アンと言う名の少女3 ANNE 第8話 突然におとずれる変化 Great and Sudden Change

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アンと言う名の少女3
(Anne aka ANNE WITH AN”E”)
Marvin Moore (c) 2017 Northwood Anne Inc.

https://www.nhk.jp/p/anne3/ts/L532PR48ZY/

脚本/Jane Maggs
監督/Amanda Tapping

第8話 突然におとずれる変化 Great and Sudden Change

【ストーリー】

時は19世紀後半のカナダ、プリンス・エドワード島
アヴォンリーの村。アン16歳

●先住民寄宿学校

シスター・マリア(Jennifer Wigmore)はカクウェットと
先住民の少年(Matteo Fiorini)に飲み終わった牛乳瓶と
ゴミを運ばせる。今日はエイブリー酪農牛乳の
主(Rob Ramsay)が新しい牛乳を届けてくれる日だった。
シスターの先住民たちへの扱いは酷く、まるで獣扱い。

時間に正確なエイブリーがなぜか遅れていることを不思議
がる。

「時間を守ることは美徳です」

というカクウェット。

その次の瞬間少年は牛乳の空き瓶を下に落として瓶をすべて
割ってしまう。シスターマリアは激怒る中、”ハンナ(カクウ
ェット)”に箒を取ってくるように命じる。しかし彼女の前
からカクウェットの姿はなく、彼女は近くの水の入った樽の
中に隠れていた。
すぐにマリアは警笛を鳴らすと二人の屈強な男(Brian Frank)
(Kevan Kase)がライフル銃を持ってやってくる。

「脱走したのか」
「12歳くらいの女の子よ」

そういうと二人に連れ戻して欲しいことを告げる。
一方で瓶を落とした少年にシスターは容赦なくビンタを食らわ
せる。あなたの不注意のせいだと。

・エイブリーがやってくる。

シスターはお返しする瓶がないことを謝罪し、子供の責任
であることを語る。しかしエイブリーは大したことではない
とし、

「こぼれたミルクを嘆くな」と言うだろうとして励まして
くれる。馬車に乗ってエイブリーは次の配達場所に向かう中、
カクウェットは馬車の下の車軸にへばりついて施設から脱走
する。

●カスバート家

アンの朝は慌ただしい。
食事を途中で食べながら学校にいくという。
新聞でデモ行進が成功したことによってアンには一つの自信
が生まれていた。そして地域に貢献したいという気持ちが
強まる。

・ダイアナとの待ち合わせ場所

アンは森の中を歩いていきダイアナと合流する。
二人は喧嘩中だったが、ダイアナの方は30分も早く来ていた。
そしてアンもまた30分早く来ていた。
二人は気まずさを覚えつつ、ダイアナはリボンをするのを
忘れてきたので探しに戻ると言って別々に登校することに
なる。

●学校

学校に到着すると学校は燃え落ちた跡だった。
アンより一拍置いて自転車でやってきたステイシー先生は
生徒たちが悲嘆の声をあげているのを聞いて怒り震わせる。

「まさかなんてことなのか・・」

鐘、ストーブなど焦げ残ったものが散乱しているが、印刷機
だけがなくなっていることに気が付く。ギルバートは
自力で逃げるものではないので誰かが持ち去ったであろうことを
告げる。

チャーリー、ムーディ、ルビー、ティリー、ジョーシーなど
がやってくると学校が焼失したことに信じられないといった
声を上げる。ストーブはちゃんと消したし雷がなったという
事もないのに何故火災が発生したのか。
アンは印刷機を持って行った人が居ることを告げると、
ダイアナは盗まれた後に誰かが火をつけたのだろうことを
語る。
僕らのデモに怒ったやつらだろうこと。みんなのは許せない
というムーディは改めて行動を起こそうと語る。
しかしティリーは行動を起こした結果がこれであることを指摘
する。

「何もかも奪われた・・全部私のせいだ」

というアンだが、ステイシー先生はアンの責任でもなければ
デモをした人の責任でもなく、心の狭さから引き起こされた
事だと告げる。真相を暴くのは無理かもしれないがこんなこと
に負けてはダメだと語る。彼らがこんな卑劣で許しがたい
ことをしたのはあのデモによってあなたたちを恐れたから
だという。しかしアンは飛び出していく。

●カスバート家

マリラの元にレイチェルが来ていた為にアンは彼女に怒りを
ぶちまける。彼女は学校評議員の一人であり、その彼女ら
が行ったことだと疑いの余地がなかったからだった。

「なぜあんなことを許したのか? 私たちを抑え込む為に
学校を燃やした。だけど逆効果。私たちはもっと強く団結
して立ち上がる」

マリラはアンのいう事が分からず説明を求める。
先ほど目にしてきた学校焼失の話をすると、レイチェルは
その事実を知らずに涙ぐむ。

■感想

視聴するのが遅れました。
このドラマも残すところ今回をいれて3話。

時代錯誤な価値観を持つ人たちによって弱者が苦しめられる
エピソード・・なのはいつものことだけど、いつにも増して
その意識が強くなった。
その根底には差別意識・特権意識が存在しており、エゴの
塊のような人たちによって世界は牛耳られているからだ。

ドラマを見ていると時々宗教って何なのかなと思うところも
ある。
その枠内で働いているシスターとか牧師は限りなく公平な
視線で市民たちを見守り、誤っていれば正しい道に導いて
いくものではないのかな。

牧師は存在しているだけのような感じだし、先住民の生活を
保護・支援しているシスターは差別、虐待の宝石箱やね。
これはこのドラマに限らずそういう内容が多い。

そして何よりも今回はそれぞれの進路を固めるのに重要な
時期・エピソードだった。
しかし16歳で人生のと決定させることへの気の毒な時代的な
ものを感じさせる。

アニメ版ではクイーン学院に入学以後のことも描かれていた
けれど、ドラマ版での尺を考えると学院に入るまでがドラマ、
自宅に帰るまでが遠足って感じの展開みたいだ。

■色々と気になること、起きたこと

・時間とタイミング

今回のテーマはこれに該当すると思う。

都合が悪い時にはタイミングをずらして距離を取り、そして
修正されるのを待つことも時に必要である。

・冒頭では時間通りにやってくる牛乳配達のおじさんに乗じて
カクウェットは逃走を図る。その犠牲になったのは小さな
少年だ。彼が牛乳の瓶を割り注意を引き付けその隙に馬車の
下にへばりつく。
色んなスパイドラマに出てきそうなシーン。
私は「The Sound of Music」のトラップ一家のシーンを
思い出したけど、カクウェットはその後も機転を利かせて
船に乗り汽車に乗りして地元の村に戻ってくる。

・タイミングといえばアンとダイアナの関係も忘れてはならない。
この二人は「ダイアナの秘密の関係」をめぐって親友の関係が
危うくなる。
いつも一緒に歩く道も今回は意図してタイミングをずらして
歩いていくことになる。

・放火事件に関してはマリラがうまく牧師を引き付ける間に
レイチェルが実行犯たちと交渉を行う。男女同じだけ評議会の
中にメンバーを入れることが出来た。

・恋愛に対して気持ちのずれ、告白のタイミングもまたずれて
いる。そもそもこの町の若い子たちはどの人(ブリシー、ジョ
ーシーなど)もタイミングを逃しているので驚きはない。
アンとギルバートの関係も同様だ。

二人の間に愛情に限れなく近いものが有ったとしても、将来を
縛るような関係になるというのは少々酷な選択を迫った印象
だ。
条件の良い相手が現れた際に近年のドラマでは身を引くことが
ある。そして最後になって自分の中で盛り上がり略奪的なこと
をすることがあるがこれこそエゴの塊のようなものだ。

この時代に於いて将来の道筋を立ててくれているローズ家
の人を邪険に扱う事はできない。ソルボンヌに行くための
費用、そして住居、そして医者の学校への入学、美人の娘まで
あてがってくれている。

ギルバートの人生設計は

「死を宣告するだけの町医者にはなりたくない。」
「医学は道の部分が多い。病気はもっと治せる。その方法さえ
見つければ命を救える。実現させるためには何でもする」

しかし若者は学校を牛耳る町の有力者たちと対峙し勝利の
狼煙をあげて酒を飲む際にアンは岩の上に立ち勝鬨を上げる。
その光景を見たギルバートはほろ酔いのアンに魅了されていた
感じ。

愛は大切だが、今後長いスパンで人生・将来を考えた場合、
結婚によって島に縛られるべきものなのかというところもある。

・差別・特権・チャンス

・差別意識は被害者側の方にもある。

白人を相手にし苦労してきたセバスチャンの母・ヘイゼルは
この島に来るまでの間に厳しい視線を受けてきたことを語り、
ギルバートに対して白人のご主人様という逆レッテルを張って
しまっている。

・男の時間帯

言葉の裏の意味ではブランデーと葉巻という暗号だという。
男同士でしかできない話。
女の時間帯も今回は有ったのでこういう男の時間というのを
挿入するのも悪くはないが、やはり金持ちゆえの特権って
感じだね。

「娘の幸せが私の幸せ。もし私の許可が欲しいのであれば今
与える」

・女の時間、男の時間

ステイシーは評議会の度を越えた差別に怒り。
そしてこの町は大陸からやってきたステイシーのことを
本当の意味で受け入れていない。
セバスチャンは母親が時代錯誤に白人に媚びる姿に失望し
そして育て方の違いで喧嘩してしまった。

■学校を燃やした犯人を捜せ

気に入らなければ燃やしてしまおうホトトギス。
いやその根性が実に汚さを超えて怖すぎる。

レイチェルは過去にトーマスJr.が11歳だった頃に倉庫を
燃やされたことがあると語っていた。

マリラとレイチェルは牧師と評議会を引き離した隙に
レイチェルが取引を行う。

評議会の男性は町の人が騒ぎが収まるまで黙っているつもり
だが、レイチェルが広報活動して、この先評議会の者たち
が死ぬまで言いふらすことを語る。決して闇に葬るような
ことはしないと誓う。

■気がつかされる

・生徒の解放感

試験が終わりみんなで帽子を頭上に投げて盛り上がるシーン
はよかった。

夜にはみんなが再度集まったのか、

・ダイアナとアンの関係

ダイアナはジェリーとの関係を辞めようとして本と先日の
品評会での力競争でゲットしたヌイグルミを返す。

「私たちは違いすぎて理解しあえない。住む世界が違う」

アンに関係を話せなかったのはダイアナは釣り合わないと
思っているのではなく、自分の評価を気にしていることや、
親の期待に応えようとするあまり自分を抑えている。

ジョセフィンがやって来てそのことを指摘するが、ダイアナ
にしてもわかっているからこそもどかしさというのはあるの
かもしれない。先日から「冒険」というキーワードを多用する
ようになったが、両親の期待から背いて自分の道を歩むこと
もまた冒険の一つ。

道は誰かが切り開いていかねばならない。
古い慣習をぶち破るにも先陣を切る人が必要だ。
ミニー・メイは姉がそのしきたりに従えば自分も同様になる
として落ち込んでいたことから、ダイアナの意識は変化して
いく。

ジョセフィンの役割はアンにも及ぶ。
両親よりも相談できる相手がジョセフィンだというのが貴重
すぎる。

「簡単に気づくなんてありえない。愛は厄介。時に抗い
人を打ちのめして何もわからなくさせる。」

ジョセフィンの話では「経験」こそ、愛を形作り、広く物事
を見て判断ができることを告げる。

■その他

・言葉は人を動かすものだと思い知らされた

ギルバートが今回の一連の事件を通して語った言葉。

・古い慣習にしがみつく連中と戦い続けたいと思っている

アンが進路を語る際に、どの人生を歩んだとしてもこれだけ
は信条として心に抱き続けるようだ。

・海賊がアルファベットを覚えるのに時間がかかる
「海・・つまりseaで何年も過ごすから」

・空腹の海賊と酔っぱらいの海賊の違いは?
「一方はお腹がぐうぐうで一方は足元がぐらぐら」

・指輪と辞書

辞書はもらったものでメッセージには
「公平な勝負で僕に勝てるように」とギルバートから塩を送ら
れた格好だった。

・バタースコッチ

生まれた仔馬の名前

・太陽と月がこの世にある限り親友に忠誠を誓います。
アンとダイアナが仲直りする際に誓った言葉。

■使用された曲

・Ahead by a Century by Tragically Hip

■出演者

アン・シャーリー (Amybeth McNulty) 13歳、孤児
マリラ・カスバート (Geraldine James) 妹
マシュー・カスバート (R.H. Thomson) 兄、牧場主
ダイアナ・バリー (Dalila Bela) アンの親友
レイチェル・リンド (Corrine Koslo) カスバート家のお隣
ジェリー・ベイナード (Aymeric Jett Montaz) カスバート家の農場のお手伝い

ミュリエル・ステイシー (Joanna Douglas) 教師
ギルバート・ブライス (Lucas Jade Zumann) 生徒・イケメン

セバスチャン・ラクロワ (Dalmar Abuzeid) “バッシュ”トリニダード出身
Mr.ウィリアム・バリー (Jonathan Holmes) 地元の金持ち
Mrs.エリザ・バリー (Helen Johns) アンの見極め
トーマス・リンド (Philip Williams) マリラの友人・隣人
ジョセフィン・バリー (Deborah Grover) 叔母

Mrs.アンドリュース(Janet Porter) プリシー母
ハーモン・アンドリュース (David Ingram) 父
Mrs.マッケンジー (Tammy Isbell) コールの母、農場を手伝って
Mrs.パイ (Trenna Keating) ジョーシーの母
Mrs.スパージョン (Deborah Tennant) ムーディの母
Mrs.モリソン (Krystina Bojanowski) 母
Mrs.マクファーソン (Ashley Magwood) 母

ジョーシー・パイ (Miranda McKeon) 生徒
ルビー・ギリス (Kyla Matthews) アンの友達
ティリー・バルター (Glenna Walters) 生徒・太い
ジェーン・アンドリュース (Lia Pappas-Kemps) アンの友達
ビリー・アンドリュース (Christian Martyn) 生徒、意地悪
プリシー・アンドリュース (Ella Jonas Farlinger) 生徒
ムーディ・スパージョン (Jacob Ursomarzo) 太った生徒
チャーリー・スローン (Jacob Horsley) 少し天然パーマの生徒
ミニー・メイ・バリー (Ryan Kiera Armstrong) 次女
ポール・M (Kyle Meagher) ビリーの友達
ポール・L (Daimen Landori-Hoffma) ビリーの友達

ウィニフレッド・ローズ (Ashleigh Stewart) 医者
Mr.ローズ (Ted Atherton) ウィニの父
Mrs.ローズ (Liisa Repo-Martell) 母

マリア (Jennifer Wigmore) 先住民寄宿学校のシスター
(Brian Tree) 牧師
(Matteo Fiorini) 先住民族の少年、カクウェットを逃がす
エイブリー (Rob Ramsay) エイブリー酪農牛乳
(Bruce Dow) 試験審査官
(Frank Moor) 偏屈者・学校評議会、最後にタバコを・・
(Andrew Gillies) 偏屈者・学校評議会
(John Blackwood) 偏屈者・学校評議会
(Brian Frank) ハンター
(Kevan Kase) ハンター

アルク (Brandon Oakes) 父
カクウェット (Kiawentiio) 娘
Oqwatnuk (Dana Solomon) アルクのパートナー
デルフィーヌ () セバスチャンとメアリーの娘

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