第20話 世代 Generation Gap
監督/Stephen Cragg
脚本/Shelley Meals
Darin Goldberg
【Story】
◆シカゴ総合病院
チャールズ先生が出社しエレベーターに乗ろうとすると
娘・ロビンとその恋人コナーが軽い言い争いをしているのを
目にする。チャールズは次のに乗るよというがロビンが
乗ってくれという為に同乗する。ウチにネズミが居ると
いうロビンに対してコナーは駆除業者2社に調べさせたじゃ
ないかとして居ないことを語る。彼のウチで同棲している
のだとチャールズに告げる。始めて娘の男性関係を知り
ちょっぴりショックの父。チュールズは春だと言うのに
雪とはなと。ロビンはもっとまともな会社に調べさせて
と語る。
・ナタリーはマギーの元へ。
息子のオーウェンとビデオ電話をするのに携帯の目覚まし
を一時間後にかけたので忘れていたら教えてと頼む。
夕べ帰った時にはもう寝ていたし、今朝出かける時にはまだ
寝ていたのだという。最近殆ど会えないという。
・銃弾を浴びた男
チョイ先生は患者(Vonzell Scott)に対して銃弾はもうすぐ
に腸から取り出すと語る。カートで運ぶ中次の急患が運ばれ
てくる。
●エリオット・ギャラガー (Joey Luthman)
救命士のセザールが運んで来る。17歳、男性。校内暴力で
顔面害所と胸部挫傷、GCM15点、1時意識消失。
「あいつらに殴られた」と言うとエイプリルは両親に知らせ
てと語る。チョイは胸に聴診器をあてると呼吸音は良好。
胸部レントゲンのオーダー。肺は綺麗で骨折は無し。
打撲だけだとしてフェンタニルを投与。
首と目を調べると頸椎は異常なし。右目の動きが悪いので
骨折していること。鼻がずれているのですぐに元のイチに
戻す。酷い事をする連中だとエイプリルは語るが、本人曰く
「ボクのせいです。去勢して下さい」
と突然突拍子もない事を告げる。
・ウィルは実家の弟・ジェイと電話で会話する。
父親・パットの体調が悪く足首が浮腫んでいるというの
である。近くにいたコナーにウィルは、父は頑固な人で
10年前から【僧帽弁逆流症】だとし、弟の話では状態が
良くないとのこと。これから電車で様子を見てくるという。
車は奨学金返済の為に売ったとのこと。コナーは俺の車を
使えよと言ってくれるが、ウィルはそれならば一緒に来て
欲しいと頼む。
・エリオットに話を聞く
自分はsexの事ばかり考えて居てそれは生殖の為ではないと
チャールズに話す。その考えは何処から学んだのか?と
問うと両親だというエリオット。殴られた理由は体育館の
窓から女子シャワー室を覗いたのだという。それは教師が
指導すべきもので殴るべきではないとし、ましてや去勢なん
て・・と語る。しかしエリオットは金髪の女の子の後を
追いかけてしまうとのこと。そしてレイシーという同級生
の女性は自分の前の席の子だが髪の毛をこっそりと切った
のだという。自分で自分が怖い・・何かやりそうで・・
薬で去勢出来るようなので化学的去勢をしたいと語る。
彼女を傷つけたくないし、他の誰も傷つけたくないのだと
いう。
・チャールズはチョイ先生の元へ。
悩みは深刻だという。sexに取り憑かれている。親に「生殖
以外は悪だと教えられ自然な欲求を抑え込むことで起きる
攻撃的衝動と闘っている」と。金髪を狙っているフェチ。
彼は良識は有るし心理療法も効果的だが薬も有る。
もしレイプしたら一生終わりだが親の同意が居るとのこと
だった。
●患者・トロイ・ボーレン (Jackson Hudson-Gallagher)
マギーはナタリーに両下肢麻痺と口内炎の3歳児がやって
くると言うと、ナタリーはクラークに手伝ってと頼む。
母・エミリア(Lenne Klingaman)と息子のトロイ。
エミリアによるとこの子は言葉が遅く片言しか話せないと
のこと。症状は2、3週間前からで足を引きずり始めて酷く
なったからレントゲンを撮ってもらったが異常は無し。
医者の指示で一週間休ませたが治らないとのこと。
仕事は休めたので今朝トロイの様子を見ていたら歯茎から
血が出て来たとのこと。クラークが口を見ると潰瘍が出来
ていた。痩せているのを見てトロイは食欲が無いのか?と
問う。元々好き嫌いが激しい子だというと、ナタリーはウチ
も同じだとしレントゲンのコピーを取り寄せるという。足の
痛みと衰弱に関しては色んな原因が考えられるので、背骨
のCTを撮り、血液検査をするという。
するとトロイは突然「チョキー・今」と語る。
チョコミルクのことで息子が大好きなものだという。
上のカフェテリアに有りますよとナタリーは語る。
●ノア・サラは精神科研修
高校生相手に子供を持つ責任を教える為に赤ちゃん人形を
持たせて一日世話をさせるという。赤ちゃん人形にはセン
サーが入って居てPCに送信されてくるとのこと。
■感想
今回のドラマのテーマも実に分かり易いものだけど、人から
見れば分かり易くても簡潔は非常に繊細で難しいもの。
命とか犯罪性が関わってくるのであれば即対処したいところ
だけど、親子関係ともなってくると意外と長い期間を相手と
の戦いに執念を燃やしてなかなか認められない事実が有る
ので難しいところ。特に男親っていうのは子供が自分を
越えることは嬉しいハズなのにそのタイミングを何時設定
するのかだよね。
ウィル&ジェイの親子関係が今回のそれに該当した。
また親子関係で上手く行っていないのはコナーも同様だし
チャールズとロビンの関係も同様だ。
ただそれぞれに独立してそれなりに対処出来る年齢では
有るので上述する件は安心出来る。不安なのは、思春期の
エリオットと敬虔なクリスチャンの両親との関係だったり、
母親エミリアと3歳の息子トロイの件では、ナタリーは
この二人の親子関係はまるで自分と似たような境遇にある。
子供の事はシッターに任せっぱなしで会えない状況だから
ね。彼女は自分自身の怒りをエミリアにぶつけてしまった
のだろうか?
■今回の患者
・エリオット・ギャラガー
17歳の高校生。性欲過多な男の子で、普通にしていれば
可愛いので持てそうだけど両親の敬虔さが彼の欲望を
押さえ込んでしまっているらしい。
しかしその位でそんな危ない人になるかな。
校内暴力で顔面外傷と胸部挫傷。
女性のシャワー室に覗いたみたいだがそんなに簡単に見える
ものか?
顔面はボコボコにされて鼻も折れていたけど、誰が殴った
んでしょうかね。
「去勢してください」
と言った時には “どうした?”って思いました。
本人は真剣に悩んでいるようで、良識はある。
心理療法か薬による化学的去勢か、それとも何もしないのか。
・毒親?
父・スタン、母・デビーは敬虔なクリスチャンのようで
セックスに関しては生殖以外認めないという。女性はそう
いう方居るけど男性は居るのだろうか?
エリオットが学校で何をしたのか。そして彼がどうしたが
っているのかを話すが両親は当然信じるハズもない。
母親は祈りとばかりに聖書の一節を呼んだ。
チャールズは両親にエリオットの希望を話す。
暴力的衝動を抑える為にテストステロンを減らすこと。
薬物治療を望んでいること。性的欲求を抑制して衝動を
押さえやすくする。両親の同意が有れば化学的去勢をし
一時的な並行して心理療法を行い最終的には薬は辞める
という。しかしそれを拒否した。
・トロイ・ボーレン
母子家庭なのかな。3歳児の男の子で母親はエミリア。
父親のことは話題にも出なかった。
両下肢の麻痺と口内炎が出来たのと、言葉が遅くて片言
しか喋られない。
これまで検査はしてきている。
歯茎からは血が出て来たとのことで調べると潰瘍が出来て
痛そうだった。
背骨のCTと血液検査をすることになる。
チョコミルクばかり飲ませているのでそれが何か問題なの
かと思った。ウチの甥っ子が現在3歳で未熟児として早産で
産まれたのでしゃべり出すのが遅かったんですよ。でも
喋り始めると一気に話し出す。
喋らないのは親とのコミュニケーションの問題なんだよね。
・トロイの検査
CTは異常なし、軽い頻脈のみ。麻痺や口内炎には関係無い。
「鉛中毒」「毒物」の可能性を考える。
更に「虐待」の可能性もあるがその辺は慎重に調べていこう
ということになる。
血管の検査でも分からず・・
血管炎症候群の一種かIgA血管炎か川崎病か・・・
感染症ならリケッチアもあるという。
・結果
【壊血病】というビタミンCの欠乏が起こす病気。
過去には船乗りがそういう病気にかかっていたが栄養不足
が続く事でこうなる。先進国では根絶されている。
バランスの取れた食事で容易に防げるもの。
ナタリーは感情的になっていたが、立場が違う訳で、ナタリー
だってシッターのブリタニー (Catherine Chapman)に
任せっきりだったよな。最後に謝罪していた。
・パット・ハルステッド
10年前から僧帽弁逆流症の患者。
パットはジェイとウィルの父親。母親はどうした?って
ここでも言いたい(+_+
コナー先生と一緒に帰省したのでゴールドコーストとは
違うだろうと言っていたけど、コナーは良い所だという。
パットは椅子に座った状態で苦しそうだった。
医者なんて必要ないという我が儘な父親。年齢を重ねるウチ
に人はまた赤ちゃんのように戻っていくようなことが言われ
るけれど、まさか子供たちと自尊心の戦いが静かに起きて
いたとはね。
「9歳までおねしょしていたヤツから診断を受けろと?」
ということでパットはウィルのことは全く信用していない。
コナーが見た限り「指先が紫」「息切れ」「元気が無い」
胸の音を聞くと【心尖部収縮期雑音】と【肺水腫】を起こし
ている。
「弁の欠陥を長い間心臓が補ってきたので限界が来た」
「肺に水分が溜まっている・・自分の血で溺れている」
とのこと。
病院まで救急車に乗っていくのも拒否。whitesoxのTシャツ
を着ていたけどシカゴを本拠地としているチームだが
最近弱い。
・病院で調べる
「T波逆転」「ST低下」「非ST上昇型心筋梗塞」
アスピリンとニトロの舌下で・・とはコナーの診断
更にウィルが診るとカテーテル室に運ぶことを前提に
「血算」「生化」「凝固」「胸部レントゲン」「血管造影」
「超音波でのチェック」。
結果としては【両側胸水】【鬱血】を起こしている。
僧帽弁が開いて左室が拡張している。
問題となってくるのはこの状態を回復させる為に手術を
するべきか、それともカテーテルで処置すべきかという事。
・カテーテルと手術の選択
完治させたいのでウィルとしてはコナーに手術を選んで
押して欲しいと考えて居たみたいだ。
ただ自分で親と向き合えと小一時間でしたが・・
カテーテル検査の結果心臓は僧帽弁逆流によるストレスを
長い事受け続けて殆ど力尽きていること。もう一つの問題
は「冠動脈の左前下行枝」の8割に閉塞がある。つまり心臓
に血液の半分を供給する一番太い血管が閉塞している。
弁は人工弁に取り替えて、詰まった動脈はバイパス術で治せ
る。開心術。
切らない方法としては弁をクリップで留めて逆流を減らし
狭窄した動脈はバルーンで広げる処置をすること。
・結果
一度はクリッピングをしたがそれが取れるというお粗末な
カテーテル術。以前にこれを脳でやってあかんことが
無かったかな。結局手術をすることで治した。
■その他
・気になること
・サラ先生
今回は課外実習の生徒たちに指導役だった。
子供を持つことの意味。
赤ちゃん人形を使って子育て練習。色々と赤ちゃんに悪い
ことをすると内蔵されているチップがPCに虐待信号を送って
シャットダウンするという。
「最近の研究では脳の8割が3歳までに完成する。この時期に
話しかけたり、読み聞かせしたり、歌ったりすることが
大事。」
マーラという生徒がマイコンのソフトは何かと訪ねて来た。
サラ先生の学生時代に似た様な子だったので、すぐに
ハッキングされたことが数値でばれた様子。
「26歳のオバサンだからって甘く見ないで!」(sarah談)
このエピソードは恐らく数値に栄養失調だということで
現れたトロイ君のエピに接続している。
「子供を持つと生活にどんな影響があるか実感するのが
この実習の目的」。
元ZOZOの前澤さんを例に出して悪いけど、お正月のプレゼ
ントを通して社会実験をしようとしているようです。
・ロビン先生
何だか幻聴が聞こえているしボーっとしている時間が増えて
来た。ダニエルも何らかの疾患を抱えているのか。
なかなかロビンの病気を認めたがらなかったね。
・恋愛事情
サラとノアが急接近するのかな。
ノアはサラを好意的に見ている。私も好意的に見て居るぞ!
ニーナとウィルは逆に危ない。
ナタリーには父親の病状を話したのにニーナには言わなか
ったこと。ただ可哀想だがウィルと父親には確執が有り
ようやく解決したところだったからね。
・結論
子育てに失敗したのかそうではないのか。
その判断は非常に難しい。働かねばならない環境の中で
トロイママは精一杯の努力をしていた。そんな彼女を責める
事なんて出来るのか?
ナタリーはマギーに尋ねる。
「私って酷い母?」
「ええ酷い。働くママはそう思うものよ」
パットとウィルに至っては”男の意地”みたいなものが関わっ
ていたね。子供の自立を認められない親。
「家の子に限って」のエリオットの両親。
正直病室を抜け出して病気の女性の服を脱がそうとしている
彼を見てゾッと来た。これはチョイ先生ではなく両親が
見るべきだったんだよな。
■使用された曲
・
■出演者
シカゴ医療センターの救急外来
Dr.ウィル・ハルステッド (Nick Gehlfuss) 内科医。弟はシカゴ警察
エイプリル・セクストン (Yaya DaCosta) 看護師。ブラジル出身
Dr.ナタリー・マニング (Torrey DeVitto) 小児科医。救急外来研修中
サラ・リース (Rachel DiPillo) 医学部の4年生
Dr.コナー・ローズ (Colin Donnell) 外科医、父とは長年の確執
Dr.イーサン・チョイ (Brian Tee) 感染症の専門医。海軍の予備役
シャロン・グッドウィン (S. Epatha Merkerson) 管理部長
Dr.ダニエル・チャールズ (Oliver Platt) 精神科部長
マギー・ロックウッド (Marlyne Barrett) 主任看護師
Dr.イシドール・レイサム (Ato Essandoh) 医師・外科医
Dr.ニーナ・ショア (Patti Murin) 病理学
Dr.ジョーイ・トーマス (Peter Mark Kendall) 臨床検査技師
ジェフ・クラーク (Jeff Hephner) 新しい医学生、元消防士
ノア・セクストン (Roland Buck III) エイプリルの弟・看護師
Dr.ロビン・チャールズ (Mekia Cox) ダニエルの娘、感染症科
Dr.サム・エイブラムズ (Brennan Brown) 脳神経外科
Dr.マーティ・ピーターソン (Jeremy Shouldis) 麻酔医
Dr.レア・バルドヴィ (Shay Rose Aljadeff) 研修医
ドリス (Lorena Diaz) 看護師
ベス (Mia Park) オペ看護師
ディーナ (Amanda Marcheschi) 看護師
レア (Tonray Ho) 看護師・アジア系
セザール (Cesar Jaime) 救命士
Dr.アレン・ヴォースタン (Tosin Morohunfola) カテーテル
エミリア・ボーレン (Lenne Klingaman) トロイの母
トロイ・ボーレン (Jackson Hudson-Gallagher) 3歳
エリオット・ギャラガー (Joey Luthman) 17歳、性欲過多
スタン・ギャラガー (Bart Shatto) エリオットの父
デビー・ギャラガー (Polly Lee) エリオットの母
パット・ハルステッド (Louis Herthum) 父親、元々心臓が悪い
ジェイ・ハルステッド (Jesse Lee Soffer) シカゴP.D、ウィルの弟
ブリタニー (Catherine Chapman) シッター
マーラ (Sophie Hoyt) 学生、ハッキング
(Najee Cross) 学生
(Esme Perez) 学生
(Vonzell Scott) 銃弾を腸に受けて手術
ライリー
オーウェン
レイシー