DOC あすへのカルテ2 DOC – NELLE TUE MANI 第8話 青い犬 Cane blu (Blue Dog)

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DOC(ドック) あすへのカルテ2
(DOC – NELLE TUE MANI)
制作:2022年 イタリア
原作:Pierangelo Sapegno、Pierdante Piccioni

https://www.nhk.jp/p/doc-karte2/ts/LRPGKZ9NQY/

第8話 青い犬 Cane blu (Blue Dog)

脚本/Francesco Arlanch、Viola Rispoli
監督/Beniamino Catena

【STORY】

■イタリア

・2020年3月(MARZO 2020)

ロレンツォは自宅で療養していた所、消毒して自ら
ヘパリンを注射する。しかしその内に咳が出て
息苦しくなり床に倒れ込む。壁には妹のスザンナの
写真が貼られていた。

■アンブロシアーノ総合病院

・コロナ患者隔離室 / AREA ISOLAMENTO COROBAVIRUS

アンドレアが病院に来る頃、ロレンツォも新型コロナ
の重症化に伴い病院に運ばれてくる。ロレンツォは
痛みと苦しさを抱えながらもジュリアの姿を探す。
アンドレアは彼が重症化したことを知り、急いで駆け
付ける中、ジュリアにはすぐに連絡することを語り、
彼女は既に復帰出来る状態であることを語る。
そしてアンドレアは彼に握ると音が鳴るボールを
手渡すと、何かがあれば握る様に告げる。

・カロリーナも来る

ロレンツォの隣にはクラーラ(Michela Martini)という
患者がベッドに居た。クラーラはこの重傷者病棟に
10日間居る患者で、カロリーナの様な若い医者たちの
お陰で鼻からのチューブだけで済むようになったこと
を語る。

ロレンツォにはヘルメット型のマスクをつける事を
語る。
しかしカロリーナは彼の様子がおかしく“頻脈”、
“酸素飽和度”の低下を告げると、アンドレアは
マスクをつけるのをやめて気管挿管すると語る。

●医局

アンドレアはアクリルボードに患者の状態などを
書いていた。リッカルドが中に入ってくると、
患者の一人、ジャンナ・フルランディ(1961/1/18)
が亡くなったことを報告する。酸素飽和度は良かっ
たし夕べは話もしたのに突然の死にショックを
受ける。

●ナースステーション

テレーザはアニェーゼに医療品の在庫状況を語る。
酸素ボンベ、ヘパリン、ヘルメット型マスクのどれ
もが足りないこと。

テレーザに娘から電話が鳴り席を外す。

アンドレアがアニェーゼの元に行くと、ある事を
提案する。

「新型コロナの死亡者を解剖する事」

しかし解剖は国が禁じていた。

「死因の究明が必要な場合に限って認められている」

「死因はコロナよ」

しかし合併症が起きていること。原因が分かれば
防げる死もあるのだというアンドレア。
それを行うためには理事会の承認が必要だが、
認める筈がないというアニェーゼ。

「理事会に聞かなければ良いだけだ。」

アンドレアはテレーザにあることを頼む。

「今夜亡くなった患者は”死因究明の必要性があり”
と書いて法医学室へと回して欲しい」

●検査室

ガブリエルは入ってくる際に検査を受けると結果は
陰性(negativo)と書かれていた。

ガブリエルが医局のロッカーに行くとエリーザが
疲れてぐったりしているのを目にする。

彼女は今何時なのか?と彼に問う。
夕べは3人が亡くなりロレンツォまでもが入院した。
もう何がなんだか分からないと項垂れる。
AM10時だ・・・エリーザはそれを聞いて14時間働いた
ことになる。
彼にそっちはどうかと尋ねると、ガブリエルは
上手く休めないことを口にする。

・テレーザが来る

新たに入院した患者が3名、コロナではないオンライン
診療が有るので行けるか?と問われ、エリーザがオンラ
イン診療を引き受けることにする。これまでのその
患者の血液検査の結果だとしてタブレットを手渡される。
ガブリエルは彼女に変わってくれてありがとうと語る。

■オンライン診療 / Video Chat形式

タブレットを使って患者のマッシモ・ジェンティーレ
(Lorenzo Frediani)に連絡を入れる。
彼は上半身裸の状態だった。突然連絡が入ったことも
有り着るものを着ていなかった状況だが、エリーザ
はイケメンの日焼け男は新鮮だという。

彼の状態/病態は「朝は問題がない。以前は少し体を
鍛えていたが今は出来なくなった。午後になると
ダメだ」
エリーザは数値が良くないことを告げ多分過労もある
だろう事を告げる。
彼は自分は一人暮らしなので倒れて隣の飼い犬に発見
される前にちゃんと検査を受けて置こうと思ったと語
る。
コロナが広まっているが他の病気だって治療するのは
大事なことだというエリーザに、良い医者だと語る。
しかしエリーザはまだ何もしていない事を告げると、
マッシモは言う。

「僕が笑顔になれたし安心できた」
「僕もそういうことが専門でいつもは人の気持ちを
和らげる側の人だ」

エリーザは肝臓が心配なのでガンマGTと肝機能を一通
り検査する事を告げ、血液採取する人をそっちに
行かせる。検査結果が出たらまた話すということで
二人は了承する。

■ナツィネットが入院 / コロナ病棟

リッカルドは車に乗せた寛恕の女性を連れて来る。
ガブリエルに対して患者のことを頼むとし、言葉が通じ
ないのだという。君ならば分かるかな・・と。

ナツィネット(Lem Teku)はガブリエルと同郷で
フィアンセだとされるエチオピア人だった。
ガブリエルは”何をしているのか”、”何でここに居る
のか”と尋ねる。彼女は手紙をもらって来たことを
語る。
そこで緊急のコールが鳴り響いた為にガブリエルは
彼女をベッドに寝かせて話半分で出て行く。

・検査室

テレーザはアンドレアに対して昨日送った動画を
観たか?と問う。チェチーリア・テデスキ
(Alice Arcuri)がまたテレビに出ていたこと。
今や感染症学界のスターだ。
しかしアンドレアは感染拡大で有名になった所で
別に嬉しくないだろうと語る。

そんな状況の中、テレーザの元に娘の携帯から電話
が鳴る。父親に預けているがあの人は末っ子の扱いを
知らないという。テレーザはロレンツォのカルテを
作らなければならないことを告げる。
「入院日 2020年3月20日」

■ジュリアが復帰 / 医局

彼女はロレンツォの元に真っ先に行く。
周りはジュリアの体調を気にするが、目立った後遺症
は嗅覚が戻らないことを除いて出ていないことを語る。
アンドレアは彼女の手を握ると元気づける。
そしてハグして戻ったことを歓迎する。

リッカルドやテレーザもジュリアの元にやってくる。
リッカルドは彼女について語る。

「あれだけ重症でも回復出来るんだって事を身を
もって証明してくれた」

テレーザは付け加える形で語る。

「今や内科の責任者で、DOCよりも上」
「有り難い。これでもう嫌な決断から解放される。
でもジュリアを全力で支える」

と約束する。

【感想】

今回はイタリアがコロナ第二波でロックダウンした
時の状況が描かれた。
1話のスタート時は『2020年2月』だったが、今回
の展開を見ると『2020年3月』となっており、あれから
1か月が経過したということになる。

1か月前はジュリアが倒れたり、引きこもっていた
ロレンツォが隣人からコロナウイルスを移されて
いた状況の中でも病院に来て仕事をしていた為に
院内感染が広がったと思われ、彼が患者ゼロだと
いうことにまだ気が付いていたかどうかという所
だった。
そしてカロリーナがこの時は進路について迷っていた
が、コロナの特別チームのような所で働いている。
正直なところ、コロナ治療を率先して行うのは内科
ではなく感染症科の仕事では無いのだろうか?
1話の時にはその科長であるテデスキは既にこの病院
で働いていたが、今回のドラマの中ではテレビの
専門家コメンテーターのようなことをしていて
まるで病院にも来ない。
有名人で顔が広いのに、品不足の病院の為に何ら
手を貸すこともない。

既に現在のシーズン2ではこの2つのエピソードを除く
と新型コロナの事が落ち着き、病棟はほぼ通常業務と
なっている。
問題点は事後処理的なもので、理事会が無理に
現場医師との対立関係を仰いでいる感が強く争点が
見つけ出しにくい。「コロナの責任」という意味では
答えの無いものだが、今回医療従事者としての
厳格な規定を破るような流れが有り、その点では
今回のエピソードはかなり重要な役割を果たす。

今回のエヒソードを幾つか分類分けしてみる。

●医療の正論

今回は現場の考えで医療従事者たちが柔軟に行動を
起こしたのに対して、医師法や労働的法律では
アウトなシーンが幾つかある。

・新型コロナの死亡者の解剖
・際限のない医療現場での労働
・医師と患者の関係性
・コロナ時に於ける集中治療室を出すときに適用
される48時間

コンテ首相はテレビの中で「国の出したルール」
に従うべきことを述べていた。

「自分自身や大事な人を守るための唯一の手段だから
です」

ただルールはあらゆるケースに当てはまるものでは
ないなと感じさせる。

●これまで欲しかった情報

1話を見せられた後に2話に行くと突然状況ががらり
と変わっていた。何が変わったのかというのが分から
ない変わり方をしていたので手探り状態で見守って
いたが、なかなか答えを見せず視聴者に想像を
膨らませるような作り方だった。

1話では医療従事者が感染する初期の話で有り、
1か月経過した今回の中では医療従事者たちも
決して「神」などという存在ではなく、感染したり、
命を落とすものとして描かれ、対応も手探り状態だ。
院内では慎重を期す流れとなっている。

これまで欲しかった情報を思い出せるだけ書き出して
みると・・・

・リッカルドとアルバの状況、心境の変化
・新しい医師が来るまでの流れ
・何故カルーソら理事会との間に溝が出来たのか
・子を失ったジュリアの状況
・アンドレアを巡る人間関係の変化(主に家族)
・エリーザとマッシモの出会い
・ガブリエルのパニック障害の発端・原因

そして何よりも・・

・「青い犬」とは何のことなのか。
・ロレンツォの死に隠された真相。
・テレーザとエンリコの出会い

●忙しい時には・・苦しい時には・・

忙しい時に限って携帯電話が鳴る。
携帯は現在の必須アイテムだし、簡単にコミュニケ
ーションが図れるものだ。

・テレーザには何度もビアンカから電話がなる。
・リッカルドにはアルバから何度も電話が鳴る。
・エリーザは何度も患者に電話してしまう

また今回は、「握る手」と「滑り落ちる手」が存在
していた。

握手の意味を考えると、色んなものがあることに
気づかされる。
元気づけるもの。勇気づけるもの。
復帰を祝うもの。感謝するもの。

握手するという事は、人と人が近い距離に有り、
命の暖かさを感じたり、安心感を与えたりする。
握手したいのに出来ないのは無関係なもので有ったり
物理的に握手が出来る距離に相手がいないことだ。

哀しいのはロレンツォの容態が急変した際に握った
手が零れ落ちたことだった。

●妙なフラッグ

急変するような病気・感染症であることも有るが、
あれだけ元気にしていたものが急に亡くなる
ことがあるんだね。

アンドレアが妙なノリで踊り出す中、コロナで亡くな
った人が居ない一日だったような言葉を発していた
ので、ものすごく強烈なフラッグともいえる
ような流れを作ってしまった感が有って怖かった。

・告白・・出会いと別れ

妙なフラッグで怖いのは自分が亡くなることを前提に
して最後の言葉を残して置く事。
それが杞憂に終われば良いが、それが本当の最期の
言葉になるなら残されたものとしては長い事その言葉
によって支えられたり、引きずったりするのでは
ないか。それだけ世界で起きたコロナウイルスは
感染者の分だけドラマが有ったのかも知れない。

●医者としての使命と障碍者支援の女性

ロレンツォはの中では障碍者の支援を自ら立ち上げて
行った彼女に命を捧げることの意味は大きかった
ように思う。

もちろん現実では”責任”という問題が付きつけられる。
残されたもの(アンドレア、カロリーナ、アニェーゼ)
の間で自分の責任論を語りだす。

アンドレアはカロリーナを慰める。
カロリーナはロレンツォの看護に手が回らず、ボンベ
の交換にも間に合わなかった。ロレンツォ自身が
計器を外していたことも要因だ。

アニェーゼはアンドレアを慰める。
自分があの場にいれば何かできたのではないか。
もちろん出来なかった可能性にも言及する。

ロレンツォが死にかけていた際には、会議室で
カルーソらと共にコロナの死因究明のための解剖に
ついて話し合いが行われるはずだった。
アンドレアの発案故にアニェーゼは彼をその場に
留まらせた。

【患者】

● マッシモ・ジェンティーレ

オンライン診療の患者。

コロナが流行しているが、彼はコロナではなく疲れ
やすくなることへの病気に関する検査と病名の特定
の為にを扱ったもの。

運命のいたずらなのか、本来はガブリエルが担当する
筈だった患者だけど、14時間働いた後のエリーザが
担当することになる。

エリーザが精神的・肉体的な疲労を休められる
ような人格者で、会話しているだけで癒される
ような存在感のある患者だ。

問題なのはオンラインでの診療なので予告なくして
連絡が取れる立場であること。医師の立場を利用
して話し相手としての存在になっていくこと。

血液検査の結果、数値が悪い。
肝臓が心配なのでガンマGTと肝機能検査をする。

オンラインで検診する。
「日焼け具合みたいからシャツを脱いで見せてくれ
る?」「乳首もカメラに近づけて見せて」

エリーザのいかがわしさ全快だと思っていたが、
傷口がないかどうかを調べていたようだ。
【盲腸の跡】がある。
その色素沈着が検査結果と一致。
ただの日焼けでなく【アジソン病】の可能性を示唆する。
副腎皮質機能の低下によるもの。

まずは【エコー検査】【コルチゾール検査】
確かめることになる。

アジソン病は進行性の機能障害なので深刻な事態を
招くことも有るが、発見が早ければ【補充療法】
治療できるという。

● ロレンツォ

彼はこの病院で働く医師。

1か月前の彼は熱が有った上に院内で働いていた。
ロレンツォはコロナ検査をしていたのか忘れた
けど、「熱がある」というエリーザのサイン付の
診療メモが有り、更に冒頭でヘパリンを注射して
いたので陽性なのは分かっていたのかな。

自宅療養していたが、呼吸困難で運ばれてくる。
コロナの重症患者病棟へと移される。
マスクをつけようとするが、体調が悪化したので
直接気管挿管する。
体調は益々悪化するが、ジュリアが現場に復帰。

一番つらい夜が有り、そこに居た医療従事者は
みんなで一致団結して乗り越える。

チューブが外れて話せるようになった頃に、
彼はジュリアに謝罪する。コロナをうつしてしま
った事や、病院に持ち込んだこと。

ただこの状況下だと、ジュリアが語っていた様に
「どっちみちコロナはすぐそこまで迫っていた」

・普通の病棟へ

クラーラとまた同部屋になる。
クラーラからはロレンツォが医者だと知り「神様の
ような存在」だと言われる。もちろんそれは否定し
て普通の人間であることを語る。

・カロリーナと会話する

ロレンツォはカロリーナに語る。

「DOCの言う通り誰も切り捨てちゃいけない。誰も
苦しむべきではない。」
「君も同じことをしただろう。医者ならばリスクは
常にある。それくらいの覚悟はしている」

「君もそういう医者だ。自分より患者の命を救う」

● クラーラ

ロレンツォの隣のベッドに居たコロナ重症患者。

顔色も良さそうだったけど体調が悪化したり戻ったり
の連続。

そしてついに娘とその孫娘のソニア(Vanessa Perticari)
と会話する。
一緒に植えた豆の芽が出たという彼女。
ソニアからの手紙もクラーラにとっては心強かった
だろう。
興味深いことに、最初にこのvideo-chatで通話した
際に娘の上半身しか映らなかったが、実際には娘
さんは脊髄損傷で生まれて来たので、車椅子で
生活を余儀なくされている。
当時は障害を持つ子への支援が無かったこと。
個人の善意に頼るしか無かったので、クラーラは自ら
会社を辞めて協会を設立した。

そこで育った娘は結婚後にも協会を手伝ってくれた
とのこと。

最後にクラーラが重症化した際に、ロレンツォが
酸素を与えてくれた。その代わりにロレンツォが
命を落とすことになる。

● グイード

一人の子を持つパパさん。

入院してから10日になる患者で運ばれてくる時には
重症だったが昨日から安定している。
本来集中治療室(ICU)に於いては外に出す前の48時間を
観察の時間として充てられるというルールがあるが
コロナ禍に於いてはそうした細かいことはなかなか
守ることが出来ないでいる。

ICUから出る際に声を出してリッカルドやアンドレア
の前で声を出す。
彼の要望で妻・ローラに電話したいとのことで
テレビCHATで会話する。息子のシモーネと会話。
「具合が良くない」という父親に息子から自分が
盲腸の手術を受けた時の話を聞かされる。
親からもらった青い犬は「怖がることは無い」と
言っていたこと。青い犬が守ってくれるとして
一番コロナ病棟が多忙な時に希望を持たせてくれた。

ただこの後、会話をし過ぎた為に肺・気管がまた
悪くなり咳き込む。

しかし徐々に回復してドラマの中では退院する運び
となる。グイードは青い犬を置いていこうとするが
リッカルドがそれを止める。

● ナツィネット (Lem Teku)

車椅子で運ばれて来た患者。
元々はガブリエルの婚約者でシーズン1では11話と
14話のセリフ上には出て来たキャラクターだ。
今回初めての登場にして悲しい末路を辿る。

E11
https://dramatimez.sakura.ne.jp/blog/?p=8096

E14
https://dramatimez.sakura.ne.jp/blog/?p=8108

ガブリエルとアンドレアが会話する際には名前は
「ライシュ」と答えていたし、話も出来ない状態
だと嘘をついた。

彼女もマスクを取ってガブリエルと会話するシーン
が有る。婚約破棄されたことで寧ろ感謝している
という意外な反応。

「破棄されたおかげで国から出してもらえたし、
彼からの手紙をもらったことで勇気をもらえた。」

協会のアリからこの病院を勧められたと言っていた
のでそれなりに和解で来たのだろうか。

ガブリエルは決して自分が優秀な医師ではないこと
を語る。
「大変な状況なのに病院を抜けて帰国しようとした」
事実。
しかし彼女は人間味のある医者のある病院を評価
する。

厳しい夜を超えるも実際には医療用品は足りなかった。
彼女もまた急速に体調が悪化して亡くなってしまう。
心肺蘇生をするがダメだった。
そしてそれを行ったガブリエルもまた呼吸が出来ない
状況に陥る。しかしそれはパニック障害の始まり
でも有った。

● ピアンカ

テレーザの三女で、病気なのかどうかは良く分か
らない。自閉スペクトラム症なのかな。
テレーザが大忙しの為に元夫に預けていたものの
扱いに慣れていないので、ビアンカからは何度も
母の元に電話がかかってくる。

心療内科のエンリコ医師の元で過ごすことになる。
優しい語り口と幼い時にここで遊んでいた時の
ことを思い出させて精神的な安心感を与える。
彼女は全く話をしなかったが、ついに口を開くこと
になる。

「もう大人なのに遊んで良いの?」

その姿にテレーザも嬉しそうだった。

その後更に二人が付かれてソファーで寝ている中
テレーザがその二人の姿を見て二人の間に入り込む
シーンは印象的だった。

【その他】

●頑張るしかない

ロックダウンした公道には検問所が有り、働きすぎ
のリッカルドは帰宅して寝るよう求められる。
警察官から連日救急車が市内を走り回っていて
大変だと語った際に、彼が警察官に投げ返した言葉。

●「誰を生かして誰を死なせるなんて医者には選べない」

アンドレアとロレンツォの間でかつて話し合ったこと。

後にこの流れで、ロレンツォが亡くなりカロリーナ
が意気消沈していたところで、こんな言葉を語って
いた。

「ロレンツォと約束した。もし選ばなければならなく
なったらクラーラを救え」

●リッカルドはアルバでなく青い犬を選ぶ

帰宅する車の中でリッカルドはアルバからの電話が
鳴る。「何の日」なのかはリッカルドも覚えていた。
「ちょうど一か月だ」

更にアルバはあんな形で母を亡くしたことを投げかけ
られる。

そんな電話をしている際にグイードの妻からの電話
「青い犬」を託された様子。
その後医療従事者が決起集会。
「決戦は今夜だ」

猫の手も、疲れている医者の力も魔法の力も借りたい
筈。ということでリッカルドは帰宅せずにグリードの
息子から手渡された青い犬を持ってくる。
結局家に帰ることはなくそこで働く。

・宿直室

決戦の後にリッカルドがその場で倒れるようにして
いた際に電話がなっていた。画面を見ると、

「giovedi 29 luglio 15:14 (7月29日木曜日)」

一体今は何時なのか?

●喜びのダンス

最悪の夜を乗り切った朝、疲れとハイテンションの
医師たちが踊りを踊る。この夜は最悪にして最高
だった・・というのは感染拡大以来この病院での
死者数がゼロだったことだ。

因みに踊っていた曲名は、
Jerusalema (feat. nomcebo zikode) by Master KG
YOUTUBEには歌詞が日本語訳で掲載されているので
興味がある方は検索してみてくだされ。

この曲は確かTHE D SoraKiさんが優勝した
「Red Bull Dance Your Style World Final 2022」
の決勝戦の三曲目に使用された曲だったと思う。

●帰りたいのに帰れない

80年代に日本の中外製薬の栄養剤「グロンサン内服液」
でのキャッチフレーズのようなもので、テレビCMでも
連日流れていた記憶がある。

ただ医師としての使命を意識するものたちの本音は
どうなのだろうか。
帰りたくないという人も居るのかも知れないし、
独り身の場合は尚更そう感じるところがある。
通勤時間でさえも時間の無駄に感じてしまう。

ガブリエルはパニック障害を発症した。
これって私も一時期悩まされたが一人で居る時に
体調が悪くなることを考えると妙な不安感を
覚えるのだ。逆に安心できる人物がいるとそこで
のパニック障害は発症が起こりづらい。それ故に
行動療法で治療を進める段階になった際には理解者
を横に居てもらって行動を起こすと心強い。

ビアンカも安心できない家に帰るよりもは働く母
や信頼できる医師の元で過ごしたいのだろう。

アニェーゼは医療従事者でコロナ感染病棟にも
関わっている。その為帰宅して感染症菌を持ち帰り
でもすればダヴィデやマヌエルにも感染するかも
知れない。

●解剖の検査結果

「細菌性の合併症」で死亡。1人
「血栓塞栓症」で死亡。4人中3人

炎症のピークに静脈血栓に発症する。
よりヘパリンの量を増やした方が良い。
予防効果が今の状態では少ないのだ。

それに気が付いたアンドレアたち。
だがそれは症例が少なすぎる。だからこそ解剖が必要。

アンドレアとジュリアで盛り上がる中、

「決断を擁護できる人間も必要だ」とアニェーゼは
気分を害する。

●セミの美しい歌声

日本では夏の風物詩だけど、最近は温暖化の影響で
夜中にも鳴くことがあるので煩わしくなった。

「セミは美しい歌声をタダで聞かせてくれる」
Gianni Rodariの「セミとアリ」より。

【SOUNDTRACK】

・Firestones by Tony Brubdo / Nico Brundo
・Breathe
・Nothing but you
・Kryptonite

・I’ll Find you in the dark
・Need you right now
・Changed at all

【CAST】

アンドレア・ファンティ (Luca Argentero) 元内科医長
ジュリア・ジョルダーノ (Matilde Gioli) 医師、アンドレアの恋人
アニェーゼ・ティベリ (Sara Lazzaro) 外科医、元アンドレアの妻
エンリコ・サンドリ (Giovanni Scifoni) 精神科医
ロレンツォ・ラッザリーニ (Gianmarco Saurino) 内科医
リッカルド・ボンヴェーニャ (Pierpaolo Spollon) 医師、アンドレア慕う
アルバ・パトリツィ (Silvia Mazzieri) 内科医
エリーザ・ルッソ (Simona Tabasco) 研修医
ガブリエル・キダーネ (Alberto Boubakar Malanchino) 内科医

テレーザ・マラルディ (Elisa Di Eusanio) 看護師
カロリーナ・ファンティ (Beatrice Grannò) アンドレアの娘
チェチーリア・テデスキ (Alice Arcuri) 感染症科
ウンベルト・カルーソ (Massimo Rigo) 事務長

*ゾエ (Virginia Bernardini) 看護師 il piccolo
*エドアルド・ヴァレンティ (Gaetano Bruno) 外科医
ダミアーノ・チェスコーニ (Marco Rossetti) 医者

ダヴィデ (Simone Gandolfo) アニェーゼの現在の夫
マッシモ・ジェンティーレ (Lorenzo Frediani) 元患者アジソン病
*マヌエル (Virgilio Mongelli) 里子
*(Alessia Giangiuliani) 秘書

クラーラ (Michela Martini) 患者、ロレンツォの隣、協会
クラーラの娘 (Carolina Leporatti) 車椅子、脊髄損傷
ナツィネット・ライシュ (Lem Teku) エチアピア人
グイード (Giacomo Rossetto) 患者。Guido
(Lucia Batassa)
ビアンカ・マラルディ (Caterina Bussa D’Amico Montalto) 三女

ソニア (Vanessa Perticari) クラーラの孫娘
シモーネ・グイード (Lorenzo Scardovi) グイードの息子

クラークの娘
ローラ・モグリエ・グイード グイードの妻
ジャンナ・フルランディ () 亡くなった患者
アリ () エチオピア協会
コンテ首相

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