NCIS ~ネイビー犯罪捜査班 11
第24話 父の背中 Honor Thy Father
監督/Tony Wharmby
脚本/Gary Glasberg
Gina Lucita Monreal
【STORY】
●バー&グリル “グリーンスター”
ここでは今夜合コンパーティーが開かれていたが、マク
ギーとビショップは二人で潜入捜査。ヴァイオレット
(Ellen Wroe)がマクギーに意図してぶつかり話しかける
きっかけを作る。しかしマクギーがカップルで来た事を
知ると彼女は怒っていってしまう。
ビショップの元に飲み物を持っていくマクギー。
ビショップは男から多く声を掛けられてウンザリし、やっ
と二人の男から逃げてきたという。
店の外ではトニーとギブスが張り込みして、室内のマクギー
たちの会話を聞いていた。
二人が乗るバンの室内を映し出すモニターが写らないことも
有って、トニーは僕が室内役をやれば良かったという。
しかしそうこうしているウチにモニタが写り出す。
そして今回張り込みしている目的の容疑者ウェイン・
レヴィンソン(Stephen Monroe Taylor)(33歳)、通称
“カタツムリ”の写真をビショップたちの携帯に送信する。
現行犯で押さえろよとし、武装している恐れも有るので
気をつけろとはギブス談。
そんな中ウェインが店にやってくるのをマクギーが目にして
報告。金庫の金を盗もうとする中で、マクギーは逮捕しよ
うとするが外に逃げられる。しかしそこにトニーやギブスの
乗った車が駆けつけ彼を逮捕する。
そんな時、フッとギブスの脳裏に父・ジャクソン
(Ralph Waite)の映像が飛び込んできて幼少期のギブス
(Micah Tayloe Owens)の姿が見える。
ギブスはマクギーに言って容疑者の指紋照合するよう告げる。
●NCIS
・ZNNニュース
女性キャスター(Sandra Mitchell)はニュースを読み上げる。
「海軍の戦艦・ナイアガラ号で火災が発生。メリーランド沖
320kmの会場で演習中に厨房から出火。火は無事に消し止め
られた」とのこと。
ビショップはそれを聞いて料理をする時には気をつけないと
いけないと口にする。ザリチラーダを作って火事になったら
大変だという彼女に対して、トニーはその料理は何かと尋ね
る。ザリガニのエンチラーダで、ニューオーリンズに行った
際にレシピを教わったとのこと。
一方ウェインは尋問したらアナポリスでやった3件の盗みも
自供したという。”グリーンスター”のバーのオーナーの話
によると防犯には気を配っていなかったという。金庫も
壊されたままだったと。店の名前をグリーンスターから
ラッキースターに変えるそうだというビショップ。夕べ
ラッキーだったのはボクとトニーだという。トニーは見張り
でギブスとゆっくり過ごせたし逃げ道を防ぐクールな役回り
だったという。マクギーは疲れただろうとしカタツムリなん
てトロイと舐めていた。これは大男をリトルと呼ぶようなも
のだという。
・ヴァンスがギブスをオフィスに呼ぶ。
ヴァンスは事件の件で呼んだのではなくお父さんの店の店員
のキャル・フレイジャー(Daniel E. Smith)から連絡があり、
脳卒中だった・・残念にも亡くなったと語る。
ギブスは父の住むスティルウォーターへ。
一方NCISのチームギブスたちは花束を贈ろうとしてアビー
が色々と語る。トニーは別に急ぐ必要はないことを語り、
どんなものでもギブスなら喜んでくれるので考えすぎるな
と語る。アビーは気を紛らわせたいだけだった。ビショップ
は祖母の死の時のことを思い出したとし、ジャクソンとは
どんな人物なのかを尋ねる。
・ハグが上手だ(A)
・ギブスを唯一にらめる人。冷たいブルーの瞳で(MC)
・セーターをくれたことがある。便利なポケットが2つつい
ていた(T)
仕事をすることが何よりの助けだというトニーにヴァンス
局長はその通りだとして今すぐに司令室(MTAC)に来いと
語る。
●NCIS / MTAC
そこではモニタの先にアーノルド・クレイグ
(Sean Patrick Murphy)海軍とCIAのサンドラ・ジェンキンス
(Kim Rhodes)の姿が有った。マスコミにはナイアガラ号は
失火と発表したが実際には民間業者によって発火装置が
付けられていたのだという。犯人は射殺したが囚人たちが
その船には乗っていたとのこと。訴追中のテロリストが
中には居てCIAが艦内で尋問していたという。逃走を手助け
する為注意を反らす為に火を付けたのだという。
ベナム・パーサから聞き出してくれた情報を元に捕らえた
テロリストで、ブラザーフッド・オブ・ダウトが仲間を逃が
したのかとトニー。
■Impression
いよいよシーズン11の最終話。
もう何度か別のドラマの感想の所に書いたのですが、
悲しいことにNCISの感想やデータを書いてあるUSBが先日
突然アクセス不能になりまして、ここ何年かのデータが
全て抜け落ちてしまいました。
[未]としてwordpress上に仮アップしておけば良かったのに
それを怠ってしまったのが原因ですね。
現在複数あるPCからデータをかき集めて何とかTEXTデータ
を集めているのですが、NCISはシーズン9の5話の所まで
復元するのが精一杯でした。
まだアップしていないシーズン10と11のデータが消えて
しまったのが痛いです。
シーズン11の最後はやはりギブス絡みの因縁の関係のネタ
を持ってきました。皮肉にも現実世界でもギブスの父親
ジャクソン役を演じていたRalph Waiteさんがこのシーズン
が始まる前の2014年2月13日(享年85歳)で亡くなってしまっ
たことも有ります。
本来ならば別の選択肢として描けるストーリーも結果的
にはギブスの孤独を浮かび上がらせるような流れとなり、
そして「仕事が全て」とギブスが語っているように、
職場の仲間が家族のようになり上手く彼を支える格好に
なったと思います。
最後は70年型のDodgeのChallengerを背景にギブス親子
が写る姿に追悼するメッセージが掲示されました。
私はこの車を持っていたんですよ。いやミニカーですけど。
■シナリオの前提として・・
今回は上述した様にギブスに関係する人物故に、ギブスが
父親の葬儀のために故郷にに向かう間に起きた事件。
ヴァンスからは決してギブスに伝えるなとされていたので
トニーも状況報告の連絡を求めるギブスから電話を受けた
際には戸惑ったことだろう。
ベナム・パーサ逮捕後の情報提供から海軍船舶の火災は
テロリストによるもの。
その流れはギブスがメキシコで殺害したカルテルの
the Brotherhood of Doubtが仲間を逃がすために起こした
火災。CIAの情報では既に彼らの資金源は絶っているとして
いたので情報は錯綜していた感じですが、元々はその船の
中で囚人を尋問していた様子。
そして逃走した犯人から改めてthe Brotherhood of Doubt
の発足当時の人物が絡んでおり、更に冒頭で捕まえた男
レヴィンソンがその流れにも絡んでいるということも有って
捜査が絞られていく。結果としてみると上述した様に
ギブスの妻子を殺した男の息子・アレハンドロ・リヴェラが
刑務所内から操作していたようです。
・ベナム・パーサ / Benham Parsa
the Brotherhood of Doubtのリーダー。
パキスタンのミンゴラで生まれ育ち。
シーズン11のメインとなるキャラクターでこのシーズンの
1話から登場した。
ベナムの父親カズミをCIAが殺害。
CIAとパキスタンの争いが密かに激化する。
ベナムの追跡調査をしていたエレノア・ビショップがジヴァ
さんの代わりに入ってきたのもこのシーズン(S11-E9)からだ。
ベナムはS11-1に登場しS11-14で捕まった。
14話で捕まえた際にはMTACから「HOMELAND」ばりの中東
でのシールズたちの作戦をモニタ越しに見せられ圧巻だったよね。
そして今回逃走した人物の一人・ラティーフ・ミールは
パキスタンのカラチで生まれてパーサの命令を受けて
アメリカ人ジャーナリストを数名殺害し、the Brotherhood
of Doubtのメンバーでも有る。
・アレハンドロ・リヴェラ / Alejandro Rivera
シーズン7から登場していたキャラ。
元々彼はまともな人物でメキシコ司法省で働いていた。
しかしメキシコのReynosa Cartelのパロマ・レイノサは
ギブスが殺害したペドロ・レイノサの娘であり、ギブスが
父親を殺したとアビーに調べさせたことで確信し、復讐が
始まる。パロマを殺害することになるが、アレハンドロは
彼女と兄妹であり、そこでまた復讐劇が始まる。
ギブスが何故ペドロを殺害したのかと言われれば、自分の
妻子を殺害した復讐のため。
上述したCIA/パキスタンの流れも加味されたので今回は少し
複雑な形になった。
■敵は誰だ
逃走犯は2人。
RIBと呼ばれる複合型のゴムボートに乗って逃げた訳ですが
デラウェア州ケープ・ヘンローペン州立公園にある自然保護
区の海岸に流れ着いていた。アビーが潮の流れを計算して
見つけた訳だけどね。
1) エドウィン・スミス(42歳)
8年間クルーズ客船の機関士をしていたカナダ人で、単なる
協力者。速攻で殺される。
ダッキーとジミーの検視により首の挫傷、結膜に点状出血
から絞め殺されたことを示している。
「ああっ海よ、その神秘に魅入られたものは永遠に海の底力
から逃れられないのだ」(ジャック・タストー)
遺体が見つかった海岸を見てダッキーが引用した台詞。
2) ラティーフ・ミール(30歳)
パキスタンのカラチ生まれ。パースの命令を受けてアメリカ
人ジャーナリストを複数人殺害している。
the Brotherhood of Doubtの発足当時のメンバーだとされ、
あだ名はカメレオン。
顔を整形したり髪の毛など色々と変えたりして逃げるので
そう言われているらしい。
・ギブスが戻る
結局今回の相手は全てギブスが片付けた格好だった。
冒頭での捕り物劇から始まり、ラティーフ・ミールに化けて
いた男・ダル・タリーンとミール本人。
タリーンはギブスの現在の家に襲いに来たところ、電気線が
切られて感電死させられそうになるところを逆襲。
そしてミールと思われる人物は解決した後にその存在が
発覚。これまでの敵は全てダミーだったことから緊張が
走り、ギブスに連絡を取ろうとするも、最初はトニーが連絡
を絶っていたが、今回はギブスが連絡を絶っていて電話が
繋がらない頃に襲ってくる。
ギブスが実家の地下室に居た頃に襲ってきた為にライフル銃
で殴って殺害した。
■ギブスの流れ
実家はスティルウォーターにある雑貨店(General Store)。
ギブスには色々と思い出のある品があるのだろうけど、
それらを見るとまだ在りし頃の母・アンや父・ジャクソン
との回想シーンに突入する。
・ライフル銃
子供の頃のギブスが出てくる。それには触らせてもらえな
かったとされていたが、皮肉にもギブスはスナイパーと
なった。
・埃の被った箱
それを目にした時にはアンとジャクソンが言い争う時の
ことを思い出す。
「別の医者に診てもらえ」
とジャクソンは語るがアンも頑固な性格のようで・・
不治の病にかかっていた様です。
・キャル・フレイジャー
雑貨店でジャクソンの手伝いをしていたようで、初めて見る
人物かな。
ジャクソンは恩人で彼から、
「ただでさえ酷い世の中なんだ。それを今以上に酷くする
な!!」
と言われて雇ってくれたみたいだ。ラストにギブスはその
店を彼に任せる。
■事件解決
マクギーは彼女のデライラが来週丹治曜日だと語っていた。
ジミーはブリーナと養子をいずれ2人もらうことを語って
いた。
ギブスが実家をキャルに引き渡した後、ジャクソンの葬儀
を行う。そこにはL.J(Billy Dee Williams)も来ていた。
S10-E5に出てきた人物。
ギブスの母のアンは末期がん故、痛みに耐えられずに
薬物の過剰接収で死亡したが、L.Jはそれを知っていても
止めなかったことがあり、ジャクソンとは長年疎遠になっ
ていたことがある。
https://dramatimez.sakura.ne.jp/blog/?p=7330
“小鳥の箱”を開ける際に思い出したことがある。
「水は忘れない。船に名前をつけてもらった人は何時まで
も生きる」
またそこで船を作成していたり、船の名前に妻の名前を
つけていたりした理由が判明した格好だった。
・名優であり友人のラルフ・ウェイトに捧ぐ
In Memory of Ralph Waitt A Gifted Actor and our Friend.
■Music
・Farewell (Studio Version) by Bob Dylan
・You’re Gonna Make Me Lonesome When You Go by Bob Dylan
・A Place Only You Can Go by Needtobreathe
・Have You Someone (In Heaven Waiting) by The Stanley Brothers
・Keep Me in Your Heart by Warren Zevon
・Claws & FX by Tonepoet
・Taps (Bugle Call: Extinguish all Unauthorized Light
/ Completion of a Military Funeral) by US Navy Band
・Taps by US Military Bands, US Marine Band
■Cast
リロイ・ジェスロ・ギブス (Mark Harmon) 主任
アンソニー・ディノッゾ (Michael Weatherly) “トニー”
ジヴァ・ダヴィード (Cote de Pablo) 元モサド、NCIS
アビゲイル・シュート (Pauley Perrette) “アビー”分析・解析
ドナルド・マラード (David McCallum) “ダッキー” 検視
ティモシー・マクギー (Sean Murray) コンピュータ
ジミー・パーマー (Brian Dietzen) ダッキーの助手、検視
レオン・ヴァンス (Rocky Carroll) NCIS局長
エレノア(エリー)・ビショップ (Emily Wickersham) NSAより
アレハンドロ・リヴェラ (Marco Sanchez) メキシコカルテル
リロイ・ジェスロ・ムーア (Billy Dee Williams) LJ
アン・ギブス (Clare Carey) ギブスの母
ウェイン・レヴィンソン (Stephen Monroe Taylor) “カタツムリ”
サンドラ・ジェンキンス (Kim Rhodes) CIA捜査官
レティシア・ゴメス (Fernanda Andrade) アレハンドロの女
ヴァイオレット (Ellen Wroe) “グリーンスター”で合コン
キャル・フレイジャー (Daniel E. Smith) ジャクソンの店
アーノルド・クレイグ (Sean Patrick Murphy) Navy Captain
若い頃のジャクソン・ギブス (Rob Norton)
少年ギブス (Micah Tayloe Owens)
(Lou Richards) 司祭
フアド・ハンスール (Allel Aimiche) ミールのボス
(Sandra Mitchell) ZNN Reporter
ジャクソン・ギブス (Ralph Waite) 回想シーン
パロマ・リヴェラ アレハンドロの姉
ラフィーフ・ミール 30歳、テロリスト
ダル・タリーン ミールの影武者
アナ・ゴメス レティシアの赤ちゃん
ベナム・パーサ 逮捕して情報を引き出す
エドウィン・スミス 42歳、カナダ人、ミールと逃げる