アストリッドとラファエルえ 文書係の事件録
(Astrid et Raphaëlle) 2024 , FRANCE
制作/Patrick FOUQUE – FTV – JLA
第2話 毒蛇(後編) Mais c’est pour si longtemps!
脚本/Alexandre de Seguins、Hélène Hassoun、Laurent Burtin
監督/Julien Seri
【STORY】
・とある場所
ラファエルとアストリッドは部屋の中に閉じ込められていた。
「腕時計、リュックが無い。盗られました」(Astrid)
何者かが二人が座る椅子の前にやってくる。
「私たちが一体何をしたのか。何が望みなのか」
ダゴベール (Aurélien Wiik)はアストリッドとラファエルの
手荷物を持ってくる。
男は本題に入る前に一言初対面の二人に無礼な態度をとった
ことをお詫びする。尾行、盗聴が無いかを確認する必要が
有ったとの事。
「どうして名前を知っているのか?
殺しの依頼者? アリス・アリオ、つまりアシュレー・オマハ
の?」(Raphaëlle)
とんだ見当違いだとほほ笑む男。
自分はDGSE (対外治安総局)の人間。
「信用できない。あなたがDGSEの人だという証拠は?」(Raphaëlle)
「よき仲間も去る時はある。合言葉です」(Dagobert)
その時ラファエルの電話に父・ファリップからの電話が鳴る。
「軍事大臣からコスト警視宛てのメールが来た」
「よき仲間も去る時はある」とだけ書かれていたという。
「用件は?」(Raphaëlle)
「二人は危うく国の防衛に関わる機密情報を漏洩する所だ
った。あなたたちは知り過ぎている。こうなったら協力して
もらう」(Dagobert)
組織の慣例として個人情報は一切明かせないが、私のことは
ダゴベール(Dagobert)と呼んで欲しい。
アニメに出てくる犬と同じ?(犬? ドナルドダッグに出てくるアヒルでは?)
国王にも居た(フランス・メロヴィング朝の4代目の国王 603年~639年)
「私たちに協力させると決めた理由は?」
「あなたたちはアリス・アリオの本名がアシュレー・オマハ
だと知っていた。アシュレーの立場はデリケートで特別な
証人保護プログラムを受けていた」
「トロイリンク」はご存じか?
「トロイの木馬のトロイ?」
「”トロイリンク”とは国際的な犯罪組織です。超極秘データの
窃盗を専門としています」
我々はアリス・アリオの殺害を依頼した人物がトロイリンクの一員
であるという確信を得た。身元特定が出来なかったのでニックネーム
「アキレス」で呼んでいる。極めて危険性の高い人物。
平気で6歳の子供を誘拐するような人間。
その子を無事に確保することが最優先事項。
理由はどうであれ利害は一致する。アキレスを捕まえること。
捜査継続してください。ただし今後はDGSEからの支援と保護を
得られます。
見返りとして上司よりも早く私に情報を知らせて欲しいこと。
秘密兵器は必須。私との直通ラインだとして携帯を手渡される。
緊急時にボタンを長押しすれば助けるとのこと。
実際秘密諜報員の武器となるのは【心理分析】と【駆け引き】
【極力目立たないこと】。
ミッションを容易にしてきれる小道具・スターターキットを
カンタンから見せられる。
ラファエルはカンタンにイニシャルはQなのか?
その問いにアストリッドはつづりはQUENTINです。
気が付いたのは私だけか? 「007」のQだ。
■パリの街道
連れ去られた場所に二人は戻される。
ラファエルは今まで何をしていたのか言い訳を考えておか
ないとマズイ。
アストリッドには珍しくラファエルの言葉に言及する。
「確かに起きた事を正直には報告できない」
「嘘をつくのか?」
「嘘が嫌いというよりも付き方を知らない」
「情報の一部を省略して伝えるだけでいい」
■パリ警視庁
ニコラから事情を聴かれるが話せないラファエル。
スマホをトイレに落として故障しただけだという彼女。
今朝急いでアストリッドの所に行き一緒にリペアショップ
に行って修理しただけだ。
ニコラはアストリッドにも電話したが出なかったことに
言及。アストリッドはラファエルと全く同じ言い訳をする。
ラファエルは今日の捜査のことに話題を変え
「毒蛇」の取り調べをもう一度すると語る。
その間にエミリーのことを調べてと頼む。
アメリカ人が二人も関わっているなんて何かある。
●取調室
カミーユ(Lorie Pester)の元に行き良い知らせがあると語る。
「息子を探す手がかりになるのか?」
「ハイレベルな機関の支援が受けられることになった」(Raphaëlle)
「彼らは殺害を命じた奴を見つけ出したい」
ノラはラファエルが小声で話し口を隠してわざと聞き取れない
ようにしている事に気が付く。
・依頼者とどうやって連絡を取っていたのか?
そこから相手を特定できるかも知れない。
電話で話したのは一度だけ。
携帯に息子を引き渡す場所と時間を知らせて来たこと。
早く済ませたい様子だった。
それまでの指示は家から一番近い図書館を利用した。
指定された棚の指定された本に必要な情報がすべて挟んで
有った。
・新しい指示があることはどのように知るのか?
外から見える机のランプがメッセージが来た時は消えている。
・待ち伏せして後をつけようとは思わなかったのか?
もちろん考えたが感づかれた。向こうは私を知っている。
次は危害を加えると。
●捜査会議
取調室から出てきたラファエルに対してニコラは4人で話し合おう
という。3人(アストリッド、ラファエル、ニコラ)だけだと
思っていたら4人目のノラが現れる。
「何か隠しているのは分かっている」(Nicolas)
警察車両の駐車場に行き改めて話をする。
ラファエルからはDGSEの依頼を受けたと話す。
アストリッドは驚いた表情で秘密のはずだと語るが、この二人は
信用できるというラファエル。
「今そんな事を初めて大丈夫なのか」(Nicolas)
「妊娠は病気じゃないから」(Raphaëlle)
「えっ妊娠したの?」(Norah)
「その件も誰にも話すなと言っていた。でもモンスール警部補に
話した」(Astrid)
「DGSEによると依頼者は犯罪組織のメンバー、トロイリンク」
「トロイリンク?ヤバイ、危険なハッカー集団です」(Norah)
●図書館
情報科学・・カミーユから聞いた番号は何番ですか?
3 10 104
この本なら借りたい本の一位になる心配はない。
机のランプを目にした後、2人の男女(Nancy Tate)
(Kester Lovelace)がラファエルたちの元にやってくる。
手には銃を所持していた。
椅子に座って話を聞く。
「危害を加えるつもりはありません」
「我々はCIA(アメリカ中央情報局)のエージェントです」
「フランスではあなたたちがこういった尋問を行う正当性は
全くない」
「尋問ではなく、話の分かる人間同士の対話の場です。利害の
一致する件についてのね」
「我々の望みは仲間のエージェントが突然命を奪われた原因の
究明です」
「仲間は身元を隠して偽名(アリス・アリオ)を使っていた」
「フランスの情報機関に確認するとパリ警察が捜査中の案件
なので彼らは干渉できないと言われた」
「あなたたちが仲間を殺害を指示した犯人を逮捕する為に
必要なものは全て提供する用意があります」
「条件は情報を我々に最優先で報告してもらうこと」
優先すべきは上司です。ですがアメリカ政府に協力できる事
は光栄に思うとラファエル。
連絡先の直通ラインを受け取ると有効に使うとだけ答える。
最後に一つこの人はご存じかと問われ携帯で画像を見せられる。
老眼を言い訳にしてラファエルは眼鏡をかけて写真を撮る。
知らない女性だが誰なのか。
「デリケートな立場に置かれた人物。アメリカ政府の保護下に
置かれている。しかし彼女は消息を絶った。大変危険です」
・車
ラファエルは電波信号を遮断できる素材で出来たファラデー
バッグを取り出すと話をする
■感想
前回の続き。
ラファエルたちは都合よく組織の協力者になり、アキレスと
呼ばれる依頼人を見つけようとする。
パリ警視庁、DGSE (対外治安総局)、CIA(アメリカ中央情報局)
という三足の草鞋を履くことになり、誰が信用出来て信用
出来ない人なのかを精査していくことになる。
内容として相手との駆け引きするシーンが多く、どの人物も
きな臭くて胡散臭い。
CIA(アメリカ中央情報局)がフランス国内に居れば
国際問題としてそれだけで危険なものだ。
現状を見ると危険なことだらけだ。
「スパイだよ。わくわくする。ミッションがある」
なんて軽々しく語るラファエルだけど、彼女は妊娠した状態
なのに何故過信するのだろう。自分の赤ちゃんよりも他人の子
を助けるのは立派なことだが、正直「あり得ない」としか
言いようがない。
更に不利なのはアストリッドは嘘がつけない人である事。
スパイというには少々お粗末で貧弱で心細い展開ではあるが
果たしてラファエルが計算するように相手の組織・機関を
出し抜いて犯人にたどり着くことが出来るのか。
彼女はバシェール警視正を信じずに行動をとる。
正確には信用できないのではなく別の次元に居る人。
恐らく捜査がしづらくなるという事と、上司に伝わることは
情報の流れが制御できない方向に向うことを恐れたためで
あろうが、今後の仕事に支障をきたさないかと思わせた。
2つの組織はまるでマニュアルがあるかのようにして同じような
セリフの反復に見えるところが興味深いし、何よりも
アストリッドにはラファエルの行動が矛盾したものに見えて、
その真意に頭を悩ますであろうこと。
しかしニコラが二人を疑った際にはアストリッドも嘘がつけ
ない為にラファエルのセリフを反復したり、意外と早い
内に仲間に事実を伝えるところは、ラファエルは諜報員に
向いていないなと思わせるところがある。
どの流れが正しいものなのか。どちらの情報機関につくのが
正しいのか。
デジタル世代に有っても容疑者・当事者たちの言動を見て
アナログ的に判断する必要性がある。
上述したことにも被るが人を見る目と事実・虚実を見破る
洞察力。この辺は「嘘と真実」という点でアストリッドが
得意とするところなのだろう。デジタル的感性をアストリッド、
アナログ的感性をラファエルが担当する。二人の阿吽の呼吸
が上手く融合していく。
・良と悪
このドラマを見ていると「コードネーム、ニックネーム」
を乱用し過ぎて面倒くさい。
組織の三つ巴に対して、的を絞らせないという意味では
興味深いが、上述したようにラファエルの妊娠が頭にある
ので素直に捜査に楽しめないところがある。
逆に今回興味深いのは色んなものを秤にかける設定がある。
アストリッドにとってはテツオのことよりもラファエルとの
関係が重要なのかなと考えさせられる。
テツオの言葉には動じず、ラファエルの言葉には涙する姿が
あった。
これはアストリッドの思考にはある程度優先度が設けられて
いることと思うが、思った以上に“愛”の存在が彼女の中に
は大きく存在していた様だ。
また数々の所で色んな対照的状況が訪れて、その都度視聴者
の予想を裏切る展開が用意されるところは面白かったか。
子供を助けてラファエルの赤ちゃんは失われてしまうこと。
55人の殺人犯”毒蛇”と存在と、国軍の不正を告発して
逃亡しなければならない女性が最後に正しいことをした
方だけがアメリカに戻されること。
アメリカとフランスとの間に犯罪人引き渡し条約が結ばれて
いるとしていたがどの国も世界の主要国は100か国近くと条約を
結んでいるにも関わらず日本は僅か2か国(アメリカと韓国)しか
ない。
また最後に情報機関として誠意を見せる為に、CIA情報員を
殺してしまったので、自国の諜報員を殺すという行為自体
解せない感じがする。
最後にラファエルも倒れれば、アストリッドも倒れてしまう
というところも切ない。
一方は流産してしまったこと。一方は愛を失ったこと。
幻覚まで見えてしまうのだからアストリッドの体調が悪化
していなければいいけどね。
・私生活での相談
やはり悩みは他人に話すというのが一番なのか。
面白い組み合わせとして今回は「ニコラとノア」「ニコラと
テツオ」だ。
・情報の開示のタイミング
これは主に法廷ものドラマや刑事ドラマであること。
ラファエルたちがスパイとなり、DGSEとCIAのスパイとなって
いることを仲間たちにどう伝えるかがカギとなる。
意外と素早く話したのはニコラたちだったが、中盤になって
ついにバシェールにも伝えた。一度は回避する流れが有った
んだけどね。
これは小出しに情報を出してくるCIAやDGSE、そして彼らと
駆け引きするラファエルたちが情報を通して、相手の真意
を掴んだり、情報を使って誘導し、捜査の主導権を握る。
ただ納得できないのはアキレスを呼び出したラストの流れ
かな。もっと別の方法で捜査官に無理なく捕まえる方法が
あるように見えた。
■犯罪資料局
・新しい作戦本部
ノラとニコラを呼んで地下5階で話をする。
通信ネットワークが整備されていないから盗聴器を仕掛けるのが
難しい場所。
撮影できるカメラ一体型眼鏡をしたラファエル。
ただこれを利用した際に凄い録音の音が聞こえたけど大丈夫なのか?
CIAとDGSEの唯一の目的は私たちの捜査の行方を見張ること。
写真の女性はアメリカ人。
CIAエージェントだったアリス・アリオによって監視されていた人。
アリスの本名はアシュレー・オマハ。
「毒蛇」カミーユは何者かに殺害の依頼を受けてアシュレーを監視
していた。依頼者はDGSEとトロイリンクのメンバーからアキレス
と呼ばれている。
事件の一番の要はアメリカ人の作家。
彼女はマタハリかも知れない。
・ノラに身元割り出しを求める。
・ニコラに家の方の捜査状況を尋ねるが家主が特定できない。
金の流れの怪しいペーパーカンパニーが絡む。
・トロイリンクは手詰まり。セキュリティが厳しすぎて侵入できず。
そのトロイリンクからアストリッドは見つけていた。
トロイリンク・ネットワークの犯罪に関するすべての資料を調べた。
「恐喝事件」「金品強奪」
事件ごとに中心となった人物をリストアップしすべての情報を突き
合わせたところ一人が浮上。エドゥアール・ショムスキー。
毎回役割が違う。貸主、業者、コンピュータ技術者
捜査関係者の注意をひかないが資料の72%に登場。
ただ名前が分かっただけで今回の事件に関わった証拠はない。
次はどうやってその男を逮捕するかだ。
・ダゴベール接触後
太ったパーマの大男が口をさるぐつわ、手足を結束バンドで
縛られた状態で犯罪資料局にいた。
彼がショムスキーだった。
■廃屋
ラファエルはダゴベールと接触。
S’autoriser à rêver
・エドゥアール・ショムスキー
1984年 トルコ共和国の首都アンカラ生まれ。
2002年 来仏
2005年 フランスに帰化
チューリッヒ工科大学卒業
現在ラ・デファンスに居を構えて貿易会社の株主
彼のことを何故怪しむのか。
組織での役割は?
ラファエルはダゴベールの秘密主義を駆け引きに於いて利用する。
■トロイリンクのメンバー
エドゥアール・ショムスキーを逮捕する。
バシェールから追及されてそう答えた彼女。
沢山の資料を読む必要がありニコラやノラも協力してもらっていた
との事。
彼と話をするのはノア。
チューリッヒ工科大学卒業していて、トロイリンク・ネットワーク
ともかかわりがある。
数百万ドル横領した組織の初の逮捕者。
組織の犠牲者が嫌なら話して欲しいと語る。
「ウチは現実世界でのそんな犯罪(殺人と誘拐)には絶対に手を出さない」
アリス・アリオについて尋ねるも彼は否定する。
●話し合い
ニコラはショムスキーを信じる。
ラファエルはトロイリンクはただの囮だと感じている。
「ダゴベールは嗅ぎ回られると都合の悪いことがある」
ラファエルたちがしていることも有る意味では嗅ぎ回られたくない
ことだよね。
そんな会話をしている際に、二つの組織に騙されたことを知る。
彼らは行方不明のアメリカ人を探している。
「エミリー・ブラッドウェイは偽名で本名はケリー・クラーク」
アメリカで反逆罪で指名手配されている人物。
CIAの目的は保護ではなく逮捕。
・バシェールに報告する時
スパイ的行動をしているからには、情報の出し引きはタイミング
がものを言う。バシェールにすべてを報告したのはドラマで
ちょうど中間地点。二つの組織によって誘われたことを話す。
・ケリー・クラーク
田舎の一軒家に住んでいたアメリカ人。
元アメリカ軍勤務。
昨年シリアでの米兵による民間時への権力乱用を告発した。
バシェールもその人物のことは聞いた事が有り、勇敢な人で
愛国心から軍の横暴を糾弾したことを語る。
裁判では反逆罪で懲役15年を言い渡されている。
刑が執行される前に逃亡。フランスに亡命してアメリカ諜報機関
のエージェントと判明したアシュレーによって見つかる。
CIA職員でアリス・アリオを名乗り「毒蛇」に殺された女性。
「毒蛇」の正体はカミーユ・シカール。
首謀者はケリーを守るためにアシュレー殺害を計画し、その為に
「毒蛇」の息子をさらい彼女に殺しを強要した。
暗殺に誘拐。ケリーを擁護する気が失せる。
・資料室
ケリーは判決後にただちにアメリカを発ってフランスに逃亡した。
この国に不慣れな彼女が身を隠す為、アキレスが手を貸す。
その仮説は成り立つ。
ラファエルが訪ねた一軒家を手配した可能性はある。
あれで危険性を感じて逃げたのか。
アキレスに知らせずに家を出たのかも知れない。
緊急時の連絡方法はある筈。
「図書館です」
アキレスは「毒蛇」の家から一番近い図書館を使った。
ケリーとも同じ手段を使っているなら彼女の家から一番近い図書館
を探さなければならない。
本命の図書館にはニコラとノラを行かせた。
私たちはCIAに尾行されているのでケリーを奪われるだけ。
・ニコラとノア
図書館で待つ間、目の前にある本に目を向ける。
「パパになる」
ぴったりではないか?
「まだ決めてない。怖くてたまらない」
「人類は大昔からやってきた」
・ケリー(エミリー)が現れる。
本の中には「コルメス通り」
ノアによるとケリーの付箋に書かれいた住所は隠れ家。
政府機関は建設業者を決める時に入札する。
メモのコメルス通り48番地で工事が行われていて入札の発注者は
DGSE。初めから嘘だった。
その辺の事情をケリーに聞くがDGSEとの関係は知らないという。
ラファエルの仮説ではフランスの情報機関の手引きでアメリカに
逃亡してきた。しかしCIAに居場所がバレて新たな隠れ家を提供
された。
「両国は情報を結んでいる。DGSEは私を見つけたら即刻引き渡したはず」
「協力者は誰だ?」「黙秘権行使」
内部告発するほど強い倫理観を持つあなたが何故「殺人」や
「子供の誘拐」は許容できるの?
君を尾行していたCIAエージェントが殺された。
君の協力者が腕の確かな殺し屋を雇った。
依頼を断れないように6歳の息子を誘拐した。
ケリーも遭ったことはない。逃亡に手を貸すと言われすがっただけ。
巻絡の手段は最初は暗号化されたメッセージのやり取り。
本名は明かさず「アザトース」と名乗っています。
あの一軒家で連絡を取った時に使っていたデバイスを全部破棄
しろと言われた。
それが最後のやり取り。それ以降図書館の本を使ったメッセージ
のやり取り。
・取り調べ中
ノアがコストに宛てに電話だとしてアストリッドに語る。
ダゴベールがあなたと話したいと言っている。
電話に出るがすぐに切られてすぐにそっちに行くという。
ラファエルはアストリットに上手くやれるとして励ます。
また嘘をつきますね。
・ダゴベールと対話
ある人を逮捕したことは分かっている。
合意していたハズ。報告すべきだと。
そっちもフェアにやるべきだと合意していた。
DGSEはアシュレー殺害に関わって居た。コメルス通り48番地。
ここはDGSE所有の不動産だと推察した。
「毒蛇」の正体は何年も前から分かっていた。
どうして逮捕しなかった?55件の殺人犯。
彼女は国にとって脅威じゃなかったので別の機会に使える
切り札としてとっておいた。
ところがCIAエージェントが「毒蛇」に暗殺されたと知った時
私は一瞬で考えた。「毒蛇」を雇えるほど彼女を知る人間は
身内しかいないはず。DGSEの職員がCIAの職員を殺したとなれば
外交上の大問題になる。
干し草の山から針を探すことになった。しかも犯人がDGSEの
人間なら同僚は誰一人信用出来ない。
あなたは運がいい。
ここに乾草の山から針を探す専門家がいる。
ただし関連の資料を全部調べる必要がある。彼女を信用して
預けて。
ケリーは結局アメリカのパスポートを手渡される。
「幸運を祈る」
■CAIと接触
例の写真の女の情報は全部突き止めた。
名前はエミリー・ブラッドウェイ。職業作家。小説を書くため
3か月ほどフランスに滞在している。情報筋によるとエミリーは
ここに向っている。図書館を監視したいのでCIAにも協力を。
■DGSE本部
DIRECTION GENERALE DE LA SECURITE EXTRIEURE
ダゴベールは警部補に紹介する。
マルク(Renaud Hézèques)。彼がシステムの使い方を教えてくれる。
アストリッドはマルコから色々と教わる。
写真とコピーも禁止。資料はここで読んでくれ。
PCにLOGIN、「HASTUR ハスター」
文書のデジタル化が私の仕事。
アストリッドは自分を検索で調べてみる。
「結果1件」
「自分のことは知っているのに何を見るんですか?」
・捜査会議
DGSE後にアストリッドはアキレスの正体が分かったと報告。
数時間一緒に居たかも。名前はマルク・ヴァソア。
情報管理部門のアシスタント。
機密情報にアクセスさせてくれた。
その状況証拠がある。
名前がケリー・クラークと「毒蛇」に関する資料両方の
閲覧記録の中に有りました。
彼は他の複数の文書も閲覧していたが、奇妙な一致がある。
円欄に関するその要素が重要な状況証拠となっている。
ログインの際に使った彼のID。「HASTUR ハスター」だった。
ケリーの協力者のニックネームは「アザトース」。
ハスターとアザトースはラヴクラフトのコズミックホラー
小説に出てくる魔王たちの名前。
社会力向上クラブのマックスの一番の趣味がラヴクラフトの
小説を読む事でよく話題にする。
マルクへの疑念が沸いたのでその後ケリー・クラークの証言と
出勤簿を突き合わせたところ、アザトースがケリーと連絡を
取る日はマルクは休んでいた。地味だからこそ有利。
怪しまれずにものすごい知識を手に入れられる。
報告書を読めばアジトの場所、落とし穴のよけ方・・
知っても普通は赤の他人のために実行しない。
最初は信念に突き動かされたのかも。それが妄想へと変わって
いったのではないか。恋愛感情に近いものとか。
しかし彼はやり過ぎた。彼女に認められたい一心で。
マルクの連絡先は分かる0757901675。
その場からラファエルは電話する。カミーユの息子はそこにいる
か?ケリーはここにいる。
明日10時に図書館に子供を連れて来て。子供を渡せばケリー
と会わせる。
■図書館
図書館でラファエルはマルクと子供に会う。
銃はない。こっちにはある。変なことをしたら撃つ。
ケリーは車に乗っている。
車が見える窓からマルクはケリーに電話する。
私は安全。だからその子をお母さんに返してあげて。
私は子供を棄権に巻き込む為に人生を賭けたのではない。
取引が成立した後、マルクは騙されたと感じて銃を抜こうとするが
ラファエルは子供をかばい階段を転げ落ちる。
ダゴベールにマルクを渡すという取引をしていたが、彼の方が
裏切り強襲チームがマルクを殺害してしまった。
最初から計画していた。彼を殺してもみ消しを図る。
彼はCIA職員を殺した。アメリカとの衝突を回避するには強い
メッセージが必要。国益を優先する。
■果たして・・
カミーユと娘を取り戻した。しかし彼女は55人を殺害した罪に
問われている。
■私生活
テツオはパリ警視庁にやってくる。
アストリッドではなくニコラに話があるというテツオ。
お手上げ。奨学金の打ち切りが決まった。つまりビザも更新が
出来ない。帰国するという。
アストリッドは僕なんか気にしていない。
僕はただの拠り所・・習慣。
ニコラはその考えを否定するが、テツオは確信が持てずにいる。
帰国のことを口にしたがショックを感じていなかった。
理解しようとしているが、目に見えないバリアがあるみたいで
僕は中に入れない。
その事を全て彼女に話すんだ。
・テツオはアストリッドの元へ
彼女からのキスで迎えられたが、来週日本に帰国する。
戻らないかも・・本当は帰りたくない。君を愛している。
僕に残って欲しい?
お茶ですね。
フランスに・・ということ。
決めるのは私ではありません。
サミがアストリッドの元へ。
しかしそれは幻覚?
・子供の出産
車の中で待機中にアストリッドがラファエルに尋ねる。
子供を産むかどうか。
産めば関係はめちゃくちゃになる事をラファエルは認める。
あなたと出会う前の私は待ち合わせの時間を守ることも
出来なかった。あなたと出会ってすべてが変わった。
子供が産まれた後も月曜のあなたとのディナーは絶対に欠かさ
ない。だってあなたは私の方位磁石。赤ちゃんが居てもね。
「まだ分からないと言いながら決まったことのように話した」
「仮定の言葉を使わなかった。未来の事のように、こう言い
ました。”子供が生まれたあとも”」
・病院
妊娠していたラファエルはカミーユの娘を助ける為にわが身を
犠牲にした結果、おなかの中の赤ちゃんは亡くなっていた。
「迷っていたから赤ちゃんが決めた」
「別の子供を救った」
■その他
・諜報員の武器
ジェームズ・ボンドみたいに立ち回るスパイなんて現実には居ま
せん。
ダゴベールがラファエルたちに語るセリフ。
・私の話を遮った。1-2-3回も。大変失礼ですし不適切です
・DGSEのことを隠したままCIAを受け入れればカミーユの息子を
早く発見する可能性が増す。二重スパイになるから。
DGSEにはCIAのスパイなのは秘密。
CIAにはDGSEのスパイなのは秘密。
両方のスパイだってことは誰にも言わない
厳密にいえば三重スパイです
・最新技術でも出来ないことをアナログでやってしまう
なんてほんと凄い
ノラがアストリッドに尊敬を込めて言った言葉。
■使用された曲
・
■出演者
アストリッド・ニールセン (Sara Mortensen) 犯罪資料局・文書係
ラファエル・コスト (Lola Dewaere) 刑事・警視
ニコラ・ペラン (Benoît Michel) 刑事
カール・バシェール (Jean-Louis Garçon) 刑事・警視正
アンリ・フルニエ (Husky Kihal) 監察医
ノラ・モンスール (Sophia Yamna) 警部補・デジタル
テツオ・タナカ (Kengo Saito) タナカ商店
*マチルド・ニールセン (Elisabeth Mortensen) 母
*テオ・コスト (Timi-Joy Marbot) ラファエルの息子
ウィリアム・トマ (Jean Benoit Souilh) 社会力向上クラブ
マックス (Clément Lagouarde) 社会力向上クラブ・長髪
アリス (Lizzy Brynn) 社会力向上クラブ、メガネ女性
*ブノワ (Clément Langlais) 社会力向上クラブ
*アンジェル (Angèle Rohé) 社会力向上クラブ・若い
フィリッペ・コスト (Michel Bompoil) ラファエルの父、政治家
カミール・シカール (Lorie Pester) 殺し屋
ダゴベール (Aurélien Wiik) 黒縁の眼鏡。DGSE (対外治安総局)
サミ・ゴーメット (Dominique Engelhardt) 途中から社会力向上クラブに参加
エミリー・ブラッドウェイ (Lauren Versnick) 郊外のブロンド女性
(Nancy Tate) CIA
(Kester Lovelace) CIA
マルク・ヴァソア (Renaud Hézèques) DGSE職員
エドゥアール・ショムスキー (Ted Etienne) トロイリンク
カンタン () DGSE (対外治安総局)