アストリッドとラファエル5 文書係の事件録
(Astrid et Raphaëlle) 2025 , FRANCE
制作/Patrick FOUQUE – FTV – JLA
第6話 満月の夜 Loup y-es-tu?
脚本/Alexandre de Seguins、Louise Bezombes、Charlotte Robb
監督/David Ferrier
【STORY】
●街中
夜に音楽を聴きながらランニングしている髭面の男性(Maxence Fertein)。
瓶が割れるような音を耳にして振り向くが何もない。
改めて走り始めた途端に獣のようなものに襲われ、コンテナの中に
引きずり込まれる。
満月の夜だった。
●ラファエル家
ラファエルとニコラは二人で朝食を作る中、会話をする。
話題の中心はアストリッドの事だった。
「アストリッドが結婚したら純白のドレスを着て・・襟の所に
パールが散りばめられていてデコルテには可愛いレース。
ウエストはコルセットでほっそり」(Raphaëlle)
ニコラはアストリッドの事ではなく自分のことをイメージして
言ってないか?と問われる。
それを否定するラファエルはニコラに対して、私は無理に
結婚したいなんて言わないから安心するよう告げる。
「愛してる。別にドレスで証明しなくてもね」
「どうやって証明するの?」
二人はいちゃいちゃしようとするが、突然大音量の音楽が鳴る。
母親が朝6時から音楽を流している光景にあり得ないとして
ウンザリする。限界だ。もうホント五月蠅いというラファエル。
そこに警視正からの電話が鳴る。
■事件現場
フルニエたちは既に現場で調査していた。
「もし見たければどうぞ」(Fournier)
遺体は布が被せられており、それをめくりあげる。
顔面と上半身の一部がズタズタになっていた。
野蛮さは常軌を逸する。
傷口から見て「バカでかいサイズの牙」だ。
犬の牙ではこうはならない。
ニコラはラファエルに対して“今回も同じ満月である”事を告げる。
メディアが歓びそうね。
「またオオカミ男だ」(Bachert)
「それはメディアのでっちあげで人間の仕業でしょ。獣や伝説では
ない」(Raphaëlle)
「分かっているが判事は苛立っている。これまで4人も犠牲を
出して犯人を特定できていない」(Bachert)
「判事は5人目と聞いて捜査にプロファイラーを加えることに
決めた」(Bachert)
ラファエルは捜査を邪魔されるとして拒絶する。
ウチにはアストリッドが居る。
アストリッドは地面に落ちた「ガムの包み紙」を気にする。
更に「木の枝」「銀紙?」「二連リング」「ビールの蓋」など
気になるもの全てを指していく。全部で8つ。
ラファエルは歩道によく落ちているゴミに見えるけど何が
気になるのか尋ねる。
「これらの物は全てが等間隔に配置され被害者の周囲を四角く
囲んでいる」(Astrid)
「偶然ではないのか?」という鑑識のイケメン男性。
その間隔を測ってみると全て1m20cmだった。
アストリッドは資料を確認しなければならないと語る。
・テントに住民
ニコラはテントの住民に関してそれを知りそうな黒人の男性
刑事に話を聞く。テントの中には銀行カードと麻薬、そして
アフリカのお祖母さんと子供の写真が置いてあった。
「5件の殺人で初めての目撃者かもしれない」(Nicolas)
■パリ警視庁
警視庁に到着するとラファエルは歩きながら母親に電話する。
追い出すことはしないが来てから既に一か月も経つのだから
もう大丈夫だという。
ラファエルは電話しながら歩いていた為にデルフィーヌ・サイモン
(Charlotte Gaccio)とぶつかってしまう。彼女は捜査部を探して
いた。
「バカなプロファイラーの報告を聞きに来たのか?」と問う。
バシェールがそこにやってくるとラファエルに対して彼女は
判事指名のプロファイラーである事を告げる。
●捜査会議
デルフィーヌから資料が配られる。
この2年で起きた殺人は5件。
「オオカミ男」の犯行は必ず満月の夜で、獣に食われたような傷。
傷口の形状は標準的な歯形とは一致しない。
「今回の被害者の傷口も桁外れの大きさだ」(Fournier)
「DNAは検出されていない。前の4人のものも」
「一連の事件を特徴づける矛盾点だが規則的に犯行を繰り返す
几帳面なところがある一方で犯行そのものはあまりにも衝動的で
あり野蛮。一見すると無作為のようだが襲う標的には関連がある
と思われます」(Delphine)
・ラファエルは部下に捜査状況を聞く
5件目の犯行についての手がかりは有ったのか?
ノラによるとカードは盗んだもので、麻薬はまだ手がかりなし。
しかしこれを見つけた。
「犯罪現場付近のカメラ映像」
この目撃者を見つけるのを最優先にしてと告げるラファエル。
・ラファエルはデルフィーヌの元にいく
捜査本部のオフィスはデルフィーヌの捜査資料で溢れていた。
ラファエルは彼女を牽制するような口ぶりで語りかける。
「邪魔されるのは慣れている」
「最初の4件には関わっていなかったけど今回の担当はウチです」(Raphaëlle)
「権限は尊重しますので心配なさらずに」
「お母さんとうまくやっていくためには本音をぶつけるべきです」(Delphine)
ラファエルの人間関係は全て把握されていた。
「子供が4人いると母親が干渉したがる気持ちがよく分かる」(Delphine)
・アストリッドがやってくる。
「この連続殺人事件の現場の写真を調べた結果、遺体の周囲に
整然と物体が並べられていた」
「4件中2件。被害者の周囲に8つの物が四角く置かれている」
「ヴァンセンヌの森の事件では同じく8つですが一つだけ位置が
ズレていた」
「テルモピル通りの事件では7つしかない」
初動捜査によるミスかも。犯行に無関係とみなした。
【9つの点の問題】に似ていますが点が8つです。
「写真は何百回と見たのに気づかなかった」(Delphine)
「これが彼女の才能よ」(Raphaëlle)
デルフィーヌ・シモンとアストリッドを互いに紹介し合う。
するとアストリッドはデルフィーヌのことは以前から知っている
という。会ったことは無いが捜査資料で名前を見たのでしょう。
デルフィーヌはスペルミスはしない。
デルフィーヌも犯罪資料局の文書係・アストリッド・ニールセン
のことを知っていた。
「噂は聞いている。協力し合いませんか?」
「私の弱点は細かいことが苦手。でも犯罪者の心理は見抜ける」
「あなたの繊細な洞察力に私の犯罪心理学が加われば、効率的に
謎を解明して、次の犯行を阻止出来る。一緒に資料を読み解き
ましょう」
「これでも秩序はあるんです」
「混乱に秩序はありません」
「ごちゃっとでもまとめておけば一目で全体が見えて頭の中で
繋がってくる」
・ノラがやってくる。
ラファエルを呼び出すと報告することがある。
ラファエルは少しの間だけアストリッドをデルフィーヌの所に
置いていく。
「捜査部のエースだから大切に扱ってね」
・目撃者
ノラとニコラは例の目撃者のことについて語る。
移民を受け入れている別の施設に電話して左右の瞳の色が違う
と言ったらすぐに判明した。
ザイナブ・アスマン(Nafy Souare)。ナイジェリアの不法移民。
SNSにはザイナブというアカウントが1500以上ある。
絞り込むには「地域」「接続状況」「ホームレスでもネット
を使える場所の特定」「顔認証アルゴリズム」でプロフィール
写真を分析したら目撃者のアカウントを絞り込むことが出来た
というノラ。
彼女は今日支援センターのPCからテレーズ(Nézhaa Khelouya)と
いう人物と連絡を取っている。その人に助けを求めて会う
約束をしている。この工業地帯で。
この建物は3年前から廃墟になっている。
■感想
フランスのパリ界隈ではここ2年の間、満月の夜に獣に食われたような
傷を付けられ殺される事件が5件発生していた。
その特性から捜査官たちは「オオカミ男」事件として扱う。
昨夜の満月の夜にも事件が発生した為に、ラファエルたちは現場検証
に立ち会うとテントの中に目撃者がいた可能性が有り、現場に設置
してあるカメラからも目撃したのが女性であることが分かる。
更にアストリッドは遺体の周りには儀式の様にして存在している
等間隔の物体が置かれていることに気が付く。
果たしてオオカミ男は存在するのか。
ドラマが公開されたのは2024年12月なので、「コールドムーン」か
11月に撮影されたのであれば「ビーバームーン」と名付けられた
満月の夜に殺された案件。とはいえ、それ以前にも複数件の事件
が発生している。
ドラマではよくあるシチュエーションだが満月の夜を狙って殺害を
犯すというのはそれなりに難しいものがあり、何故満月の夜なのか
という事と、何故一番殺されるべき人物に襲い掛からなかったのか
という事が少々疑問に残る。
また直接襲ったのであればそれなりの証拠が残って居そうな案件で
返り血や傷跡からはDNA検査で判明していきそうだ。
しかし何故オオカミ男は必ず男という先入観があるのか。男と
名がついているのだからそうなんだろうけどオオカミ女とは
全く聞いたことがない。魔女とはいうが魔男とは言わない・・
みたいな?
現実的に見れば暴力性がある犯罪のほどんどが男性によるもの
なのだろうけど、今回の犯人はズバリ女性だった。と、ここで
終わるにしては時間的尺が残されており、後に元凶となった人物
の罪にも追及していくことになる。
このドラマを見ているとよく目にするのは対照的な関係の構図
にあるケースが多いこと。人物関係とか物事の事象なんかも
そうだけど、アストリッドが表ならばラファエルは裏になる
ような作りとなっている感じを受ける。
また事件性を見ていると、形は違えど主人公らの私生活を投影
している感じにも思えるところがあるが、これは考えすぎなのか。
あらたなキャラクターとしてプロファイリングする女性
デルフィーヌが登場する。
このキャラクターの登場は事件に必要なものを補う以上に、
主人公たちが抱えている問題に関してアドバイスを与えるものが
あるのだろう。刑事は罪を犯したものを捕まえて市民を助ける
ことは出来てもなかなか自分のことを助けることは難しい。
今回の被害者であり加害者の女性もそのパターンではあったが
ラファエルは親子関係が依然として存在し、アストリッドに
関しては恋愛関係、感情的な問題が存在する。
アストリッドは自ら持つ個性というなの病によって規則性から
逸脱することが難しい。白黒はっきりしていない人の心を読む
解くことが難しい為なのか。デルフィーヌの役割は明確に
心理的・行動学的に見た視点を求めた結果だった。
犯人の素性を知れば、まさに登場すべくして登場した感じは
するけれど、やや影の薄い感じも受ける。
しかし今回ナイジェリア出身のものの中にはハイエナを飼う
人がいるとしていたけれど、ハイエナなんてそんなに簡単に
フランスで手に入れられるのか?危険な動物なので密輸だって
そう簡単ではない。
昔アラブ圏でライオンを飼う人がいて、金持ちの象徴みたい
に言われていたよな。
またポリヤナの遺体発見場所に行くシーンがある。
血液が床に溜まっている場所があり、ここが現場だと分かるが
まるで昨日殺されたかのように血痕が床に残っている。
この辺は違和感が有り過ぎた。
●二人で一人
夫婦やカップルの中には二人で一人という言葉を使う事が
あるかもしれない。
アストリッドとラファエルはそれに該当するし、
アイトリッドとテツオ、ラファエルとニコラもそれに該当
する。
今回の犯人は解離性同一障害を患うものだったが、目の色が
左右で違うオッドアイ / 虹彩異色症の人物である。
これも彼女の中には二人以上の人格が備わっていることを
示唆するべきヒントとなっていたのではないかな。
彼女の中に生まれた別人格。
二人目の人物はザイナブの姉のポリヤナかと思えば、彼女は
アマンダと名乗っていた。アマンダという人格は攻撃的な人物
でザイナブとは対照的だ。そして彼女を守るような守護神
である。
●本来の自分とは違う何か
ザイナブ(当時14歳)はナイジェリアから4年前に売春(人身売買)目的で
姉のポリヤナ(当時16歳)と一緒に連れて来られた人物だった。
雇い主からの服従が原則であり、それを破れば目の前で見せしめ
にされる。この場合、ポリヤナがハイエナによって殺されて
おり、妹のザイナブが目の前でそれを見てしまいショックの
あまり解離性同一障害を患う事になった。
またこの世の中には薬によって別人のようになることも出来る。
連続殺人の被害者は全員スポーツジムに通っている。
5人ともステロイド密売に関わったジム。
テストステロンの数値が高いってことは接種していた証拠に
なる。
「ザイナブじゃないんだよ! 私はアマンダ」
「多重人格、解離性同一障害です」
「人格の交代」です。虐待による心的外傷が原因で生存本能
がそうさせる。苦痛から自分を守ろうとして別人格になる。
●捜査へのアプローチ
アストリッドとデルフィーヌは全ての資料を見えるところに
置いて全体像を見渡せるようにしている。
ただデルフィーヌは秩序が無い。
アストリッドは自分の身の回りに秩序だって捜査資料を並べ
るのが彼女のやり方である。
全体像を見るとイメージが浮かんで連想をしやすくなり型が
見えて一致が見えて状況が見える。
■ブードゥー教の件
少々分からないやりとりが多く、言葉の意味も分からなかった。
そのために、ストーリー中でそれに関わってものを抜粋して
見る。
・アフリカ系の女性・テレーザ
手にナイフを持つ人。
彼女を刺すわけではない。皮膚を切るだけ。
エルズリー・ダントーの儀式をしていただけ。
殺人を見てしまったから精霊の守護が必要。
・人間じゃなくてルガルーだ
「夜」「恐怖」から妄想が膨らんだりでは?
・現場に置かれている規則性ある物質
「ヴェヴェ」だよ。
儀式で精霊との交信に入る前に地面にそのシンボルを描く。
四角ではなくパパ・レグバのヴェヴェ
・オズワルドはブードゥー教徒か?
髑髏の杖をついて革ジャンを着た男。
首にパパ・レグバのヴェヴェのタトゥーがある。
以前アナボリックステロイドを密売した嫌疑をかけられて起訴され
ましたよね? 起訴だけ、有罪ではない。
取引した複数の顧客が殺害されている。腹を切り裂かれ顔はズタズタ。
オズワルドは会話の中でステロイドはしていないという。
しかしステロイドを取っている人は見た目で分かる。
「例えば女性化乳房。
男性の乳腺が異常に肥大して女性化してしまう。ステロイドで
ホルモンが乱れるせいです。皮肉ですね。男らしさを追求した結果
が。
首元のタトゥーを見てラファは彼にブードゥー教か?
そうだ、信徒は5000万人居る」
●宗教観の違い?
オズワルドは7年前までハイエナの雌を飼っていた。
名前はカルフ。
ハイエナの社会じゃメスが優位だ。
カルフは国に帰れず死んだ。無残に殺された。
私のスマホを見れば分かる。誰かが首を切った。
オズワルドとしてはハイエナを自国に戻したかったのか?
彼は彼なりにフランスでカルフを殺した組織に怒りを覚えて
いるかのようだ。
■アストリッド
パトリシアとアストリッドは初対面。
あれが母よ。言ったでしょ面倒な人。うるさくて面倒くさい。
「結婚」についてはまだ決めてない。研究しています。
アストリッドは一枚の紙にはメリットとデメリットを書き綴って
いた。
・メリットはテツオは良い匂いがする。
永住する。二人で囲碁が出来る。無言で一緒に過ごせる。
テツオと静かにベンチで座るのが好きです。ソファーでもです。
気持ちを安定させるための習慣です。テツオを愛しています。
一緒にお茶を飲みます。
・デメリットは共同生活。
民法第215条「夫婦は共同で生活し、互いに助け合う」
他人と暮らすのは事実上不可能です。
テツオと暮らすのが無理?彼は何度かあなたの家で寝てるでしょ。
3回ソファーでです。ただ一緒に暮らすのは別問題です。
家は私の避難所です。私には決断を下すのは無理です。
全ての要素を考慮は出来ません。
・気持ちは分かる。「怖い」よね。目の前に巨大で克服しがたい
問題が有る。そんな時どうするか知ってる?
「自分の胸に聞く」
「心臓の鼓動が克服し難い問題の解決に役立つとは思えません」
●ニコラは不調
喋ろうとしても言葉が口から出てこない感じになったと
ノラとデルフィーヌに語る。彼が話せなくなったのは
オズワルドに会ってからだ。
ノラはそういう事を信じるタイプには見えないと語る。
自己暗示にかかったのねとデルフィーヌ
「相手に取りつかれたと思い込ませて身体反応を引き起こす。
魔術ではない」
●被害者たち
新しい情報。不法移民を支援している団体の人から聞いた。
ザイナブはナイジェリアの売春組織の仲介で密航してフランス
に来た。
ビゼーは性感染症の検査を受けてた。
ジャンサックは殺害の一時間前に現金をおろしていた。
シモンスはヴァンセンヌの森にいってた。
グリニョンは既婚者なのにコンドームを持ち歩いてた。
全員売春婦を買っていた
●ラファエル家
デルフィーヌを家に呼ぶ。
テキーラトリプルセックにライム。
マルガリータ?
今日はマルガリータって時があるよね。被害者の辛い体験を聞いた
あととか。
お母さんと話は出来た?
イマイチ。母はあちこち駆け回って人の悩みを聞いてるから
娘の悩みには構っていられない。
お母さんも未解決事件を?
思っているより共通点があるかも。
●アストリッド家
テツオがアストリッドの家へ。
アストリッドはお点前の準備。
「大切なお願いが有ります。私たち二人の事ですが民法に定められて
いる契約による法的な結びつきについて検討した方がいいのではと
思っています。ラファエルはそれが行政上のああなたの立場を確立し
フランスに永住する為の合法的かつ最適な解決策だと言います」
「僕がフランスに居られる方法を考えてくれて物凄く嬉しいよ。
でももう心配ない。2年間のピザが取れた」
「2年だけです。2年では足りません。私の人生で不動の要素になり
想定内の存在になって欲しいのです」
「もしかしてプロポーズ?」
「そうだと思います」
「でも結婚は一緒に暮らす事だ。それは強要できない。
家は君の避難所だ」
「ただ民法を詳しく調べたら曖昧な点があることに気づきました。
“共同生活の概念”についてです」
【第108条 夫と妻は別々の住居を持てる。ただし共同生活の概念を
崩さない範囲で】
私との結婚を承諾してくれますか?
もちろんするよ。
■その他
・エルズリー・ダントー
テレーズという呪術師はブードゥー教のエルズリーの
ご加護を祈る儀式をしていた。
・ルガルーを見た
ブードゥーで言うオオカミ男の事。
ザイナブはテント暮らしのホームレスだが殺人事件の目撃者。
しかし彼女が見たのは人間じゃなくてルガルーだという。
獣だが二本脚で立っている。体は全身毛むくじゃらで爪には
血がべったりついていた。目の前であの男の人の顔に食いついて
いた。
・人種的価値観
白人たちは自分らの理屈で全部分かった気で居る。
実際にはそれ以外の世界のことは全く見えていない。
そこに存在しないから見えないのではなく自分で見ようとしない
から見えないだけ。
・「ヴェヴェ」
儀式で精霊との交信に入る前に地面にそのシンボルを描く。
写真の四角のものはパパ・レグバのヴェヴェ。
生きてる者の世界と精霊の世界とをつなぐ通路の鍵を守っている。
・オズワルド・ジョンソン事件
アナボリックステロイドの違法売人。
複数のジムがこれで訴訟に追い込まれた。
全部被害者が通っていたジム。
これまでも度々殺人事件の調書で目にしていたのは
アナボリックステロイドの接種によって引き起こされた精神障害に
ついて。
具体的な症状は自制心の喪失、怒りの爆発、極端な力の増大。
・ステロイドは検視では検出されない。
ステロイドは薬毒物検査では出ずホルモンの乱れを引き起こすだけ。
テストステロンが多いと体毛が増え攻撃性が増して度を
越えると認知機能の重大な悪化を引き起こす。
・ネジが飛ぶ
逝かれるの意味。
ラファエルがアストリッドの前でこの言葉を使った為に改めて
言い直していた。
・【環境法413条1項違反】
容疑者の一人オズワルドの前科を調べていると7年前に
【環境法413条1項違反】で罰金を科せられていた。
これは野生動物の飼育を規制する法律のようで、彼はハイエナ
を飼っていた。
・勘は信じるが拘束する根拠が足りない。
「確固たる証拠が必要なんだ」
バシェールがラファエルに言ったセリフ。最近は判事のことを
考慮してバシェールがこのセリフをいう事が多くなった。
・ハイエナに比べりゃこっちの税務調査官は小型犬だな。
フルニエが語ったセリフ。猛獣に襲われた事実を見てそのように
語る。
・パトリシア
ラファエルの母って弁護士なんだっけか。
しかもボランティア活動をしている。
ラファエルは幼少期からなかなか会えない母との間に蟠りがある
感じだけど、母親は良いことをしているんだね。
今回は「カレーの移民たちを助けるのに法的措置を執る弁護士が
必要だった」と語っている。
■使用された曲
■出演者
アストリッド・ニールセン (Sara Mortensen) 犯罪資料局・文書係
ラファエル・コスタ (Lola Dewaere) 刑事・警視
ニコラ・ペラン (Benoît Michel) 刑事
カール・バシェール (Jean-Louis Garçon) 刑事・警視正
アンリ・フルニエ (Husky Kihal) 監察医
ノラ・モンスール (Sophia Yamna) 警部補・デジタル
テツオ・タナカ (Kengo Saito) タナカ商店
*アンヌ・ラングレ (Valérie Kaprisky) 警察学校・犯罪科学担当教官
*マチルド・ニールセン (Elisabeth Mortensen) 母
*テオ・コスタ (Timi-Joy Marbot) ラファエルの息子
*ニルス (Handy Gedio) 7歳、アンヌの息子、アストリッドの異母弟
*ウィリアム・トマ (Jean Benoit Souilh) 社会力向上クラブ
*マックス (Clément Lagouarde) 社会力向上クラブ・長髪
*アリス (Lizzy Brynn) 社会力向上クラブ、メガネ女性
*ブノワ (Clément Langlais) 社会力向上クラブ
*アンジェル (Angèle Rohé) 社会力向上クラブ・若い
*サミ・グルメ (Dominique Engelhardt) 途中から社会力向上クラブに参加
パトリシア (Julie Arnold) ラファエルの母
デルフィーヌ・シモン (Charlotte Gaccio) プロファイラー
ザイナブ・アスマン (Nafy Souare) 目撃者。不法移民
オズワルド・ジョンソン (Doudou Masta) ステロイドの違法売人
テレーズ・キアンビ (Nézhaa Khelouya) ブードゥー教の祈祷師Thérèse Kiambi
エスター・サンガレ (Nohanne) 移民支援のボランティア
(Maxence Fertein) ジョギングをする人
ポリヤナ・アスマン () ザイナブの姉、4年前から失踪