第3話 氷の男 Making Friends and Influencing People
脚本/Monica Breen
監督/Bobby Roth
【前回までのあらすじ】
シモンズはあらゆる水分を凍らせることが出来る能力だという。
フィッツは1テラワットのバッテリーはアイスマシンの大型版用と
同じで危険だとセスに語る。メイは彼はどうなるのかと問うと
コールソンはサンドボックスへ送られるという。
フィッツとシモンズをヒドラの飛行機から突き落としたウォード。
二人は生き延びたがフィッツは重体。シモンズが去ってフィッツ
は更に悪化したと語る。独り言が増えているのだという。バクシは
慎重に対処するとし、ホワイトホール博士に長いこと探してきたので
しょうと語ると君に何が分かるという博士。
【ストーリー】
ホワイトホールは始めてこれを飲んだのは新兵の時だという。
熟成前で若かったが直感で箱買いしたこと。10ドルは当時大金だったが
現在一本2千ドル以上するという。辛抱強さは美徳だと。
そんな彼は能力者のエージェント33に対して、君に第二のチャンスを
やるとし、是非君を組織に迎えたいという。君の能力は十分に発揮して
欲しいとし、降伏すれば生きる道を得られるという。「解放、心を無に
して服従が最善の道」。エージェント33に対して服従するかと問うと、
ヒドラの仲間には絶対にならないという。ホワイトホールはバクシに
対してまた始めてくれと語ると、ファウスタス式洗脳には時間がかかる
のは分かっていたという。時間は沢山あるという。
5時45分。
シモンズは目覚ましで起きると、ルームランナーで軽く朝の運動を
して服に着替えてコーヒーを入れる。そしてハンバーガーを手に
して食べながら通勤する。
ヒドラの施設に入るシモンズはゲート守衛のセオに挨拶する。
君の笑顔は一服の光だとし憂鬱な朝も乗り切れると言われる。一服の
清涼剤と一筋の光をごちゃ混ぜに使っていると指摘する。
シモンズは研究室に行くと上司のケネスから早く研究結果の報告書
を出すよう告げる。
スカイはメイの指導の下で射撃訓練をする。
ウォードだと思って撃ったというと、標的と思って撃ちなさいと注意
されるスカイ。決して自惚れるなとし、これは初歩の初歩だという。
心と体のコントロールが大事だとすると、現場では常に自分を
コントロールすることだという。人質が居たり爆弾が有ったとしても
冷静で居る事。現在心拍数61で安定しているので悪くはないと語る。
メイはあなたには狙撃用のライフルにも慣れてもらうと語る。
ハンターとマックがやってくるとスカイに対して君はアカデミー出身
なのかと問う。マックは俺たち賭けをしているんだというと、スカイ
は私はアカデミーは出ていないという。エージェントのバッジは実施
訓練にもらったがそれだけだという。するとハンターはハートリーは銃
嫌いでナイフを使い、アイダホは任務で誰かが死ぬ度に教会に行って
祈っていたという。因果のバランスの為だという。ハンターは君について
も知りたいとすると、人を殺したことがあるかどうか聞きたいのか?
と問うスカイ。記憶には無いというスカイ。そんな彼にメイは在庫チェ
ックはどうしたのかとしてハンターに突っかかる。
メイは練習して反動に慣れてくれという。何度経験しても楽ではない
とし人を殺すことはと語る。
メイはコールソンが戻って来たことを知ると彼に近づく。
一人で戻って来たなら収穫なしねと。E-33は引退なのかと問うと、
ヒドラに先を越されたという。一人優秀なエージェントをまたヒドラに
奪われてしまったという。これ以上の損失は防がないと・・・と。
ケネスはシモンズに対してサンプルの分析はどうしたのかと問うと、
上から今すぐ報告しろという知らせが来ているのだという。
私が行って説明しましょうかというシモンズだが、ケネスは上に行く
ほど怖くなるんだと言われる。あの細胞には液体ちっさを作り出す
普通じゃない能力があるとすると、奇妙だねという。DNAマーカーは
正常。変異は遺伝子よりも環境だろうというシモンズ。シモンズは
ケネスが手にしているのはドニー・ギルのものだということを知る。
モロッコ・マラケッシュ。
喫茶店で飲んでいるドニーは店長のエリアスのラジオを直していた。
まさかあのラジオが直るとは思わなかったというと、アンタ天才だね
という。学校が理工系だから・・というと、マラケッシュは過去を
捨て逃げて来た旅人に優しい土地だという。するとドニーは何で
逃げていると思ったのかとして不信感を出す。あんたは危険だと
言われているだけだという。するとヒドラのエージェントが2人やって
くる。話があるというが、断るとしてドニーは彼を凍らせてしまう。
そしてエージェントの持ち物の中にマリベル・デル・マール号と
携帯に書かれていることを知る。
■感想
ようやくリアル・シモンズが登場しましたね。
死を意識するような経験をした彼女にとって、もうこんな世界は嫌だ
とばかりに危険な組織・世界から離れて、一般の人が経験して
いるような一人暮らし、サラリーマン生活、人生を満喫・謳歌している
のかと思われたけれど、結局彼女はヒドラ組織の研究員として働いていた。
しかしそれはシールドとしての任務の一環として敵の内部に潜入して
いるというものだった。
シモンズが悪い事が出来る人物ではないことは明らかだけど、彼女
一人だと頼りないし、何処までそんな危険な役目を果たせるのかなと
思う所も有る。
そんなシモンズの一人暮らしの光景に対して、裏で流れている
Catherine Iretonの「God Help the Girl」がまたフレンチポップテイ
ストで、「HELIX」でも見て居るような気になってくる(笑)
曲調はレトロチックで懐かしい感じ。
能力者捜しのエピソードを見ると何だか「HEROES」っぽいなぁ。
■ヒドラvsシールド
シールドを指揮しているのはホワイトホールなのかな。
それとも能力者を洗脳する役目を担っている一部門なのか。
正直もっと巨大な組織なのかと思っていたけど、シールドと同様に
構成員は意外と少ないのか。
バクシはホワイトホールの言うことを聞いて腹心のようになっていた。
ただ厳しい人のようで裏切り者には容赦なしの姿勢を持っている。
ヒドラとシールド。互いに構成員として使える人材の確保競争に
有り、陣取り合戦の如く互いに情報戦をもって世界征服の為、征服を
阻止する為に行動を起こしている様子。
■ヒドラの流儀vsシールドの流儀
シモンズが内部情報を得るためにヒドラスタッフに気に入られるよう
な行動を取ることでより内部に潜入していくことになりそうだ。
今回はそんな流れの第一弾って感じ。
ヒドラは能力者を手懐ける手段として「洗脳」している現実が有る。
対するシールド側は、そんな洗脳とは対照的に、メイがスカイにも
伝えていたけれど、「心と体のコントロール」「自分を常にコントロ
ールする」ことの必要性を説いていた。
やっていることが違うので比較にはならないかも知れないが、精神世界
の中でも両者のしている事の違いというのは対照的で興味深い。
■今回の能力者はドニー・ギル
ドニーはS1-12「シールド・アカデミー」の中で、フィッツとシモンズ
がアカデミーに公演に行った時に出会った人物だった。
フィッツ・シモンズが開発した冷却装置を使った実験をしている中で、
ドニーは雷に打たれた際に、その能力が自らの体に備わってしまった
かのようだ。サンドボックス内で制御と増幅を覚えたとしていたけどね。
ドニーはモロッコのマラケッシュにいて、ヒドラたちが彼をスカウト
しようとしていること。マリベル・デル・マール号で来たことを知り、
カサブランカの港に停泊しているマリベル号を凍らせて、これ以上逃げず
に戦うことを示唆していた。
・もう一人の能力者エージェント33
この人物がどんな能力を持っているのかよく分からない。
洗脳の仕方がレトロチックだけど、ドニーの件では既に洗脳が施された
後なので、ある言葉を言えば自由に扱える状況にあるとされていた。
エージェント33も最後には服従している姿が有り、そしてシモンズも
また言うことを聞かないのであれば洗脳することを指摘されていた。
前のギャレット方式だと、大事な人を人質に取って行動を起こさせていた
という感じだったのだけどね。
■ハンター vs メイ
メイは1話の中でハンターに殺されかけた事を根に持っているようだ。
今回潜入しているシモンズのことをマリベメ・デル・マール号の中で
見かけた彼は、ドニーの説得が無理だと知ってシモンズを含めたヒドラ
のメンバーを殺そうとして射殺しようとしたところをメイがハンター
の行動を止める為に銃弾をヒドラではなく仲間のハンターに向けた。
このシーン、「西海岸捜査ファイル ~グレイスランド~」のS2-12
で、銀行の貸金庫を襲撃した際にアンバーがマイクを殺そうとして、
ブリッグスがアンバーを撃った流れと似ていたな。
結局スカイが最後、能力者のドニーを射殺。
まるでドニーが氷の海を沈んでいく様は映画「タイタニック」の
レオ様状態だったな。
■スカイが動揺する時
スカイは常に心拍数を61に保っていた。射撃訓練の時も、ドニーを
ライフル銃で射殺した時も61になっていた。
しかしウォードから父親の件を聞かされ、彼はスカイに会いたがって
いると聞いた時には、105にまで上昇した。
■情報を知らされないフィッツの寂しさ
今回はフィッツの活躍のお陰で助かったところも有ったけど、
ウォードがまさか隔離室に閉じ込められていることを知らず、
知った時には同様して、低酸素状態を味わえ!とばかりに室内を同様
の状態にしていた。
また今回のステルス仕様のバスを使ってモロッコでのドニーの確保の
任務の際に、知り合いである自分には何も伝えられずにいることに
不満を持っていた。
コールソンは長官という立場上秘密は沢山抱えている事を告げる。
シモンズの件はまさにその秘密の一つだ。
■使用された曲
・Agents of S.H.I.E.L.D. Theme Song
Written by Bear McCreary
・God Help the Girl by Catherine Ireton
■キーワード
■出演者
フィル・コールソン (Clark Gregg) S.H.I.E.L.D.の捜査官
メリンダ・メイ (Ming-Na Wen) 捜査官、エースパイロットで兵器の専門家
グラント・ウォード (Brett Dalton) S.H.I.E.L.D.のブラックオプスの専門家
スカイ (Chloe Bennet) ハッカーグループ「ライジング・タイド」
レオ・フィッツ (Iain De Caestecker) 捜査官、兵器技術を専門
ジェマ・シモンズ (Elizabeth Henstridge) 捜査官、生命科学に精通
ランス・ハンター (Nick Blood) シールドの傭兵
アントイネ・トリップレット (B.J. Britt) エージェント
アルフォンソ・マッケンジー (Henry Simmons) “マック”、メカニック
スニル・バクシ (Simon Kassianides) ヒドラ
ダニエル・ホワイトボール (Reed Diamond) ヒドラ、博士
カラ・リン・パラマス (Maya Stojan) エージェント33
ドニー・ギル (Dylan Minnette) 能力者、ヒドラを嫌う
ケネス・タージョン (Adam Kulbersh) ヒドラ研究所、シモンズの上司
エリアス (David Diaan) モロッコでの茶店、実はヒドラ
— (Mo Darwiche) Ship’s Captain
セオ (Jesse D. Goins) ヒドラの施設の受付
— (Jarrod Crawford) Lead Hydra Agent
— (Nick Roth) Second Hydra Agent
— (Mandell Frazier) Hydra Agent
— (Ryan Stroud) Frozen Agent