アンと言う名の少女2 第5話 彼女の生涯を決定した行為 The Determining Acts of Her Life

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アンと言う名の少女2
(Anne aka ANNE WITH AN”E”)
Marvin Moore (c) 2017 Northwood Anne Inc.

https://www.nhk.jp/p/anne2/ts/Y5K7QL16N3/?cid=orjp-drama-lineup

脚本/Amanda Fahey
監督/Norma Bailey

第5話 彼女の生涯を決定した行為 The Determining Acts of Her Life

【ストーリー】

時は19世紀後半のカナダ、アヴォンリーの村。

●プリンセス・エドワード島/アヴォンリー

●カスバート家

アンら友達5人は集まり羽根を使って息を吹きかけてはそれ
を飛ばして楽しむ。唇を突き出して息を吹き出す様を見た
アンはみんなの唇を評価するという。

ルビーは甘そうで魅力的。
ティリーは柔らかそう。
ジェーンは花が開きつつある薔薇の蕾み

私(アン)は自分自身のことを最悪だとし、柳の木を這う太っ
た芋虫のよう。
ジェーンはアンの唇を見て少し膨らんでいるわねという、
彼女は考え事をする時に下唇を噛む癖があるとし、しかも
いつも何かに付けては考え事をし過ぎているという。

ダイアナはあんな彼女に綺麗なピンクで水水しいという。
ダイアナのは誰もがキスしたくなるというアン。
キューピットの弓、その笑顔はどんな人も虜にするとアンは
ダイアナを褒める。

ルビーは話題を変えてプリシーとフィリップス先生はもう
キスをしたのかと問う。しかしジェーンはまだみたいだが
もうすぐそうなるという。姉さんは今クイーン学院の入学
試験勉強をしているから時々先生が教えに来るからだという。
しかしプリシーは私たちと2歳しか違わない。

ルビーは15歳までには恋人を作るとし、その相手の一人
としてギルバートを想定して考える。彼が帰ってくれば良い
のに・・・。
するとみんなからルビーは恋人を作ることばかり考えて居る
と指摘される。

ティリーはそもそもキスしているところを見た事がないとの事。
両親はそういうことをしないという。
ジェーンはリンド夫人が旦那とキスしている音を偶然に聞いた
とのこと。
「後ろ足を引きずり沼から出ようとする牛みたいな音」
と語るとみんな笑う。

自分がキスする時に変なことをしないかが心配。すべきことを
忘れるかも知れないとはダイアナだった。
決まりとかあるのか?。キスのマナーまでは教わっていない
という。

アンはゲームをしようと語る。
誰が一番ロマンチックな求愛が出来るかどうかを競うもの。
そこには「勇敢な騎士」「綺麗なお姫様」「魔法使い」
「ならず者」かだ。練習にもなると。

ダイアナが勇ましい若者役・ウィステリア王子になりきって
こういうのだというアン。

「これを落としなさい。幸運の羽根です」
「心の清い乙女が見付かります」

そんなみんなの頭上から羽根を落とすとその羽根はティリー
の上に落ちる。
ティリーには王子に向かって話すように雰囲気作りをしてと
指導するアン。

「王子が迎えに来てくれるのを待っていた。」

その台詞を聞いたアンは、女性はキスされるのを待たなければ
いけないのか?と問う。するとルビーは「当たり前だ」と
いう。しかしアンはキスしたいと思ったら私の自分からキス
をしたいと語る。

一階でお菓子作りをしていたマリラは子供達の会話が聞こえて
くるのを聞いて微笑む。

●船上

ギルバードは乗務員であるにも関わらず乗客用のデッキで
航海中の海を眺める。セバスチャンがやってくる。
彼はカナダに行くのが楽しみだと語る。
ギルバートは客の居るこんな場所に出てきて大丈夫かとし、
釜焚きに知られたら面倒になるぞと語る。
彼は一度こうして見たかったとし、この先にあるのがアヴォ
ンリーかと語る。10年の間石炭運びを続けてきて初めて見た。
これから新しい人生が始まるんだなと語る。

●登校

ダイアナとアンは何時もの場所で落ち合い、そして森の中を
通っていく。

「川って凄く陽気だ。いつも笑っている」

学校に到着する際には女子生徒はみんな合流して会話していた
がビリーとその取り巻きの二人は女生徒のスカートをめくる。

◆回想シーン
アンは孤児院に居た頃、寮で同級生からのイジメを受けて
いたことを思い出す。特に女性の上級生からはアンに対して
「不器用、ガリガリ、赤毛、ソバカスだらけの魔女」
として酷い言葉を投げかけられて「誰からも愛されない」と
言われていた。

・現実
アンは過去のトラウマも有りビリーたちに激怒する。
ダイアナはそんな彼女に男子は子供だからちょっかいを出す
のが好きなのよとして宥める。しかしそれでもアンは
スカートはめくるものではないとして語る。

●学校の授業

みんな各々授業前に会話しているとフィリップス先生は
静かにするよう命じる。
しかし生徒たち・・特にアンのグループでは昨日のダイアナ
のウィステリア王子役は上手かったと褒める。
ダイアナは演技するにあたって
「自信満々、威勢良く、強引な感じ」
を重視したことを語る。ウィステリア王子が居れば本物の
男子なんて要らないという。

その会話を聞いたジョーシーは何の話なのかとしてアンたち
の元にやってくる。
アンの家でゲームをしたこと。
女子だけでゲームをするなんてあなたたち向けだとし、
私は大人なので子供の遊びに興味は無いというジョーシー。

プリシーはフィリップス先生の元に行くと、母から勉強を
手伝ってくれていることに感謝しているという。
こっそりと手を握ってくれた時に二人きりなら良いのにと思
ったことを語る。しかし先生は少し困惑しながらも、これにて
帰るとして連れない態度を見せる。

●放課後

ジョーシーはゲームをしようとして男女生徒を集める。
ビンを回して向いた相手にキスをするゲーム。
男女交互に座り、最初にビンを回すダイアナにそれを求める。
そしてビン先が向いたのは・・ムーディ(Jacob Ursomarzo)
だった。

■感想

子供から大人になる準備段階・自我の目覚めの時期で有り、
一人の少女の数奇な運命の成長物語だという事を勘案すれば、
キスする事くらいは何でも無いように思えるが、アンも一人
の少女。異性に対する好奇心・憧れ・劣等感などに一喜一憂
しつつも色々と体験していくのは極自然な感じがする。

今の時代も過去の時代もこの手の好奇心に変わりは無い。
情報過多な今の時代の知識からすると、ここまで想像力を
働かせてキス一つに執着・固執するものがあるかどうかは
謎だが、それでも人間の成長における段取りとしては順序
よく物事が進んでいる。

元々「赤毛のアン」の細かい設定は忘れたけれど、
wikiから引用すれば、

>11歳でアヴォンリーのカスバート家に引き取られてから
>クィーン学院を卒業するまでの少女時代5年間を描いた物語

とある。

しかしこのドラマでのアンは現在14歳を過ぎた所だ。

ドラマを見ればやはり気になるのは、「性の目覚め」
今回のテーマであるが、まだ性と呼ぶには早く、幼すぎる
ような印象もあった。しかし「他人から見える自分の姿」
考えるような時期は男性よりも女性の方が早くに訪れる様に
思う。

またそれ以上に「肌や髪の毛色に見る人種問題の影」
「階級意識」「差別意識」の問題があり、近いウチに訪れる
であろう「ジェンダー」の問題もまた色んな所で足音を覗か
せる。

何時の時代もライバル意識を通してみる同性間や異性間の牽制
の構図や、自分には無いものをもって羨望から来るマウント
取りのようなイジメの構図は今の時代と比べてもシンプルな
構図として描かれる。

■人それぞれ

目立ちたい人も居るし、目立ちたくない人も居る。
個人の性格は成長と同時にどのようにしてその意識づけが
行われて、それがどのように変えられていくのか分からない
けれど、アンの中にあるトラウマ的PTSDが彼女の中に両極端
の意識を芽生えさせていた。

アンに降りかかる非情な言葉を発端にして、3度4度と
回想シーンに突入するが、どれも暗いところで同性から
いじめられるような光景がある。
アンは人と違うことに恐れないところがあるかと思えば、
やはり彼女も女の子であり、綺麗に見られたい思いが強い。

彼女の場合、異性に対する性的な求愛というよりも、
これまで愛されずに育って来た事への“永遠”なる愛情への
欠乏さから来る「嫌われたくない意識」の事が圧倒的に精神
を支配しているように思う。

ただこれはどの人に取っても同じかも知れない。
先日のエピソードの中でアンの悪い一面が出てマシューから
間違っていることを指摘された。
何度謝罪しても間違っていると言われた彼女は愛している
ものから嫌われて離れていく怖さを知っている。

しかし今回の場合どちらかというと彼女の中の怒りの部分を
刺激したところが多く、何処かで爆発してしまうのではないか
と心配したりもした。

・美男・美女

性格は除外して、

ダイアナ、ジョーシー、ジェーン、プリシーは女性の中でも
美人組だ。
ギルバート、コール、ビリー、フィリップスはイケメン組。

年長、金持ち、イギリス人はほぼ例外なく性格に問題が有る
が、ダイアナだけは別か。

プリシーは年上みたいだけど、フィリップス教師とキスを
しようとする。最初は拒むようにして交わしていった印象
もあるが、次の時には裏にコールが居るにもかかわらず
学校の一室でキスする姿が有った。
フィリップスのコールに対する態度は少し例外的に感じるの
で、どちらも同性愛的なものがあるのかも知れない。

・子供・大人

年齢だけで言えばアンたちを中心にして、彼女たちが子供で
それ以上の年齢の人は大人という形になっている。

ただし面白いことに例え大人であってもこの手の事情に詳しい
人も居れば、自分が経験することによって他人に対する
優位性を保とうとするものたちもいる。

アンが質問魔になって困るのはギルバート家の両親。
つまりマシューとマリラだ。
しかし二人共アン同様に恋愛に関しては奥手で、経験から
すれば子供の部類に入るのかも知れない。

アンは二人に夕食の際に質問をした。
「キスって何のためにするのか?」
「長き接吻は魂を吸い取る。陽射しがしずくを飲み干すように」
(テニスンの詩)

ロマンチックなキスを期待しているアンは、親鳥が子供に
エサを与えるようなキスだけはしたくないと考える。

アンと同級生であるギルバートは既に子供の枠から外れて
大人のような行動力・決断力を求められる役柄であり、
恋愛問題は除外すれば既に大人のような振る舞いである。

アンがロマンチックな行動を夢に見ている間にギルバートと
来たらセバスチャンと共に便所掃除。
「日の有る内に草を干せた」(農家のことわざ)
「馬の前に馬車を繋ぐな」

当時のトイレの匂いだけはどうにもならなかったようだ。
そもそも水洗がない時代だし、トイレに関してはイギリス
であれ衛生面では相当大変な時代を経験している。
ロシアでは現在でもトイレの数が圧倒的に少ない事はよく
指摘されることだし、水洗であるトイレである事の方が
世界的に見てもマイノリティーである。

フィリップス先生は生徒に手を出してしまう悪い側の大人
となってしまうし、プリシー、ビリーは最悪の人物だし、
上級生の感じがしてこない。
より厳しい大人としての振るまい・ルール的な指導を受けて
いた前回のエピソードのテーマからするとアンドリュース家
というのは少々問題が有って子供に間違った指導をしている
のではないかに見える。

■その他

・ボトル回し Spin the Bottle

アンが行ったのは羽根を使って落ちた人物に権利を与える
ものだった。しかしジョーシーは学校に行くと男女を集めて
ボトル回しのゲームを行う。ボトルを回したものがボトルの
指した人物にキスをするというシンプルなゲームだが、
アメリカのドラマを見ていると時々見かけるゲームである。

・アンの心理状況を現す森に対する感情

森は色んな顔を持っている。
怖いとき、綺麗なとき、寒いとき、心地よいとき。
アンは「樹に生まれ変わりたい」としていた。
木の葉を自分の赤毛との違いに例えたつもりだったが、
冬には落葉として枝から無くなってしまうので、その考えを
訂正する。

・マリラとレイチェルの関係

二人の関係は随分と落ち着いてきた感じもする。
シーズン1の頃のレイチェルはお節介が過ぎたし、詮索好き
で嫌なおばさんに見えた。しかしシーズン2にはマリラとの
関係は本当に良好に見える。

秘密のレシピ(すももパイ)を教える代わりに助言を求めに
来た。

「親としての責任を果たすしか無い」
「世の中の決まりを教えなければいけない。」

それにしてもレイチェルは10人も子育てしていたとは凄いね。

マリラは過去ジョン・ブライスと恋愛関係にあったが、
その時のことを思い出したのか。

・行商人

またしても現れた行商人。
今回は髪の毛を染める染料をくれてやけに気前がいいなと
思って居たら、アンの赤毛は緑色に染まってしまった。

・言葉の凶器

「変人扱い」されたアン。そしてコールはそんなアンと同様に
自分のことを「普通じゃない」として語る。
凡人では無く非凡だからこその芸術家としての才能を手にし
たコール。
そしてアンには並外れた想像力を手に入れた。

アンはダイアナの美貌を羨望し、ダイアナはアンの頭の良さ
に嫉妬する。

しかしギルバートからの手紙が届いた際、ミス・アン・シャ
ーリー・カスバートと言う宛名で届いた。そのMissという言葉
に相当喜んでいた。

マリラはアンの事を励ます際に、
「天の恵みよ、美しさより大事なものを見つけるチャンスを
与えられてる」

コールはジョーシーから呼び出されてルールを無視してキス
しても良いと言われる。それとも「女の子が嫌いか?」と指摘
され「君が嫌いだ」と断る。

「キスしろ変人」扱いされたアン。回想シーンの中でも上級生
に似たようなイジメを受けていた。その際Jane Eyreの本
捨てられた?

・髪の毛!!

アンの髪の毛の色が緑色になったが果たしてマリラはそれに
ハサミを入れたのか。

リボンの結び方に関してコールは詳しくとても上手く結んで
いた。

■使用された曲

・Ahead by a Century by Tragically Hip

■出演者

アン・シャーリー (Amybeth McNulty) 13歳、孤児
マリラ・カスバート (Geraldine James) 妹
マシュー・カスバート (R.H. Thomson) 兄、牧場主
ダイアナ・バリー (Dalila Bela) アンの親友
レイチェル・リンド (Corrine Koslo) カスバート家のお隣
ジェリー・ベイナード (Aymeric Jett Montaz) カスバート家の農場のお手伝い

ギルバート・ブライス (Lucas Jade Zumann) 生徒・イケメン
セバスチャン・ラクロワ (Dalmar Abuzeid) “バッシュ”トリニダード出身
Mr.ウィリアム・バリー (Jonathan Holmes) 地元の金持ち
Mrs.エリザ・バリー (Helen Johns) アンの見極め
トーマス・リンド (Philip Williams) マリラの友人・隣人

コール・マッケンジー (Cory Gruter-Andrew) アンの同級生
ジョーシー・パイ (Miranda McKeon) 生徒
ルビー・ギリス (Kyla Matthews) アンの友達
ティリー・バルター (Glenna Walters) 生徒・太い
ジェーン・アンドリュース (Lia Pappas-Kemps) アンの友達
Mr.フィリップス (Stephen Tracey) 教師
ビリー・アンドリュース (Christian Martyn) 生徒、意地悪
プリシー・アンドリュース (Ella Jonas Farlinger) 生徒
Mrs.パイ (Trenna Keating) ジョージーの母
(David Frisch) 行商人、毛染めをくれる
(Kyle Meagher) ビリーの友達
(Daimen Landori-Hoffman) ビリーの友達
ムーディ・スパージョン (Jacob Ursomarzo) 太った生徒
チャーリー・スローン (Jacob Horsley) 少し天然パーマの生徒
(Alexandra Floras-Matic) 年長少女
(Avery Trask) 女性
(Zoe McGarry) 女性
(James McDougall) 厩務員
(Katie Advani) Anne Acting Double

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