第11話 サリーの逆襲 Ride, Sally, Ride
脚本/Raamla Mohamed 監督/Tom Verica
【ストーリー】
サリーは夫・ダニエルを殺してしまう。ジェームズは検事のデビッド
の元に行き人が死んだのにスルー出来ないというが、デビッドは
ジェームズのことは信用出来ないと語る。クレアはハリソンに対して
アドナン・サリフがヨロシクと言っていたとし連絡が入るわと語る。
ハックはクインに対してあんな悪さしてもうグラディエーターじゃ
ないと語る。ハックはオリヴィアに対してクインへの拷問を責めるが
口を割らせる為に必要だとし、司令官に協力していたのだという。
マヤはオリヴィアに対してすぐにまた逢えるとして逃げる。大統領は
ローワンを阻止しないといけないという。ジェイクはローワンに
対して本日付でボクがB613の司令官になったことを語る。ローワンは
あり得ないことだという。サリーはどうして出馬するのかとして
フィッツは私を敵に回すのは人生最大の過ちだと語る。
【ストーリー】
メリーはサイラスにサリーが出馬するとして慌てて駆け寄る。
タナー・ショウもテレビの中で間もなく歴史的な発表が行われること
を告げ現職副大統領の辞任は1973年のスピロ・アグニュー副大統領
以来であり、グラント政権には最悪のタイミングの辞任であると伝えて
いた。
ジェームズはサイラスに対して報道官として何とコメントを出せば
良いのかの指示を仰ぐ。記者団が待っていること。サイラスは支持率
を見てから決めるという。個人攻撃しかないとし血迷ったのだという
メリー。ジェームズはこれは精神の崩壊だとし、元々不安定だったが
夫の死が致命傷になったのだという。メリーは女性蔑視だけど、匿名
で発言するのも良いという。しかしサイラスはリークなどしないと
して待つのだという。数字が方針を決めるのだとして支持率が出るのを
待っていた。
イーサンは開示制限があるという。
大統領は二人で検討したいとして新しい選挙参謀と執務室にいるという
イーサン。サイラスやメリーが執務室にいくと、オリヴィアとフィッツ
がキスをしていた。メリーは他のみんなも数字を知りたがっているので
見たら回してと語る。
一方レオはサリーに対して出馬表明の為のテレビに出る際のアドバイス
をする。落ち着いてゆったりと話をすること。グラント政権は
私を意地汚いとし傲慢女と非難するハズだというサリーに対して
レオはそれは違うとし、あなたは自堕落な独裁者を倒す為に立ち上がっ
たのだし、神は君の味方だと語る。
オリヴィアは世論調査での数字を見て、これならまだグラント政権の
再選はチャンスがあるという。こっちの主張は大きく分けて3つだとし
1) サリーは利己的な無責任女。中絶反対を翻して職務を逃げだそうと
していること。
2) サリーは問題児で妥協をすることを知らない過激なキリスト教原理
主義者。
3) サリーはこの国の安全と国外の勇敢な兵士達の命を危険にさらして
いること。一枚岩ではないことを敵に知らせた。だから私たちは国と
して一致団結し、最高司令官への揺るがぬ支持を見せるべきだと語る事。
「無責任女」「問題児」「軍隊を危険にさらしている」この三点だとし
て、それ以外の余計なことは言わないでと語る。
サリーはテレビの前で発言する。
私も専制政治を見て来たが、大統領の道徳的腐敗には際限がないとし、
独立して第三党の候補者として選挙に出ることを宣言する。幼稚な
リーダーにこの国を任せるのは神や皆さんに対する背信行為だと。
副大統領を辞任することはないこと。辞めずに出馬するという。
リポーターのピーターは1800年の再現だとし副大統領のトーマス・ジェ
ファーソンはアダムズ大統領の対抗馬となったと報道する。
ヴァネッサは続投には法的な問題はないとし、大統領は議会にかけて罷免
を求めるしかなくそれも簡単なことではないという。その理由は今の
大統領には求心力がないからだと報道する。
フィッツは朝からその報道を受けて執務室でアルコールを飲み、怒りに
任せてグラスを壁に叩き付けていた。
メリーはオリヴィアに対してフィッツを何とかしてと呼びに来る。
オリヴィアは午前中から飲むようなことはしないでとし、イランが
宣戦布告されたらどうするのかと語ると、フィッツはそういうことなら
サリーに聞けば良いと語る。オリヴィアは逆風だけど話の流れを変えれば
良いだけだとし、主導権を取り戻して支持基盤の強化を図るのだという。
その為には新たな副大統領選びだという。するとフィッツはもう決めて
いるとしてアンドリュー・ニコルズの名前をあげる。カリフォルニア州
知事のニコルズかと問うと、フィッツが知事時代の副知事だった人だ
という。電話を繋げというフィッツは自分で頼むと語る。オリヴィアは
あなたたちは同じ州の出身だけじゃないとし、ニコルスはストレート
で白人男だとし、今のあなたに必要なのは多様性だという。彼では
とても女性票は取り込めないこと。フィッツは彼はボクのかつての部下
だった男で信頼出来るのだという。
その頃サリーがダニエル殺害した当時にサイラスに電話した録音データ
がデビッドの手元に有り、ジェームズにそれを知らせる。それを
再生する。
“サイラス、私は罪を犯してしまった。ダニエルを・・私は神に見放さ
れた。この腐敗した忌まわしい肉体を自ら引き渡す時が来たみたい”。
“サリーにそれはダメだ。自分を引き渡したりしちゃいかん。何もする
な。私がすぐにそっちへいく”
とのやりとりだった。
デビッドはジェームズが正しかったことを告げ、これは夫殺しの告白だ
という。ジェームズはそのテープはどうしたのかと問うと、どうした
にせよ証拠能力はないのだというデビッド。私はホワイトハウスで
働くようになって大忙しなんだし、今更もう興味はないという。
尻尾を出すのを待って悪事を暴こうとしたのは君だろうというデビッド
は、それは君のパターンなのかと問う。自分から精気の一大事をぶちま
けに来て置いて放り出すこと。これで二度目だという。一影前に私の
言葉に耳を貸さなかったでしょという。だから諦めたのだという。
夫に美味しい仕事をもらってダーマサイドに寝返ったのかというデビッ
ド。そっちだって同じことをしてもらったのではないかと問い詰めると
デビッドも何も言い返せなかった。
そんな中ハリソンがデビッドの元に電話してきて頼みがあるという。
話を聞く前から断るというデビッドだがマジでヤバイので頼むと言われる。
古い友人に再入国のビザが下りたのだとし名前はアドナン・サリフ。
調べて欲しいというと、やれることはやるというが・・
チャーリーはB613の司令官のジェイクと面談する。
ジェイクは全職員との面談をセッティングしていた。ジェイクはブラジル
で歓迎されなくなり南米全土でも同様になったのでB613にお世話になる
ことになったという。オレは誰で有れ上司の命令に従うというチャーリー。
クイン・パーキンスについて尋ねられる。チャーリーが面倒を見ている
子だというと、ジェイクはクインはB613ではないという。しかし
チャーリーは今はご静観をして欲しいと頼む。
■概要
・サリーが大統領選に出馬しようとしているのを知ったサイラスと
メリーは、それを阻止する為にサリーのスキャンダルをでっち上げよう
としたところ、ホントにサリーは夫を殺害してしまう。
・実質そのことでサリーの大統領選出馬はないものかと思われたが、
逆に開き直って出馬すると言い出す。
・ダニエルの遺体を処理したのはサイラスが命じたB613/チャーリー
たちだが、サリーが殺したという証拠がない為にどうにも手を出す
ことが出来なかった。
・逆にサリーたちは再び選挙参謀のレオがオリヴィアとフィッツの不倫
の話を持ち出してくる。
・更にマスコミの一人・ヴァネッサ・チャンドラー向けに”プブリウス
(Publius)”と名乗るものがダニエルの検視を調べるべきことをメール
で送ってくる。
■感想
なんて不快なドラマなんでしょう(笑)
オリヴィアとフィッツ、サイラス辺りは早い所地獄に落ちて欲しい
ところだけど、今思うとなんでフィッツは発砲された時に死ななか
ったんだよ。
どうもサリーの精神不安というのは本当のことで、最近益々神とか
信仰心に頼るようになり、その信仰を破って中絶の問題を認めた
せいだとか、ダニエルを殺したのが自分ではないとか、
悪魔に乗り移られたとか言っている時点でもの凄く怖い人になった。
この人は放っておいても信仰という名でそういう神とか悪魔
を人前で連呼しすぎて、いくら信仰心を持つアメリカでも相当国民も
彼女の発言に嫌悪感を示すかも知れない。
ネタ的にはやたらと過去のアメリカ歴を振り返り、それを引き合いに
出すようなネタで構成されていた。アメリカの歴史に精通していないと
なかなか楽しめない作りになっている部分も多い。
アメリカはこういう時に宗教だの歴史だのを引用したりすることが
多いね。
■チーム・オリビア
今回はチームオリヴィアとグラントという枠組みで分けられるものでは
なく、またしてもグラント政権にオリヴィアが選挙参謀として参加
するという話になった。
メリーがオリヴィアに要請したもののようだけど、サイラスは彼女を
招聘すればこうなることは目に見えていたハズだということで、
オリヴィアの件ではメリーに丸投げ。まさかオリヴィアが人が多い中
でフィッツとキスしているとは思わなかった。執務室でキスしたのは
一度だけではないけど、メリーたちに見られるのを分かっていても
キスしていることの二人。ホント、ヤバイよヤバイよ(c)出川哲朗。
冒頭でフィッツがアルコールに溺れて荒れている時には、この人じゃ
ダメだなと思ったし、先日ローワンがフィッツを小僧呼ばわりしていた
気がするし、サリーも彼は子供だとしていたけど、ホント人任せで
何もしてない。
・ハリソンとアドナン・サリフ
チームオリビアの中では2つの懸念すべきものが出て来てしまった。
その一つはハリソンの過去の件。前々から前振りしているところも
有ったけど、ハリソンとアドナンとの関係が一体どんな人物なのか。
ドバイに同行したもの3人は既に殺されているということ。
ハリソンは銃を携帯しようとしているところ、アビーからは私たちだけ
はマトモでいようと語っていた。ハリソンは銃の扱いには慣れている
ようでちょっとしたアクションを見せていた。
・クイン
もうクインはチーム・オリヴィアに戻ってくることはないのかな。
ハックには完全に嫌われてしまった。
チャーリーはクインのことを完全に道具として利用しているところが
有るんだろうな。工具箱を購入してクイン用にするようだ。
あとはジェイクとチャーリーとクインの関係で何とか軌道の修正が
計れるようだと良いんだけど・・。クインはこのままだと泥沼に陥る。
ジェイクにクインを返して欲しいというが、彼女はB613ではないと
言われる。
■チーム・グラント
・サリーの件
今回はサリーの件で対峙することになる。
サリーはあの状態でよくぞ出馬する気になったな。これってレオが
洗脳のようにして焚きつけたのかな。
サリーの精神的な不安定さを見ると、ダニエルのことを指摘すれば、
彼女はスイッチが入るように、悪魔がどうとか色々と語りそうなので
自滅しそう。そもそもアメリカには多宗教が入り交じっているのに
大丈夫なのか。
・ジェイクがB613の司令官の件
フィッツは不安感から信用出来る人物で身の回りを固めようとしている
ようだ。B613の司令官をジェイクにしたのも信用出来る人物だから。
ただ後々話を聞くと、彼が司令官になればテロリスト・マヤの件とか
色々とフィッツが犯した罪を墓守として秘密を守るだけの忠誠心を
持っているから。それを維持する為にもフィッツは大統領で居続ける
必要が有るようで、色々と切実な問題になっていた。
ただジェイク自身もオリヴィアに語っていたが、自分ならば組織を
変えられると思っている様で、政治を変えるようにこういう組織を
変えるという人が出て来てもおかしくはないのだろう。
・アンドリュー・ニコルズの件
バージニア州はフィッツみたいなのが多いのか。
一見するとニコルズとフィッツはキャラ設定が似ている感じがしない
でもない。
ニコルズは色んな女性との浮き名を流してきた知事。
結婚せず独身を貫いているのはゲイなのか。
オリヴィアが色々と問い詰めた際には、結婚を考えた時も有ったが
逃したことを語っていた。その結婚相手はもしかするとメリーだったの
ではないかという感じがしないでもない。
メリーとフィッツっていつから出会っていたのだっけか。
ただ12年間ニコルズはメリーの傍で仕事がしたかったことを語っている
ことからも、愛していることは間違いないようで・・
メリーに幸せを・・と思っているものとしては、フィッツを捨てて
ニコルズと幸せになり、彼と大統領職を続けて、フィッツとサイラスと
オリヴィアの行った悪事をばらしてハッピーエンドを迎えて欲しい!
■その他
・ジェームズ&デビッド
この二人なかなか歯車が合わないけど、ジェームズはサイラスのことを
怪物であり悪魔だと思っている様だ。
ただジェームズが疑っていたようなサイラスが直接ダニエルを殺害した
という疑惑だけはあのテープで判明したのではないか。
私は彼がホワイトハウスの報道官になる事で色々と暴露していってしまう
のではないかと思っていたので、そうなる訳では無いみたいだね。
ただ一兵卒のフリしてレオとサイラスの会話を録音してデータを集め
ている。なんとか日の目を見るようになれば良いけど・・・
・ローワン
ローワンもまた仕事が人生だと思っている人物。このままフィッツに
バカにされたままで引き下がるようなたまではないよな。
ただ今の彼はB613ではなく、一人の老人ということになる。
オリヴィアは父も最初は国や正義の為に志しを持っていたことを語る。
ローワンがクビになったと知ってオリヴィアは父親が居るだろう場所
へと足を運んだ。オリヴィアが父親によく連れて行ってもらった碑文
のある公園。
「卓越した勇気は共通の美徳なり」(Uncommon Valor was a Common Virtue)
ただこの碑文の言葉も古き良き時代の事で、今では通用しないこと
を指摘されていた。ローワンはこれから攻撃するのでオリヴィアには
遠くに逃げろみたいな感じで語っていた。
レオがローワンと接触したところが不気味だ。
・ジェイクとオリヴィアのデート
メリーからオリヴィアにランチに誘われて、オリヴィアに相手が居ない
のでフィッツとの関係が疑われるということで、独身男性とデート
する姿を目撃させようとしていた。その相手はフィッツが最も信頼する
ジェイクというところがまた皮肉としか言いようがない。
・ダニエルの検視の流れ
チャーリーたちが先に検視官に接触して子供を脅迫の材料に使い
リンダに偽証させた。最初は血中のトロポニンの値が高かったので急性
心筋梗塞としていた。しかし検査結果はもう破棄したということから
アビーとハックはウソだと見抜く。リンダは過去にメキシコでちょっと
した悪い事をしていた過去があるようでそれをダシにしてハックたちも
真相を聞き出そうとする。するとダニエルはかなり酒を飲まれる方なので
亡くなった夜はバスルームで転ばれ便器で頭を強打して酷い脳出血を
起こしたのだという。そのウソを信じたのかな。ダニエルはアルコール
は飲まないとか、そういう所からバレていくのか。
クインが切なく二人のことをみて居た。チャーリーもホント外道だ。
・バーモントがどんどん遠くなるだけ
ジェイクとの会話で語っていた。フィッツと夢見た生活がそこにはあること。
しかしオリヴィアはどんどんと国の為、正義の為だとして政治・国政と関わって
いるウチに自分自身を見失いそうだと語る。
バーモントはそんな彼女の一つの原点になれば良いのだけど、結局それは
夢でしかない。
■使用された曲
・Scandal End Theme
Composed by Chad Fischer
・Express Yourself by Charles Wright and The Watts 103rd Street Rhythm Band
■出演者
オリヴィア・ポープ (Kerry Washington) フィクサー、”リヴィー”
ハリソン・ライト (Columbus Short) 弁護士
アビー・ウェラン (Darby Stanchfield) 調査担当
クイン・パーキンス (Katie Lowes) 弁護士
ハック (Guillermo Diaz) 技術担当・元CIA
サイラス・ビーン (Jeff Perry) 大統領補佐官
フィッツジェラルド・グラント(Tony Goldwyn) 大統領
ディヴィッド・ローゼン (Joshua Malina) 連邦検事
メリー・グラント (Bellamy Young) 大統領夫人、ジェリー、カレンの母
ローワン・ポープ (Joe Morton) ジェイクと精通
ジェイク・バラード (Scott Foley) 元B613
ジェームズ・ノバク (Dan Bucatinsky) サイラスの彼、記者
サリー・ラングストン (Kate Burton) 副大統領
レオ・バーゲン (Paul Adelstein) 選挙参謀
チャーリー (George Newbern) B613
アンドリュー・ニコラス (Jon Tenney) カリフォルニア州・知事
アドナン・サリフ (Nazanin Boniadi) ハリソンの知人?
リンダ・サリヴァン (Rebecca Lowman) 母親、検視官
ビリー・サリヴァン (Morgan Gingerich) リンダの息子
ローレン・ウェルマン (Sharmila Devar) 大統領の秘書
イーサン (Vanya Asher) ホワイトハウススタッフ
ヴァネッサ・チャンドラー (Jennifer Peo) マスコミ、メール
タナー・ショウ (Eben Ham) テレビアンカー
ピーター (Reece Rios) Reporter
アシュリー (Kimrie Lewis-Davis) Cable Host / アビーとレオの討論
— (Michelle Wong) Reporter
テリー (John O’Leary) ホームセンターの店員
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