第2話 自由への身代金 Debt
脚本/Amanda Green
監督/David Platt
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アパートの管理人は2Dの部屋の様子がおかしいとして警察官に
通報する。管理人になって30年、良い家族の人たちだけだった
という。中で赤ちゃんが一日中泣いているのだとすると、警察
官はウー家にいく。管理人によるとウーは中国系で英語が不自由
だという。
そんな中室内から物音が聞こえた為に強引に中に押し入ると、
クローゼットからは6歳の少女・ハンナと赤ちゃんのスージーの
姿が有った。
すぐに知らせを受けてオリビアとエリオット、そして中国語に
精通しているホアンが現場にやってくる。
ホアンがハンナに声を掛けると中国語でママを探してと語る。
ママは出かけた。針が赤に来たらスージーにミルクをあげる
のだという。時計をみると3時間毎に赤い丸印がついていた。
ハンナはミルクが無くなったのでお菓子をあげていたという。
ママは何時出かけたのかと問うとずっと前だという。エリオット
はミルクの減り方から一週間前だろうと語る。
母親の名前はジョ・ウーで不法移民だとエリオットはクレイゲン
に報告する。前科も病歴もなく、夫は不明だという。
児童保護局によると里親を探すには2日かかるという。ジョは
6歳の娘に育児を托していたのかとすると、エリオットは男と
住む為に育児放棄したのではないかという。とにかく発見が
早くて良かったという。オリビアとホアンはハンナからママの
ことについて尋ねる。人に逢うと言っていたこと。ママの友達
は誰かと問うと隣の店で働いているペニーさんだというハンナ。
7月13日(火)・チェンズ・マーケット
ペニーから話を聞くとジョには妹がいるという。ただジョは秘密
主義で妹のことは聞いていないという。恋人は居たのかと問うと
話づらそうにしているペニー。ジョは子供を置いていなくなった
のだとすると、あの男の為なのか?という。白人の金持ちだと
するとオリビアは金目当てで付き合っていたのかと疑うが、エリオ
ットは国籍目当てだろうという。男と面識があるかと尋ねると、
私は忠告していたという。変態には気を付けろと。相手とは結婚
相談所で知り逢ったとし、「ゴールデンハビネス社」だという。
「ゴールデンハビネス社」で話を聞くと、会員は全員アジア人で
合法のものだという。偽装結婚は違法だぞと脅すと、金を払って
いるのはアメリカ籍の白人達だという。8千ドルの入会金で
返金制度もあるという。身辺調査はしているのかと問うと信用して
いるのだという。もしも相手が精神障害者だとしたらどうするのか
と問うが、責任者は金を払えば問題ないという。ジョの相手は
誰かと問うと希望者は大勢いたという。ハワード・ケンドルという
ウォール街勤務の男性だと。
7月13日(火)・MK&B社(マクスター、ケネディ&バリンジャー社)
オリビアとエリオットは会社に向かう中、ハワードには暴力、飲酒
運転の前科があるという。金目当てだと知りジョに切れたのかも
知れないという。ハワードを社内で探すと彼は郵便係だと分かる。
ジョのことについて尋ねると、数回デートしたがもう別れたという。
別れた理由を尋ねると、ジョは25歳だと偽ったが実際には子持ち
の33歳であり、先週郵便係だと知ると私を捨てたのだという。
3千ドルを踏み倒されたとのこと。ウェディングドレス代を払わさ
れたとし、嘘だと分かって追いだしたという。暴力を奮ったので
はないかと問うとジョが訴えたのかと問い、軽く押しただけだと
いう。ジョは失踪している事を告げると強く押したのではないかと
迫る。翌日に電話が有りカバンを忘れたと言ってきたが、でも
取りに来なかったという。そのカバンはここにあるとして出す
とオリビアはブランドもので1万ドルはするという。しかし彼は
彼女の職場の偽造品だという。チャイナタウンの工場で働いている
という。エリオットは偽造品捜査課に話を聞こうという。
バッグを見てもらうと確かに偽物だという。昔は毎週摘発して
いたこと。バッグやジーンズ、Tシャツなど・・。しかし911以降
のメインは海賊版DVDだという。アルカイダがアニメの偽造DVD
を2万枚売っていたのだとし、麻薬よりも儲かりリスクも少ない
からだという。他にも粉ミルクや車の部品、電池などを売っている
という。小売り店から探ると良いと。チャイナタウンのカナル通り
だという。
オリビアは買い物をする振りをして店主から革の鞄が欲しいとし、
ジョが持っていたものと同じイタリアやフランス製のバッグはない
かと問う。引き出しから同様のバッグを見つけるとこれが良い
と語る。300ドルだと言われると、その瞬間商標法違反で店主を
逮捕する。エリオットは製造工場を教えれば減刑するというと、
エルドリッジ通りだという。
エルドリッジの工場に乗り込むNYPDの面々。
我々は移民捜査局ではなくジョ・ウーを探していると語る。
ここに居るかと問うと一週間休んでいるという。ジョは問題が
あるとして焦っていたようだという行員の話。妹の居場所を
知っているかと問うと、リー・メイというベル通りのクリーニング
店にいるとのこと。
リー・メイの元にいくと、姉さんはどこに居るかと問う。
失踪した事を告げるといつ失踪したのかと逆に尋ねられ、一週間前
だと語ると、それならばすぐに戻るという。いつもそうなのかと問う
と普段は工場仲間に子守を頼むとし、姉は良い母親だと語る。最後
に話したのは2週間前でその時ケンカしたのだという。お金のこと
だとし、私が姉の借金を断ったのだと。金の目的は結婚資金だと
話していたという。姉は移民捜査を恐れて姪達には警察とは話すな
と教え込んでいるのだという。私には姪っ子たちは話をするので
逢わせて欲しいと語る。
メイはハンナと話すと何も知らないと言っているとエリオットたち
に語る。しかしその会話を聞いていたホアンはハンナが言ったこと
とは違うという。お姉ちゃんの為にお金を払いに行ったと言って
いたとのことだった。他にも娘がいるのかと問うと、ピン・ウー
がいるという。しかしこのことを話せば姉も姪も殺されるという。
エリオットは自分を信用して欲しいとしてピンの年齢はと尋ねると
15歳で、姉夫婦が来米した時にはピンは赤ん坊なので船に乗せる
ことが出来なかったのだという。この国に来て資金を貯めていた
が姉の夫が資金を持ち逃げしたのだと。ピンは何処にいるのかと
してジョは金を払ったのではないかというエリオット。
しかしメイは入国できたのかも分からないのだという。結婚資金の
目的は仲介業者に5万ドル要求されている為のもので、全額払うまで
は自由になれないのだという。そいつの名前は知らないのかと
問うが知らないとし、お金を払わねば彼らに殺されるというメイ。
メイはエリオットに対して子供は居るのかと問うと4人居るという。
貴方は人殺しと交渉するのでしょとし、我が子を返せと。
ジョは殺されたのかとしてオリビアたちは話合う。
ホアンはこういう組織は寧ろ家族を殺して返済を迫るのだという。
ジョを働かせているのかも知れないというクレイゲン。住民たち
は警官を警官しているので、ホアンは自分が聞き込みをするという。
しかし君も怪しまれるハズだというエリオットはメイに聞き込み
をさせようとし、エリオットが恋人役をするという。クレイゲンは
民間人を捜査に巻き込むわけにはいかないとして、方針に反する
ことを口にするが、メイは私一人でも捜すと語り出す。エリオット
は危なくなったらすぐに非難させると告げ、メイは一人でも探しに
出て結果として危険になるという。少しでも危険を察したら中止しろ
というクレイゲン。
7月14日(水)・ジーボア寺院
ザンは同郷人で町のまとめ役だという。ザンから話を聞こうとする
と彼はメイと後ろにいるエリオットを見て、恋人のせいだろうと
して悪口を語る。
7月14日(水)・移民税関捜査局
7月15日(木)・家庭裁判所
7月15日(木)・児童サービス局施設
7月17日(土)・移民捜査局拘置所
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アパートの管理人が赤ちゃんが一日中室内で泣いているとして
通報が有り室内を調べていると中国からの不法移民で入国して
いるジョ・ウーが2人の子を残して失踪していることを知る。
6歳の子に育児を托して居なくなるとは一体どういうことなのか。
彼氏と住むために育児放棄したものなのか。中国人の不法移民の
コミュニティに入り込み事情を探る為に、偽造品捜査局や移民局
との連携、そしてエリオット自身がジョの妹・メイと共に姉を
探してチャイナタウンは回っていく。すると6歳のハンナは15歳
の姉を中国から入国させる為に金が必要で母が金を求めていた
ことを告げる。
実話を元にしたエピソード。
なんと言っても今や話題となっているマーベル系のドラマ
「Agents of S.H.I.E.L.D.」で、エージェント、メリンダ・メイ
役のMing-Na Wenが主役のメイ役として今回のエピソードに出演
している。
今や51歳の彼女がエージェント役としてアクション役を演じている
のだから凄いのだけど、古くは「ER緊急救命室」のシーズン6から
医師のメイ・チェン役で登場している。ストリートファイターシリーズ
オタクでゲームセンターでン十万円くらいはつぎ込んで居るであろう
対戦に励んだ私としては映画「ストーリーファイター」の
チュンリー役で出演した印象が強いのだけど、今回のドラマの中に
見る、恵まれない環境で姉を求めて命をかけて探して回るという
役柄は、その後の彼女の役柄にも精通している感じだね。
アメリカに於ける不法移民と偽造品の問題、そしてどの民族の
コミュニティでも共通するものが有るのだろうけど、他民族に対する
排他的・牽制的性格を持つが為に、どうしても捜査が複雑且つ難しい
ものとなり、他者に情報を流せば同じ民族の仲間であるにもかかわらず
命を狙われてしまうというような力の論理の元で成り立つコミュニティ
の構図が出来上がってしまっているところが有る。
エリオットがメイと関わり有っていく中で、「必ず自分が守る」
「信用して話して欲しい」とするようなセリフを何度と目にする
中で、その信頼を裏切らないようにする為に行動を起こすエリ
オットの姿が有り、ドラマの中には人助けと称して搾取している
白人の弁護士の姿も有ったので、エリオットが民族を超えて
犯罪捜査には国籍は関係がないとばかりに踏み込んでいく様が
とても眩しく見えるエピソードでも有った。
その反面、エリオットは子供のことにも精通していて、冒頭では
ミルクの減り方を見ただけで、失踪して一週間くらいだとする
ような知識を披露したりして、子供を心配する親の立場から犯罪捜査
に関わる事が出来ることをアピールすることで、今回の様にシンクロ
して捜査することが出来たりすることが出来るであろうことを
上手く裏付けている。
複数回に渡るおとり捜査が有り、一度目はオリビアがバッグを購入
する名目で偽造工場を突き止める流れが有り、二度目はエリオット
がメイと恋人役となってボディガードしながら聞き込みをして
回ってみたり、メイが組織に金を引き渡す流れを捜査官一同で
協力して張り込みして見たり、ラストの決め手はホアンが移民局に
捕まったとする妹を助ける為に、弁護士と接触して助けてもらおう
とする役割を果たすということで、ドラマとしてももの凄く見所
満載のエピソードだった。特にホアンの使い方が一番面白かった
けど、中国系のホアンも外者扱いされてしまうという辺りは切ない。
しかし久しぶりに聞くホアンの中国語とかメイの中国語の姿に
普段は英語でしか聞き慣れないキャラクターの言葉にちょっと
グっとくるようなものがあるのは確かだった。
このエピソード、過去にも見た事が有るのだけど、別のドラマだった
のかこのドラマ自体を過去に見たのかよく覚えて居ないのだけど、
似たようなエピソードは多いよね。
今時の偽造品捜査課の視線は9.11以降、アルカイダの資金源にも
使われていたというアニメDVDに見る偽DVDが取り上げられている
としていたけれど、皮肉にも偽物を探して本物を見つけて出して
いくというのだから凄い。
犯人の男はムダにイケメン過ぎるところがあって犯罪を認識して
いるであろう中にも妙な自信感に溢れているところが有って
むかつく(笑)。逆にトミーなど使いっぱの少年は、福建省の小さな
村から来たとするけど、こういう犯罪がマジメに働いている人
がバカに見えるような利益を生んでしまっているところが有る
んだろうね。
ジョ・ウーの遺体は車庫の下でコンクリートに埋められていた。
今回は警察官としてのルールを破っての捜査も目立ったので、
今後その問題がまたエリオットの立場を悪くしなければ良いと
思うんだけどね。特にメイのことを遺体安置所に連れて行き、
女性の遺体を見せて話さなければこういう遺体が増えるということ
を説得する流れが有るところなど、ヒヤヒヤするところが有った。
メイが姪を育てるというギャグにもならない状況だけど一気に
3人も子供が増えてしまったことで一体どうすれば良いんだろうか。
ノバクさんはあんまり目立たなかったな。
嘘の裁判を開いて時間稼ぎだけだった。取調室での真っ赤な口紅は相当
輝いていたけどね。
エリオット・ステイブラー (Christopher Meloni) 刑事
オリビア・ベンソン (Mariska Hargitay) 刑事
ドナルド・クレイゲン (Dann Florek) 主任警部
ジョン・マンチ (Richard Belzer) 刑事
? (Steven Zirnkilton) Opening Announcer (voice)
アレクサンドラ・キャボット (Stephanie March) A.D.A 検事補
オダフィン・チュツォーラ (Ice-T) “フィン” 刑事
メリンダ・ワーナー (Tamara Tunie) 鑑識
ジョージ・ホアン (BD Wong) FBIにも精通する精神科医
ケイシー・ノバク (Diane Neal) A.D.A 検事補
ライアン・オハロン (Mike Doyle) Forensics Tech
リー・メイ (Ming-Na Wen) ジョ・ウーの妹
リッキー・ヤオ (Jack Yang) 人身売買組織
トミー (Aaron Yoo) 赤い革ジャン
— (James Hong) 労働搾取工場オーナー、メイが働くクリーニーグ店
Mr.ザン (Kim Chan) ジーホア寺院、町のまとめ役
— (Curtis McClarin) 移民税関捜査局の黒人捜査官
— (Gene Canfield) 偽造品捜査課の刑事
ハワード・ケンダル (Craig Walker) MK&B社の郵便係
マーク・セリグマン (Tom O’Rourke) 判事
ロジャー・ベイカー (Loren Dean) 不法移民弁護士
ハンナ・ウー (Sabrina Jiang) 次女、6歳
ピン・ウー (Jenny Wong) 長女、15歳
カルディロ (Jake Robards) 救命士助手
フェリシア・チャサム (Margaret Reed) リッキーの弁護士
チャーリー・ピン (Andrew T. Lee) “ゴールデンハピネス”
— (Ted Oyama) Clerk
ペニー・チェン (Karen Tsen Lee) チェンズマーケット、ジョの友人
ジェイド (Cindy Lee Moon) 売春婦
ラミレス (Donnetta Lavinia Grays) 捜査官
タナー (Paul Borghese) 捜査官
— (Nancy Eng) 労働搾取工場の女性、ジョの同僚
Mrs.アーミタ (Helen Palladino) 管理人?
— (Pam La Testa) 隣人
— (Rich Chew) 中国系アメリカ人捜査官
— (Elizabeth Flax) ER Nurse
— (Corinne Wu) 売春婦
— (David Ng) Chinese Thug
— (Roger Wu) Man With Gun
— (Frankie Dellarosa) Court Officer