼を言うシーン
を対象的に描いていくところが憎いところだ。
■今回の患者
・エリック
S3-8でペイジとエリックがアート展で知り合う流れが有った人物。
エバンは彼とペイジが浮気しているのではないかと疑い嫉妬して
いたけど、そうではなかった。
エリックは念願だった絵画「イザベラ」を手にして、最高の環境
でそれを見ようとして特別ルームを設置する。
しかしそれを見た途端に倒れてしまった。
ハンクはてんかん発作を脳波チェック。元々糖尿病を患っていると
いうことで、視神経から来るもので網膜症ではないかと疑う。
更に背中のMRI検査で痛みの原因を突き止めていくことになる。
しかし治療していく度に病状が進行して、絵が動いて見えるとか
ちょっと異常なものが有った感じ。
エリックとしても観念したのか、絵を思い出せるようになんとか
して脳裏にその絵を焼き付けようとしている姿が有った。
ただ調べると網膜症の兆候は無かった。
昔の絵画って危ない(有毒)絵の具を使っていそうなので、その
関係なのか、ハウスダスト系の現象なのかなと思ったけど、
原因は照明に有ったようだ。反射性てんかん、光過敏性てんかん
発作であり、ストロボの光に弱いとしていたけど、現在の世の中
LEDが視力に及ぼしているブルーライトは、人々の目には影響は
ないんですかね。
また背骨に神経圧迫があるので神経恨注射を行う事になる。
ステロイドにアレルギーがあるのでそれは避ける様ハンクは
話していたけど、ディヴィヤがヤパイことをしでかしてしまった
感じがする。ケトアシドーシス・・・処方ミス・・蛍光ステロイド
を飲んだからだとして、ハンクが激怒する姿。責任者はバンダイク
だけど。。
・エレン
ハンクの元にエバンが相談に来る。
エレンの調子が思った程よくないこと。
これ程の鬱症状の中、薬も飲まずに対処してきたというのは、
ある意味超人的で、一応あらゆる治療はしてきたみたいだけど、
後遺症に残りそうな治療はウィリアムは妻を失う怖さからなの
か拒否するところがあるようだ。
ブルックリンハイツ慈愛病院・・・ハンクがかつて所属し、金持ち
の治療を優先しないばかりに首になった病院だ。
そんなところに戻るということで、精神科医のアビーとの再会に
際してアビーはハンクが患者かと思って治療を始めようとしていた
けど、とっくに乗り越えたとして語る。
50代前半の患者の件でRTMS治療をしたいとするハンクに対して、
発症初期で一種類の特定の薬が利かない人相手の治療法だとする
流れが有った。
結果としてハンクはECTという治療を選択。
ロボトミー手術のように前頭葉を切るものではないけど、電流を
流して痙攣を起こさせ脳内物質を変えるというのはちょっと恐い。
でも麻酔をしていたし、医療の発展であっさりとした治療だった。
本当に治るのかどうか。
・レイナ
ディヴィヤが今回一人で対応することになる。
しかもレイナは外来でやってきた大きなハンバーガーを食べたせいで
あごが外れたというライリー少年の治療に当たる。筋痙攣が有って
手では外れたあごをはめられないこと。ミタゾラムを投与したといって
いた。ディヴィヤはイギリスの学術誌で見たという、舌圧紙を一枚ずつ
重ねて安定させてから、指を突っ込んであごをはめることにしていた。
一方レイナはほぼワガママな女優の姿が有った。
インドでは有名だけどアメリカでは無名。こういう状況ってプライド
的に辛いだろうね。扁桃炎によって一応仕事がもらえない原因は
喉の不調の責任に出来たけど、治ってしまうと仕事がもらえない原因
が喉ではなく実力だとされてしまう可能性が有り、不安そうにして
いた。ディヴィヤが上手く勇気づけていたけどね。
ハンク・ローソン (Mark Feuerstein) 長男、医者
エヴァン・ローソン (Paulo Costanzo) 次男、会計士
ジル・ケイシー (Jill Flint) ハンプトンズ記念病院の美人病院長
ディヴィヤ・カダイ (Reshma Shetty) 医療助手(PA)
ボリス (Campbell Scott) ドイツ系の大富豪
ペイジ・コリンズ (Brooke D’Orsay) エバンの彼女
Dr.マリサ・カサラス (Paola Turbay) キューバの研究員
ディーター (Dieter Riesle) ボリスの執事・メガネ
Dr.ポール・バンダイク (Kyle Howard) 記念病院医師
エリック・カサビアン (Wilmer Valderrama) 芸術家
ウィリアム・コリンズ (Bob Gunton) ペイジの父・政治家、元軍人
エレン・コリンズ (Lisa Banes) ペイジの母、鬱病
Dr.アビー・バートン (Constance Zimmer) 精神・神経科医
レイナ・サルージャ (Sheetal Sheth) ボリウッドの有名女優・扁桃炎
(Michael Crowe) Navy Veteran
— (Brittany Natale) Party Attendant
メーガン (Brynn O’Malley) エリックのアシスタント
— (Nick Santino) Club Owner