[N] アンと言う名の少女 第1話 運命はプレゼンで決まる(ええっ)

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アンと言う名の少女
(Anne aka ANNE WITH AN”E”)
Marvin Moore (c) 2017 Northwood Anne Inc.

https://www.nhk.jp/p/anne/ts/37R5MJZ1WZ/

製作/Moira Walley-Beckett
脚本/Niki Caro
監督/Moira Walley-Beckett

第1話 運命は自分で決める (前編)
Your Will Shall Decide Your Destiny

【ストーリー】

馬を走らせるマシュー・カスバート (R.H. Thomson)は、遠く
で汽車の汽笛が鳴るのを目にする。

その少し前・・

マシューの妹・マリラ(Geraldine James)は背広を着て靴を
磨く兄に急がないと汽車が到着するよと語る。決めたからには
最善を望むこと。頼んだ従順な男の子をスペンサ
ー(Martha Girvin)が連れてきてくれると良いが・・。
そして兄の農場を手伝って欲しいと考えて居た。

・食事

マリラは兄が元気が無いことを知り声を掛ける。
未だに兄は養子を取ることに迷っているようだった。
妹は兄さんが決めたことで冬中に話し合って決めたんだと
語る。
食事後にすぐに迎えに行ってきてと語り、噂好きのレイチェル
・リンド (Corrine Koslo)は必ず探りに来るハズだと。

●汽車

走行中の汽車にはアン・シャーリー(Amybeth McNulty)が
スペンサー夫人と共に乗っていた。赤ん坊が泣いているのを
耳にするとアンは悲しい記憶が蘇る。
これまで養女として育てられてきたハモンド
夫人(Edie Inksetter)の家には8人の子が居てその子育てに
奔走させられる内に手一杯になって”役立たず”呼ばわり。
更に夫が帰ってきたらお仕置きをするという。

スペンサー夫人はそんなアンの様子を気に掛ける。
「思い出」よりも「想像」するのが好きだというアンは、
どうして嫌な思い出はしつこく蘇るのかと語る。

『周りの全ての人があなたを悪人と見なしてもあなたが良心
に従って罪の無いことを示せば誰かが救ってくれる』
(Jane Eyre著・「ジェーン・エア」より)

アンはグリーン・ゲイブルズについて質問して良いかと
夫人に尋ねる。
「カスバート兄妹が独身なのはどうしてなのか?」
しかしスペンサー夫人はそれは立ち入りすぎだと語る。

ブライトリヴァー駅の外のベンチで一人で待つアン。

一方マシューもBright River HOTEL (T.J.Wiggins所有)に
来ていた。二人の女性(Avery Trask)(Zoe McGarry)と目が
合う中、馬を預けると、マシューは急いで駅に向かう。
そしてそこで座っているアンを通り過ぎて駅長(Ian Clark)
から話を聞く。すると駅長は目的の子は外にいるという。
変わった子だとしスペンサー夫人が連れて来たので間違いない
という。孤児院から男の子を連れてくるハズなのにどういう
ことなのか。駅長は話してみればどうか?と。

アンは駅前に咲いている真っ白な桜の木を見つめていた。
マシューに声を掛けられると、握手しながらアンは
夜になっても来なければ桜の木の上で寝ようと思って居た
という。私を見てガッカリしたのか?そう尋ねると、アンは
確かに器量は良くないし痩せているが頑丈だとアピール。
引き取ってくれることを感謝するという。

呆気にとられながらもマシューは自宅に向けて馬を走らせる。
アンは馬車の上でもずっと一人おしゃべりをしていた。
まるで物語に出てくる人たち。静かな土地で慎ましく
暮らしていること。働き者の二人が子供を欲しがっている。
どこにも負けない良い娘になる自信があるというアン。

心に誓ったこと。言いつけを守ってお行儀良くしながら元気に
振る舞い家の中を明るくするという。
今まで大人だけで暮らしていたから「想像を広げる子供」
居たら楽しいでしょ?と。
娘が欲しかったのか?と改めて尋ねるアン。
ある本に書いてあったこと。

『娘というものが大人になれば親友になれる』と。

そして・・

『私は今この壮麗な風景にウットリしています』とアンは
語る。

彼女はまだ名前の無い雌馬に”ベル”という名前をつける。
そして通り過ぎる景色を見て・・

「並木道」 = 「喜びの白い道」
「バリーの池」 = 「輝きの湖」

と名付けるのだった。

■感想

NHKで始まったドラマ。
日曜日の23時枠なので見るのは火曜日になるかな。

凄いのはNETFLIXとCANADAのテレビ局製作のドラマをNHKで
放送していることか。その分見逃した時にはNETFLIXで
見られる甘い誘惑によって意外と定期更新となるかは
分からない。2020年現在シーズン3で終了しているようだ。

内容は「赤毛のアン」のドラマ化で、幼い頃アニメで見たし
本でも読んでいる。アン・シャーリーの人物像はとにかく
想像力・表現力が豊かで感受性は人一倍のものを持つ。
それが彼女の持つスキル・利点・個性であるが、裏を返せば
厳しい環境で育って来たからこそのものがあり、それを
想像させ、そうならざるを得なかったという影の部分が
見え隠れしている。

幼少期に見たアンの印象は考えが浅かったこともあってか
ここまで辛い背景があるということを知らなかった。
時折重要な場面でフラッシュバックするシーンが
あるがそれはどれも辛いものだ。現在13歳にして、それより
も幼い頃のものであり、辛い思いを経験しているの
だから涙を誘う。
よく虐待された子供は、別の人格を作って辛い現実から
逃避するなんてことが言われるけど、それが精神的・心理的
に本当に存在するのかはともかく、上述した様にしてアンは
そのスキルを身につけるべくして身につけたという事なの
かも知れない。

因みにCANADAでは昔『アボンリーへの道』(Road to Avonlea)
を放送していて全7シーズンの放送だった。NHKでも放送され
ていたが私も途切れ途切れだけどVHSにシーズン7までを
録画してある(笑)。この時のアンは11歳だった。

■アンの魅力

カスバート家は男児の養子を求めている。
それは自宅の家業とも言える農場を手伝わせる為のもの。
男児ではないので要らないというカスバート家。
特にマリラは要らないとの思いが強い。
兄のマシューは自宅に帰宅するまでの間に彼女の魅力の
一部を知ってしまい、マリラも語っていたが”トークの魔法”
にかけられてしまったかのようだ。

彼女は色んなものを見聞きしては、どんな事にも新鮮に物事
を捉えている。
負の状況を上手く楽しい状況に転化する方法を知っている
様だ。

昔Formula1のドライバーにMichael Schumacherというドイツ
の選手がいた。残念ながらスキー事故によって現状がどうな
っているのかはマスコミに伏せられているが、この人は
Ayrton Sennaにも劣らない程の実力を持っていて優勝回数を
重ねていたが、それでも毎回無邪気なまでに喜びを表現して
まるで初めて優勝したかのようなリアクションを取っていた。

駅に着いた時にこの町に咲く白い桜の木に感動を覚え、
桜の木は並木道や自宅の窓からも見られる。
その白い花を彼女はレース/ウェディングドレスとして想像
しては喜びを覚える。

またカナダガンを目にしてその習性に目を付けた。
ロマンチックな鳥でつがいは一生を添い遂げる。

「家」は彼女が求める象徴的なものの様だ。
家と言うよりも「家族」かも知れないが、その単語だけで
酔いしれる事が出来る。

・感受性の強さが時に災いを招く

マリラもマシューも実際にはアンを歓迎していた訳では無い
と判明しアンは失望する。
夕食も食欲が失せたとして食べずにベッドでは一晩中涙を
流す。今の私ではチョコレートキャラメルでも食べられない
と来たもんだ。

翌朝、窓から見える白いサクラの木を以て、その光景を
目に焼き付ける。
そして自分が王女で、切妻屋根の部屋を教会の塔のてっぺん
の祈り部屋だと想像していた。

彼女の魅力でも有るネバーギブアップ精神が働き、自分が
働ける人物だとアピールする。

・当時の事情

原作が発表されたのは1908年。
カナダの女性作家 L・M・モンゴメリーによるもの。
汽車が走っていたことからもそれとなく時代性を感じさせる。

アン・シャーリーが実在するかどうかはよく知らなかった
が、カナダへの旅行番組の中でプリンス・エドワード島に
実際に原作者が住んでいたとされる建造物が保存され
観光地となっているのを目にしたことがある。

会話の中で隣人のレイチェルは、

「イギリス、アメリカではなくノバスコシア生まれの子
なら私たちとそう変わらない」「ロンドンのホームレス
の子とかフランス人じゃないなら良い」

と言っていたことからあまりこれらの地域の子は人気が
無かった様子。

アメリカのドラマを見れば大抵金持ちの邸宅では、お手
伝いを雇うならアジア人が働き者だとしてお勧めだとされる。

・何故カスバートの二人は独身なのか

これは汽車の中でアンがスペンサー夫人に質問していた事。

アンが家を出て行くことになった際に部屋の中を見て回る
と階段の所に家族写真がある。そこには3人の写真が写って
いた。これが誰に該当しているのか。

カナダで撮影されていた「Once Upon a Time」でも「家族」
とか「子供の想像力」というのは重要な要素になっていた
ことがある。

・アンとは誰なのか

初めてカスバート家についた際に名前を尋ねられる。
ただし既にアンは自分が不要の人物だと知った後なので
かなり投げやりにはなっていた。

コーデリアとかペネロペと語るも、マリアからは否定され
る。
「アンという平凡な名前」と自ら語り、その後には
「綴りの最後にEがつくと思って呼んで欲しい。Eがつく方が
立派に見える」

「ANN = ANN”E”」と呼んで欲しいみたい。

馬の名前がついていなかったのでアンはベルと付けて
いたよね。

両親はウォルター・シャーリーとバーサ・シャーリー。
結婚したばかりで貧しい暮らしをしていたが、アンが三ヶ月
の頃に熱病で亡くなったという。

しかし彼女は赤毛ということに相当なコンプレックスを
持っている様子。今も昔も日本は赤毛に耐性が無いが
イメージ的には赤毛の人はみんな美男・美女って感じが
する。「CSI:MIAMI」のDavid Caruso演じるHoratio Caine
は赤毛だ(ってそこを引き合いに出すか?)

「夢がまた消えた。我が人生は夢の葬られた墓場」

・アンの落馬

突然野犬が馬の前に現れるとバートは驚いてしまい、
そしてアンは落馬する。しかしアンは全く動ぜないで
犬を追い払い、そして馬を落ち着かせた。
まるで野生の少女「ティッピ」かと思わせる程だ。

しかしそこでアンは自らの境遇をマリラに話す。
少しずつマリラにとっては気の毒に感じてきたか!?

・フラッシュバックの連鎖

興味深い連鎖・繋がりがある。
アンはスペンサー夫人の元に連れて行かれると、マリラは
彼女を孤児院に送り返して欲しいと語る。
しかし次の養子先が見つかりブルエット夫人
(Michelle Giroux)の元に連れて行く。綺麗な方だが語りは
相当キツイ。そして何よりも子だくさんの家であり、これ
はアンがマリラに馬車の中で聞かせたハモンド夫人の家族
と同じなのだ。

ハモンドの夫はアンを虐待する際に心臓を抑えて倒れて
そのままこの世の人では無くなった。

実はマシューは心臓が悪い
ハモンドの夫もそれで倒れて亡くなったが・・
妹のマリラが一人になっても寂しくないようにお喋りな
アンのことにも興味を持ったのでは無いか。

「娘というものが大人になれば親友になれる」
「今まで大人だけで暮らしていたから想像の翼を広げる
子供が居たら楽しいでしょ」

マリラさんって人一倍プライドとか家柄とか気にする印象
があるんだよな。(アニメ版の記憶だけど(^o^;))

■出演者

アン・シャーリー (Amybeth McNulty) 13歳、孤児
マリラ・カスバート (Geraldine James) 妹
マシュー・カスバート (R.H. Thomson) 兄、牧場主
ダイアナ・バリー (Dalila Bela) アンの親友
レイチェル・リンド (Corrine Koslo) カスバート家のお隣
トーマス・リンド (Philip Williams)
ジェリー・ベイナード (Aymeric Jett Montaz) カスバート家の農場のお手伝い
— (Ian Clark) 駅長
Mrs.ハモンド (Edie Inksetter) 子沢山。アン
Mr.ハモンド (Timothy Mooney) ハモンド家の主人。死亡
Mrs.スペンサー (Martha Girvin) 孤児院とカスバート家を結ぶ
Mr.ウィリアム・バリー (Jonathan Holmes)
(Avery Trask) 少女A
(Zoe McGarry) 少女B
Mrs.ブルエット (Michelle Giroux) 弟ロバート、孫ナンシー
Mrs.エリザ・バリー (Helen Johns)
— (Sarah Dodd) 寮長
(Helene Robbie) エレガントな女性
(Alexandra Floras-Matic) 年を取った女性
(Dan Warry-Smith) 厩舎を担当
ミニー・メイ・バリー (Ryan Kiera Armstrong)
ウォルター・シャーリー
バーサ・シャーリー

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