4 Nov. 2005
第14話 臓器売買 Harvest
脚本/J. David Harden
監督/John Behring
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待機患者9万582人、仲介手数料75000ドル、故郷からの距離
1万4447km、姉妹2人。
2006年ロサンゼルス・数学研究のシンポジウム。
Milton Prizeが主催するミルトン賞の授賞式に参加するチャー
リーたち。チャーリーは過去ミルトン賞を受賞していること
も有って今回はプレゼンターとしての参加だった。受賞者は
アミタ・ラマヌジャン。アミタはラリーたちと共に大喜びする。
ドンとデビッドは金曜日の夜だというのに、匿名の通報を
受けてダウンタウンにあるバークレイホテルへとやってくる。
国土安全保障省宛に通報が有った為に一応確認に行く二人。
ホテルの支配人のピアミントに対してお宅のホテルの地下が
怪しいとの通報が有ったとして査察させるよう告げる。
地下室には一見何も無さそうだったが、血の海と共に多数の氷
が残された部屋が有った。すぐにドンは応援を要請する中、
物音が聞こえ、ドンとデビッドは銃を手にして用心深く音のする
方を探るとアジア系の女性(サンティ)が一人座り込んでいた。
救急車を要請する。
コルビーたちもやってきて現場を捜索する。
バッテリーが落ちていた為、これは凶器にもなり得るものだという。
メーガンはサンティから話を聞こうとするが、トラウマによって
心を閉ざしているとして何も話をしてくれなかった。
急性ストレス性障害だという。外国人の人間のようだが・・・
ドンはどうすれば話が出来るようになるのかと問うが分からない
という。
アミタとチャーリーは授賞式の帰りに、アミタが賞を取ったので
祝いの為に食事に行かないかと誘いにくる。
アミタがサンティのいる部屋の近くを通りかかると彼女は
アミタに対して声を掛けてくる。
チャーリーはアミタが学位論文でミルトン賞を取ったことをみんな
に話す。ドンは現在事件が発生したのだとし、現場写真をチャーリー
に見せる。血の付いた氷の写真だった。チャーリーは写真が2枚
有れば、いつから氷が有ったのかを割り出すことは可能だという。
水のインターバル解析で氷がいつから溶けたかが分かるというもの。
とけ具合と表面張力を考慮して計算すれば水たまりに要した時間
が分かるというもの。その為には現場で最初に撮った写真と
最後に撮った写真が必要だという。
アミタはあそこに居る女性と事件は関係が有るのかと問うと、
私に助けを求めて来た事を語る。ミーガンは彼女はあなたに話し
かけたのかと問うと、多分タミル語を使っており、インド南部の
チェンナイの出身だろうという。しかしアミタは両親はインド
出身だが自らはカリフォルニアで生まれ育った為にインドには
一度も行ったことがないという。タミル語に関しても幼い時に
耳にしただけだという。
ミーガンはアミタに彼女から話を聞いて欲しいと頼む。
取り調べ室にいくと、アミタは彼女の名がサンティだと分かる。
そして妹のプリタのことを心配している事を語っていた。
ホテルの夜の支配人であるトルチャックから話を聞く。
ずっとロビーにいたが妙なことは無かったという。
製氷機は3階にあるものだけで、氷の形が符合しないことから
地下室の氷は外部から持ち込まれたものだろうと語る。
この地下室はずっと使っておらず以前は洗濯室だったが、今では
ホテルも外部委託するので使用されていないのだという。
ラリーとチャーリーはアランの自宅で、現場を再現する。
場所・純度、湿度、空気の流れ、室温を再現して氷の溶けた
時間を特定していく。アランがやってくると、イヌイット殺害事件
でも起きたのかと問われる。7時15分から30分の間に地下室で
何かが起きたのだと突き止める。
ホテルに配達に来ている配達員から話を聞く。
特に不審者はいなかったが、救急車が止まってたことが有った
という。あれは民間の救急車だという。
IT捜査課に当時の救急車の出動記録を調べてもらうが、出動記録
は存在していなかった。
そんな中病院から不審死の女性がいるとの連絡をうけていたこと
を知って病院へと向かう。
医師のジェンローから話を聞くと被害者はインド人女性で、
内臓に損傷があり、内出血で運ばれて来たのだという。肋骨が折れ
ていたとして、内臓も取り除かれていることから、医療知識
の乏しいものが手術を施し腎臓を取り出したのだろうことを
聞かされる。その被害者女性とホテルの地下室に有った血痕が
一致するのだった。
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匿名の通報からホテルの地下を調べると、使用されていないハズ
の地下室には多数の氷が有り、血痕が付着している事を知る。
救急搬送された患者を看取った医師からの通報で、アジア系の
人物が腎臓を取り出された状態で死亡していることを聞き、
闇市場に於ける臓器売買が関係しているものとして捜査を開始
する。現場に一人いたインド人の女性から話を聞こうとするが
なかなか口を割らなかったが、インド系アメリカ人のアミタが
通ると、彼女はアミタに助けを求める。
臓器移植に関して、近年では自国の人を助ける為には自国の
人の臓器を使うよう勧告を受けている部分があるのだけど、
日本人の多くも金を積んではアメリカに渡って臓器提供を受けて
いる現実が有るので何とも言えないものがあるな。勿論当時の日本
は臓器の移植自体を禁止していたのでアメリカに渡らねばならない
事情があるにせよ、金があるところに臓器が回ってくるという
不条理さというものは感じるところだった。
つい先日も中国でi phone欲しさに臓器を売ってその結果体調を
悪くしたなんて話が有るし、人の臓器までもが商売になってしま
うところは資本主義人間としての倫理感を遥かに超えた越権行為がある
なと思う。
アミタがインド系だというのは分からなかった。知る人が聞けば
ラマヌジャンという名前はインド系だと分かるのかも知れない
けど正直インド系というよりも中東系という感じがする。
そして今回人質として見つかったサンティという女性も、チェン
ナイという貧しい地域から臓器売買をしにきた割りに、垢抜け
過ぎてしまっていることも有って、如何にもアメリカ育ちの
インド人さにしか感じ無かった。
医療に一度でも精通した人物ならばこの手の闇手術によって
悪事に手を染めることも出来ると思うけど。アメリカ国内
の臓器売買ならばともかく国際的な市場から供給されてきた
となると、相当大きな組織が関与していそうだけどね。
臓器移植の為にアメリカに渡ってきたのは4名。
2人が殺害され、サンティとプリタの姉妹だけが生き残る。
プリタの移植もドナー次第ですぐに臓器が摘出されてしまうこと
も有り急いで、ドナーと適合するレシピエントを探すことになる。
臓器移植の適合検査はジョンズ・ホプキンス大が開発した
最適化理論を応用したもの。
救急車が関与している事が分かり、定期的なルートを除外して、
可能性の有るルートを探りだす過程で、マルコフモデルと楕円解析
の手法を使って隠れた目的地を探り出していた。そんな難しい
計算をしなくても単にコンピュータ上でルートをシミュレートする
だけで十分割り出せると思う。
アランの友人がかつて移植が間に合わずに亡くなったということ
を受けて、今回の臓器移植に関しても、ちょっぴり白と黒とで
割り切れない心情を語って見せた。特に親兄弟・家族にとっては、
どんなことをしてでも助けようとするのが人間だからね。
最後はみんなが臓器提供ドナー表示カードに意思表示を見せていた。
チャーリーの心臓は私がもらうぞというアラン。
脳みそは俺がもらうぞというドン。オークシヨンで売るか博物館
で展示するかで、ドンとアランのブラックジョークが炸裂された。
アミタがもらった賞金は姉妹の為に学費に使うようだ。
ドン・エップス (Rob Morrow) FBI捜査官
チャーリー・エプッス (David Krumholtz) 数学者
アラン・エップス (Judd Hirsch) 父
デビッド・シンクレア (Alimi Ballard) FBI捜査官
ラリー・フラインハート (Peter MacNicol) 物理学者
アミタ・ラマヌジャン (Navi Rawat) 学生
ミーガン・リーブス (Diane Farr) FBI捜査官
コルビー・グレンジャー (Dylan Bruno) FBI捜査官
サンティ (Noureen DeWulf) インドから来た
マイケル・トルチェック (David Dayan Fisher) 闇医師
ダニエル・ピアミント (Paul Cassell) バークレイホテル従業員
Dr.ローレンス・ベインズワース (Mark Tymchyshyn) 闇移植を知っていた医師
Dr.ジェンロー (Jordan Baker) 救急搬送された患者を診た医師
— (P.J. Brown) Baker Man
— (Paul Bates) Morgue Attendant
アレン・ケリー (Adrian LaTourelle) 病院の法務部
Dr.マイケル・サベロ (Gibby Brand) Coroner
ケネス・エックワース (Traber Burns) 違法に臓器移植をしようと・・
ジャネット・エックワース (Heather Mazur) ケネスの娘
— (Matthew Yang King) Tech
— (John Gowans) Symposium Director
— (Marti Jo Pennisi) Nurse
— (Joey Sorge) Manager
プリタ (Azita Ghanizada) サンティの妹
ソナリ
ジャヤド