アンと言う名の少女3 ANNE 第2話 内なる魂の叫び

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アンと言う名の少女3
(Anne aka ANNE WITH AN”E”)
Marvin Moore (c) 2017 Northwood Anne Inc.

https://www.nhk.jp/p/anne3/ts/L532PR48ZY/

脚本/Jane Maggs
監督/Kim Nguyen

第2話 内なる魂の叫び
There Is Something at Work in My Soul Which I Do Not Understand

【ストーリー】

時は19世紀後半のカナダ、プリンセス・エドワード島
アヴォンリーの村。アン16歳

●カスバート家

・馬車でBright River駅に向かう途中

アンは自分のルーツを知りたくなり、自分が育てられたノバス
コシアにあるセントオールバンズ孤児院(St.ALBANS ORPHANAGE)
で両親の情報を聞きに行こうと考えて居た。
マリラとマシューの了承を得て行くが、マリラは色々とアンの
事が心配で落ち着かない。
「知らない人とは話さない」「どんな誘いにも乗らない」
「ギルバートから離れないで」
というマリラ。

駅員のアーガス(Ian D. Clark)と会うマシュー。

マリラはアンに最後の確認。
「忘れ物はしていないわね?」「帰りの汽車賃とフェリーの
往復の乗車賃は持ったのか。」

慣れない土地で足止めを食らったら大変だという。
人は身なりで判断される。見くびられたら何をされるのか。
今までに何度も汽車に乗っているし、冒険には慣れっこだ
というアン。
マリラは食べ物を買う金を渡し、あなたは夢中になると食事
も忘れるとし、気づかないウチに衰弱して転んでドブに顔を
突っ込んでしまうと語る。
アンはそんなに心配なのに家族について調べに行くことを
許してくれてありがとう。何か発見があったり私の過去の
空白部分が埋まるハズだという。ギルバートに対して付き添い
は助かったと語る。しかしギルバートは毎週通っているし
決してドブには近づけませんからと語る。

一方Bright River駅。
貨物車にはイライジャが乗っていた(Araya Mengesha)。
そして降りると駅員(Todd Campbell)から切符を見せるよう
要求されると彼は軽い身のこなしで逃げてしまう。

●汽車の中

ギルバートはアンに対して、君は大切にされているねと語る。
心配し過ぎだというアン。しかしギルバートは君の付き添いは
嫌ではないという。しかしアンはそんな彼に私が嫌なのだ
という。自分の身は守れるし、あなたは事情も知らない・・
自分のルーツを探る大事な旅だとし、あなたなんか要らない
という。ギルバートはそれが『お知らせ』なのかとし、
受け取ったと語る。アンはそんなつもりではなかったのだと
言うが・・

・帰りの馬車 (マリラ&マシュー)

マリラに心配が増えないのを祈るというマシューだが、
それでもそれは自然なことだという。子供が自分のルーツを
知りたがること。何か分かれば満足するだろとし、もしも
あの子の遠い親戚が見付かったとしても・・と言うが、
マリラはマシューの会話が不快にであり、途中で馬車で
降りて歩いて帰るという。これからステイシー先生を乗せる
のだろうというが・・

ステイシー先生を乗せるとマシューに二人で行きましょうとし
新聞の為の『印刷機』が待っているという。

・馬車が林を通る。(ステイシー&マシュー)

クロッカスが見事に咲き、春の知らせである事を告げるもの、
新しい季節が来るとワクワクしないかと問うステイシー。
人生は厳しいもの。辛いことも起きる。だけど季節が変わる
ことで気持ちも切り替えられるし、可能性を信じて前向き
になれる。農家として季節の変化をどう感じますか?と問われ
マシューは困惑する。
印刷機を直して使えれば子供たちが手首を痛める心配が無く
なる。最近読者が増えているのはアンのお陰だ。と。
『ミクマク族の記事』を是非読んで欲しいことを語る。
アヴォンリーは詩の世界そのもの。アンからは心が通じ合うと
言われているという。私は都会暮らしが長く便利なのは確か
だず・・

●ブライス家

メアリーは娘のデルフィーヌに子守歌を口ずさむ。

『庭に咲き誇るスズランがリンリンと素敵な音色を奏でる。
精霊たちが歌っているんだよ』

・イライジャが来る

メアリーは娘のことは言えず取りあえずベビーベッドに寝かし
つけて息子とハグする。メアリーは彼に質問したいことが沢山
あるという。
「どこに居たのか」「元気だったのか」「誰と一緒に居たのか」
私が心を痛めないような事から答えてくれと彼女。

息子に対してハンサムに育った事を告げ、もっと太らないと
いけないとし、チキンスープを作ってあるという。
イライジャはエドワーズさんに、母さんのスープの事を聞かれた
事を語ると、メアリーは信じられないとし、彼の下で長いこと
働いたのに私の名前も覚えてくれなかったという。
エドワーズはこの間洗濯屋の向かいに引っ越して着た一家の父が
夜中に起きてクローゼットの物音に気がつき動物かと思って
銃で発砲したらそこに居たのはエドワードであり、危うく撃たれ
るところを助かった事から変わったのだというが、メアリーは
あの人は筋金入りの人なので変わらないことを語る。

そこにセバスチャンが帰宅する。

■感想

感想アップするのが遅れました。
steamのオータムセールが悪いんだとか、年末で仕事が忙しい
とか言い訳してしまいますが、結局ゲームでは遊んでいる訳で
時間の使い方、配分の問題なんですけどね。
大抵3本くらい見てその感想を書けるくらいの時間はあるの
ですけど、コロナになってから疲れやすくなったりして気力が
失われているということも作用しているのかと思われます
(-_-;感想については気長にお待ち下さい。

さて今回は自分のルーツを探る旅から始まり、生育環境による
差違について描かれた話でした。

会話もウィットに富んでいても面白く、眠ければ気がつ
かずに過ぎ去ってしまったのではないかと思わせる程でした。

その会話の流れが伝染し、マリラはマシューの会話を聞き
たく無くて途中で馬車を降り、そしてマシューはそこで乗せた
ステイシー先生の会話を聞きたくなくて、少々辛いところがあり
ました。みんな自分の意見を押しつけたり自分のことを語りた
がりますが、それを誰もが同意したり、同調するような
意見を持っているとは限りません。人に取っては相手の言葉が
刃のように突き刺さったり聞きたくない言葉というのが色々と
ある事がこの流れから見えてきます。

また恋愛のベクトルについて、少し流れの方向性を見いだそうと
模索した印象もありますね。年齢差という意味では色んな
ところでその組み合わせは発生しそうですけど・・

ルーツを巡る旅が「陰」とするならば恋愛の流れは「陽」の
ような感じで全てがディストピアのような暗い話ではなかった
ですが、最終的にはどの流れもすべからく悲しみや苦しみに
繋がる流れが有ったのではないでしょうか。だからこそ人は
その現実から想像によって逃避をし、ユートピアのような世界
を創世してしまうというところがあるようです。
幼い時に虐待された子供の人格が大人になり複数あるという
ドラマを目にする事がありますが何処まで人間は強く、そして
また精神的には脆いのでしょうね。

生育環境の流れに関しては幾つかの流れに分類出来ます。

■色々と起きたこと

一番単純なのが恋愛のベクトルの流れなのでこれから言及しま
す。

・ギルバートとウィニフリッド

驚いたのはギルバートがDr.ワードのアシスタントに通い始めた
ところ、素性はよく分からないがやはりそこで働いて居る
年上のブロンド女性・ウィニフリッド・ローズ(Ashleigh
Stewart)に恋をします。骨格標本と会話しているローズが
何処か滑稽で変わり者のイメージがあり、この時のやりとりも
また細かく拾っていくと楽しい一人芝居だったのです。

そしてギルバートは彼女をデートに誘いました。
ギルバートと言えばアンではないのかと思って居ましたが、
アンはギルバートに意図的な事では無いとはいえ、何処か
酷い言い方をしてしまいました。先日のエピソードより
流行始めた『お知らせ伝言板』ですが、彼はアンの発言をその
お知らせとして受け取り距離感が生まれます。

・ステイシーとマシュー

少しマシューが年を取り過ぎている感じは受けますが、
表社会に出ることをあまり快しと思わなかったマシューは
ステイシーとの会話を弾ませます。そして彼女は恋愛は今は
考えて居ないにもかかわらずレイチェルが口うるさく自分の
使命感のように結婚相手を押しつけて来ようとします。

愛にも色々な形が有り、親子としての愛情としてマシューも
マリラもアンを好きで居ます。

「愛する人との出会いは突然だ。全てがひっくり返る。それま
での生活も考え方も何もかもだ」

マシューとステイシーはとても良い感じの関係です。

■孤児院の聖オールバンズ/ノバスコシア

いよいよやってきました。
扉を開けるまでは生活している人が居るのかさえも分かり
ませんでした。
もうこんな場所なら閉店ガラガラだろって感じの場所です。

アンにとっては思い出深い場所で、それは良い意味ではなく
悪い意味でばかりのものです。
何かに触れる度に回想シーンモードに入りますが、その殆ど
は最悪のフラッシュバックです。

・年長の女性からいびられた過去。
・寮長(Sarah Dodd)からは不条理な事で罰を喰らい食事は
抜きだとされたこと。

・世界は現実的か、人は想像の産物か

アンの苦悩は想像していた事と現実とのギャップが現れ、
その整合性が上手く図れるかどうかという事に繋がります。
両親である父・ウォルターと母・バーサはアンを産んで三ヶ月
の時に熱病で亡くなったこと。そしてそれから13歳になるまで
色んな受け入れ家庭と孤児院を往復していたようです。

目の前で寮長と面談するある父親(Dylan Trowbridge)は妻を
亡くして以降、二人の子供の面倒が見きれずに孤児院に
連れてきました。

そこから想像するに、自分の家庭も実はそういう事情でこの
孤児院に連れてこられたのではないかとする気持ちが生まれ
始めました。

アンの「名前も覚えていない」寮長。
このエピソードはメアリーと洗濯屋の社長の間でもあった
ようですが、”主人”というのはなんでそこまで高飛車なんで
しょうかね。

寮長によると記録は数年前に大量発生したネズミに紙を食い
散らかされた様です。まぁどうせウソでしょうけどね。

・らせん階段を登る

かつてマシューが馬小屋の屋上で生活していた幼少期のエピ
ソードが描かれた時にもフラッシュバックの形でアンの
屋根裏のような場所が描かれたことがありました。
そして隠してあるものがあるのも一緒です。
隠してあったのはアンの場合は自分をコーデリア王女
として見立てて描いた空想の世界を書いた小説。

しかし自らアイデンティティに悩むコールはアンを慰めるには
適した人物です。

「過去の経験があって今の君がある。他人の気持ちに寄り添える
誰よりも心の広い人になった」

■生育環境の流れ

これは人それぞれに違うので比べるのは難しいですが、似たよう
な感情に強いられている人、まるで環境は違くとも共通した
気持ちの共有感は存在しているようです。

・アンの場合

アンはとても良い人物に恵まれました。
カスバート夫妻です。
年長の子供と呼ばれている子は今でもこの孤児院から這い出る
事が出来ずに居ます。

かつての自分は無力だったが今の自分には力がある。
小さい時にいじめられていても大人になって復讐することが
出来ることは幾らでもあります。

・イライジャの場合

イライジャの父親が誰なのかはよく分からないのですが、
母・メアリーの苦労を知りつつも、今の母親が別の男性/
セバスチャンとの間で結婚し、そして赤ちゃんまで産まれて
いたという事実にショックを受けます。
メアリーによると裏切りに写ったのではないかとのこと。
自分の存在を隠して育ててきたのに、セバスチャンとの間の
子供・デルフィーヌは二人に愛されて過ごしています。
更にボグ地区のような暗い場所ではなく、ギルバートの家では
あるもののちゃんとした家があり生活するのには快適な
環境です。

ドラマの中では時代の変革が起きており、時は急速に進んで
います。印刷機がその象徴にもなり、この町にもいよいよ
新聞的なものが一般的に普及しようとしています。

物質的に貧しかった時や民族・ジェンダーによる差別なども
徐々に融解・希釈化されていく事だと思いますが、ジェネレー
ションによっては何時の時代も不平等に写ってしまうことも
あるかも知れません。

イライジャとセバスチャンは実は似ている環境で育っています。
だからこそ色々と気持ちの共有が図れそうなところがあるのに
それを拒否してしまっているのはイライジャそのものです。
それだけ今まで根深いまでの恨があるのかも知れませんが、
少なくとも自分を愛してくれる人を傷つけるのは得策ではあり
ません。

■その他

・イライジャのアルコール中毒。白人であるギルバートに
責任を押しつけるのか如く、彼の大事なものを盗んで出て行く。

・Ellingham’s TeaRoom。ギルバートとローズがデートした場所。
ギルバートはデートした事がない為に振る舞い方を知らないと
してローズから指摘される。
興味深い話・・「年齢」「政治」「夢」などをネタにしてはダメ
で、「天気」「家の内装」「教会の説教」などを会話の中心
にしていくのがマナーだとか。

・信用
イライジャが人を信用する時は来るのか。
勝手に人のものを盗んで逃げていく。ギルバートは金の詐欺
事件には遭遇しなかったが、イライジャという泥棒には遭遇
してしまった。
メアリーがデルフィーヌに沢山の愛情を注いでいるのは、
イライジャが苦労した分だけ愛して守ろうとしている。

・ギルバートに花
ハミングしながら喫茶店でパクってきた花を胸ポケットに
さして色気づく。

・いずれ私に感謝する
思い込みのレイチェルがステイシーに相手の男性を見つけよう
としている。

・来週またノバスコシアに行き教会の記録を見ようとしている。
両親の記録が書かれているかも知れない。

・マリラの心配と異常な執着心
アンを愛するがあまり心配は尽きない。特にミクマク族の村を
尋ねたことについて、「軽率で子供染みた愚かな行為」と表現
する。原住民を野蛮人だと思って居る様で、アンの行動に対して
罰を与える。皮肉にも寮母を思い出させるもので、アンの両親・
ルーツ探しを止めようとしているように写る。

■使用された曲

・Ahead by a Century by Tragically Hip

■出演者

アン・シャーリー (Amybeth McNulty) 13歳、孤児
マリラ・カスバート (Geraldine James) 妹
マシュー・カスバート (R.H. Thomson) 兄、牧場主
ダイアナ・バリー (Dalila Bela) アンの親友
レイチェル・リンド (Corrine Koslo) カスバート家のお隣
ジェリー・ベイナード (Aymeric Jett Montaz) カスバート家の農場のお手伝い

ミュリエル・ステイシー (Joanna Douglas) 教師
ギルバート・ブライス (Lucas Jade Zumann) 生徒・イケメン

セバスチャン・ラクロワ (Dalmar Abuzeid) “バッシュ”トリニダード出身
Mr.ウィリアム・バリー (Jonathan Holmes) 地元の金持ち
Mrs.エリザ・バリー (Helen Johns) アンの見極め
トーマス・リンド (Philip Williams) マリラの友人・隣人
ジョセフィン・バリー (Deborah Grover)

Mrs.アンドリュース(Janet Porter) 母
ハーモン・アンドリュース (David Ingram) 父
Mrs.マッケンジー (Tammy Isbell) コールの母、農場を手伝って
Mrs.パイ (Trenna Keating) ジョーシーの母
Mrs.スパージョン (Deborah Tennant) ムーディの母
Mrs.モリソン (Krystina Bojanowski) 母
Mrs.マクファーソン (Ashley Magwood) 母
メアリー・ラクロア (Cara Ricketts) ボグ地区・洗濯屋

コール・マッケンジー (Cory Gruter-Andrew) アンの友人
ジョーシー・パイ (Miranda McKeon) 生徒
ルビー・ギリス (Kyla Matthews) アンの友達
ティリー・バルター (Glenna Walters) 生徒・太い
ジェーン・アンドリュース (Lia Pappas-Kemps) アンの友達
ビリー・アンドリュース (Christian Martyn) 生徒、意地悪
プリシー・アンドリュース (Ella Jonas Farlinger) 生徒
ムーディ・スパージョン (Jacob Ursomarzo) 太った生徒
チャーリー・スローン (Jacob Horsley) 少し天然パーマの生徒
ミニー・メイ・バリー (Ryan Kiera Armstrong) 次女
ポール・M (Kyle Meagher) ビリーの友達
ポール・L (Daimen Landori-Hoffma) ビリーの友達

イライジャ・ハンフォード (Araya Mengesha) メアリーの息子
ウィニフレッド・ローズ (Ashleigh Stewart) 医者
(Sarah Dodd) 寮母
(Alexandra Floras-Matic) 年長の女性
(Todd Campbell) 汽車の従業員
アーガス (Ian D. Clark) 駅員
ローリングス (Kent Staines) ジョセフィン家の執事
(Dylan Trowbridge) 孤児院へ行く父
(Lucy Winkle) 孤児院のスタッフ
(Matt Raymond) 5歳の少年・父親に捨てられる
(Carina Battrick) 6歳の少女・父親に捨てられる
(Callum Shoniker) 少年A
(Zoe Hatz) 少年B
(Elizabeth Gnidash) 少年C
デルフィーヌ () セバスチャンとメアリーの娘

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