アンと言う名の少女3
(Anne aka ANNE WITH AN”E”)
Marvin Moore (c) 2017 Northwood Anne Inc.
https://www.nhk.jp/p/anne3/ts/L532PR48ZY/
脚本/Moira Walley-Beckett
監督/Anne Wheeler
第1話 知りたい秘密
A Secret Which I Desired to Divine
【ストーリー】
時は19世紀後半のカナダ、アヴォンリーの村。
●これまでのストーリー
ナサニエルとダンロップという二人の詐欺師がプリンセス・
エドワード島へ来る。彼らはこの土地には金塊が採れる可能
性が高く、その為には検査が必要だとして、高額の検査料を
奪い取り逃げる作戦だった。賛同するものたちは金を奪われ
そしてそれに興味が無いものたちは何とか被害を免れる。
ギルバートは船に乗り旅に出ていた。アンからの手紙を
アヴォンリーに帰る船の上で見る。ギルバートの隣には一緒に
農場を手伝ってくれるというトリニダード出身のセバスチャン
の姿が有った。
アンは髪の毛にコンプレックスがあり、一度は行商から
購入した毛染めを使い派手な色の髪の毛になってしまった事も
ある。そのせいでショート髪に切り学校に行く事になる。
「新入生男子」と先生に言われ笑われものにされたアンは
他人の不幸を喜ぶ人が多い事に失望。
運が悪いことにギルバートが帰国して学校に登校していた日
でも有った。
しかしそこで初めて彼女は有色人種のセバスチャンと逢い、
握手する。
コールは自分の性別で悩む中、アンは先生に相談したことに
より彼の居場所を結果的に奪ってしまう。
「独特」「変人」「非凡」など彼の状況を現す色んな言葉が
飛び出す中、同じ悩みを享受してきたジョセフィンを頼りに
シャーロット・タウンに向かい、そして彼はそこに滞在する
ことになる。
フィリップス教師はプリシーと結婚することが決まり、
いざ結婚式になるが、プレシーは彼の価値観に合わず、結婚
は一方的に破談となる。
ステイシー先生の授業方法や衣装についてこれまでにない
奔放な性格を持った生活に町の人たちは心配になり、公会堂
で集会が開かれる。
「こういう時、英雄ならば何をするか。」「先生を救おう」
と言うことでアンを中心としてステイシー先生から教わった
ことを集会で披露する。
「今までと違うからといって悪いことでは無い」
セバスチャンはボグ地区に住むメアリーと出会う。
愛についても学んでいく。人それぞれ感じ方、生き方の形は
あるが愛する人と人生を送ることはどんな形でアレ間違いでは
ない。そういうと二人は結婚する。
ギルバートは医師を目指しながらセバスチャンと農場を管理し、
アンはステイシー先生の様な先生になりたいとしてそれを
目指すことを決める。
●プリンセス・エドワード島/アヴォンリー
雪の中馬のベルを走らせ、森の中を通る。松ぼっくりは木の
子供で、母親と娘・・家族だという。この辺の木は同じルーツ
を持っている。家系図がハッキリしているとはどんな感じなの
か。誰と繋がっているか分かる・・あなた(ベル)はもうすぐ
分かるのよねとし、赤ちゃんの名前を考えないといけないと
いう。
●課外
男子生徒たちは氷の上でホッケーをしていた。
ルビーはギルバートを応援する。ジョーシーはみんなの上手さ
に驚く。ティリーは寒さに凍える。
アンは観戦しているルビーに対して試合の記事が担当だろうと
して試合経過やスコアを書いていないことを注意する。
しかしたかが学校新聞でありデイリー・テレグラフじゃない
としてジョーシーは記事など必要は無いという。
そもそも読者はここに居て試合を見ているからだと。
ティリーによるとルビーは誰かさん(ギルバート)を目で追って
いるだけみたいだという。
ビリーはジョーシーと関係が急速に接近していた。
ビリーがジョーシーに雪をかけていきじゃれ合う姿を見て
ジェシーは語る。
「私は我慢しなければならない。ジョーシーが義理の姉に
なることを・・」(Jane)
アンは私が記事を書くとし各チームのキャプテンは誰なのかと
尋ねるが、まるで誰も理解していなかった。
ムーディはダイアナを意識して見ていた。
ジョーシーはムーディにチャンスをあげないのかとダイアナに
尋ねる。ダイアナはウチの両親が許してくれないという。
ジョーシーはそんなダイアナな嫌みを語る。
「金持ちは牧師と結婚出来ないのね」と。
ギルバートがアンたちの元にやってくる。
記事を書くのはルビーじゃないのかと問うギルバート。
誰かさんのせいで記事どころではないというティリー。
ルビーはギルバートが去った後、私を見てにっこりしたと語る
もジョーシーからは思い込みだと言われる。
そこに何者かがやってくる。
ホッケーのスティックの注文を届けに来た原住民のミクマク族
だった。注文したものはそれを受け取る。ギルバートもまた
カクウェット(Kiawentiio)とその父・アルク (Brandon Oakes)
に新たに注文する。金を差し出すが彼は半分の金額を受け取る。
アンはそんなカクウェットに対して、ミクマク族の事を記事に
したい旨を語る。記事とは質問して他人が読めるように新聞に
すること。読んだ人がスティックを注文するかも知れない。
カクウェットは現地語しか話せない父に通訳する。
そこにビリーがやってきて注文するが、あまりにも傲慢な態度
に呆れる。ビリーは「わきまえろ、インディアン!」と語ると
アルクは傲慢な人間には売らないとして金を投げ返す。
アンはそんなビリーの無礼を謝罪。
そしてアンはお宅に伺ってもいいかを尋ねると了承される。
しかし遠いところだとし、道順を教えてくれるが・・・
■感想
シーズン3の放送が始まりました。
週に一度なのでゆっくりと見られるのではありますが、シーズン
跨ぎに於いて連投するというのは意外です。
1週間休みがあれば本やアニメ版をチェック出来たのになと思う
と少々残念。現在ただでさえ仕事(& GAME(オイ))も忙しい為に
なかなか追いつけずにいます(+_+;
今回原住民(ミクマク族)の村が出て新しい世界が広がりました
が、あくまで記憶の域ですが、アニメ版では出てこなかった
気がしますがどうだったのでしょうか。
私はこのシーズンで一番懸念しているのは、カスバート家の健康
問題です。シーズン2でも現れていましたが、マシューは
心臓が悪く、マリラは目が悪いのです。
多少物語の流れも知っていることも有って心配です。
二人共それ相応の年齢にあるというところに連動して子供である
アンが大きく成長していく過程は、人類の普遍の流れとはいえ、
喜ばしいのだか悲しいのだかよく分からなくなりますね。
今回ドラマを見ているとアンがちょうど15歳から16歳になる設定
でした。誕生日のサプライズは十二分な程に行われてお腹いっ
ぱいな程でしたが、アニメ版では15歳になった頃にアンの容姿が
変わります。一番最初にこの家に着てきた服が小さいことに
気がついてマリラはアンと身長比べなどをするのですが、
マリラは当初アンの受け入れを拒否していた事を想像したり
してちょっぴりしんみりと来るシーンが有るのです。
そして最初にアンと逢ったシーンの象徴として帽子がイメージに
残っている様で、今回は帽子型のネックレスのプレゼントが
サプライズに有ります。
それにしても変わる人は変わるもので、レイチェルはステイシー
との関係が急速に関係修復して、一緒に出かける仲になります。
レイチェルは独身男を多く知っているので彼女との仲を取り持と
うとしているかの様です。
元々ステイシーは独身を貫いた訳では無く、カナダガンのように
「つがいは添い遂げる」的な夫が居ましたが、病気で亡くして
一年間は涙して暮らしたそうです。
■色々と起きたこと
・恋愛のベクトル
マウントの取り合いが凄いですね。
学校の掲示板に『お知らせ版』が復活します。
この掲示板には逐一誰が誰と居たのかが匿名で書かれる為に
誰が付き合っているか分かるというものです。
これを復活させようとしたのがジョーシーで、彼女はビリーに
もう一度家まで送らせることが出来たならば母親からは交際を
認めることを言われます。マーガレットという同級生もビリー
に気がある為に先手を打ってビリーは私のものだと主張する
作戦に出ようとします。
恋愛のベクトルの流れは大体こんな感じです。
ジョーシー -> ビリー
ルディ -> ギルバート
ムーディ -> ダイアナ
ジェリー -> ダイアナ
チャーリー -> アン
アン <-> ギルバート
二人のポール -> ティリー
面白かったのはジェーンがジョーシーが自ら書いたものを
見破ってしまいジョーシーが恥をかくシーンでしょうか。
「試合後、ビリーがジョーシーを送った」(written by Josie)
「よく言うわ、書いたのはあなたでしょ」(Jane)
しかし複雑なのは親友の掟を破り、ルディが好きだと知りつつ
言い出すことが出来ずに居るアンの状況ですね。
アンとギルバートが良い感じの関係になるも、アンはギルバート
にルディを押していくしかない状況です。
放課後にはアンが何かを言おうとして顔を近づけていたシーン
も有ったけど、これはギルバートから言わないと難しいことに
なりそうです。
ルビーは相思相愛だと思って居るみたいですけど、意外と
おめでたい性格なのかも。
・原住民ミクマク族との出会い
原住民の村を訪れるシーンが有ります。
相変わらず傲慢なビリーは成長していないようで、年上の相手
に対して酷い言葉を浴びせます。
汽車が出来てハンターが増えた為に彼らは食べるものが無くな
っています。実はこの当時にカーモディまで汽車の発着駅が
延長している影響もあったりするのかも。ドラマでは言及は
有りませんでしたが。
色々と現地の言葉が飛び出しました。
名前は体を表すという事で、アンが最初に質問したのは名前
でした。アルクが連れている娘のカクウェットとのやりとり
で、名前の意味は「海の星」。
カクウェットはアンの名前を名付けるとしたら「メルキタウラ
ムン(勇敢に心)」と名付けました。
互いに言語は多少のコミュニケーションには困らない程度ですが
はっきりとは理解していません。
他にもチガーシェ(ヤマアラシに似た形の意味)
ヴィグワム(家)など。
彼らの村に行った時にはカクウェットの母から美しい赤毛を
褒められました。髪の毛を編んでもらいましたが、マリラは
異教徒みたいだと語ります。
この村ではホッケーのラケットもそうですが、編み物のバスケ
ットは出来がよく、マリラは原住民を怖がっている様でしたが
この籠だけは褒めていました。
・自分のルーツ
アンはミクマク族の村で「家族は現地語でなんと言うのか」
という質問をしました。
「ウラ・ナー・ニグマ」(似ているもの同士が繋がっている)
という意味で、アンの髪の毛が余程気に入ったのか、彼女は
家族も炎の髪の毛なのかという質問を逆にして来ました。
また学校の授業に於いて家系図の事が話し合われ、孤児である
アンは分からないことを告げます。
そこからアンはノバスコシア孤児院を通せば産みの両親が
分かるのでは無いかと考えました。
思い切ってそのことを誕生日に育ての両親であるマシューと
マリラに告げると、流石に寂しそうな顔をしながらもマシュー
はアンが望むならば・・と即断に近い返事をし、マリラは一拍
置くような感じでオーケーサインを出します。
・アンの誕生日(16歳)
アンは目覚めると凄く気持ちの良い朝を迎えました。
マリラに呼び出されて下に降りてくるけど誕生日の用意が
まるでしていない。もちろんサプライズで、もの凄く素敵な
ケーキとプレゼントの50セント硬貨、帽子柄のついたネックレス
をもらう。
「マシューはアンの事になると際限がない」
・アンの誕生日(16歳) PART2
更にサプライズの二つ目は、ダイアナが尋ねてくる。
ミニー・メイが倒れたのでかつて助けてくれたようにアンに
家に来てまた助けて欲しいというもの。
もちろん女友達全員が集まって居て誕生日のパーティー。
「私は心を開いて物事を探求する勇敢な女性として冒険を
添い遂げると誓う」
・近い将来への道
16歳というと女性は結婚適齢期と呼ばれていた時代なのでし
ょうかね。学生のプリシーが先生と結婚しようとしていた
くらいですから。
多くの人は家族の仕事を引き継ぐものだろうけど、クイーン
学院に進むものも多い。その人たちはアヴォンリー学校に
残って受験勉強。
しかしダイアナだけは花嫁修業と称してフランスの特別なマナー
の学院に通うみたいだ。
フランスと言えばジェリーがそのルーツに当たるみたいだけど
何か繋がっていくことはあるんですかね。
意外と可能性が広がったのはアンかな。
学校新聞を近いウチ学校の枠を越えて町中に配ろうとしている。
貴社の記者が汽車で帰社する。・・・ではないですけど記者
としての一面・可能性も出てきたのではないかと。ただし現在
はクイーン学院を経由して教師になるのが夢と語っている。
そして両親を探す旅。
全能の父なる神に誓いを立てていたけど、これってアニメ版だ
とこの家に来た時に語っていた台詞のようにも思う。
ギルバートは上述した様にセバスチャンと共同農園を開きつつ
医者になる為の勉強をするとか。
アンとダイアナ、二人が引き離されるまで183日。
「あなたが唯一の親友だと誓います。何時までも・・」
■その他
・印刷機が学校に来る可能性(ただし壊れているので直す必要あり)
・ダイアナの家系図
「祖父の家系図を見ると1303年まで遡れる
そうで、その年、祖先のペングローブ卿がイングランド代表と
してスコットランドと平和協定の話し合いをし、彼の娘の
シャーロットがカンタベリー伯爵と結婚した為にケンジントン
宮殿の方々は遠い親戚だ」
・「お前は暴君で有り悩みの種だ。」
ジェリーがマリラの前でタイミング悪く放った言葉。
フランケンシュタインを読んでいたのでその台詞でした。
・両親捜しの旅という頃になって、ウォルターとバーサという
名前が出てきた。二人は死んだものだとしていたけどまだ生きて
いるのか!?
・セバスチャンとメアリーの間に赤ちゃん誕生。名前は
デルフィーヌ。
・家族・血縁者同士は似ているという。そこでアンはマシュー
とマリラを観察すると食べ方はそっくり。意外と品が無い様な
感じも受けたけどね。
・今までビリーの友達A、Bだった人物にはポールという名前が
ついていた。
■使用された曲
・Ahead by a Century by Tragically Hip
■出演者
アン・シャーリー (Amybeth McNulty) 13歳、孤児
マリラ・カスバート (Geraldine James) 妹
マシュー・カスバート (R.H. Thomson) 兄、牧場主
ダイアナ・バリー (Dalila Bela) アンの親友
レイチェル・リンド (Corrine Koslo) カスバート家のお隣
ジェリー・ベイナード (Aymeric Jett Montaz) カスバート家の農場のお手伝い
ミュリエル・ステイシー (Joanna Douglas) 教師
ギルバート・ブライス (Lucas Jade Zumann) 生徒・イケメン
メアリー・ラクロア (Cara Ricketts) ボグ地区・クリーニング店
セバスチャン・ラクロワ (Dalmar Abuzeid) “バッシュ”トリニダード出身
Mr.ウィリアム・バリー (Jonathan Holmes) 地元の金持ち
Mrs.エリザ・バリー (Helen Johns) アンの見極め
トーマス・リンド (Philip Williams) マリラの友人・隣人
Mrs.アンドリュース(Janet Porter) 母
ハーモン・アンドリュース (David Ingram) 父
Mrs.マッケンジー (Tammy Isbell) コールの母、農場を手伝って
Mrs.パイ (Trenna Keating) ジョーシーの母
Mrs.スパージョン (Deborah Tennant) ムーディの母
Mrs.モリソン (Krystina Bojanowski) 母
Mrs.マクファーソン (Ashley Magwood) 母
ジョーシー・パイ (Miranda McKeon) 生徒
ルビー・ギリス (Kyla Matthews) アンの友達
ティリー・バルター (Glenna Walters) 生徒・太い
ジェーン・アンドリュース (Lia Pappas-Kemps) アンの友達
ビリー・アンドリュース (Christian Martyn) 生徒、意地悪
プリシー・アンドリュース (Ella Jonas Farlinger) 生徒
ムーディ・スパージョン (Jacob Ursomarzo) 太った生徒
チャーリー・スローン (Jacob Horsley) 少し天然パーマの生徒
ミニー・メイ・バリー (Ryan Kiera Armstrong) 次女
ポール・M (Kyle Meagher) ビリーの友達
ポール・L (Daimen Landori-Hoffma) ビリーの友達
アルク (Brandon Oakes) 父
カクウェット (Kiawentiio) 娘
Oqwatnuk (Dana Solomon) アルクのパートナー
シプ (Wesley French)
キプ Kitpu (Michael Podemsk) 息子
ミミケジMimikej (Alora Maracle-Asham) 娘
デルフィーヌ () セバスチャンとメアリーの娘